研究・開発コラム
前世療法・生まれ変わりの研究の趣旨に関しましての私見
前世という言葉はほとんどの方々が聞いたことがあると思います。しかし、本当に存在するかしないのかを明確に答えられる人は一部の霊能力者と称する方々を除いてはいないでしょう。
テレビで垂れ流される前世の番組、検証も行わず個人的な証明不可能な前世情報を何の根拠もなく一方的に伝える。
誰も違和感を覚えないのでしょうか?
どうして何の疑いもなく霊や前世の存在を信じるのでしょうか?
私はいつも思います。
10000件の個人相談で不明確で証明できない前世を伝えるより具体的な1例の前世を史実と一致させて伝える方が前世存在の証明になるはずです。
にもかかわらず 一切の検証も前世の信ぴょう性の検討、学術評価が行われていない点。
見たことも触ったこともいない宇宙人が絶対いるよと言って宇宙人の話を伝える点となんら変わりはありません。
宗教的教えもあり前世には賛否両論あります。
私自身、前世の存在を信じますが、霊や霊能力は否定的です。
霊能力者が伝える前世は根拠も実証も証明もありません。
霊の存在を手放しで信じてはいけないのです。
この記載を見て 確実に犯罪捜査や史跡の発掘が可能な霊能力者の方がみえましたら是非ともご連絡いただきたいと思います。
喜んで私が証人となってご協力させていただきます。
あなたの前世は江戸時代の武士です…
では名前は?生年月日は?家族構成は?暮らしていた場所は?死亡理由は・・・
明確に答えられません。
具体的証拠がない以上 否定的と考えることは科学者として無理がないことです。
根拠や実証なくして事実なし。
前世を論議するためには1例でも史実や具体的な事例を証拠を持って示せばよいのです。
霊も同様です。
私どもはスピリチャルの方向性に大きな危惧を抱いております。
人々は癒しを求め心のよりどころを宗教ではなくスピリチャルや霊能力者たちのメッセージに求めるようになってきたからです。
といっても私には宗教心も信仰心もありません。
悩みがある方は理性も失われてしまうこともあるでしょう。
ここにスピリチャルビジネスが入り込むのです。、
スピリチャルビジネスを売りにしたセミナー会社や物販を高額で販売している会社、出版物で大きな利益を出している会社があります。
不景気になればなるほど人々の不安や悩みは膨らみスピリチャルビジネスが蔓延るのです。
洗脳・・・マインドコントロールは一部の宗教や自己啓発セミナーで問題になりました。
なんと!過去に私自身がある自己啓発セミナーへ医学部の友人の勧めで参加したことがあるのです。(今はよい体験をしたと考えております。なぜなら自己啓発セミナーの目的や心理的変化がよくわかったからです。つまり危険なビジネスの仕組みが十分理解できたのです。)
絶対にあってはいけないことですし、人の弱みに付け込んだビジネスを平然と行う自称霊能力者達には要注意です。
今回の研究が真実を追求するものであること。そこには一切の営利目的も売名行為もありません。
前世や生まれ変わりが本当にあるかどうかを 証拠を持って探求していく。
前世に論議する事 自体 怪しいとお考えの方もおられますが、タブーやブラックボックスにいつまでも目をそむけていてはいけません。
正々堂々と前世や生まれ変わりの事実を話し合うことができる日まで。
今回の研究で明確な事実が得られることを願っております。
ご批判、ご意見いろいろ出てくると思いますが、具体的な事実のみを基にお話をさせていただくことが大切と考えます。
ドクターズコスメ開発の実際
国内で唯一の専門医によるドクターズコスメ製作マニュアルの医学教育ビデオです。
ドクターズコスメを本格的に自分で製作した医師がはたして何人いるでしょうか?
皮膚科医がOEMですでに販売されている化粧品を自分が命名したブランドで販売します。
この際、自らが研究開発したとPRしている皮膚科医や形成外科医が見受けられます。
本当に研究、開発したのでしょうか?
おそらく、コスメの原材料もご覧になった経験も触れられた経験も無いことと思います。
私が、医学教育のひとつとして ドクターズコスメ製作セミナーを 医師向けに行いました。
メーカーのご協力を得て実際の原材料を用意してまるで理科の実験さながらの実演を行い、具体的にドクターズコスメの製作を解説するというセミナーは大反響でした。
残念ながら自分で製作するコスメは効能も不安定で長期保存に適しません。
そこでこのノウハウを元に化粧品製造メーカーと一緒に独自のドクターコスメの製造を行いました。
8年前にビタミンC誘導体のアンチエイジング的効能を友人の 池野宏先生から教えていただきすぐに原材料を材料メーカーから取り寄せて自分でビーカーやボールを使用して楽しくドクターズコスメを製作したことを思い出します。
8年目は、ほとんどの皮膚科医、形成外科医、美容外科医達はビタミンC誘導体の名称すら知らなかったのです。
燐酸アスコルビン酸マグネシウム、ナトリウムがどういった物質かほとんどの医師は知りませんでした。
まるでオタクのように化粧品製作を自分で行い患者様へ処方して驚くべき治療成果を得ていました。
本当にニキビ、ニキビ痕、毛穴の開き、小じわが改善する。
やけどの痕や擦過傷も色素沈着を起こすこと無く改善する様子にも驚きました。
今では、誰もが知っているドクターズコスメ。
本当の意味とその製作法を熟知している医師とても少ないのではないのでしょうか。
↓ ボタンを押すと「ドクターズコスメ開発の実際」ご紹介ビデオが見られます。
心拍変動を増加させる為の同調周波数バイオフィードバック訓練
心拍変動フィードバック
心拍数と血圧は、他の生理的システムと同様、健常人において複雑な変動パターンを示し、これらは複数の周波数振動で特徴付けられている。 これらの振動は、ホメオスタシス(生体恒常性)反射活動を反映している。 RSA(呼吸性不整洞脈:呼吸による心拍変動)振幅を増加させる為のバイオフィードバック訓練では、0.1Hzの付近でのみ心拍変動が最大化する。 この訓練目的を達成させる為には、ゆっくりとした呼吸で0.1Hz付近に呼吸数を合わせると、呼吸により引き起こされた振動(RSA)とその呼吸数で自然に発生する振動間に、一部圧受容体反射活動によって引き起こされる同調が起こる。我々は、この種のバイオフィードバックが圧受容体反射を働かせ、その為より効率的に機能させると考えている。 この方法を実行する為の資料が紹介されており、Lehrer, Smetankin, Potapova(2000年)共著の中に、この点についての説明データが提出されている。
特性と目的:
RSAとは呼吸によって起こる心拍変動のことである。 心拍数は吸気で増加し呼気で減少する。 これは、心拍リズム変動メカニズムの内のひとつである。 通常これらの変動はお互いに重なり合い、その結果心臓の自然のリズムを非常に複雑なものにしている。 RSAは時には、副交感神経の状態をみるための指標として使われる(Porges, 1996)。 呼吸に関係づけられる心拍変動は健常人においては通常0.15~0.4Hz(9~24呼吸数/分)の周波数帯で起こる。この周波数帯の心拍変動はしばしば、“高周波”心拍変動と呼ばれている。 同時に、0.05~0.15Hz(呼吸数3~9回/分)の周波数帯でも大きな振幅変動がみられる。 この周波数帯の心拍変動は、この周波数帯で非常にゆっくりと呼吸しているのでなければ呼吸数には関係していない。この周波数帯での活動は“低周波”心拍変動を意味し、交感神経系および副交感神経系の両方の活動によって影響される(Berntsonその他、1997)。 これは他の周波数帯の心拍変動よりも圧受容体反射活動により密接に関係している(Bernardiその他、1994)。
1.圧受容体反射は主に大動脈や頚動脈等大動脈血管の圧力の変化によって起こる。圧力が増えるか又は減るかすると、圧受容器がその変化を探知し、この情報を視床中枢に伝達しホメオスタシスを維持する為の反射を引き起こす。
より低い周波数帯(0.005~0.05Hz)での活動は交感神経による調節であり、血管張力と体温の調節を反映しているようである。 複数の周波数帯における心拍変動は自律神経の特定の源に関係しており、精神生理学上これらの周波数帯の心拍の相対的変化は、時には交感神経と副交感神経の勢力的バランスをみるのに使われる。しかしながら、この使い方は完全には妥当ではないかも知れない。 個々の周波数帯における心拍変動は、自律神経の調節による変調過程の反映のようにみえるが、自律神経の刺激活動の結果は常に同じではない。
Porges(1995)は、RSAと心臓の迷走神経刺激は組織的且つ規則正しく分配されていると指摘している。 一例として、新しい刺激を生体が目で見て感知し、その情報の“取り込み”を行う時の順応反射がある。 順応反射においては、迷走神経調節による心拍の減少が起こるが、それはRSAの停止と組織的に関連している(これらの反射は全ての動物で起こり、心拍数の減少は、しばしば認知心理学者によって特定の刺激に対する注意反応の有無の測定に使われている)。
このように、順応反射において心臓に影響を与える2つの迷走神経調節は同時に反対方向に動く。
血圧の上昇は副交感神経反応を引き起こし(たぶん交感神経活動を抑制し)、血圧の下降の場合は逆の反応が起こる。
Porgesは、この現象を“複合迷走神経理論”と名付けた。 彼は順応反射中の心臓除脈は、RSAが迷走神経の心臓への影響が調節されるプロセスを反映する為、一部RSAの停止による変動ではないかと理論付けた。 順応反射中この調節はない為、刺激を受けた心拍数に対する迷走神経の影響は増大し、心拍数の減少を生み出す。 彼は心拍数に対するRSAと迷走神経支配は脳幹のどこか異なった場所で、例えばnucleus ambignusとdorsomotor nucleusで支配されているのではないかと理論付けている。
Porges(1995)は更に、RSAは自己調節に関連している為、温体動物のみがRSAを有していると指摘している。 冷温動物が自己調節の為に太陽を浴びたり避けたりするのに対し、温体動物は内部調節プロセスを行う事を強いられる。 そしてこれらのプロセスは、精神生理学的な振動活動に反映されている。 そのような振動は、ほとんど全ての生理的調節システムにみられる。 血圧と指脈拍容量はともに、心拍数と同じ周波数帯の中で振動がみられる。 ただし、ここでは圧受容体反射効果は低周波帯での活動ではなく超低周波帯(0.005~0.05Hz)での活動に反映されているようにみられる(Vaschilloその他出版用論文)。 Vaschilloは、よく知られた周波数0.1Hzでの振動ピーク(例えばほとんどの成人において10秒間の振動で、低周波スペクトルの中間点と低周波スペクトル内で発生したもっと高い振幅がみられる点)は、圧受容体反射の影響に反応して血管系の順応性により血圧が上昇したり下降したりするのに、5秒間の遅れで反応する。 Vaschilloはさらに、圧受容体反射システムは血圧の振動変化に反応するのであって血管張力レベルそのものに対してではないと理論づけている。
心拍変動がホメスタシス活動(生体の恒常性を保つ活動)を反映しているとする概念を立証する多くの臨床例がある(Hyundman 1973)、これらの活動リズムが存在しないか、希薄か、もしくは複雑さに欠ける時その生体は高血圧(特に左心室肥大が随伴する場合)(Mancia、その他1995)、突然心臓死Goldberger,、その他1991)、左心室不整脈(Rosenbaum、その他1994)、や重度の心臓障害(Peng、その他1992)等の心臓血管障害に起因する死に至るリスクがより大きい。
心拍変動はこれ迄、心筋梗塞後の死の予見(Kleiger, Miller, Bigger & Moss, 1987)、心臓移植後の拒絶反応リスクの予見(Binder,その他1992)や血管造影所見にも使われてきた。 RSA波の振幅は不安もしくはうつ病からくる情緒不安定によって減少する傾向がある(Asmundson, 1994,. Rechlin, その他1994)。 それは成人において加齢と逆比例しており(De Meersman, 1993)、生体の恒常性を保つ順応性の低下を示していると考えられる。我々は最近の発表で、これらのリズムの発生と複雑さが、心臓血管安定性確保と生理的及び環境的要求に対する適応性確保のために機能するいくつかの“バックアップ”システムに関連している事を述べた(Giardino, Lehrer, Feldman, 2000)。 今後より多くのこのようなシステムにより、安定性のより以上の増大と調節障害改善が予測されるべきである。
心臓血管システムにおける同調、圧受容体反射機能とRSAバイオフィードバックの“2つの循環ループ”理論:
ロシアの研究家達は、人はバイオフィードバック技術を使って、RSAを随意的に非常に増大できる事を証明した(Chiernigovskaya,その他1990)。 又他のロシアの研究家達によって、バイオフィードバック訓練が、自律神経機能が関係する喘息や高血圧や種々の不安障害等の疾病治療に役立つことが報告されている。 Vaschillo(1984)は、人はRSAフィードバックにより、呼吸に関連する心拍リズム(例えば高周波変動もしくはRSA)と圧受容体反射活動による心拍リズム(低周波変動)の間に同調が起きる呼吸数で呼吸する事を発見した。 圧受容体反射効果に反応する呼吸数で呼吸する時、心拍変動のこれら2つのソース間に同調が起こり、心拍変動の振幅は大きく増大する。 Vaschilloは更に、圧受容体反射刺激の振幅増大は(心拍数と同様、血圧のより大きな振幅変動による)圧受容体反射のより大きな運動を生み出し、最終的により大きな圧受容体反射効率を生み出し、従って自律神経調節活動がより増大すると考えている。
又、RSAバイオフィードバックでRSA振幅を随意的に増大させることにより、人は低周波数帯域での呼吸を強いられる事が証明されている(約6回/分)(Lehrer,その他1997)。 これらのデータから、同調は人がバイオフィードバック訓練によってRSA振幅を増大させる方法を学ぶメカニズムであることが分かる。 Vaschillo(1984)は、人は低周波帯の特定の周波数、0.1Hzの辺りでのみ最高の変動振幅を生み出す事ができると記している。 大きなRSA振幅は間違いなくこの周波数帯で呼吸することによって引き起こされ、それはわずかの訓練で行う事ができる。しかしながら彼は、血圧変動におけるバイオフィードバックによって達成出来る最も大きな振幅は超低周波帯で起こる傾向があると述べている。 これらを基礎に、彼は圧受容体反射活動を“2つの循環ループ”システムとしてモデル化した。
Vaschilloの実験例はブラウン管上にコンピューターがつくり出した振動を写し出し、被験者(6人の宇宙飛行士)に彼ら自身の生理的活動で同じ振動をつくり出すよう指示をした。 被験者の心拍数がスクリーン上の一部に示され、彼らはコンピューターがつくり出した洞性波と同じ波形を自分自身の努力でつくり出すよう指示された。 Vaschilloは、心拍数の低周波数帯と超低周帯の間で刺激目標周波数を変えてみた。すると全ての被験者が、低周波数帯で最大変動と最も安定した目標周波数変動が起こった。 彼は被験者の血圧変動も測定したが、これについては測定の為の直接のバイオフィードバックは与えなかった。このように、目標周波数の最大変動は超低周波数帯で起こった。 Vaschilloは変動の最大振幅をみせる特定の周波数を個人の同調周波数と名付けた。
彼の同調理論と同じく、Vaschillo及び他の研究者達は、血圧と心拍変動が特定の周波数で規則正しい位相関係がある事を発見した(Vaschillo, Lehrer, Reshe, & Koustantinov,出版用論文)。
心拍数の同調周波数において、(例えば低周波数帯で起こる周波数振幅のピーク)血圧振動と心拍振動はお互いに180°反対方向の位相で起こった。 このように、バイオフィードバックによる心拍数の増大(減少)と圧受容体反射効果によるより以上の増大(減少)がおのおのの周期で同時に起こる。 血圧の同調周波数では(超低周波数で起こる)、心拍数と血圧はお互いに同じ位相で振動する(0°位相関係)。 この周波数では、圧受容体反射効果は、心拍数に対するバイオフィードバック効果を抑制するが、血圧変動を促進させるようにみえ、これは多分最大点において圧受容体反射に関係する血管緊張によるものだと考えられる(後者の関係については組織的な研究はまだなされていない)。 Vaschilloは心拍数及び血圧の同調周波数が異なるのは、心拍数及び血管緊張に関する圧受容体反射効果が異なるからだと理論づけている。 彼の圧受容体反射活動の“2つの循環ループ理論”を裏付けるには、血圧変動を増大させる為のバイオフィードバック訓練を、血管緊張を直接測定する方法を用いて、より多くの被験者を対象にした調査を行うことが必要である。
バイオフィードバック訓練の為の手順:
被訓練者はまず自分の同調周波数で呼吸する事を教えられる。 最初のステップはRSA変動を最大限に増やす為の訓練である。 最初のセッションでは、被験者に4~7回/分の特定の周波数で呼吸させ、呼吸の深さを出来るだけ一定に保たせる(出来れば呼気終了時点での二酸化炭素量を計る)。 その為、目標呼吸数での呼気と吸気のペースが被験者に分かるようコンピューター画面上で上下する光の呼吸ペーサーを用意し、実験中ストレイン(緊張)計測器で個人の反応を測定する。 被験者はコンピューター画面上に呼吸ペーサーで示された指定の呼吸数で呼吸をし、光の上下の動きに合わせて呼気と吸気をするよう指示される。それに続くセッションで被験者はバイオフィードバックを与えられる。 被験者は翌週1日に2回、それぞれ20分間自分自身の同調周波数で呼吸するよう指示される(訓練中、被験者は過度呼吸を避ける為、自然の浅い呼吸をするように注意される)。
次のセッションで、被験者は心拍変動を起こす為のバイオフィードバックを直接与えられ、呼吸に関連して起こる心拍変動振幅を増やすよう指示される。 拍動間隔測定タコメーターを使って記録し、その測定記録を呼吸活動測定記録に重ね合わせる。 被験者はRSA変動を最大限に増やす目標を与えられ、その為心拍振動と同位相で呼吸するよう指示される。
他のディスプレーで、被験者は0.005~0.4Hzの周波数帯で移動する心拍変動周波数分析をみせられる。 ディスプレーは、心拍変動周波数を1秒ごとに更新して表示する。 被験者は同調周波数の辺りで起こるスペクトルパワーピークを増大するよう指示される。 呼吸ペーサーの最高点は1回毎の呼吸に伴うRSA変動に比例するようになっている。 心拍数を示す呼吸ペーサーの天井と底は個々の被験者に合わせてセットされ、個々人の心拍数の上限と下限に合わせて調節されなければならない。
RSAフィードバックの臨床的応用:
RSAバイオフィードバックの臨床的効果に関する理論は、同調周波数で呼吸することにより圧受容体反射に大きな変動刺激を常習的に与える練習をし、圧受容体反射を効率的にするという事である。 この方法を、喘息や高血圧や種々の神経障害の治療に使った臨床的例がロシアで出版されている(Chernigovskaya、その他、1990)。 我々は、この技術を使っての喘息の改善例を、ロシアリハビリセンターからの20の連続臨床例のひとつで報告している。(Lehrer、その他、2000)。 しかしながら、これらの研究はコントロールグループを対照にしていない為、観察結果のある部分に被験者選択偏見や、regression to the meanやプラシーボ効果が反映されている可能性がある。喘息持ちの成人を対象にした対照実験のひとつに(Lehrer、その他1997)、RSAフィードバックが訓練セッション中呼吸インピーダンスの大きな減少を起こすことが報告されている。 しかしながら実験対象となった被験者数が少なかった為、一般的な臨床的改善としての評価はされなかった。 このように、この方法は自律神経障害による様々な病状の治療に役立つ事が大きく約束されてはいるものの、その効果を実証するには対照実験を更に行っていかなければならない。
バイオフィードバックと整調呼吸:
被験者に1分間に6回の呼吸をしなさいと言う代わりに、特別のバイオフィードバック技術が必要なのは何故か。
Vaschillo(1984)は正確な心拍同調周波数は個々人それぞれに異なると共に(その為、個々人に要求される正確な呼吸数を決める為のバイオフィードバックが必要)、それはある期間にわたって変えられる事を発見した。 我々の臨床的経験から、訓練期間中、変動振幅最大値は減少し、その為人によっては呼吸数の4回/分の近くで最大心拍変動を達成する。 人によってはそんなにゆっくりと呼吸出来ない。 訓練はその為徐々に行わなければならない。 バイオフィードバック技術は、個々人に適した特定のリズムで呼吸させ、ある期間にわたって呼吸と圧受容反射機能の改善を促すようにする。
東洋の呼吸訓練との類似性:
東洋のヨガやキゴンや禅の修業は全てゆっくりとした呼吸を伴う。 これらの技術を修得した者は、自分の体の必要性とペースで呼吸する事を教えるが、それは多分RSAバイオフィードバック効果に似ていると思われる。 東洋のこれらの修行は事実、個人の心拍同調周波数で呼吸する点において、RSAバイオフィードバック効果と同じ効果を生み出している。 最近の座禅中の禅僧に関する研究で(Lehrer , 1999)、瞑想中の禅僧は心拍変動の低周波帯もしくは超低周波帯で呼吸している事が分かった。 全ての禅僧はゆっくりとした呼吸周波数でRSA変動を増大させており、 一人の禅僧においては1分間で1回呼吸し、その周波数帯で特に大きな変動振幅をつくり出していた。 この周波数帯は温度調節と交感神経調節を反映するという理論と一致しており、座禅が氷点下以下の状態で行われたにも関わらず、心拍数は上昇し暖かさを感じたとの禅僧の報告がされている。
セラピストの為のインストラクション:
呼吸と共に心拍数は上がったり下がったりする。 吸気で心拍数は上がり呼気で下がる。 呼吸によって起こる心拍数の変化をRSA(呼吸洞性不整脈)と呼ぶ。 RSAは、自律神経系全体(心拍数、血圧、呼吸を含む)による調節を助ける為に、体に非常に強力な反射現象を引き起こす。 訓練の目的は、心拍変動の大きさを増大させることにある。 心拍変動の増大は、これらの重要な反射運動を訓練し体のコントロールをより効率的に行う助けとなる。
訓練にあたっては個人のRSAを測定し、呼吸による心拍情報が被験者に与えられる。 これがRSAフィードバックである。 被験者はこの情報をもとにRSAを増やす為の自己訓練を行う。 この訓練を常時行えば自律神経系の調節を行う反射運動を強化することが出来る。これにより毎日のストレスへの対応能力が増し、健康改善につながるはずである。 これらの反射運動の訓練が、様々な肉体的および感情的障害に対処する手助けになる事はこれまでに証明されている(高血圧、不安発作、過度呼吸、喘息、消化器障害)。
心拍変動を増加させる為の同調周波数バイオフィードバック訓練
心拍変動フィードバック
心拍数と血圧は、他の生理的システムと同様、健常人において複雑な変動パターンを示し、これらは複数の周波数振動で特徴付けられている。 これらの振動は、ホメオスタシス(生体恒常性)反射活動を反映している。 RSA(呼吸性不整洞脈:呼吸による心拍変動)振幅を増加させる為のバイオフィードバック訓練では、0.1Hzの付近でのみ心拍変動が最大化する。 この訓練目的を達成させる為には、ゆっくりとした呼吸で0.1Hz付近に呼吸数を合わせると、呼吸により引き起こされた振動(RSA)とその呼吸数で自然に発生する振動間に、一部圧受容体反射活動によって引き起こされる同調が起こる。我々は、この種のバイオフィードバックが圧受容体反射を働かせ、その為より効率的に機能させると考えている。 この方法を実行する為の資料が紹介されており、Lehrer, Smetankin, Potapova(2000年)共著の中に、この点についての説明データが提出されている。
特性と目的:
RSAとは呼吸によって起こる心拍変動のことである。 心拍数は吸気で増加し呼気で減少する。 これは、心拍リズム変動メカニズムの内のひとつである。 通常これらの変動はお互いに重なり合い、その結果心臓の自然のリズムを非常に複雑なものにしている。 RSAは時には、副交感神経の状態をみるための指標として使われる(Porges, 1996)。 呼吸に関係づけられる心拍変動は健常人においては通常0.15~0.4Hz(9~24呼吸数/分)の周波数帯で起こる。この周波数帯の心拍変動はしばしば、“高周波”心拍変動と呼ばれている。 同時に、0.05~0.15Hz(呼吸数3~9回/分)の周波数帯でも大きな振幅変動がみられる。 この周波数帯の心拍変動は、この周波数帯で非常にゆっくりと呼吸しているのでなければ呼吸数には関係していない。この周波数帯での活動は“低周波”心拍変動を意味し、交感神経系および副交感神経系の両方の活動によって影響される(Berntsonその他、1997)。 これは他の周波数帯の心拍変動よりも圧受容体反射活動により密接に関係している(Bernardiその他、1994)。
1.圧受容体反射は主に大動脈や頚動脈等大動脈血管の圧力の変化によって起こる。圧力が増えるか又は減るかすると、圧受容器がその変化を探知し、この情報を視床中枢に伝達しホメオスタシスを維持する為の反射を引き起こす。
より低い周波数帯(0.005~0.05Hz)での活動は交感神経による調節であり、血管張力と体温の調節を反映しているようである。 複数の周波数帯における心拍変動は自律神経の特定の源に関係しており、精神生理学上これらの周波数帯の心拍の相対的変化は、時には交感神経と副交感神経の勢力的バランスをみるのに使われる。しかしながら、この使い方は完全には妥当ではないかも知れない。 個々の周波数帯における心拍変動は、自律神経の調節による変調過程の反映のようにみえるが、自律神経の刺激活動の結果は常に同じではない。
Porges(1995)は、RSAと心臓の迷走神経刺激は組織的且つ規則正しく分配されていると指摘している。 一例として、新しい刺激を生体が目で見て感知し、その情報の“取り込み”を行う時の順応反射がある。 順応反射においては、迷走神経調節による心拍の減少が起こるが、それはRSAの停止と組織的に関連している(これらの反射は全ての動物で起こり、心拍数の減少は、しばしば認知心理学者によって特定の刺激に対する注意反応の有無の測定に使われている)。
このように、順応反射において心臓に影響を与える2つの迷走神経調節は同時に反対方向に動く。
血圧の上昇は副交感神経反応を引き起こし(たぶん交感神経活動を抑制し)、血圧の下降の場合は逆の反応が起こる。
Porgesは、この現象を“複合迷走神経理論”と名付けた。 彼は順応反射中の心臓除脈は、RSAが迷走神経の心臓への影響が調節されるプロセスを反映する為、一部RSAの停止による変動ではないかと理論付けた。 順応反射中この調節はない為、刺激を受けた心拍数に対する迷走神経の影響は増大し、心拍数の減少を生み出す。 彼は心拍数に対するRSAと迷走神経支配は脳幹のどこか異なった場所で、例えばnucleus ambignusとdorsomotor nucleusで支配されているのではないかと理論付けている。
Porges(1995)は更に、RSAは自己調節に関連している為、温体動物のみがRSAを有していると指摘している。 冷温動物が自己調節の為に太陽を浴びたり避けたりするのに対し、温体動物は内部調節プロセスを行う事を強いられる。 そしてこれらのプロセスは、精神生理学的な振動活動に反映されている。 そのような振動は、ほとんど全ての生理的調節システムにみられる。 血圧と指脈拍容量はともに、心拍数と同じ周波数帯の中で振動がみられる。 ただし、ここでは圧受容体反射効果は低周波帯での活動ではなく超低周波帯(0.005~0.05Hz)での活動に反映されているようにみられる(Vaschilloその他出版用論文)。 Vaschilloは、よく知られた周波数0.1Hzでの振動ピーク(例えばほとんどの成人において10秒間の振動で、低周波スペクトルの中間点と低周波スペクトル内で発生したもっと高い振幅がみられる点)は、圧受容体反射の影響に反応して血管系の順応性により血圧が上昇したり下降したりするのに、5秒間の遅れで反応する。 Vaschilloはさらに、圧受容体反射システムは血圧の振動変化に反応するのであって血管張力レベルそのものに対してではないと理論づけている。
心拍変動がホメスタシス活動(生体の恒常性を保つ活動)を反映しているとする概念を立証する多くの臨床例がある(Hyundman 1973)、これらの活動リズムが存在しないか、希薄か、もしくは複雑さに欠ける時その生体は高血圧(特に左心室肥大が随伴する場合)(Mancia、その他1995)、突然心臓死Goldberger,、その他1991)、左心室不整脈(Rosenbaum、その他1994)、や重度の心臓障害(Peng、その他1992)等の心臓血管障害に起因する死に至るリスクがより大きい。
心拍変動はこれ迄、心筋梗塞後の死の予見(Kleiger, Miller, Bigger & Moss, 1987)、心臓移植後の拒絶反応リスクの予見(Binder,その他1992)や血管造影所見にも使われてきた。 RSA波の振幅は不安もしくはうつ病からくる情緒不安定によって減少する傾向がある(Asmundson, 1994,. Rechlin, その他1994)。 それは成人において加齢と逆比例しており(De Meersman, 1993)、生体の恒常性を保つ順応性の低下を示していると考えられる。我々は最近の発表で、これらのリズムの発生と複雑さが、心臓血管安定性確保と生理的及び環境的要求に対する適応性確保のために機能するいくつかの“バックアップ”システムに関連している事を述べた(Giardino, Lehrer, Feldman, 2000)。 今後より多くのこのようなシステムにより、安定性のより以上の増大と調節障害改善が予測されるべきである。
心臓血管システムにおける同調、圧受容体反射機能とRSAバイオフィードバックの“2つの循環ループ”理論:
ロシアの研究家達は、人はバイオフィードバック技術を使って、RSAを随意的に非常に増大できる事を証明した(Chiernigovskaya,その他1990)。 又他のロシアの研究家達によって、バイオフィードバック訓練が、自律神経機能が関係する喘息や高血圧や種々の不安障害等の疾病治療に役立つことが報告されている。 Vaschillo(1984)は、人はRSAフィードバックにより、呼吸に関連する心拍リズム(例えば高周波変動もしくはRSA)と圧受容体反射活動による心拍リズム(低周波変動)の間に同調が起きる呼吸数で呼吸する事を発見した。 圧受容体反射効果に反応する呼吸数で呼吸する時、心拍変動のこれら2つのソース間に同調が起こり、心拍変動の振幅は大きく増大する。 Vaschilloは更に、圧受容体反射刺激の振幅増大は(心拍数と同様、血圧のより大きな振幅変動による)圧受容体反射のより大きな運動を生み出し、最終的により大きな圧受容体反射効率を生み出し、従って自律神経調節活動がより増大すると考えている。
又、RSAバイオフィードバックでRSA振幅を随意的に増大させることにより、人は低周波数帯域での呼吸を強いられる事が証明されている(約6回/分)(Lehrer,その他1997)。 これらのデータから、同調は人がバイオフィードバック訓練によってRSA振幅を増大させる方法を学ぶメカニズムであることが分かる。 Vaschillo(1984)は、人は低周波帯の特定の周波数、0.1Hzの辺りでのみ最高の変動振幅を生み出す事ができると記している。 大きなRSA振幅は間違いなくこの周波数帯で呼吸することによって引き起こされ、それはわずかの訓練で行う事ができる。しかしながら彼は、血圧変動におけるバイオフィードバックによって達成出来る最も大きな振幅は超低周波帯で起こる傾向があると述べている。 これらを基礎に、彼は圧受容体反射活動を“2つの循環ループ”システムとしてモデル化した。
Vaschilloの実験例はブラウン管上にコンピューターがつくり出した振動を写し出し、被験者(6人の宇宙飛行士)に彼ら自身の生理的活動で同じ振動をつくり出すよう指示をした。 被験者の心拍数がスクリーン上の一部に示され、彼らはコンピューターがつくり出した洞性波と同じ波形を自分自身の努力でつくり出すよう指示された。 Vaschilloは、心拍数の低周波数帯と超低周帯の間で刺激目標周波数を変えてみた。すると全ての被験者が、低周波数帯で最大変動と最も安定した目標周波数変動が起こった。 彼は被験者の血圧変動も測定したが、これについては測定の為の直接のバイオフィードバックは与えなかった。このように、目標周波数の最大変動は超低周波数帯で起こった。 Vaschilloは変動の最大振幅をみせる特定の周波数を個人の同調周波数と名付けた。
彼の同調理論と同じく、Vaschillo及び他の研究者達は、血圧と心拍変動が特定の周波数で規則正しい位相関係がある事を発見した(Vaschillo, Lehrer, Reshe, & Koustantinov,出版用論文)。
心拍数の同調周波数において、(例えば低周波数帯で起こる周波数振幅のピーク)血圧振動と心拍振動はお互いに180°反対方向の位相で起こった。 このように、バイオフィードバックによる心拍数の増大(減少)と圧受容体反射効果によるより以上の増大(減少)がおのおのの周期で同時に起こる。 血圧の同調周波数では(超低周波数で起こる)、心拍数と血圧はお互いに同じ位相で振動する(0°位相関係)。 この周波数では、圧受容体反射効果は、心拍数に対するバイオフィードバック効果を抑制するが、血圧変動を促進させるようにみえ、これは多分最大点において圧受容体反射に関係する血管緊張によるものだと考えられる(後者の関係については組織的な研究はまだなされていない)。 Vaschilloは心拍数及び血圧の同調周波数が異なるのは、心拍数及び血管緊張に関する圧受容体反射効果が異なるからだと理論づけている。 彼の圧受容体反射活動の“2つの循環ループ理論”を裏付けるには、血圧変動を増大させる為のバイオフィードバック訓練を、血管緊張を直接測定する方法を用いて、より多くの被験者を対象にした調査を行うことが必要である。
バイオフィードバック訓練の為の手順:
被訓練者はまず自分の同調周波数で呼吸する事を教えられる。 最初のステップはRSA変動を最大限に増やす為の訓練である。 最初のセッションでは、被験者に4~7回/分の特定の周波数で呼吸させ、呼吸の深さを出来るだけ一定に保たせる(出来れば呼気終了時点での二酸化炭素量を計る)。 その為、目標呼吸数での呼気と吸気のペースが被験者に分かるようコンピューター画面上で上下する光の呼吸ペーサーを用意し、実験中ストレイン(緊張)計測器で個人の反応を測定する。 被験者はコンピューター画面上に呼吸ペーサーで示された指定の呼吸数で呼吸をし、光の上下の動きに合わせて呼気と吸気をするよう指示される。それに続くセッションで被験者はバイオフィードバックを与えられる。 被験者は翌週1日に2回、それぞれ20分間自分自身の同調周波数で呼吸するよう指示される(訓練中、被験者は過度呼吸を避ける為、自然の浅い呼吸をするように注意される)。
次のセッションで、被験者は心拍変動を起こす為のバイオフィードバックを直接与えられ、呼吸に関連して起こる心拍変動振幅を増やすよう指示される。 拍動間隔測定タコメーターを使って記録し、その測定記録を呼吸活動測定記録に重ね合わせる。 被験者はRSA変動を最大限に増やす目標を与えられ、その為心拍振動と同位相で呼吸するよう指示される。
他のディスプレーで、被験者は0.005~0.4Hzの周波数帯で移動する心拍変動周波数分析をみせられる。 ディスプレーは、心拍変動周波数を1秒ごとに更新して表示する。 被験者は同調周波数の辺りで起こるスペクトルパワーピークを増大するよう指示される。 呼吸ペーサーの最高点は1回毎の呼吸に伴うRSA変動に比例するようになっている。 心拍数を示す呼吸ペーサーの天井と底は個々の被験者に合わせてセットされ、個々人の心拍数の上限と下限に合わせて調節されなければならない。
RSAフィードバックの臨床的応用:
RSAバイオフィードバックの臨床的効果に関する理論は、同調周波数で呼吸することにより圧受容体反射に大きな変動刺激を常習的に与える練習をし、圧受容体反射を効率的にするという事である。 この方法を、喘息や高血圧や種々の神経障害の治療に使った臨床的例がロシアで出版されている(Chernigovskaya、その他、1990)。 我々は、この技術を使っての喘息の改善例を、ロシアリハビリセンターからの20の連続臨床例のひとつで報告している。(Lehrer、その他、2000)。 しかしながら、これらの研究はコントロールグループを対照にしていない為、観察結果のある部分に被験者選択偏見や、regression to the meanやプラシーボ効果が反映されている可能性がある。喘息持ちの成人を対象にした対照実験のひとつに(Lehrer、その他1997)、RSAフィードバックが訓練セッション中呼吸インピーダンスの大きな減少を起こすことが報告されている。 しかしながら実験対象となった被験者数が少なかった為、一般的な臨床的改善としての評価はされなかった。 このように、この方法は自律神経障害による様々な病状の治療に役立つ事が大きく約束されてはいるものの、その効果を実証するには対照実験を更に行っていかなければならない。
バイオフィードバックと整調呼吸:
被験者に1分間に6回の呼吸をしなさいと言う代わりに、特別のバイオフィードバック技術が必要なのは何故か。
Vaschillo(1984)は正確な心拍同調周波数は個々人それぞれに異なると共に(その為、個々人に要求される正確な呼吸数を決める為のバイオフィードバックが必要)、それはある期間にわたって変えられる事を発見した。 我々の臨床的経験から、訓練期間中、変動振幅最大値は減少し、その為人によっては呼吸数の4回/分の近くで最大心拍変動を達成する。 人によってはそんなにゆっくりと呼吸出来ない。 訓練はその為徐々に行わなければならない。 バイオフィードバック技術は、個々人に適した特定のリズムで呼吸させ、ある期間にわたって呼吸と圧受容反射機能の改善を促すようにする。
東洋の呼吸訓練との類似性:
東洋のヨガやキゴンや禅の修業は全てゆっくりとした呼吸を伴う。 これらの技術を修得した者は、自分の体の必要性とペースで呼吸する事を教えるが、それは多分RSAバイオフィードバック効果に似ていると思われる。 東洋のこれらの修行は事実、個人の心拍同調周波数で呼吸する点において、RSAバイオフィードバック効果と同じ効果を生み出している。 最近の座禅中の禅僧に関する研究で(Lehrer , 1999)、瞑想中の禅僧は心拍変動の低周波帯もしくは超低周波帯で呼吸している事が分かった。 全ての禅僧はゆっくりとした呼吸周波数でRSA変動を増大させており、 一人の禅僧においては1分間で1回呼吸し、その周波数帯で特に大きな変動振幅をつくり出していた。 この周波数帯は温度調節と交感神経調節を反映するという理論と一致しており、座禅が氷点下以下の状態で行われたにも関わらず、心拍数は上昇し暖かさを感じたとの禅僧の報告がされている。
セラピストの為のインストラクション:
呼吸と共に心拍数は上がったり下がったりする。 吸気で心拍数は上がり呼気で下がる。 呼吸によって起こる心拍数の変化をRSA(呼吸洞性不整脈)と呼ぶ。 RSAは、自律神経系全体(心拍数、血圧、呼吸を含む)による調節を助ける為に、体に非常に強力な反射現象を引き起こす。 訓練の目的は、心拍変動の大きさを増大させることにある。 心拍変動の増大は、これらの重要な反射運動を訓練し体のコントロールをより効率的に行う助けとなる。
訓練にあたっては個人のRSAを測定し、呼吸による心拍情報が被験者に与えられる。 これがRSAフィードバックである。 被験者はこの情報をもとにRSAを増やす為の自己訓練を行う。 この訓練を常時行えば自律神経系の調節を行う反射運動を強化することが出来る。これにより毎日のストレスへの対応能力が増し、健康改善につながるはずである。 これらの反射運動の訓練が、様々な肉体的および感情的障害に対処する手助けになる事はこれまでに証明されている(高血圧、不安発作、過度呼吸、喘息、消化器障害)。
<前世療法に関します見解>
当院では、ヒプノセラピーの延長線上における研究目的としての前世療法の検証を行っているのみです。
お問い合わせいただきましても、診療行為や治療行為としては一切行っておりませんのでご了承ください。
前世療法というスピリチャルビジネスに騙されないようあえて 真偽の検討を加えております。
また、その手法を史実と一致させた稲垣勝巳氏のご協力をもとにここに再現しました。
前世療法は療法という単語が入っていますが、学術的に確立された治療法ではありません。
よって前世療法の学術的定義は存在しません。
まず、前世の存在が科学で証明されていません。
安易に前世を信じてしまう姿勢は問題です。(最近のテレビの前世を取り上げた番組では完全肯定と断言されている方もおられますが具体的な事実と一致したり歴史的調査が行われ事実確認が取れたわけではありません。むしろ、好き勝手 作り話をクライアントへ伝えていると考えられます。テレビ局のスタッフがクライアントの事前調査をして詳細にスピリチャルカウンセラーと称する人物へ伝えていると報道されています。)
前世療法におきましても物語療法としてクライアントの想像で作り上げた映像をそのまま信じたりその現象を前世と評したりすることはあまりに滑稽でオカルトと評価されても仕方がありません。
現時点では、稲垣勝巳氏のご協力によりヒプノセラピーの一部である前世療法の科学的アプローチや事例に関しまして研究・検討を加えているのみです。
ヒプノセラピーのひとつとして療法の意義、効果、臨床応用を科学的、医学的見地から検討を加えております。。 無資格者による報酬を得る前世療法と称する催眠療法には強い危惧を感じております。 クライアントが想起した映像が前世だと決めつけて誘導を加えている可能性が高いからです。
前世が確実に存在するという前提でクライアントに対して高額な報酬を取っていわゆる前世療法をビジネスに行っているケースがほとんどでその真偽を検討し、そのほぼすべてが 虚偽の療法と考えられても仕方がありません。
なぜなら、未だかつて、国内では前世の存在は主張しても史実と一致する証拠が稲垣勝巳氏の検討した事例を除いては存在していないからです。
前世に関することは一方的に伝えたりするが、検証すらしない。(伝えたことが事実かどうかわからない)
本当に霊や前世が存在するのであれば、歴史上の新しい発見や遺跡、史跡の発見が相次いだり警察の犯罪や行方不明者捜査に大きな貢献ができますが、未だ一切そういった事例は国内では報告すらありません。(こういったことが実際できないのであれば、前世の存在や霊の存在は否定的であると考えるのが自然でしょう。)
このことが前世を安易に信じたりスピリチャルビジネスといわれアトピービジネス、美容類似ビジネス、癌患者へのサプリメントビジネスと言われても当然と考えます。
催眠療法、前世療法による疾患へのアプローチや治療行為は専門スタッフが科学と医学を基礎に行う行為です。 メディアで面白おかしく強調される前世の存在に関して実証できなければ一切肯定しない立場に立っております。
正直言いまして 最初は前世の可能性を信じた私も前世療法を検討すればするほど、科学とは大きくかけ離れた問題療法になっていると考えています。
ヒプノセラピーの素晴らしい臨床的効果が一部の自称セラピスト、スピリチャルビジネスを行う人々によって否定されないことを願っております。
ご紹介のテレビでの放映内容、史実との追及、手法をよく検討され 現在、無資格者によって広く行われている前世療法が正当かどうか、信じるに足りるものかご判断いただけましたら幸いです。
テレビでの放映内容は決して前世の存在の肯定を煽るものではなく、前世を取り上げる以上、当然こういった検証が必要であるという事例をご紹介しました。
前世療法はメリットのみが強調されデメリットの検証や対策すら考えられておりません。 特に高額な報酬を得て前世療法を行う自称セラピストはリスクすらご存じないことが多いようです。
前世療法をこれから受けようと考えておられる方、前世療法を治療として考えておられる方への情報としましてご参考になりましたら幸いです。
奇跡体験 アンビリバボー 2時間スペシャル番組 前世療法特集で
稲垣勝巳先生の「史実と符合する前世」の事例を放映
前世の存在は、人が向上する希望を与えてくれる。前世で悲しみ悔やんだことをやり直して、人生を先に進める修行の場になるからだ。生まれ変わりを繰り返すことで、人は自分の魂を磨いて行く。
中部地方で現役の中学校教頭を務める稲垣勝巳先生は、教育催眠を中心に催眠療法に取り組んできた。教育催眠は、乗物酔・集中力不足等の改善のために、催眠状態でトラブル克服の訓練を行うことを主眼とする。一方で、大人に対しては退行催眠を用いる。過去の記憶にさかのぼってストレスの原因に迫るのだが、時に本人の知り得ない記憶が出てくることがある。
しかし稲垣勝巳先生は、これが前世の記憶であるということには疑問を持っていた。あるイメージが前世という形をまとって現れたもので、作り話だと考えていたのだ。
だがそんな先生に衝撃を与えるケースが発生。生徒の母親が退行催眠の話を聞いて、好奇心から校長を通して依頼をしてきたのだ。
生徒の母親・理沙さん(主婦・仮名)が退行催眠を受けたのは2005年6月4日。現場には稲垣勝巳先生の同僚や知り合いの医師が立ち会った。軽い気持ちで立ち会った彼らは、現場の異様さに釘付けになった。催眠中はビデオ撮影が行われたが、理沙さんの普段の表情とは全く違うものだった。
理沙さんはすぐに深い催眠に入ると、現在とは別の人生について話し始めた。桑畑で桑の葉を摘んでいるという。名前はタエ、13歳、安永9年、シブカワ村、上州、上野(こうずけ)国(現在の群馬県)に住む孤児だという。
さらに3年後の話を聞くと、年号は天明3年、あさまのお山が大分前から熱くなって、火が出るようになり、白い灰が毎日積もるという。
彼女はさらに天明3年7月、七夕様の時、龍神様と雷神様がアガツマ川を下り水が止まって危ないので、私がお供えになります、と話す。稲垣勝巳先生が「命を失いますよ」と問いかけると、「みんなのためになって嬉しい」と答える。噴火と止まった川の水。龍神と雷神の怒りを鎮めるため、タエは橋に縛られ、いわゆる人柱になったという。
タエが住むシブカワ村カミノゴウでは、彼女以外に犠牲になった人はいないようだ。徐々にタエは苦しがり、津波のように一気に増水した川に飲み込まれた。
催眠から覚めた理沙さんは、恐怖と戸惑いを感じながら、タエとしての前世は人のためになろうとしていたので満足だと語った。
一方で稲垣勝巳先生は証言の具体性に驚いた。余りにリアルなので本当かもしれないと思い、検証することにした。
年号の安永と天明が変わる部分は矛盾していなかった。また天明3年には浅間山が噴火している。
だが江戸時代の農村の娘が幕府の定めた元号を知っているだろうか?江戸東京博物館の小澤弘さんは、基本的に江戸時代の人々はほとんどが元号を知っていたと話す。寺子屋の僧侶や名主などの知識人が教えていたというのだ。
では、シブカワ村カミノゴウは存在しアガツマ川が流れているのか?先生が調べると、渋川市が存在し、かつて渋川村と呼ばれていたことがわかった。
我々は現地に向かった。群馬県のほぼ中央に位置する渋川市。ここには上郷という地名があり、江戸時代は渋川村上郷と呼ばれていたことがわかった。また近くには吾妻(あがつま)川も流れている。
先生が調べて事実が一致すればするほど、理沙さんに作り話ではないか何度も確認したという。だが理沙さんもご主人も中部の出身で、親戚も渋川の方とは全く無関係で、関東に旅行したこともなくインターネットも扱えない。
だが腑に落ちない点があった。浅間山の噴火がタエが人柱になったことと関係するようだが、渋川と浅間山は50kmほど離れている。影響はあったのだろうか?
事実を確かめるために渋川市教育委員会文化財保護課の小林良光さんに話を聞いた。稲垣勝巳先生の調査に協力した人物だ。話を聞いて最初は戸惑ったが、間もなく送られてきた理沙さんの前世療法の映像を見て衝撃を受けたという。
彼は渋川と浅間山の噴火の関係を示すため、我々をある場所に案内してくれた。そこは吾妻川の川沿いの高台で、そこには高さ3m、周囲30m程の巨岩があった。これは浅間石というもので、天明三年の浅間山の噴火の際に上流から流されてきたのだという。
噴火の際、火砕流が発生し吾妻川の上流に流れ込んだ。溶岩によってダムのように塞き止められた川が一気に決壊し、すさまじい量の土石流が吾妻川沿いの村に襲いかかった。浅間石はその時に流されてきた溶岩の塊だったのだ。
吾妻川沿いに発生した土石流により、土砂は2~5mも堆積した。死者1151名、流出家屋1061棟。これは浅間焼泥押と呼ばれる大災害だったが、これを引き起こしたのは天明三年7月、七夕から翌日にかけての大噴火と火砕流だった。タエの言葉通りだ。
昔から川そのものを龍に見立てることがあるので、吾妻川を龍神としているのではないかと小林さんは話す。また雷神とは、噴火の火山灰の摩擦で電気が起こり、雷が実際に起こることから来ていると稲垣勝巳先生は予測する。
市の図書館を訪ね当時の記録を調べると、天明三年7月の浅間焼泥押によって渋川村では人一人が流されていると書かれていた。犠牲者は一人だけだった。身元を確認することはできないが、タエは犠牲者が一人だけだったと話していることから、これがタエであることは十分に考えられる。
今はすたれた古い街道の先、江戸時代に唯一の橋が存在した場所を訪ねてみた。現在そこに川を渡る橋はなかった。
さらに理沙さんには渋川で撮影してきた映像を見てもらった。何も説明を加えなかったのだが、様々な場所を訪れていたにも関わらず、この橋があった場所の映像を見ていた理沙さんは、催眠にでもかかったように意識が遠のき始めたのだ。
理沙さんは、この場所に何かいわくがあるのか知りたがった。江戸時代に唯一の橋があった場所だと説明すると、彼女は大きくうなづいた。タエの記憶は、紛れもなく理沙さんの中に生きていた。
前世の直接的な証明ではありませんが、この事実をどのように受け止めるのか?
クリニックでは前世療法の日本における第一人者である稲垣勝巳先生と共同で科学的に史実を検証しつつ前世の存在を研究していきます。
↓ ボタンを押すとビデオが見られます。
スピリチュアルセラピー ヒーリング
これまでは、アスリートの故障回復、身体能力向上を中心として臨床例を積み重ねてきました。医学的見地からの施術の研究になります。
ヒーリング
ヒーリングとは、様々なヒーリングが存在する中、その起源は定かではなく、インドやエジプトなど様々な説があります。ヒーリングが進歩しているイギリスでは、 昔からの治療法として有名である事からイギリスが起源なのではないかと考える説もあります。また、イギリスでは法律でも認可されており、医療面で広く受け 入れられています。
気功から医療的処置までヒーリングは多くの意味を含みます。
医療機関では当然、手かざしや、宗教的要素の行為自体 禁忌と考えておりますのであくまでも患者様の各疾患における治癒を助けるものと認識しております。
さかえクリニックではメディカルスパを併設し、専門セラピストがアロマセラピー、フィトセラピー、マッサージ、ストーンセラピーなど各種ヒーリングセラピーを行っております。
トータルヒーリングセラピーとしての施術を行います。
身体を肉体(BODY)、心(MIND)、気(ENERGY)として捉え、全体をコントロールして自己治癒力を向上させます。日常のストレス、肉体的疲労感を癒す。この効果を科学的評価を加える手法としまして 心拍変動解析である自律神経機能定量評価システム、HRV(BIOCOM社)を使用して治療の有効性を測定しております。

多くの日本代表オリンピック選手、プロ野球選手などのトップアスリートも体験されています。
科学的にエビデンスが乏しい分野でありますが、慎重に症例を積み重ねるとともに科学の領域を出来る限り逸脱しないよう研究を進めています。
稲垣勝巳先生著書『前世療法の探究』紹介
稲垣勝巳先生は岐阜県の学校教諭で、長年生徒相談などで教育催眠に取り組んでこられました。プロの催眠療法士、催眠術師ではないということが、本書の内容の誠実さを高めるものかもしれません。
まえがきに「本書の第二章で紹介する、『タエの事例』に遭遇し、『前世記憶の真偽』の問題に直面することになりました。……稲垣勝巳先生が本書を世に問お うと思った契機は、まさにこの不思議な事例との遭遇です」とあるように、本書の第一の眼目は、あるクライエントが想起した前世の詳細が、史実と高い符合を見せた、ということにあります。
前世記憶の真偽
前世療法は日本でも広く行なわれているようですが、当然のことながら、正統の心理療法と認められておらず(「前世」自体が唯物論に反します。)、そのため、 民間「催眠治療師」などによるものが多く、その全体像は把握できないようです。またそのような事情から、学会報告や学会誌論文などもほとんどありません。 この主題に関連する著書を刊行しているのは、「生きがい論」の提唱者で経営学者の(つまり実践家でも専門研究者でもない)飯田史彦氏、そして脳外科・心療 内科医の経歴を持ち、自ら前世療法を実践している奥山輝実氏らがいますが、いずれも、前世記憶の真実性や、死後存続の問題に関して、態度保留(個人的には 信じているのでしょうが)という立場を取っていると思われます。従って、前世記憶の“真偽”を論じた本は、稲垣勝巳先生が言うとおり、日本初と言えるでしょう。
「タエの事例」は、脊柱側彎症を患っている40代の女性が、稲垣勝巳先生の前世遡行催眠によって、天明3年(1783年) の浅間山大噴火で、「人柱」となって死んだ少女「タエ」の記憶を甦らせた、というものです。このセッションは、逐語記録されていて、きわめて迫真力のある ものとなっています。
クライエントの想起によると、「タエ」は、群馬県渋川村(現・渋川市)で、孤児として庄屋「クロダキチエモ ン」によって育てられていましたが、同年の浅間山噴火の際、吾妻川が火砕流によって堰き止められ、直後に大洪水が襲ってくる恐れがあったために、「龍神様 へのお供え」として、川の橋に縛りつけられ、濁流に呑まれて死亡しました。
これに関連する様々な叙述(中には「タエ」ではなく、「偉大な存在者」と呼ばれる別人格らしきものからの情報も含まれます)が、当人は通常の方法で入手できない情報であり、それらは「約八割」の高率で、史実と符合したとされています。
特にタエが、安永9年に「13歳」、天明3年に「16歳」と語っているのは(つまり安永10年=天明元年ということ)専門家でも記憶している類のものではな いこと、「地元では馬頭観音を“ばと様”と呼んでいること」はまず通常では知り得ないこと、など、記憶の真実性を傍証する強力な要素があります。
ただし、「タエ」の実在の証拠、人身御供の伝承・記録などは見出されず、養父の名も姓が違っているということで、「決定的な証拠」は獲得できなかったようです。稲垣勝巳先生はこう述べています。
ある程度信憑性のある証拠は数多く得ることはできても、誰もが疑問を持つ余地のない決定的、絶対的証拠というものは、どういうわけか出てこない、というのが この種の「超常的現象」に付随する性格であるようです。「タエの事例」で言えば、タエを実在するものとして信じたい人には、信じるに足る十分な証拠と映る でしょうし、信じたくない人には、否定するに十分な曖昧さが残るというわけです。/本事例のタエの実在および死後存続問題についても、最終的にどちらをと るかは、読者それぞれの判断によるしかないと言うほかありません。
決定的ではなかったにせよ、このような探究が日本でもなされたということは、非常に意義があるもののように思われます。前世療法では、「治ればOK」「クラ イエントの主観でOK」ということになりがちで、それ以上の探究(「なぜ治るのか」も含めた)がなされることはほとんどないのが現状だからです。今後、実 践家たちの報告が増えていくことがあれば、真偽問題や治癒構造をめぐっての研究も生まれてくるでしょう。
中間世セラピー
もうひとつ、本書には、稲垣勝巳先生独自の冒険的試みが記されています。
それは「中間世」での「気づき」の重視と、そこでの「偉大な存在者」との直接対話です。
前世療法は、基本的には、前世記憶を甦らせ、それによって、「現況の困難の理由」が開示されたり、「生命の不滅」や「生の意義」を主観的に納得させられたり する、というものでした。しかし、ホイットン、ウィリストンを始め、療法家たちは、次第に「中間世」の問題に注目するようになりました。さらに、マイケ ル・ニュートンに到ると、前世の細々とした記憶よりも、中間世(つまりは霊界ということですが)における「人生の総括」や「次の人生の選択の意味」などに 力点が置かれるようになっています。日本でも、奥山輝実氏は中間世での「光(高次の存在)」との対話によって、クライエントが人生の意義を納得するという ケースをいくつか挙げています(飯田史彦・奥山輝実『生きがいの催眠療法』、PHP研究所、2000年)。
稲垣勝巳先生も、中間世 での「偉大な存在者」との対話を行なっており、それによってクライエントの心理構成の変化が起こり、治癒がもたらされると述べていますが、稲垣勝巳先生は ニュートンと同様、「偉大な存在者」を「一部の宗教思想で提示されているような『指導霊』ないし『守護霊』と呼ばれる存在」と採っているように思われます (留保付きですが)。
さらに興味深いのは、この「偉大な存在者」がクライエントに「憑依」して、施術者と直接対話するということが試みられていることです。
これは、すっと読み飛ばしてしまうところですが、実はかなり重大な問題を含んでいると思えます。
まず、「偉大な存在者」との対話は、クライエントの「記憶」なのか、という問題があります。つまり、クライエントは、かつてある生を生き、そして次の生を生 きたわけですが、その「中間」において「偉大な存在者」と出会っていた、そのやりとりを、クライエントは「思い出している」のか、ということです。
奥山氏の挙げているセッション記録などを見ても、「その『光』に聞いてみてください、何と言っていますか」とか、「なぜそうなのか、聞いてみてください」と か、現在進行形で、クライエントに質問をうながし、クライエントも、現在進行形で答えを受け取っているように見受けられます。それは、本書のセッションでも同様です。
つまり、この場面は、「記憶の想起」ではなく、クライエントが、「偉大な存在者」と、セッション中に対話をしているということになるわけです。
さらに、稲垣勝巳先生のセッションでは、この「偉大な存在者」が、クライエントに「憑依」し、施術者である稲垣勝巳先生と、クライエントの状況や前世記憶の真偽をめぐって、かなり長時間のやりとりを行なっています。これはどういうことなのでしょうか。
加えて興味深いことは、この「憑依」の間のやりとりを、クライエントはほとんど記憶していないと報告されていることです。前世を想起している時は、いくら前 世人格に同一化しているように見えても、クライエントの意識は残っており、想起していた間の記憶も保たれています。つまり、「憑依」の間は、クライエント の意識は、「偉大な存在者」によって占められていたことになります。
これら一連の現象に対して、稲垣勝巳先生は一つの仮説を立てています。
考えうる一つの仮説としては、前提として、「魂」や「霊」と呼ばれるものの存在を認める立場からの解釈です。この立場に立てば、「魂状態」だと自覚している 〔中間世の〕クライエントは、深い催眠状態の中で、当人の自覚どおり、肉体とは別個の存在である「魂」として顕現化した状態にある、と解釈することになり ます。したがって、筆者は、まさしく当人の「魂」と面接したということになります。また、中間世で出会った「光」ないし「人間的イメージを纏った神的な存 在者」は、一部の宗教思想で提示されているような「指導霊」ないし「守護霊」と呼ばれる存在だと、考えることができるでしょう。そして、クライエントの 「魂」は、そこで出会った「指導霊」「守護霊」からの啓示を受けて、症状の改善効果をもたらすような自己・世界解釈に至り、現世を生きる意味を獲得して いった、と考えることができると思われます。
これは、スピリチュアリズムから見れば、ごく自然な解釈だと言える でしょう。そして、それが妥当であれば、前世療法における「中間世」状態とは、クライエントが「霊界」とコンタクトして、「ガイド」との対話を行なってい る状況であるということであり、そして、「ガイド」がクライエントに憑依して施術者と語るのは、「霊」が「霊媒」を通して会席者と会話をするという「交霊 会」と相同の構造となっていると解釈できるのではないでしょうか。(ただし、この際、「ガイド」から直接もたらされる情報は限定されているようです。奥山 氏のケースでは、クライエントへの言及はしても、その子供への言及は拒否する、というやりとりが報告されています。)
このように考えると、「中間世療法」は、もはや「前世のトラウマやカルマを探り出して云々」といったものではなく、「霊交」によってクライエントの状況を改善させる、まったく新たな方法なのではないかと考えられるわけです。
さらにこのことは、「霊界とのコンタクト」という、人類がいにしえから求めてきたものが、催眠ということを通じても、可能になるということを語っているので はないでしょうか。少なくとも、自らの「ガイド」とのコンタクトが可能になるのだとすれば、「中間世」催眠は、かなり大きな意義を含んでいると考えられるのではないでしょうか。
「治癒構造」の解釈
もう一つ、興味深いのは、「なぜ治るか」という問題です。前世療法に対して、「前世」自体を否定する立場からは、「抑圧したトラウマを前世イメージに仮託して意識化する」(精神分析的立場)や、「不都合な自己像を 前世イメージに仮託することで間接的なものにし、治癒イメージをつくる」(イメージ療法的立場)、また「人生や世界全体を体系的に意味づける物語を獲得す る」(物語療法的立場)などの解釈があります。いずれも「仮託」や「物語」といった概念で、前世の実在性を回避するのです。しかし、なぜそんな迂回的で複雑な方法をわざわざ取るのかは、説明されません。
ここで稲垣勝巳先生は、前世を「想定しうるもの」としつつ、前世療法によって、魂 の死後存続および、過去世・現世・未来世という生の連続性への「主観的確信」や、「中間世での、神的存在者からの啓示ないしメッセージによる、自己の現在 を生き抜く意味と自己の使命への気づき」が得られることで、症状が改善するのではないかと言います。そして、「こうした体験によって、最終的に『超越的視 点の獲得』を可能にしていくのが前世療法であり、前世療法の改善効果はそこに由来すると考えていいのではないでしょうか」と述べています。
「治癒構造の解明」は、もう少し微細に解明する必要があるように思われますが、ともあれ、ここで言われている「超越的視点」とは、まさしくスピリチュアリ ズムの提示する霊的真理(霊魂不滅と永遠の成長)の確信に、つながるものでしょう(しかも、前世療法(中間世療法)では、そこに「守護霊ないし指導霊との 対話」という、実体験的要素が加わっているので、その確信はいっそう強いものになるのでしょう)。霊的真理の確信が、心理的症状を改善する、というわけです。
このように考えていけば、前世療法、特に中間世療法は、スピリチュアリズムそのものだと言うこともできるかもしれません。そしてそれは、「霊媒による交信」以上に、人々に霊的真理を直接感得させる、新たな方法になるのかもしれません。
本書は、前世記憶の真偽問題、中間世問題といった重要な主題を問いかけてくれる、貴重な本です。この本を契機に、謎の多い前世療法に対して、一層の探究が進むことを期待したいと思います。
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目次 序章 教育催眠・前世療法との出会い 催眠とは何か 教育と催眠 教育相談としての催眠面接 筆者の催眠面接技法 前世療法との出会い 前世療法における前世の記憶 |
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第1章 三つのケース リストカットを繰り返す亜由美の事例 摂食障害に悩む佳奈の事例 うつ状態の佐恵子の事例 三つのケースのまとめ |
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第2章 史実と符合する前世の記憶 症状と背景 第一回の面接 ほか |
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終章 前世療法とは何か 前世療法一般論 本書事例の再考察 今後の展望 |
上記が稲垣勝巳氏の書で検討を加えている内容ですが、私が否定的な部分も数多くあります。
修正を加えずそのまま文章をご紹介しました。
ここでご紹介していますが、全てを肯定しているわけではありません。
事例を紹介するとともにセラピストの見解を客観的に検討する目的でのご紹介です。
まず、霊的な存在などあり得ないこと、霊媒や霊といった内容は普遍性、再現性、客観性に欠如し、かえって前世療法を怪しい療法とみなされてしまうこと。
よって霊という表現や霊媒という表現は学術的な見解を加える場合は避けるべきと考えております。
仮説もできる限り現実と照らし合わせて行うべきと考えます。
ただし、稲垣氏の報告した事例は検討に値すると考え現在、各方向より検討中です。




























