過去のスポーツコラム
格闘家の皆さんも命を懸けて闘う自負がある方がほとんどだと思いますが、格闘技以上にリスクが大きく毎年死亡事故が報道されるプロスポーツ、オートレース。
国内最高峰の二輪レースである JSB1000に参戦し奇跡の逆転優勝を果たし 2010年総合王者に輝いた 国内最速ライダー 秋吉耕佑の取り組みをご紹介させていただきます。
他業種のアスリートたちがいかに命と向き合いぎりぎりの世界で闘っているか。
是非、知っていただきたく今回は 命を懸けて走る 最速の男をご参考にしていただけましたら幸いです。
今年、ショッキングなニュースが海外から飛び込んできました。
ご存知の方も多いと思いますが、2010年9月5日、ミサノで開催されたMOTO2第12戦サンマリノグランプリで MOTO2初レースで優勝を飾った富沢祥也選手が200キロを超えるハイスピードの状態でコース側に転倒し後方を走行していたバイクに引かれて死亡するという痛ましい事故が発生しました。19歳の若さで命を失われました。詳細な死因は明らかにされていませんが、治療を担当した医師が記者会見で語ったところによれば、転倒直後に2台のマシンが高速で衝突したことによる大動脈破裂が直接の死因のようです。頭部への外傷はなかったものの首・肩・腰・大腿骨などを骨折していました。
秋吉耕佑( あきよし こうすけ、本名:秋吉 弘亮、1975年1月12日)選手もこれまで走行中の転倒で命を失いかけたり、脱臼、骨折を幾度も繰り返していました。
秋吉選手は富沢選手の訃報を聞いて改めてこのスポーツのリスクを認識しました。
しかし、彼は富沢選手の無念を自らのエネルギーに変え彼の意志を受け継ぐべく闘いに挑む決意をしました。
2009年にも転倒で足の指の骨を骨折したり右肩を脱臼する重傷を負いましたが、完全に治癒しない状況でレースに復帰。
満身創痍でいつもライディングしていたのです。
しかし、2009年、私が彼のトレーナーを務めるようになってから コンディショニングと身体のメンテナンスケアの重要性を理解し定期的に指導をさせていただくようになって 意識も身体も大きく変化していきました。
以前のコラムでもご紹介したように2009年の鈴鹿8時間耐久ロードレースでは2度の転倒にもかかわらず最速ラップを連発し最下位から9位。
最後まであきらめない最速の走りが秋吉耕佑の信条です。
2009年は、ポールポジションを獲得し普通に走れば確実に優勝と評価されていました。
しかし、プロとして彼は普通に走ることは考えていませんでした。
誰よりも速く、素晴らしいライディングを見せる。プロアスリートとしてのパフォーマンスです。
勝利を確信して判定勝利を狙い 打ち合いを避けるのではなくKO勝利を狙ってノーガードで目いっぱい打ち合う。 格闘家で言えば、格闘家の最高のパフォーマンスを見せるKOメーカーです。
転倒ギリギリの体勢で走り抜ける。最速のためにはいかなるリスクも厭わない。
まさしく真の格闘家の神髄を持ったレーシングライダーです。秋吉選手はMOTOGPマシーンの開発ライダーも務めています。モンスターマシーン開発にはテスト走行では時速350キロを超える速度での走行を行いマシーンの調整を行います。つまり安全かどうかまだわからないマシーンをぎりぎりの状態まで操作する大変危険な業務を行いながらレースへ参戦しています。
身体も精神も大きく消耗するプロ業務です。
今季は腰椎圧迫骨折の大事故によるリタイアのMOTOGP参戦中の青山選手の代役としてMOTOGPへも2戦参戦しました。(MOTOGPは二輪レース世界最高峰、四輪レースでたとえるなら F1です。)
闘うのは格闘家と同じように相手だけでなく自分です。最後は自分との闘いになります。
大けがをしても黙って闘う。怪我を言い訳にしない。痛みやハンディをエネルギーに変えて最高のパフォーマンスを見せつける。
本当にカッコイイスポーツだと思います。
広大なサーキットを時速300キロで駆け抜ける。初めて目の前で観戦した時は、その迫力とリスクに本当に驚きました。
モータースポーツでもライダーは際立ったバランス感覚と感性が要求されます。
2010年 昨年の雪辱を誓った秋吉耕佑選手。英国で活躍するジョナサン・レイ選手とのコンビでタイトル奪取を目指しました。
2010年も2009年同様 優勝候補筆頭。
しかし、ペアライダーのジョナサン・レイ選手が転倒。
マシーンも修理に時間がかかり大きく出遅れました。
しかし、この後は2009年の再現でした。
ファーステストラップをたたき出し、トップを独走するチームライダーを何度も追い抜かす最高のパフォーマンス。
何と、転倒したにも関わらず3位入賞。
転倒しても表彰台というありえない奇跡を起こしました。
しかし、2010年 圧巻だったのは国内最高峰二輪レースJSB1000での鈴鹿最終戦でした。* JSB1000とは、全日本ロードレース選手権の最高峰のカテゴリ。JAPAN SUPER BIKE(全日本スーパーバイク)の頭文字を取ってJSBとしています。そこで走るバイク(オートバイ)は1000ccなのでJSB1000と言います。全日本ロードレース選手権のトップカテゴリだけあってレース内容もレベルが高いものとなっていて、予選から熱いバトルが繰り広げられます。ポールシッターが何度も入れ替わることも珍しくありません。日本で一番売れているスーパースポーツのバイクが勢ぞろいしているロードレースでもあり、見ていて興奮する人が多いと思います。
最速ライダーの称号をいつも手にしている秋吉耕佑選手は2007年鈴鹿8時間耐久ロードレースの優勝を最後にビッグタイトルからは遠ざかっています。
今季はJSB1000にフル参戦しどうしてもこのタイトル獲得を願っていました。
年始には、グアムで 仲田健トレーナー(石川遼選手専属トレーナー)と阪神タイガース 桧山進次郎選手が主催する自主トレ合宿に参加しました。
2009年GT王者 レーシングドライバー 脇阪寿一選手、プロボクシング元世界王者 名城信夫選手、ほか、有名プロゴルファーなど国内のトップアスリートが最も多く集う 合宿に参加しトレーニングを敢行。
また、新しいコンディショニング法としてパワープレートを利用して身体バランスを整えました。
レース前にはエアナジーで自律神経機能を向上させ、ストレッチを全くやめて身体がよりスムーズに動くように最新のトレーニング法を導入しました。
セル・トレーニング(CELL TRAINNING)です。
これまでのトレーニングはウエイトトレーニング、加圧トレーニング、有酸素トレーニングなど運動生理学上、組織や器官を主に対象としたトレーニングでしたが、セル・トレーニングは細胞レベルの賦活を考慮に入れた新しいトレーニングです。
このトレーニングは、おそらく世界のスポーツのトレーニング理論を大きく変えることになると確信しております。
私が順天堂大学大学院医学研究科で指導教授である 小林弘幸教授と共同で独自に開発した身体に優しく身体能力を賦活できるこのセル・トレーニングを秋吉耕佑選手が実践して肉体改造を行いました。
セル・トレーニングの特徴は
1:ストレッチ
2:PNF
3:スロートレーニング
4:呼吸法(自律神経機能向上)
5:脳、神経、筋肉 賦活
6:温熱刺激
1から5を温熱刺激も加えて同時に行うエクササイズです。
また、サーモバンドという特殊な温熱バンドを使用して筋肉を温め血流を増やして効果的にトレーニングを行います。このため血流のみならず代謝も向上して細胞機能が確実に向上します。
順天堂大学医学部での 小林弘幸総合診療科の教授らの研究では40℃の温度での温熱効果が最も血流が増加し過度の過熱は逆に血流を阻害するといった実験結果も出ています。
つまり細胞機能を適度な温熱を加え賦活させるトレーニンであり 筋肉だけ、靭帯だけ、神経機能だけといった組織や器官のみを強化するのではなく細胞レベルで確実にこれらの部分が連動してミクロからマクロまでパワーアップできるこれまでにないトレーニング概念です。
アスリートはハードである肉体、特に筋力に重視を置いてトレーニングを行いますが、競技パフォーマンスを向上させるには筋力だけでは不十分です。
アスリートにとってソフトの部分である自律神経機能向上が必須でありこれと連動する心肺機能や脳が支配し神経、筋肉を連動させコントロールする機能が絶対に必要になってきます。
究極のトレーニングが セル・トレーニングなのです。
詳細は別号で紹介させていただきます。
今季からセル・トレーニングを導入した秋吉選手は2010年10月31日 奇跡を起こしました。
鈴鹿サーキットで開催された最終戦 2戦
これまでの闘いはタイヤの選択ミスやマシーンの電気系統の不調もあって身体はいつも最高のコンディションにも関わらず結果が伴っていませんでした。
最終戦直前ランキング4位で総合王者は困難と周囲が考えていた矢先、ランキングトップ 2008,2009年総合王者の 中須賀選手が転倒、ポイント喪失。
秋吉選手はいずれも予選トップタイムでポールポジション、決勝でも二レース目はウエットコンディションの中、ぶっちぎりの優勝。2戦連続完全優勝を果たしました。
見事、二戦連続優勝の大逆転でJSB1000 年間総合王者のタイトルを獲得しました。
最後まであきらめない最速の走りにこだわった結果でした。いつもKO勝利にこだわって満身創痍になって逆転KO。
やっと報われました。関係者は本人も含め涙で感激を味わったそうです。
おめでとうございます。
最後まであきらめない、気迫と心が必ず奇跡を生むと確信しました。
格闘家の皆さんも機会がありましたらお近くのサーキットまでぜひ、足を運んで二輪レースを観戦してみてください。きっと、闘うモチベーションがあがるでしょう。
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秋吉 耕佑 プロフィール
命ギリギリの走りのパフォーマンスを魅せる 国内最速ライダーとして最も注目を集めるライダー。
トップアスリート 株式会社 取締役
ホンダレーシング所属(2010年)世界最高峰二輪レースMoto GP開発ライダーとしてレブソルホンダのマシーンを開発中。
トップアスリート 株式会社 取締役として現役ライダーにして国内のトップアスリート支援、セル・トレーニング(Cell Trainig)など科学トレーニング開発にも務める。
自ら最先端の科学トレーニングを導入して肉体、自律神経の進化を表現しライディングパフォーマンスを高めている。
2007年、鈴鹿8時間耐久ロードレース 優勝。
2008年には日本ロードレースが行われる公式サーキットのすべてのコースレコードを更新。
2009年、鈴鹿8時間耐久ロードレース予選、トップテントライアルで唯一の2分7秒台の最速タイムでポールポジション獲得。
2010年、鈴鹿8時間耐久ロードレース パートナーの転倒にかかわらず驚異的な最速ラップでの追い上げで3位表彰台に、ロードレース世界選手権MotoGPもスポット参戦、世界に通用するトップライダーとして大きな注目を集めている。
2009年、2010年
鈴鹿8時間耐久ロードレースファステストラップ(最速ラップ)記録保持者
国内最高峰二輪レース JSB 1000 2010年総合王者。
スポーツケアとしての鍼灸とは?
フルコンタクトKARATE 12月号では、スポーツケアとしてのマッサージについて紹介させていただきました。続いて今回は、スポーツケアとしての鍼灸を紹介します。
マッサージについての紹介では出来るだけ解りやすくなるよう心がけておりましたが、鍼灸となるとなんとなく難しく、中国4000年の歴史などなど・・・、マッサージ以上に奥が深く解りにくく、さらに身体に鍼を刺すなんてとても痛そうで、おっかなくて・・・なんとなく敬遠してしまう。というような意見をよく聞きます。みなさんも「鍼灸」と聞くと、痛いのでは?熱いのでは?など、あまり良いイメージをお持ちでは無い方が多いのではと思いますが、
実は、鍼は痛く無いのです。また、お灸も熱いことはありません。お爺ちゃんやお婆ちゃんの背中のお灸の痕を見た経験がある方もいらっしゃると思いますが、旧来の施灸方法(お灸のやり方)では、実際に熱く皮膚に1cm弱の火傷ができるほどの施術もありました。しかし現在は、インフォームドコンセント(治療法や結果などを十分に説明を受けた上での合意)やおもてなしの時代です。火傷の痕が残るようなお灸を据えたら訴訟問題にもなります。以前の様な熱いやり方のお灸は殆ど無く、ほんわかと温かく気持ちが良い感じのお灸が一般的です。
こんな鍼灸のいろいろについて、大まかに理解できるとスポーツケアとしての鍼灸がみえて来ますので、なるべく簡単に紹介したいと思います。
まず始めに鍼灸とは、鍼治療と灸治療を併せた表現方法で、厳密には鍼師、灸師という2種類の国家資格に区別される2つの治療方法を指す言葉です。
今まで多くの場合に、鍼治療と灸治療を併用して一つの治療として行うことが多く一般的に合わせて表現されることが多かったようです。
では鍼治療とは?
専用の鍼(0.1~0.3mmの物が多い)を身体に直接刺したり接触させて刺激を行う方法で、深さとして1mm弱から15cm前後の鍼を身体に刺入して反応による改善を目的にした方法です。
また、灸治療は?
皮膚の上でもぐさを燃やして温熱効果による改善を図る治療法です。もぐさの大きさは、糸と同じぐらいの細かいものから、米粒の半分、米粒ほど、などがあり、直接皮膚に置く物と、台座の上に置くものとに分けられます。最近では、直接置くのは火傷の原因になってしまうために台座の上に置くスタイル(せんねん灸)が多く普及しています。燃焼温度は50℃前後~80℃ぐらいが主流です。
基本的に鍼・灸は、2500~3000年前から継続される治療経験から生まれた伝統療法(経験療法)であり今も尚施術者独自の治療法が生み出され続けている貴重で有効な治療方法で、道具に関しても上記以外のものも存在するのが事実です。
世界的な鍼灸治療の始まりはとても古く3000年以上の歴史があり、日本における鍼灸治療は飛鳥時代(約1500年前)や奈良時代(約1300年前)から発展したとの記録が残されています。
現在、鍼灸治療は民間医療に属し、西洋医学ではなく東洋医学に分類されています。西洋医学とは、医師の診察によって病気が診断され、薬や手術を用いて病気そのものを改善する治療法に対して、東洋医学は人間本来の自然治癒力や免疫力によって身体全体を改善する治療法で、予防医学や代替医療とも言われている。日本における治療費の面では、一般的に健康保険が適応される西洋医学に対して、鍼灸治療は健康保険が効かないと思われがちですが、1神経痛、2リウマチ、3頚腕症候群、4五十肩、5腰痛症、6頸椎捻挫後遺症の症状のみ、医師の同意書に基づいて保険での治療が可能な状況で、その他の症状は保険適応外の実費診療で行われています。
現在日本で使われている鍼の種類は、大きく分けて2通り、日本鍼と中国鍼があります。日本鍼は、細く短く先端も刺入し易く加工されて、極力痛くない刺激で施術出来るよう作られているのに対して、中国鍼は、太く長く大きな刺激を与える目的で作られています。殆どの鍼灸師が感染予防の目的から使い捨ての日本鍼を使用するようになってきています。
次に、鍼灸にはどの様な効果があるのでしょうか?
整形外科系疾患・・・肩こり、腰痛、捻挫など
神経系系疾患・・・頭痛、神経痛、自律神経失調症など
循環器系疾患・・・高血圧症、不整脈、狭心症など
呼吸器系疾患・・・風邪、せき、気管支喘息など
消化器系疾患・・・胃下垂、胃炎、食欲不振など
皮膚科系疾患・・・じんま疹、ヘルペスなど
産婦人科系疾患・・・生理痛、不妊症、逆子など
内分泌系疾患・・・肥満症、糖尿病など
泌尿器系疾患・・・尿失禁、前立腺炎など
眼科系疾患・・・眼精疲労、白内障など
小児科系疾患・・・夜泣き、おたふくかぜ、小児喘息など
耳鼻咽喉科系疾患・・・耳鳴り、口内炎、咽頭炎など
上記はほんの一握りで、現在では、その他、多くの症状に有効であると認められております。
実際に麻酔の代わりに鍼(鍼麻酔)をして身体にメスを入れる方法が行われていたり(その場合は薬剤による全身麻酔ではないので手術中に患者さん自信も会話をする事が出来るそうです)、癌の治療に鍼が使われたり、一瞬にして人を気絶させてしまう先生もいらっしゃると聞いています。治療を受ける場合は、それぞれのスタイルがあり得手・不得手があることを理解して施術を受けていただく事をお奨めいたします。
では、なぜこのような沢山の効果が期待できるのか?
調整作用・・・組織・器官に一定の刺激を与えてその機能を調整する作用があり、鎮静作用と興奮作用がある。
誘導作用・・・治療したその部の血管に影響を及ぼし充血を起こし患部・健部の血流を調整する作用がある。
反射作用・・・生体の有する反射機転を介して各機能を亢進あるいは抑制する作用がある。
消炎・防衛作用・・・白血球は増加し、リンパ系は賦活され免疫力が高まり炎症は静まる。又、抵抗力も増加。
変調作用・・・自律神経の調整やアレルギー体質を改善して体質を強壮にする作用がある。
このように、人間が本来持っているあらゆる機能を呼び覚ます効果があります。
また、鍼灸の概要として忘れてはならないのが経穴「ツボ」ではないでしょうか。
一般的に鍼灸といえば「ツボ」治療との連想が沸く方も多いと思います。学生時代はこのツボを覚えるのに替え歌を使ったりお風呂に潜って酸欠になりながら必死に暗記したり(先輩から伝授された方法で、医学的根拠は不明?)と、とても苦労した記憶があります。実際に、鍼灸の治療部位や箇所は決まっていると思われがちですが、厳密には決まっていません。というか、その人その人のそのときの症状に併せて取穴(ツボを決める)して進めていく治療法なので、同じ頭痛でも必ず同じツボを使って治療するとは限らないし、同じ症状でも次回も同じツボに治療をするとも限りません。
次に、ツボの数はどれだけあるの?という質問を良く受けます。その、ツボの数ですが、WHO(世界保険機構)では全身で361穴のツボがあると認定されており、全部で14の経絡(電車でいう線路)に分かれています。人の身体に何らかの症状(病気)が起こるとこの経絡上に反応点として経穴の異常ををきたした部位が現れます。この反応を見つけて経穴を特定して必要な治療を行うことが鍼灸治療の方法です。なので、腰が痛くても足先のツボに鍼やお灸をしたり、肩が痛くても背中にお灸をしたりと全身いろいろな部位を使って最良と考えられる経穴を選択します。さらに以前には、鍼灸師より位が高い将軍の姫君などを治療しないといけないときに、裸にして治療するわけにもいかず、膝下・肘下のみのツボを使って全身の治療が出来るように考えられたツボ(要穴)なども発達した治療法です。
さらに治療の回数ですが、鍼灸ともに毎日続けて治療しても大丈夫で、治療頻度はあまり気にする必要はありません。もちろん1度に必要以上の治療は鍼灸師自体が行いませんので、症状や状態の変化に併せて治療回数などを決めていけば良いと思います。大まかに判断するとすれば、急性症状は短期間の間に続けて行うことが望ましく、慢性症状は、1週間に1~2回ぐらいを継続して行うことが良く、体質改善などは半年から1年以上の継続が大きな効果となって現れてきます。その症状に合わせて判断されることをお奨めします。
では、やっと本題になりますが、スポーツケアとしての鍼灸を説明したいと思います。一言で言えば、おおよそあらゆるスポーツ障害やコンディショニング、疲労回復、パフォーマンスアップに鍼灸治療は適しており治療の仕方も選手それぞれに合った最良の方法で行われていきます。そのため、この紙面をもって大きくスポーツケアとしての鍼灸治療は○○と紹介することは誤解を招くおそれがあると判断しました。ただ、ひとつ問題とするならば、これはスポーツケアにおけるマッサージ(フルコンタクトKARATE12月号)でもお伝えしておりますが、鍼灸師のなかでもスポーツを知って、選手の身体を知って、トレーニングを知って、施術出来る鍼灸師は限られています。本人がスポーツに携わっていたとか、スポーツが好きで一生懸命勉強したとか、スポーツ選手のケアをしたことがあるなど、スポーツに携わったことがある治療院や施術者の治療を受けることこそが、スポーツケアとしての鍼灸では一番大切なことだと思います。さらに、ここで大切なことが東洋医学の考え方で、一つの症状に対して決定された治療法がないとの理解から、その状態を把握して最適な治療を行います。したがって、上記に挙げたスポーツに関係している鍼灸師だけでなく、東洋医学及び鍼灸をしっかり捉えてその状態を判断できる鍼灸師であれば、スポーツ自体を知らなくても身体としてのコンディショニングや治療、疲労回復やパフォーマンスアップなど、スポーツに必要な施術ができると思います。
本題がとても短く恐縮ですが、大筋を解っていただくことがスポーツケアにおける鍼灸の総論となるためこのように紹介をさせていただきました。
スポーツケアにおける鍼灸をまとめてみますと、
① 鍼灸治療はスポーツにおける不特定多数の症状や期待に応えることが充分可能な治療法です。
② 特にスポーツに関わりのある鍼灸院及び、施術者の治療を受けることが肝心です。
③ また、スポーツに関わりが無くても、東洋医学の視点からしっかり症状や状態を判断(診断・弁証)できる鍼灸師であればアスリートのケアを任せても大丈夫です。
④ アスリートケアの経験ある信頼できる施術者にご相談されることをお奨めいたします。
最後になりましたが、トレーニングにより最高のパフォーマンスを発揮するためにはクオリティーの高いトレーニングをやり続けるだけでなく、トレーニングで傷ついた身体をいたわり、休養・栄養を確実に行う事が何よりも大切です。それぞれ地元で身近に身体のことを相談できる所をぜひ見つけてください。また、困ったことなどありましたらいつでもご相談ください。
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柴田康博トレーナー プロフィール
■株式会社 メディカルケア 代表取締役
■『まごのて』スポーツマッサージ・鍼灸接骨院 院長
■(財)JOC日本オリンピック委員会強化スタッフトレーナー(1996年アトランタオリンピック)
■JRA日本中央競馬会オフィシャルトレーナー
■さかえクリニックスポーツ診療部 メディカルトレーナー
■トップアスリート株式会社 スーパーバイザー
■ 国内最高峰ロードレース JSB1000 2010総合王者 秋吉耕佑 専属メディカルトレーナー
競技歴
■1978年 第25回 全日本都道府県ショートトラックスピードスケート選手権大会 最年少出場
■1986年 第33回 全日本都道府県ショートトラックスピードスケート選手権大会 1000M 優勝
■1986年 第10回 全日本選手権大会 500M 優勝
■1987年 アジア競技大会 冬季大会 (大韓民国 ソウル大会) 日本代表
■1987年 第34回 全日本都道府県ショートトラックスピードスケート選手権大会 500M 優勝
など日本を代表するアスリートとして活躍、引退後 K1戦士、プロボクサー、レーシングライダーなど多くのプロアスリート、オリンピック日本代表アスリートをケアするメディカルトレーナーとして活躍。国内で最も多くのトップアスリートをケアする鍼灸師の一人。
2010.11
スポーツケアとしてのマッサージとは?
皆さんは日々トレーニングに励み心身共に鍛えていると思いますが、実際にトレーニングで疲労した身体のケアはどのようしているのでしょうか?
一般スポーツ、競技スポーツ、プロスポーツ等、数多くのスポーツシーンを見ているなかで「優秀な選手になればなるほど身体への意識が高くコンディショニングやトリートメントを継続的行っている」ということが言えると思います。
逆に、たまに練習、週末だけ運動、など普段から身体を使う事が少ない人や、スポーツ経験の浅い人ほど、本来、一番ケアや準備運動などが必要だと思うのですが、いきなり無理して過負荷なトレーニングを行ってみたり、それにも関わらずクーリングダウン等はろくにせず、ケアには全く無頓着な方々が多く見うけられ残念に思います。
トップアスリートが、ウォーミングアップやクールダウン、日々のコンディショニングを丹念に行っているのに慣れないスポーツ愛好家の方々はいきなり運動を初めて、突然終わり、トレーニング後には喉ごし爽やかなビールで乾杯!など、している光景は皆さんもよくご覧になっているのではないでしょうか。これではトレーニングの結果や効果を期待すると言うよりは、怪我をするため、疲労するため、にトレーニングを行っている様なものです。
みなさんも忙しい中でトレーニングを行っていると思いますが、トレーニングだけでなく休養・栄養・睡眠などとのバランスも考えた生活スタイルで、最大のトレーニング効果を獲得してほしいと思います。今日はそんな中で、一般的によくあるスポーツケアとしてのマッサージについてご説明いたします。
実際の臨床現場で数多くのトップアスリートや格闘家をケアしています さかえクリニックスポーツ診療部 鍼灸師でもある柴田康博メディカルトレーナーに解説していただきます。
まず結論からお伝えしますと、怪我や病気で安静を保つ必要がある人から一般の人、はたまたプロ選手に至るまでマッサージは酷使した身体に喜びや安らぎなどの感覚を与えるだけでなく予想以上に遙かに大きなものを与えてくれます。つまり、身体と、知性と、精神を確実に若返らせて生きる活力を与えてくれる。それがマッサージ本来の効果であり、だからこそ全世界に広く伝わり一般的ケアとしてここまで長く普及した要因であるといえるでしょう。
特にその中でも、身体を酷使するみなさんにとって可能性が高く有効なマッサージは【スポーツマッサージ】と言われるメソッドで、通常のマッサージが皮膚及び筋肉の表面に重点をおいて施術されるのに対して、スポーツマッサージはその競技を行う上でトータル的なパフォーマンスの向上や怪我の予防、疲労の回復などを目的にしており、施術も身体全体から深部の筋肉一つ一つまでをターゲットにして施術を行ったり、各競技のフォームや特性に合わせてコンディショニングを行うなど、通常のマッサージとは目的も施術も効果も違うマッサージメソッドといえ、静的トレーニング(休養・超回復など)として身体強化をしていく上で、上手に取り入れることによりパフォーマンスアップや疲労回復、怪我の予防など、総合的なコンディショニング効果が期待できます。
「スポーツマッサージメソッド」とは、一定の理論による考え方や施術方法が確立・統一された治療スキルの集合体では無く、古く昔から師匠から弟子へとそれぞれ施術者レベルで受け継がれた技術や理論を基本にして現在に至った個別民間療法といっても良く、「スポーツマッサージ」の名称で明確な学術定義がされている物では無いことを付け加えておきます。ちなみに、「マッサージ」という手技については、医療マッサージ、保険マッサージなど、詳細まで学術定義がされております。
ここで、スポーツマッサージの具体的な効果として皆様に関わりが深いものを幾つか挙げてみます。
・ 肩こり、腰痛、筋肉疲労を取り除き疲労回復できる(痛みは軽減して、怪我は早く回復する)
・ 関節の可動域を改善する、拡大する
・ 柔軟性や弾力性が増して、動きやすくなる
・ 血液、リンパ液の流れが良くなり回復力や免疫力が高まる
・ 身体のパフォーマンスが高くなり、怪我や故障を予防する
・ 精神疲労を取り除き、自律神経機能を整える
・ 内蔵機能を活発にし身体の中からも体調を整え元気になる
・ 新陳代謝を活発にし身体全体が若返る
などがあり、これらの効果は数多い効果の一部に過ぎず、循環器系、呼吸器系、神経系、皮膚、筋肉、関節、内臓など、全身トータル的に、様々な効果が期待できるものになります。さらに、ダイエット効果などもあるぐらいです。
マッサージ(massaji)という言葉はフランス語で、語源はアラビア語の手、おす、こねる等と言われています。元来人類は、痛いところがあれば本能的にそこを手で押さえたり揉んだりして痛みを和らげることがありますが、この自然発生的な手法が医学の進歩に伴って体系化されたものが現在のマッサージとなっています。マッサージを生体に行うことで身体の変調を整え、健康を保ち、身体機能を活発増進させる効果があり、求心性(心臓に向かって行う)の手技により血液、リンパ液の循環が良くなり新陳代謝は活発になり、その結果、各組織に栄養が行き届き、全身機能が盛んになり、抵抗力が強くなります。また、触圧刺激は自律神経を調整したり、知覚神経を介して内臓機能にも影響を与え、さらに生体反応によるホルモン分泌にも影響を及ぼすことが明らかにされており、種々様々な症状に有効であることが実証されています。
歴史としては、古く中国に於ける最も初期の文献「黄帝内経素門」(紀元前2500年頃)の中で、直接的な治療効果が言及されていたり、ギリシャの医聖ヒポクラテス(紀元前4、5世紀)は、「医師たるものは医術についてのあらゆる学理と共に、マッサージを習得しなければならない」と説いたことが伝えられ医療の中でのマッサージが重要視されていたことが解ります。その後、明治20年に、当時陸軍軍医部の軍医官がフランスに於けるマッサージを学び当時、広島博愛病院・外科診療にて患者さんに対する治療目的で活用したのが日本に於ける医療マッサージの始まりとなりました。現在では、日本を始め多くの世界的トップアスリートなどがマッサージの有効性や必要性を自らの身体で経験、証明し、より一層期待に応える施術へとアスリートと共に日々継続進化しているメソッドといえるでしょう。
そんな中、街では多くの「マッサージ」や「スポーツマッサージ」の看板を見つけることが出来るようになり、多くの方がケアを受けられるようになってきましたが、一般的に同じに見える「マッサージ」・「スポーツマッサージ」の看板でも、施術所(サウナ・サロン・民間資格)、治療院(国家資格・医療保険取り扱い)、施術者スキル(知識・経験)などにより内容や効果が全く違う状況が現在の実情であり、高いパフォーマンスが要求されるアスリートや愛好家の皆さんなどは、施術を受ける医療機関や施術所、担当者などを事前に検討してから施術を受ける必要があると思います。実際に施術をしている私でさえ、現状の混乱したマッサージ事情の全把握は難しく、そんな中、施術を受ける場合の大きな判断材料にしているのが、①実際に施術を受けた人の感想・口コミ、②施術者の経歴、実績、臨床数、③おもてなしの心(人間性)、④施術者・施術所の全体像(総合点)、⑤宣伝広告の量、の5点となります。※現状、施術価格も混沌としており高ければ良いと言う訳ではありませんが、あまり安いところはアスリートのコンディショニングには向かないと思いますので避けた方が無難です。補足説明として③・④は、治療家には多いのですが、痛みを治す疾病観察にフォーカスし過ぎる傾向があり、痛みや症状ばかりに気を取られ患者さんが一人の人間だという事を忘れてしまう。すると、患部治療は進むが私のことはほったらかし状態となり全体像を見失います。結果として、良くなった気になるが治らない。それでいて施術者ばかり満足している、こんなアベコベな状態に陥ります。空手においても強い突きが出せるのは下半身が安定して重心、体軸にブレが無くなることにより出来ることであり、拳ばかりいくら鍛えても何の意味もないのと同じ状態になってしまう治療家が多いので、あえて、おもてなしの心と全体像を判断基準に入れています。⑤の宣伝広告の量に関しては、治療院や施術所の裏事情を考えると理解しやすいのですが、運営経費のほとんどが施術者の人件費に消えて行きます。特に日本は人件費が高いです。そんな業界なので広告宣伝には多くの費用が掛けられないのが通常で、やたら目ったら宣伝しているところは薄利多売のスタイルが多く優秀な施術者が育つ環境がありませんし、優秀な施術者がいるところであれば、一時間に出来る人数は限られてしまうので広告ばかり出している訳にもいきません。来ていただいてもキャパオーバーになってしまいます。こんな些細な事なども、間違った施術所を選ぶ事無く目的に合った施術所や施術者選びの参考にしていただければ幸いです。
大まかに、スポーツケアとしてのマッサージをお伝えいたしましたが何よりも重要なことは、一つです。
【1オンスの予防は1ポンドの価値がある】という格言通り、スポーツに対する身体の管理というものは怪我や痛みでトレーニングを中止または軽減することなく、可能ならば、手術や薬も使うことなくトレーニングを継続し続けらるコンディショニングを行うこと!が、大切です。怪我や故障、未病を防ぎ、スポーツマッサージの予防効果を充分有効活用していただくことに尽きると思います。
なお、スポーツマッサージは2WAY(施術者とアスリート)で施術者に行ってもらうのが主流ですが、1WAY(自分自身)でセルフマッサージを行うことも効果があり、施術を受けるのと同じようにとても重要になります。自分でも出来る簡単なセルフマッサージをお伝えいたしますのでトレーニングの前後や夜、ベッドに入る前などに是非実践してみてください。私の今までの経験上、難しい事をお伝えてもなかなか継続に繋がりませんので、私が知る一番簡単な方法であり、効果的な方法をお伝えします。
その簡単な方法とは?、とにかく全身くまなくさすることです。そこでの大きなポイントとして、身体の先端部分から心臓に向かってさすって行く。次に太ももの付け根、脇の下、耳の下をめがけてさすって行く。ココにはそれぞれリンパ節があります。皮膚や筋肉に刺激を入れながらリンパ節に向かって施術していく事で、身体の中からも外からもアプローチする事に繋がります。簡単すぎて困ってしまうかも知れませんが是非一度お試しください。
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| ハムストリングスの手根じゅうねつ法 | ハムストリングスの肘頭じゅうねつ法 |
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| 筋スパズムへの強圧迫反射法法 |
腰部の拇指じゅうねつ法による スポーツマッサージ |
大腿直筋の抵抗運動法 |
柴田康博トレーナー プロフィール
■株式会社 メディカルケア 代表取締役
■『まごのて』スポーツマッサージ・鍼灸接骨院 院長
■(財)JOC日本オリンピック委員会強化スタッフトレーナー(1996年アトランタオリンピック)
■JRA日本中央競馬会オフィシャルトレーナー
■さかえクリニックスポーツ診療部 メディカルトレーナー
競技歴
■1978年 第25回 全日本都道府県ショートトラックスピードスケート選手権大会 最年少出場
■1986年 第33回 全日本都道府県ショートトラックスピードスケート選手権大会 1000M 優勝
■1986年 第10回 全日本選手権大会 500M 優勝
■1987年 アジア競技大会 冬季大会 (大韓民国 ソウル大会) 日本代表
■1987年 第34回 全日本都道府県ショートトラックスピードスケート選手権大会 500M 優勝
■1988年 国際ショートトラックスピードスケート競技会 帝産カップ 日本代表
■1989年 第13回 全日本選手権大会 500M 3位、
(2010.10)
外傷後の傷痕の最先端治療
多くのアスリート、格闘家は怪我がつきものですね。
このコラムがスタートした時には、新しい外傷の創傷治療理論と具体的な手法を紹介させていただきました。大きな反響がありました。
格闘技を行う皆さんには 絶対に知っておいて欲しい知識です。
バックナンバーを手に入れることができない方は
http://www.sakae-clinic.com/wound/
に同様の情報が掲載されています。
道場やジムでも是非、勉強会の時にご参考にしていただけましたら幸いです。
今回は、外傷後の傷痕の最先端治療に関しまして紹介させていただきたいと思います。
傷痕は格闘家の勲章・・・とお考えの方も少なくないと思います。
私が幼い頃、大好きだったプロレスでもアブドーラ・ブッチャーが額に無数の傷痕を生々しく披露してさらに相手レスラーの攻撃で流血して戦闘能力が増す。
傷痕はプロレスラーのパフォーマンス強化ツールでもあったのです。
しかし、自分の子供が、格闘技の練習中や試合で怪我をして醜い傷痕が残ったとしたらどうでしょうか。
笑って 格闘技を鍛錬している勲章だよ、と親として放置しておけるでしょうか。
ほとんどの方が、きっと 何とかして傷跡を消してあげたいと思うのが親心でしょう。
私も同様です。
私のクリニックはスポーツ診療以外に美容診療を行っているため多くの傷痕で悩む患者さまのご相談にも乗っています。
これまであきらめていた傷痕が最先端の医学で大きく改善させることが可能となってきました。
つまり、不可能が可能になってきたのです。
傷痕にはいろいろな種類がありますが大きく3つに分かれます。
1:凹状態の傷痕
2:凸状態の傷痕
3:色素沈着によって正常な皮膚の色と異なる傷痕
1の治療法は、コラーゲンやヒアルロン酸注射(たんぱく質を溝に注射して盛り上げ凹を改善させる)、フラクショナルレーザーでコラーゲン再生を図るといった2つの方法があります。
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| ヒアルロン酸 注入前の傷跡の状態 | ヒアルロン酸注射後の傷跡の状態 |
2の治療法は、かなり困難な状態ですが、フラクショナルレーザーによる皮膚再生があります。
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| 小児期の犬の咬傷跡のフラクショナルレーザー治療後 | 子供の引っかき傷のフラクショナルレーザー治療前後 |
3の治療法は、ハイドロキノンやビタミンC誘導体の塗布が有効です。
最近では色素沈着を改善させる レーザートーニングという技術が開発されました。
私のクリニックでもこの新しいQ YAGレーザーで色素沈着の治療を行い目覚ましい治療効果を経験しております。
まず、1,2に関しまして各種治療法の中で最先端な治療法を紹介させていただきます。
フラクショナルレーザー治療に成長因子(Growth Factor)導入を併用した治療法です。
正式にはFractional Resurfacing と言います。
Fractional Resurfacing(フラクショナル リサーフェイシング)とは、1回のレーザー照射で、1c㎡あたり100~1000ミクロ単位以上の微細な照射をする事で皮膚のコラーゲンを活性化させ、肌の再生をうながし、新しい皮膚に入れ替える治療法です。
Fractional Resurfacingは外科的な方法ではなく、レーザーにより新しい皮膚に入れ替え、傷跡(キズあと)の治療を行うレーザー機器です。
フラクショナルレーザーは、傷跡(キズあと)だけでなく、ニキビ跡や妊娠線などにも効果が期待できます。
現在まで肌再生レーザーは “皮膚を剥離(はくり)するレーザー”と “皮膚を剥離(はくり)しないレーザー“に分類されますが、双方メリット・デメリットがありました。皮膚を剥離(はくり)するレーザーは肌を強力に再生促進する半面、長期的治療とダウンタイムを伴います。
しかしFractional Resurfacingは皮膚を剥離(はくり)せずに1c㎡あたり1000ミクロ単位以上の微細な照射をする事で、皮膚を入れ替えコラーゲンの再生をうながすという治療で、より確かな効果を引き出す魅力的な治療法として期待されています。 このレーザーは、幅広い皮膚治療に効果的です。
Fractional Resurfacingは短時間に肌を再生する新概念の施術で、傷痕を治療することができます。施術期間と回復期間が短いだけでなく早い回復速度と肌の改善効果を期待できます。初回の施術でも十分な効果が実感できますし、施術後も日常生活に全く差しつかえません。
Fractional Resurfacingはミクロサイズ(直径60μm、深さ0.048~1.5mm)の光線が透過することでノン・アブレーション(剥離法(はくりほう))とアブレーション(非剥離法(ひはくりほう))の両方のメリットを兼ね備えています。レーザー照射で凝固した細胞は、周囲の細胞が持つ自然の治癒力によって、健康的で新しいお肌に入れ替えられます。他のレーザーとは違い、施術部位に照射されたレーザーの間隔が一定で、レーザー施術の効果では もっとも優れたレーザーとして、皮膚への深い浸透を正確に確保できるなどの効果があります。
これまでの単独のフラクショナルレーザー治療に加えて、当院では成長因子(グロースファクター)や各種ビタミン、抗酸化剤を導入し、レーザーだけの侵襲に頼らない 安全で効果的、ダウンタイムが少ない治療が実現しました。
痛みや腫れ、赤みが少ない治療法です。
創傷治療理論からも 瘡蓋形成を進めることは常識ではあり得ません。
多くの皆さんは傷には瘡蓋形成が早く傷を治すと思われていますが、擦り傷の治療同様、瘡蓋形成は創傷治癒を妨げる状態であり決して容認できる状態ではありません。瘡蓋を極力残さないことは痛みを大きく軽減し、早期に赤みを軽減させダウンタイムを短くすることはもはや医学の常識です。
現在のレーザー治療は瘡蓋をできる限り作らないようなアフターケアを行います。
肌のメカニズムをうまく利用し、本来持っている再生能力を促進する治療法が、今話題のフラクショナルレーザーです。肌トラブルは、人それぞれ原因が異なるだけでなく、その症状もさまざまです。当院で使用する最先端フラクショナルレーザー・セラスはお肌のトラブルに合わせ、治療したい部位・深部に正確にレーザー光を到達することができるため、幅広い皮膚トラブルを改善することができます。
コンピュータで正確にオーダーメイドで照射部位をデザインできます。
傷跡の状態に応じてパワーや密度も自由自在に変更できます。
特に私どもの行うセラス治療は、傷跡の治療をはじめ、ニキビ痕・妊娠線・小じわ・タイトニングなどにも効果的です。無数の微細なレーザー光を深部にまで到達させることができるため、正常な細胞を残すことができます。そのため、レーザー光に当たった細胞は凝固しますが、周辺の正常な細胞は凝固細胞を治癒しようとコラーゲンの再構築を促進し、新しく皮膚を再生させます。
まさしく、今注目されています 最先端再生医療の一つです。
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| コンピュータが傷跡の照射する形を正確にデザイン | コンピュータが正確にパワー、密度、照射深度をデザイン |
3の傷跡の色素沈着を改善させるレーザートーニング治療
この治療は出力の弱い レーザー光が表皮へ平行に当たるように開発された新しいレーザー照射法です。
これによりこれまで困難とされてきた難治性のシミや炎症後色素沈着、外傷後色素沈着も治療できるようになりました。
ほんの数十秒 ほとんど痛みを感じないレーザーを照射するだけの治療を数回繰り返すだけで色素沈着が確実に改善します。
まさに未来の治療と言えるかもしれません。
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| 外傷後の色素沈着を治療するレーザートーニング治療器 |
傷跡で悩まれている方にご紹介させていただきました治療は朗報となるでしょう。
格闘家の皆さんにもぜひ、傷のケア以外に傷跡のケアも知識として知っておいていただけましたら幸いです。
(2010,9)
格闘家のためのトレーニング
格闘家はジムで様々なトレーニングを行っています。
ランニング、ウエイトトレーニング、ジムワーク・・・
今回は、現在、東海地方で最大の格闘技団体 HEATを率いる志村道場の格闘家のためのトレーニングの一部を紹介したいと思います。
特に打撃系の選手には参考になるトレーニングの内容です。
打撃系格闘技にはウエイトトレーニングが原則として禁止の場合も少なくありませんが、フルコンタクトの打撃系格闘技の選手はパワーで相手を押し切り、相手の肉体に対し大きなダメージを与える必要と相手からの攻撃に対する防御できるフィジカルの強さが要求されます。
私自身、トレーナーとしてウエイトトレーニングを指導することはありませんが、格闘技道場独自のウエイトトレーニングでHEATミドル級王者を養成したノウハウを少しご覧ください。
格闘技をする上での筋力アップトレーニングに対して、「筋肉をつけすぎると動けなくなる」ということを言われる方がいらっしゃいますが、筋力トレーニングを行なうことで、競技力がアップできることは間違いありません。
確かに、トレーニングを行なう上で、そのエクササイズが行なう競技に対して、本当に効果があるのかを見極め、無駄のないトレーニングを行なうことが大切です。
志村道場、ヒートフィットネスジムでは、実践練習のできる道場と、パワーアップの為のウェイトトレーニングができる環境であり、競技力を高めたい方への指導を行なっています。
今回は、いくつかのエクササイズをご紹介します。
今回はHEATミドル級王者でK1戦士でもあります ダニロ・ザノリニ選手が実践でトレーニングを行う写真図解で-@解説させていただきます。
《バーベルステップアップ》
●ターゲットとする筋肉●大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス
●競技力アップ効果●バランスとコーディネーション力を高めることによる動きの連動性の向上、筋力アップ
●用意するもの●30~45Cmの高さのステップ台、またはボックス、安定したベンチ、バーベル(初心者はウェイトなしでバーベルのみからはじめる)
○運動動作○
1. スクワットを行なう時のように、バーベルを相貌筋上部に担ぎます。
2. 片足を床について体をしっかりと安定させ(この時点でしっかりと腹圧をかけておくこと)もう一方の足をステップまたはボックスにのせて大腿と床を平行にすします。(写真①)
3. 前側の脚で、ベンチを強く押して、体を持ち上げて、後ろ側の脚をベンチにのせ両脚を完全に伸ばします。(この時点で膝が曲がっていないようにすること)
4. ステップ、またはベンチの上にのったトップポジションで2カウント静止してから、ゆっくりと足を下ろし、スタートポジションに戻ります。(写真②)動作は、左右交互に行なっても良いし、一方の脚で指定のレップ数を反復してから、反対側の脚で同様に行うようにしても良いです。
5. ポイントとして、前側の足でベンチを強く押す時に、体をやや前傾させると、パワーと安定性を高めることができます。
6. 動作に慣れないうちは,後ろ脚をゆっくり、そっと動かさないとバランスがとりづらいかもしれませんが、慣れてきたら、ダイナミックに引き上げ、前脚の殿筋にしっかり負荷がかかるようにしてみましょう。
7. 片側8~10レップ、3~4セット。インターバルは1分30秒~2分


バーベルがない場合はダンベルを使用する方法も可です。バーベル使用の方が難易度が高まります。
《ワンアーム・ロープ・ケーブルロウ》
●ターゲットとする筋肉●
背中、上腕二等筋、腹斜筋郡、体幹
●競技力アップ効果●握力、スポーツ姿勢の安定性、片側での動作による体の連動性、爆発的動作の向上
●使用マシン●ケーブルステーション、ロープハンドル
○運動動作○
1. 肩幅のスタンスでケーブルステーションに向いて立ち、胸の高さに設定したロープハンドルをどちらか一方で持ちます。胸を張り、顔を上げた姿勢を保ち、腕を伸ばします。(写真③)
2. 空いた手は腰に当て、ロープを体幹に向けて素早く引きます。(写真④)
3. ポイントとして、体幹も少しだけ回旋させ、背中、腰も連動させ、動作に関わるようにします。1カウントとめてからスタートポジションに戻します。
4. それぞれ8~10レップで3セット、インターバルは90秒で行ないます。
5. 爆発的動作を行なうので、フォームが乱れないよう注意して行なってください。


《ワンアーム・ダンベル・クリーン&プレス》
●ターゲットとする筋肉●大腿四頭筋、殿筋ハムストリングス、背中、肩、上腕三頭筋
●競技力アップ効果●全身の爆発的パワーの向上
●使用するもの●ダンベル(重めの重量)
○運動動作○
1. ダンベルを床に置き、脚を肩幅に開いた状態でダンベルの前に立ちます。膝、股関節を曲げて、片手でダンベルを握ります。(写真⑤)
2. 胸を張り、背中をややそらせ気味にして、ダンベルを勢いよくまっすぐ上に、出来るだけ高く挙げます。(写真⑥)
3. 下ろす動作は、肘を前に向け、三角筋前部のやや上部で持つようにキャッチ。(クリーンの姿勢)(写真⑦)
4. 肘を伸ばして、ダンベルを頭上へ勢いよく押し上げます。
5. 4までの逆の動きで、ゆっくりとダンベルを床に下ろします。(写真⑧)
6. 3~5レップで、3~5セット、インターバルは1~2分間で行なってみましょう。




今回、ご紹介したエクササイズは、筋力アップ、パワーアップ、柔軟性向上、コンディショニングが必要な競技、特に格闘技にも効果のあるエクササイズになります。
ウェイトトレーニングでのパワーアップを行い、実践練習で生かすことで、さらなる向上が望めるはずです。また、全身持久力とともにスタミナアップも期待できます。自重のスクワットや腕立て伏せを行なうことも良いですが、是非、ウェイトトレーニングをおすすめします。このウェイトトレーニング、コンディショニングトレーニングを推奨するため、志村道場では HEAT FITTNESS GYMを併設しており、競技力向上、シェイプアップ等あらゆる目的の方に対し、トレーニングアドバイスを行なっております。道場とジムが一緒にあることで、練習とウェイトトレーニングへの時間もとりやすく最高の環境となっております。また、トレーニング後の栄養補給のためのプロテインドリンクを提供できるラウンジもございます。
ぜひ、トレーニングを行なってみたいという読者の方、一度ご体験下さい。
このトレーニングを体験されたい方のために志村道場ではトライアルをご用意していただけました。論より実践、フィジカルを強化されたい格闘家は一度 見学に訪れてはいかがでしょうか。コンタクト空手をみてのご来館の方、ビジター施設利用料2000円のところ500円にて御利用いただけます。(9月末まで)というトライアルをいただきました。
<<志村道場とは>>
志村道場は、総合格闘技(バーリトゥード)、キックボクシング(ムエタイ)、ブラジリアン柔術、ボクササイズ、フィットネスエクササイズ、日本拳法(同心会館)の総合ジムです。
2005年に名古屋市に創設された志村道場は、可児道場を含め3道場あります。
初心者からプロ格闘家を目指す方まで、本格的総合格闘技ジムの快適な環境で、プロが親切丁寧にご指導しています。
プロ競技参戦だけでなく、護身術やエクササイズなど全ての年層、性別の方に満足頂ける総合格闘技を目指します。
本格的にプロ格闘家を目指す方にはパーソナルコースなどで力をつけていただき、当志村道場の主催する東海地方最大格闘技イベント『HEAT』をはじめとする、プロ格闘技興行・イベントへの出場の近道を提供しています。HEATでは多くのK1戦士も闘いの場として活躍しています。K1甲子園で優勝した 野杁正明選手も HEATのニューエイジクラスで出場していました。
志村道場吹上 / HEAT事務局
〒464-0856 名古屋市千種区吹上1丁目206番
TEL:052-733-0466
FAX:052-733-0467
Mail:info@shimura-dojo.com
(2010.8)
再生医療を応用した新しい怪我や故障個所の治療
多くのアスリート、格闘家は怪我が絶えませんね。
トップアスリートであればあるほど必ず身体のどこかに故障を持っていることでしょう。
極限まで鍛え上げた肉体は強靭でありその一方、脆さを持っています。
私は、医師としてアスリートの身体能力を向上させるだけではなく、いかに故障した部位を短期間で治癒させ復帰させるプロジェクトをこれまでも研究チームを結成して遂行してきました。
その中でも画期的な未来の治療といわれる再生医療を応用した新しい怪我や故障個所の治療を今回 ご紹介したいと思います。
その名もACR療法とも言われます PRP(自己多血小板血漿)療法。
聞きなれない名前ですが、自分の血液を20ccほど採血して遠心分離機で採血した血液から血小板を豊富に含んだ(自己多血小板血漿)血漿を抽出します。
この抽出した血漿を痛みや炎症、肉離れ、断裂、骨折した部位へほんの1ccほど注射するだけで驚異的な治癒が進むという再生医療治療です。
もともと、美容医学分野でしわを除去したり、たるみを改善させたり
肌質を若返らせる治療として全世界で普及していた治療法ですが、スポーツ分野で腱、靱帯、筋肉、骨などの再生にも驚異的な効果が医学的に実証され応用された治療法です。
なんと!あのタイガーウッズも靱帯損傷やアキレス腱断裂でこのPRP療法を繰り返し受けて短期間の復活を遂げたことを先日の取材インタビューの中で発表しました。
海外では有名プロゴルファー、オリンピック金メダリスト、NBAプレーヤー、メジャーリーガーなど数多くのトップアスリートがこの治療の恩恵を受けて怪我から短期で驚異的な復活を遂げています。
私はこの研究を数年前からスタートして現在は、順天堂大学大学院医学研究科においてアンチエイジング医療・再生医療のスポーツへの導入を進める中での重要な研究項目として位置付け臨床研究を 自らのクリニックで行っています。
一切のリスクを伴わないと言われているPRP療法ですが、日本国内ではアスリートへの投与を行ったのは私が初めてで慎重に大学と提携して効果やリスク、経過を観察、研究しています。
PRP療法について簡単に解説してみます。
自らの血小板を多量に含んだ血漿を特殊なキットで精製します。
私どもの使用するキットは、MyCells® と言われるものでイスラエル製です。
実はこのMyCells®が唯一 FDAで生体内への投与が認可されたキットです。
歯科用でも使用されているキットがありますが、同じPRP療法といってもキットによって効果に大きな差が出てしまいます。
血小板は血液を凝固させる働きがありますが実は、血液を凝固させるだけでなく大変重要な働きが血小板にはあるのです。
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| 肘の静脈から20CCほどの採血を行います | 遠心分離機で採血した血液を7分間3500回転で血液成分を分離させる |
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| 遠心分離後の血液 | PRP療法に使用する製作キットであるイスラエル Kay light社のマイセルズキット、質の高いPRPが得られる。 |
血小板の中には、α顆粒という部分があります。この中には、EGF,PDGF,VEGF,TGF-βと言われる 成長因子(Growth Factor)が豊富に含まれています。
成長因子は刺激が加わると多量に血小板から放出されます。
成長因子は傷ついた組織を修復したり、感染を防ぐため白血球を呼んできたり、新しい毛細血管を造るシグナルを出したりします。
怪我が早く治ったり痛みが短期間で取れたり弱くなった靱帯や腱が強化したり組織が若返ると言った再生医療なのです。
このメカニズムは私が第1回と第2回のコラムで解説させていただいた創傷治癒理論が基になっています。
人間の修復力は凄いものですね。
これを応用すれば切断された指が再生したり、皮膚が壊死を起こして広範囲に潰瘍状態になった患部も短期間で治癒に至ります。
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| スプレー式の傷を乾燥させる消毒剤で傷が感染を起こし皮膚が壊死を起こしてしまった。 | PRPという自己多血漿血小板を創部へ注射して治癒促進を図る |
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| 4週間後の傷の状態 肉芽が形成されしっかり上皮化が終了している |
PRP療法に関しまして質問と回答をまとめてみました。
(1) ACR, PRPってなんの略ですか?
A:ACR はautologus cell rejuvenation(オートローガス・セル・リジュベネイション)の頭文字のA とC とR を取ったもので、自分の細胞を蘇らせるという意味です。
PRPはplatelet, rich plasmaの略です。つまり血小板を多く含んだ血漿という意味です。
(2) ACR ってどんなものなんですか?PRP療法ってなんですか?
A:ACR は患者様ご自身の血液を使って、自分の力で皮膚の若返りを図る今世間で話題の再生医療のひとつ。ACRで代表的な治療がPRP療法。つまり自分の血液を使用して身体の組織の若返りを図るという新しい治療です。
(3) 血液の中の何が効果があるんですか?
A:血小板と呼ばれる成分を利用します。
(4) 血小板ってどんなものなんですか?
A:血小板は人間の体の中で、血を止めたり、壊れた血管や細胞を治す働きをしています。
(5) 血小板の何が効果があるのですか?
A:血小板の中からは成長因子(せいちょういんし)と呼ばれる成分が放出されこの成長因子がダメージを受けた組織を修復します。
(6) 成長因子がどのように細胞に働くのですか?
A:血小板が固まるときに出る成長因子が、直接弱った細胞の表面にくっついて刺激を与えます。そうすると弱った細胞が元気になり若返ります。これを利用して顔の皮膚のシワ、たるみを改善して若返りを図るのがPRP 療法です。この成長因子の効果を皮膚以外に応用して筋肉、腱、靱帯、骨などの故障を回復させます。
(7) いつから効果が出ますか?
通常は2 週間から1 ヵ月をかけて徐々に状態が改善していきます。 アキレス腱なのど痛みは2、3日は逆に強くなり1週間ほどで劇的に改善するケースがほとんどです。慢性の炎症でも急性の怪我でも対応できます。
(8) ステロイド注射と違いどうして時間がかかるのですか?
自分の細胞を元気にして若返りを図りますので、細胞が活性化されるまでの時間が必要になります。このために、時間が少しかかります。ただし、ステロイド注射は副作用もあり注射部位の組織を脆くしますが、PRP療法は注射部位の組織を強化し若返らせます。
(9) 効果はどれくらい続くんですか?
A:個人差がありますが、腱や靱帯の痛みなどは1回の治療で大きく改善します。理想的には3回1クールで治療を行うとよいでしょう。
(10) 効果をより向上させる方法はありますか?
A:、採血する時のコンディションが良ければ良質な血小板が採取できます。過労状態や多量の薬剤投与を受けている状態では良質な血小板採取ができない可能性もあります。また、治療後は局所へレーザー照射を行うとよいでしょう。
(11) 何回も注射をしても問題ないですか?
A:ご自身の血液ですので、問題ありません。
(12) 2回目の治療の期間は?
A:基本的には3 ヵ月以上空けていただきます。
(13) どの部位にも使えますか?
A:基本的には、腱、靱帯、肉離れした部位になります。骨折の治療と併用する場合は手術室での操作になり私のクリニックでは現在行っていません。
(14) 年齢によって効果に差がないですか?
A:基本的に血小板の働きが正常であれば、それほど大きな差はないと考えています。
ただし糖尿病やステロイドを長期内服されている方は効果が悪くなります。
妊娠中や悪性腫瘍の治療中、膠原病などの患者様には原則として施術できません。
(15) この治療の歴史はどれくらい?
A:歯医者や形成外科で使われてからは、10 年以上が経過しています。ただ国内ではアスリートへの投与は実験的試みが行われたばかりですが大きな可能性を秘めた治療法です。
(16) これまでに問題は無かったのですか?
A:アレルギーなど問題になった症例は皆無です。
(17) この方法はどこで開発されたのですか?
A:PRP療法によるアスリートへの治療は、世界に先駆けて当院で独自開発をした方法で、現在、私のクリニックと順天堂大学大学院 医学研究科でも臨床試験、研究を行っております。
(18) PRP療法を受けられない人はいますか?
A:妊婦、小児、心臓病、脳梗塞の既往のあるかた。肝臓の悪い方など、現在治療を要する方は治療を控えさせていただきます。
(19) 飲んではいけない薬はありますか?
A:血液が固まりにくくなるようなお薬を内服されている方はこの治療ができません。痛み止めとしてアスピリンの服用も止めていただきます。
(20)ドーピング行為になりませんか?
A:血液製剤でも身体能力向上を目的とするのではなく傷ついた部位の治療であり自己血液の血小板を主たる成分として使用するためドーピング行為とみなされないとのオフィシャルな見解が出ています。
―実際の治療方法―
(1) 採血はどこからするんですか?
A:通常は皆様がされています血液検査と同じで、肘の静脈から採血です。
(2) どれくらいの量の採血をするんですか?
A:原則としまして、20CC 程度です。
(3) 治療にどれくらいの時間がかかるんですか?
A:治療自体は注射のみですので5分もかかりません。
(4) 治療は痛いですか?
A:特殊な冷却装置で患部を冷却しながら、33ゲージという特別細い針で注射を行いますので、ほとんど痛みを感じません。
(5) 注射後は痛みや腫れは?副作用はありますか?
A:アキレス腱の場合は3日ほど強い痛みと若干の腫れが出現します。4日ほどで軽いトレーニングは可能となります。 靱帯は個人差がありますが、最低3日間はトレーニングを休んでいただく必要があります。副作用は理論的にもあり得ませんが多少の内出血や一時的な疼痛、腫れは必ず少なからず起こります。
(6) 日常生活の制限はありますか?
A:入浴も当日可能で、基本的には日常生活の制限はありません。当日の飲酒は控えてください。
(7) 通院はありますか。
A:通院は原則不要です。
国内でアスリートとして最初にPRP療法を受けたのは、アジア大会でも銅メダルを獲得し、アテネ、北京五輪陸上男子110MH日本代表、元日本記録保持者の 内藤真人選手です。
北京五輪前からアキレス腱の強い痛みに苦しみ満足に練習ができませんでした。
北京五輪後もアキレス腱の故障から精彩を欠いていました。
PRP療法をご紹介すると是非この臨床実験にご協力いただけるとの回答があり、2回のPRP療法を行い、痛みもほぼ消失して全力で練習が行えるようになりました。
ただし、1回目終了後は当日から、アキレス腱の強い痛みと腫れで歩行も困難で3日目までは安静が必要でした。
4日目からは痛みもほぼなくなり1週間目からは徐々に強度を上げて普段通りの練習ができるまでに回復しました。
その後、1か月経過した時点ではこれまで不可能だった全力での練習がほぼ痛みが無く可能となりました。
数日の痛みと腫れ以外は副作用は一切認められません。
経過良好です。
先日の日本選手権ではスタートの出遅れが響き5位入賞となりましたが、順調に回復し来年の世界選手権、2年後のロンドンオリンピックに狙いを定め日々トレーニングに励んでいます。
今季の国内での大会でも間違いなく好成績が見込まれます。
現在も多くのトップアスリートからのオファーもあり今後の研究に期待がもたれます。
株式会社 ベリタス様、順天堂大学大学院医学研究科、総合診療科 小林弘幸教授
順天堂大学医学部付属順天堂医院 整形外科の皆様のご指導、ご協力でPRP療法が国内で普及し故障に苦しむ多くのアスリート、格闘家の福音となることでしょう。
私も微力ですが格闘家の皆様のお力になれますよう研究に精進いたします。
(2010.8)
安易なストレッチは注意、これまでの常識に警告!!
格闘技のトレーニングや試合の前にほとんどの方は、何の疑いもなくストレッチを行っていると思います。
学校の体育でも部活動でもほとんどの指導者がストレッチを行わせています。
しかも頻繁に長時間行われています。
ストレッチは本当に必要で意味がある行為なのでしょうか?
指導者はストレッチの効果をしっかり検証されているのでしょうか?
何を今さらと思われるかもしれませんが、私はストレッチの多くはほとんど無意味な行為でむしろ運動前に行うことは有害なウーミッグアプであると考えます。
私の指導させていただいていますアスリートでは誰ひとりとして現在では一般的なストレッチを行っていません。
指導させていただいたアスリートがストレッチを行わないようになってから身体のキレが良くなりパフォーマンスが向上したことを実感しています。
すでに10年前からストレッチは、パフォーマンスを低下させ怪我を負うリスクを増大させる危険な行為であるという調査・研究報告が海外で次々と発表されしっかりと勉強されているトレーナーやスポーツ指導者の間で話題となりました。
私はストレッチの全てを否定しているわけではありません。
部分的に強い伸展を行うストレッチは関節の可動域を低下させ身体に張りを作りパフォーマンス低下につながることを認識することが大切です。
ストレッチを長時間行ったまますぐに負荷をかけるトレーニングを行えば筋肉や筋膜が悲鳴をあげます。
ストレッチでほぐれる部分もありますが、ストレッチで伸びきった筋膜をリリースする必要性があるのです。
• 「柔軟性が高い方が怪我をしにくい」は医学的根拠がありません。
• 運動前の一時的なストレッチ程度では柔軟性はまず変化しません。
• 運動前にストレッチを行った方が怪我の発生率が高くなる報告が出ています。
• エネルギー効率は、関節が硬く可動範囲が狭いアスリートが劣っているわけではありません。かえってバランスが悪く、関節が柔らかく可動範囲が広いほど伝達されるエネルギー効率が悪化していき競技パフォーマンスが低下する場合もあります。
• 激しい運動前の軽運動(いわゆるウォームアップ)はパフォーマンスを向上させますが、運動前のストレッチはパフォーマンス向上は見込めません。それどころか垂直跳び、幅跳びのような短時間に大きなパワーを出す運動を行う場合、運動前のストレッチを行った群とストレッチを行わなかった群で比較すると、行った群の成績は悪化する結果が出ています。
• ストレッチを行わせた直後にゴルフの打ちっぱなしを行わせると飛距離が低下し身体の節々に負担が増大します。
• ストレッチを行うと関節の可動域が増大すると考えられていますが、低下する場合もあり身体がスムーズに動くのを妨げる結果となります。これは実際にストレッチを行った部位と行わなかった部位の比較を実際、自分で体験することで確実に実感できます。
• ストレッチに割く時間は無駄であり見直す必要があると考えている指導者は最近ではどんどん増えています。
<注意すべきストレッチ>
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さてストレッチをWikipedia で調べてみましょう。
スポーツや医療の分野においてストレッチ(英: stretch)あるいはストレッチング(英: stretching)は、体のある筋肉を良好な状態にする目的でその筋肉を引っ張って伸ばすことをいう。 多くの場合、筋肉の柔軟性を高め関節可動域を広げることを目的として行われるが、ストレッチはそのほかにもいろいろなメリットをもたらす。
と定義されています。
ストレッチの歴史としては、
「ストレッチ」という言葉は、1960年頃にアメリカで発表されたスポーツ科学の論文中で使われ始め、1970年代後半より急速に概念が広がった。 ボブ・アンダーソンの著した『STRETCHING』(1975年が普及を大きく促進したといわれる。アンダーソンが提唱した静的ストレッチは現在、広く用いられている。
ストレッチには静的ストレッチのほかにも、筋肉の伸張・収縮を繰り返す動的ストレッチ、リハビリテーションの手法を取り入れたPNFストレッチなどがある。
今日、ストレッチはスポーツにおけるウォーミングアップ、クールダウンの中で盛んに行われ、重要な役割を果たしている。
と紹介されています。
つまり、30年以上も前の論文やスポーツ理論提唱者のストレッチをそのまま疑いもなく継続していることになります。
とても危険なことですね。
外傷への消毒、ガーゼ、入浴禁止が何の医学的根拠がないにもかかわらず100年も前に提唱されたことを無意味に疑いもなく行われて最近、大きく見直されたことと同じです。
傷に消毒は長年に渡って常識でしたが今や非常識、医学部の教科書でも傷への消毒は禁忌とされています。
このシリーズの1回目、2回目でも紹介させていただきましたが医学的根拠の重要性はEBMと呼ばれ注目を集める考え方です。この点をストレッチに当てはめるともはや効果を検証されていないストレッチは過去の遺物と言えるでしょう。
ストレッチの種類には、静的ストレッチ、動的ストレッチ、バリスティックストレッチ、PNFストレッチがありますが、私はこの中でも特に静的ストレッチの一部は有害であり注意すべき行為だと考えています。
一般的にストレッチの効果として次のように考えられています。
1. 筋肉ならびに結合組織の柔軟性の改善
2. 筋肉の緊張緩和
3. 血流改善
4. 神経機能の向上
5. 筋萎縮の抑制
などの効果があり、これらは筋痛の緩和や関節可動域の改善、ひいては身体パフォーマンスの改善、障害予防などのメリットをもたらす 。
例えば、筋肉の柔軟性の不足した状態で競技スポーツを行うと捻挫や肉離れを起こしやすく危険であるが、ストレッチにより柔軟性を改善すれば怪我をしにくくなる。 また、同一姿勢をとり続けるなどして筋肉を動かさない状態が続くとその筋肉の柔軟性が失われるが、ストレッチにより回復することができる。
あくまでもこれらは医学的根拠に基づいた効果ではありません。
確かにストレッチの効果を検証した論文は存在しますが、医学的な検証や効果に言及したものはきわめて少ないようです。
まして経験上、ストレッチを長時間行うことで筋肉の柔軟性は失われ肉離れやアキレス腱の故障が起きやすくなる現状を体験された指導者は私の周りにも少なくありません。
友人の小学生陸上クラブチームに1年半、ストレッチを一切禁止して練習を続けていただく実験を行いました。するとこれまで肉離れや捻挫などの故障がストレッチを行わないようになってから1件も発生せず、クラブチームに所属する全ての子供たちの記録が見違えるように向上した報告を受けています。
私の運営する さかえクリニックTC(陸上競技部)でもストレッチを練習、試合前を通じて禁止したところ選手たちの怪我が減少し競技パフォーマンスは向上しました。
多くのアスリートがこれまでのストレッチは一体何だったのだろうという大きな疑問を持っています。
ストレッチ神話が多くのアスリート達の将来を破壊しているのかもしれません。
私の考えには拒否反応を示すトレーナーやスポーツ指導者もいるでしょう。しかし、パフォーマンス向上におけるストレッチの医学的根拠は乏しくストレッチのあり方や方法など見直すべくことは疑いの余地もなくなってきているのです。
あえて、私はこのコラムではこれまで安易に行われてきたストレッチに異論を唱えたいと思います。
格闘技では柔軟性を要求されますが、股割り、アキレス腱ストレッチを行った時と行わなかった時の蹴りのスピード、威力、高さなど是非、検証してストレッチの無意味さを理解していただけますようお願いいたします。
それでは、ストレッチを行わずして関節可動域や柔軟性を向上させるためにはどうしたら良いのか…
簡単です。
手首、足首、ひじ関節。膝関節、股関節の回旋運動を行えば充分です。
写真は、K1戦士でもありHEAT ミドル級王者 ダニロ・ザノリニ選手に実際、従来のストレッチを行っていただき 私の提唱する回旋ムーブメントを行った場合とパフォーマンスを比較していただきました。
1流の格闘家でもある彼はすぐにストレッチを行った直後の身体の張りの増加、可動域の低下を実感され 逆に、回旋ムーブメント直後にパンチや蹴りのスピードや破壊力が増したことを実感されました。
ストレッチのような異常な筋膜過緊張も起こさず筋膜がリリースされ筋肉のウオームアップにも役立ちます。
回旋運動を行う時には必ず手の小指と親指をくっつけて(もしくは、親指と小指を立て 人差し指から薬指を曲げてください。)ゆっくり行うようにしてください。
指の形にこだわるのは、こういった指の形を取ることで末端が制御され身体全体がスムーズに動くことができるようになります。
末端を制御しないでストレッチを行うと局所に大きな負担がかかり全身のバランスが崩れることがあります。
私が理想とするストレッチはあくまでも 全体を伸ばし緩め、リラックスさせることです。
このためには、末端である指や手の制御がどうしても必要なのです。
ストレッチ禁止は実は全身リラックスストレッチ推奨なのです。
このエクササイズを行うときは動きに合わせてゆっくりと呼吸することが大切です。
筋肉の動きは脳からの指令で神経伝達を通じて行われます。
意識をしっかりその動きに一致させることでより筋肉は柔軟化して動きもスムーズになるのです。
呼吸を意識することで副交感神経機能が向上して緊張の中でリラックスする効果が得られることはすでに多くの論文で報告されています。
腱や関節、筋肉に過度な負荷がかかるストレッチよりもゆっくりした回旋運動が必ず競技パフォーマンスを向上させます。
私の多くのアスリート指導の経験からもすでに実証済みです。
論より証拠。
是非、読者のみなさんもご自身でトライしてみてください。
右肩だけ思いっきりストレッチ、左肩だけストレッチを行わないで指を制御した形で回旋運動。
すぐにその効果が実感されると思います。
自ら試してストレッチの有効性、是非を実感してみてください。
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| 肩のムーブメント できる限り後方へ引くことで肩関節のみならず上半身の効率的なムーブメントにより身体がほぐれる | 身体全体のムーブメント 末端の制御は身体全体の可動域の向上につながる。指や手首を固定することで単純な後方への伸展運動と異なり全身を進展させることが可能なムーブメントであることを明確に実感できる。 |
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| 足首のムーブメント 足首を浮かせ一方の手で足首を固定しもう一方の手で足の先端を保持してゆっくり大きく回旋させる。このムーブメントによって足首のみならず膝関節、股関節に至るまでの筋肉群にリラクゼーション効果が得られる。 | 片手の親指と小指を接触させもう一方の親指と小指で手首を固定して回旋させる。このムーブメントで手首、ひじ、肩関節までほぐれることが実感できる |
(2010.8)
日常動作でカラダを育てる秘訣
スポーツにおいて高いパフォーマンスを発揮したり、能力を伸ばすために欠かすことの出来ない要素として、心・技・体の三つの要素は誰しもが知っている大切な基本と言われています。そしてこれらの要素がバラバラに存在するのではなく、お互いにリンクし合う事で生まれた集合値が高いほど目差す結果の獲得は安易になるのではないでしょうか。これは、今更、疑う余地の無い当たり前の事実ですが、実際のところ現場では、本当に疑う余地のない事実かは、疑問が湧くところです。
皆さんは日々いろいろな形で、パワー、スピード、持久力強化の為の肉体的トレーニング(技や体力)と、辛い練習をこなすための目標設定や考え方、在り方、やる気を養う、精神的トレーニング(心)、に取り組まれている事と思います。実際に私も、現役時代には常に気持ちのコントロールを行いながら重いバーベルを持ち上げたり、息が出来ない坂道ダッシュで何度も嘔吐しながら練習したり、はたまた、雨が降ってきてトレーニングを終了している選手が多い中、1人雨の中でびしょびしょになりながらトレーニングをする事で、先に帰った多くのライバルより強くなった気持ちになったりしたものでした。そんな肉体的、精神的トレーニングを行いながらの私個人の結果は棚ボタでの全日本優勝経験があるのみで、その他は万年中途半端、最後は目差していたオリンピックの選考に漏れそのまま引退。後悔の残る選手生活で幕を閉じました。今あの時を振り返り、自分の選手生活に何かプラスする事ができるなら、心、技、体の精進はもちろんですがそれに加えて客観性を重要視すると思います。
そこで、客観性とはなんでしょうか?反対語を考えると分かり易いと思いますが、反対語は主観とか主体といわれるもので、広辞苑では自分1人の考え方、感じ方などと書いてあります。それに対して、客観性とは、客観的であること。だれもがそうだと納得できるそのものの性質。と書いてあります。大きい枠でトレーニングの要素を主観、客観で捉えると、心、技、体は主観になるのではないでしょうか。私の現役時代も主観の意味となる、心、技、体に集中していました。もちろん、200%完成しきった訳ではありませんが、そこそこ追い込んでいたと自負していますが、自分視点のトレーニングばかりで客観視した内容ではなかったと反省しています。しかし、実際の試合では自分のパフォーマンスはもちろんですが、そこには相手が必ずいる。相手がいない試合でも、観客がいたりレフリーがいたり、審判がいたりする。結局、自分1人だけの問題ではなく、誰かと戦ったり、比較されたり、評価されたり、判断されたり、必ず自分以外の存在の影響を受けるのです。主観の意味での心、技、体に集中するばかりに、それらが充実してきても結果がついてこない。その誰かなり、評価なり、判断をも顧慮したトレーニングこそが本当の意味での心、技、体であり、結果をもたらす心、技、体、の完成と言えるのです。現役時代の自分にアドバイスするとすれば、客観性のあるトレーニング、客観的な考え方や判断基準、客観的に自分を見つめること、でおそらく、選考漏れしたオリンピックにも行けたのではないかと思います。
もう少し解り易くいえば、『だた頑張る!』だけではなく、データという客観に基づき練習するとか、自分の特徴(長所や短所)を的確に言葉で言えて、体で表現できる、とか、やっている事を門下生や後輩など相手が解る形で伝えるなど、自分自身、相手や周囲、カラダの動き、トレーニング、競技などを全体的に明確に語ることができるようになる必要がある。それらを踏まえたトレーニングを行うことで、パワーがあるだけの強さとトータルに判断できる強さとでは、タイヤをスリップしながら走るマシンと、路面に的確にトルクを伝えてロス無く走るマシンのような違いとなってくるのではないでしょうか。
そこで、今回は皆さんに客観的なトレーニングの簡単な一歩を踏んでもらうことで、一層充実したトレーニングに取り組み、欲しい結果の獲得に役立ててもらえれたらと思います。
みなさんは姿勢の大切さを良くご存知だと思いますが、カラテでの基本的な姿勢についてどれぐらい正確に後輩に伝える事ができるでしょうか。伝えたつもりになっていても、相手が全然習得しない、なかなか結果を出すことができない!!!なんてこと、経験したことはありませんか?それはもちろん、教わった相手のスキルやレベル、また、努力の量でも違いはありますが、いかに上手く相手に伝えることができるか?に取り組むことで、自分自身がどれだけ明確に理解しているか?それをどれだけ自由に表現することができるか?の判断材料になるではないでしょうか。さらにもう少し言えば、同じカラテの仲間に伝えることは比較的簡単だと思います。相手も素人ではないのですから。ここで少しハードルを上げて、スポーツの経験がない一般の方やご老人に皆さんの行っている姿勢のことを正確に伝え教えることができたならば、あなたは客観的に技やトレーニングを考えることができる、選手になることは間違いありません。是非一度、周りにいらっしゃる全くスポーツを行ったことが無いような人に皆様の知る姿勢を伝えてあげてください。
全世界で1500万部以上の大ベストセラー『7つの習慣』の著者、スティーブン・R・コヴィー博士の言葉でもある、「教えることで自分のトレーニングが加速する。」の実践をお薦めいたします。
私も参考までに、私生活を行うことで同時にトレーニングができてしまう、そんな魔法のような姿勢の在り方をこの紙面をお借りしてお伝えしたいと思います。(・・・トレーニングと言っても、あくまでも、スポーツをしていない一般の方向けで、フルコンタクトカラテをご覧になっている競技レベルの方へは基本の基本の基本レベルとなりますので、誤解の無いようご理解ください)
題して、 『 日常動作でカラダを育てる! 』
一般の方にとっては、体力作りとか、健康維持はなかなか大変な作業です。いろいろチャレンジされている方も多いと思いますが、継続できなかったり、すぐに元に戻ってしまったり、と思うように行かない方が多いのではないでしょうか?
そんな中、何気ない日常動作の中で、トレーニングができたら、同時にマッサージやストレッチができたら、いかがでしょうか?とても都合がいいと思いませんか?
これは日常生活の基本である『立つ』『座る』『歩く』という動作を使ってカラダを改善し、機能的で美しいカラダに育てていく方法で、カラダを育てる事により、動き易く、疲れにくく、肩こり、腰痛などを軽減し、見た目にもキレイなカラダにしてしまう方法です。もちろん出っ張ったお腹もスッキリ引き締まる魅力的なカラダの作り方で、やり方はいたって簡単。カラダ本来の姿勢を意識するだけで出来るのです。
基本的に、大人まで成長したカラダは、使わない部分は退化してバランスがどんどん崩れていくのが当たり前。分かり易い所でいえば、姿勢が悪くなる、お腹が出てくる、動くのがおっくうになる、お尻が垂れたり、足が衰えてくる。このように大人になってからは、カラダを育てる事がなかなか出来ません。
カラダの基本柱は、骨 と 筋肉 です。 それを、脳 と 神経 で動かしています。
この使い方が歪んでくると、姿勢・体型が悪くなります。筋肉が硬くなり、肩こりや腰痛などが起こり、内臓機能が低下して、ひいては病気になるのです。もちろん動かそうと思っても思ったように動けないそんな不都合なカラダです。しかし、カラダの使い方がよくなれば、姿勢・体型がよくなり、血液循環がよくなり、内蔵機能が活発になり、筋肉が柔らかくなります。すると、肩こり・腰痛などが楽になり、ひいては病気も改善します。この状態ですと、動き易くついついスキップしたくなるような体です。元気でエネルギー溢れるカラダとでも言えばよいでしょうか。これを実践することで継続的な健康というとても素晴らしい財産を手に入れることが出来るのです。
『育てたカラダは財産です』。これからは日常動作を意識し、機能的で美しいカラダを育てていきましょう。 
では、日常動作の基本である『座る』『立つ』『歩く』コツを、ご紹介いたします。
●実践編
普通にリラックスした座り方です(写真1)。
ここからスタートしましょう。
①『座り方』&『テーブルへの手の置き方』
Step1、背中を背もたれから離す
Step2、お尻と太腿の真ん中に体重が乗るように、骨盤を前に起す
Step3、足首を座面の下に引いてくる。(このときの重心がお尻と太腿の間で感じられる状態が正解です)
これで完成です。 
そのまま座っている状態でテーブルへの手の置き方、使い方を、ご紹介いたします。
Step1、脇を閉めて、手を下ろし、太ももの上に置きます。
Step2、手のひらを上にして、おへその下から物をすくうように上げてきます。
Step3、手のひらを下にして、机の上に置きます。
Step4、胸を張り顎をひきながら、ゆっくり鼻で息を吸って完成です(写真2)。
この姿勢がデスクワークの基本です。
②『立ち方』・・・レッグライン、ネックライン、ボディーライン、3つで構成されています。
<レッグライン>
Step1、足を揃えて屈伸するように膝を曲げます(写真3)。

Step2、踵を離さずに足を90度開きます(写真4)。

Step3、足はそのままで、踵・お尻の穴・背骨が真っ直ぐなるように上半身を起します(写真5)。

Step4、ゆっくり膝を伸ばして完成です。(写真6)

<ネックライン>
Step1、お腹を伸ばす(ウエストを引き上げる)
Step2、大きく上を向いて天井と顔を平行にます。無理にそらなくてもいける所までで、OKです(写真7)。

Step3、耳とあごが交わる所に軸を作り、その軸を中心にゆっくり顔を戻します。
Step4、真正面から3cmあごを引いた所でストップして完成です(写真8)。

<ボディーライン>
Step1、両方の肩をあがるところまで引き上げます。
Step2、引き上げたまま後方へ引きます。
Step3、肩の位置はそのままでゆっくり下げて、姿勢が崩れないように脱力します(写真9)。

Step4、肩から腕にかけてしっかり外側にねじり胸を張ります。手の平は外を向いています(写真10)。

Step5、腕をねじったまま、肘から下だけ戻します。手の平は内を向いています。
Step6、ラインが崩れないようにゆっくりと脱力して完成です。
③『歩き方』・・・筋肉で歩くのではなく、体重移動で歩きます。
Step1、真っ直ぐ立った状態で、足の裏はついたまま、足の指だけ少し浮かせます。
Step2、お腹を伸ばす(ウエストを引き上げる)
Step3、首の後ろを伸ばす(踵の上に重心がある感覚が理想です)
Step4、カラダを15度前に傾けて、骨盤を前へ出すように体重移動で歩き出す
Step5、足とカラダが直線になる位置で着地して完成です。
(※つま先は浮かせる感じで、蹴りだす必要はありません。重心移動についてくる感じです)
【ポイント】重心移動で骨盤から前にでる
歩幅は大きくしない
つま先を浮かす感じ
常にウエストと首を伸ばしながら
上下動はしない(骨盤と肩は平行移動)
このような姿勢で日常動作をすることにより姿勢能力が高まります。
【姿勢能力】突然押されても倒れない
カラダのサイズが変わる
常に全身運動ができている
適度にストレッチされ、マッサージ効果が期待できる
カラダが柔らかくなってくる
など、他にも数え切れない効果が期待できます。
一度感覚を掴んでしまえば、その後の日常生活では意識し易くなります。反復する事によりカラダは育ってきますので、わざわざ時間を取ってやるエクササイズではないのでいつでもどこでも意識するだけで、だんだん姿勢が変わり、ラインが変わり、結果を感じることが出来てきます。
是非皆さんもこれを期に姿勢を意識し、機能的で美しいカラダ創りを後輩や仲間に伝えてみてはいかがですか?
伝えることで再確認ができ、伝えることで自分自身が成長します。もちろん結果に繋がり易くなると言うことです。
【柴田康博 プロフィール】
◆柴田康博(しばたやすひろ)
『まごのて』スポーツマッサージ・鍼灸接骨院 院長
1968年生まれ。愛知県出身。
幼い頃からショートトラックスピードスケートに取り組み、青春時代の全てをスケートに費やし、全日本選手権500M優勝を経験するも1992年冬季オリンピック・フランスアルベール大会の選考に敗れて引退。引退後、自分の達成できなかったオリンピック出場の夢を後輩達には叶えてほしく、また、肉体的・精神的コンディショニングの必要性を強く感じ、スポーツトレーナーの道を志す。国家資格取得後、現役時代に自分自身が味わった痛みや苦しみ、多くのプレッシャーなどの経験を武器に、アスリートをはじめ一般の方々一人一人のカラダと心に合った「痛いところに手が届く施術」をモットーに、6万人以上の施術実績の元、施術所を組織化、現在、後身の育成に力を注ぐと同時に、アスリート一人一人の実績や功績をもっと沢山の人に伝え、スポーツを通じて社会全体の幸せや成長を応援するアスリートサポート事業、治療院業界の底上げと活性化をすることで多くの患者様の期待に応える整体マーケティングサポートなど幅広い健康関連事業を展開中。人々の疲労や痛みにアプローチするだけではなく、自分自身も心身ともにエネルギーに溢れた状態になって耀やき続けるために日々奮闘を実践中。個人的には、子供たちに夢を与え続ける魅力的なお父さんを目差しています。
『まごのて』スポーツマッサージ・鍼灸接骨院 http://www.e-magonote.biz/ 『まごのて』・検索

株式会社 メディカルケア 代表取締役
『まごのて』スポーツマッサージ・鍼灸接骨院 院長
さかえクリニックスポーツ診療部 メディカルトレーナー
JRA日本中央競馬会オフィシャルトレーナー
(財)JOC日本オリンピック委員会強化スタッフトレーナー
全日本アスリート出版編集長
整体マーケティング主催
(2010.7)
最強格闘技イベントへの挑戦!!
以前、このコラムで紹介しましたHEATを例に格闘技興行とそのシステムの話をさせていただきたいと思います。
私は、これまで多くの格闘技団体のリングドクターや広報、参加選手のセコンドとして興行に携わってきました。
プロボクシングのトレーナーとしての縛りがある以上、プロボクシング以外のオフィシャルな業務は大きく限定されていますが、私自身も経験しました事例も含めてHEATの格闘技イベントの内容を解説させていただきます。
格闘家の表舞台、様々な大会が各地で開催されています。
しかし、多くはアマチュアの大会でありプロの格闘家の戦場といえる興行ではチケットを販売しその運営には大きな労力と準備周到な努力、スタッフ、資材、資金、スポンサー、参加格闘家・・・多くの要素が必要となってきます。
名古屋発の東海地方格闘技最大イベント HEATはすでに13回の大会を成功させK1日本王者、極真空手世界大会上位入賞者、キックボクシング世界王者をはじめ多くの団体で活躍する王者やトップ格闘家が参戦して激しい戦いを繰り広げています。
その質の高さと格闘技興行としてのエンターテインメントには本当に驚きます。なぜなら、打撃ルールと総合ルール、つまり以前テレビ放映されていた プライドとK1の大会をリングには金網マッチとして一緒に開催するようなものです。
光栄にも過去3回、リングドクターを務めさせていただきました。また、私自身が、フィジカルコンディショニングトレーナーを務めさせていただく格闘家も数多く参戦し好成績を収めています。
ニューエイジファイトには、プロとしてこれから活躍する新鋭が数多く参加し熱い戦いを繰り広げています。
記憶に新しい K1甲子園で優勝した 高校1年生ファイター 野杁正明選手も実はHEATで中学生の時出場し、プロボクシング元日本ランカーのキックボクサーと激闘を繰り広げ引き分けになっています。

1:会場
ほとんどの会場が一年前から予約出来るシステムになっています。
需要の多い会場は一年前ジャストに予約受付してもおさえられない事が多々あります。
又、HEATのリングは金網なので搬入条件を必ず確認してから会場を選んでいます。
HEAT13が開催されたZEPP NAGOYAは搬入しやすくキャパ的にもリングを入れても700人~800人収容出来ますので大変便利な会場です。尚且つ音響、照明の設備も整っています。又、ZEPP NAGOYAの良さはお客さんがより近くで観戦出来ますのでより選手の熱気を体感出来る会場になります。
ZEPP NAGOYAはアーティストの各種コンサートも開催される音響施設も抜群のホールです。
アーティストのライブと格闘技イベントが組み合わされ今後も多くのファン層拡大に役立つでしょう。
音響、照明、キャパシティ、交通の便、資材搬入のしやすさ、観戦のしやすさが会場選定には重要です。

2:金網設備
通常のリングの3倍くらいの設営時間がかかります。
HEATでは自前の金網八角形リングをアームロック式コンテナというものに保管しておりますので持ち運びは特殊な大型トラックに積んで運んでいます。
設営で一番困るのは鉄骨で出来ているため組み立てる際にとても重く時間がかかります。
人数は最低でも10人は必要ですが、毎回15人~20人で設営します。
費用に関してはリングの陸送代と設営の人件費が必要となります。
HEAT公式リングはレンタル可能です。
3:運営方法
運営メンバーは普段は別の仕事をしながらHEATの準備をします。年間3回というペースで行っていますので単純に4カ月かけて準備してイベント当日を迎えます。
メインの仕事を最優先してHEATの業務に取り掛かりますので準備は大体、夜7時以降で実質2人のスタッフで準備作業の80%ほどをこなしています。
協賛社様、関係者、スタッフ、ファン、選手、マスコミの方々一つでも欠けてしまうとイベントとして成り立たちません。
進行メンバーとはイベント前後に過去の映像をみて反省会や改善点を話あいます。 
運営は最初は手探りですが徐々にマニュアル化されスムーズに進行されます。
どの興行も専属のスタッフが数多くかかえることはほとんどありません。
興行収益が少ないほど運営はボランティアスタッフに委ねられます。
4:レフリー
レフリーは日本でも数多くいるわけではなく大変重要な役目になります。HEATではイベント前に必ず打ち合わせをしてルールの確認をします。
HEATで難しいのはキックルールと総合ルールの二通りのルールがあることが特殊になります。
判定基準もHEATでの判定基準がありますので他団体との評価が若干異なることもあるかも知れません。
膝や肘打ちがあるかどうか、スタンディングや相手が倒れた状態での攻撃内容など事細かにルールが打ち合わせされます。
ホールディングでの膝蹴りは1回までOKなど。
パフォーマンス性を上げよりKO率を高めるためには制限がないルールが望まれますが、選手の安全性も考慮すると慎重にルール決定を運営サイドとレフリーは事前に話し合います。
5:ルールについて
HEATでは金網リングの中で総合ルールとキックルールを採用しています。金網でのキックルールはおそらく日本ではHEATが一番最初に導入しました。
総合ルールでは今年から顔面への肘打ち、グラウンド状態での顔面への膝蹴り、顔面への踏付けを認めることとなりました。残酷なルールに思われますが、これは日本でも金網イベントが増えてきたので差別化とより分かりやすい試合結果(KO/TKO)になるためです。又、このルールを採用したのはHEATのテーマでもある名古屋から世界へというコンセプトで海外のルールにより近くする為に採用しています。
キックルールでは現在は首相撲や肘打ち無しのルールですが、ワンマッチに限り両選手合意のもと肘打ちを認めることがあります。
ルール次第ではせっかくの激闘も退屈な試合になったり中途半端な試合になる可能性もありますので安全性とパフォーマンス度の兼ね合いが大切です。 
6:計量
計量はHEATでは前日計量になります。契約体重を設けていますので計量時間でクリア出来ない場合は再計量として、前日の17時までにパス出来ない場合は当日計量で試合の1時間前までにパス出来ない場合はペナルティが課せられます。
計量時間前には予備計量としまして計量時間前に選手たちが自分の体重がチェック出来る時間を設けています。
体重オーバーの場合はグローブハンディ、ポイント減点などの措置が取られ試合が行われることがあります。
7:リングドクターに関して
以前のコラムで説明させていただきましたようにリングドクターは最低2名必要です。業務は試合前の選手のメディカルチェック、試合中のドクターコールへの対応、試合後の選手の負傷などの相談になります。
格闘技のリングドクターは創傷治療や緊急対応も含めてかなりの責務があります。
格闘技興行には絶対に必要なスタッフになります。
8:参加選手
選手は名古屋又は東海地区で活躍している選手を中心に声をかけます。もちろんそれだけでは選手が足りませんので地方から選抜したり日本に住んでいる外国人選手にオファーをします。HEATでは過去にもオランダ、ニュージーランド、イラン、韓国、中国、ブラジル、オーストラリア、アメリカからも招集しております。海外から招集する場合はビザ等の作成があったり、連絡を密にとる必要があり海外招聘選手には大きな労力が必要です。
他の格闘技団体で活躍する選手や今後、活躍を期待される選手を招聘して興行の質を高めるようにしています。 
9:選手のギャラ
選手のギャラは選手本人、もしくは代理人(マネージャー)とお話して決めます。相手の希望金額、HEATで提示出来る金額と折合を話し合います。
ギャラ以外にも、地方から来る選手には交通費がコストとして考えなくてはいけません。海外から招集する選手は渡航費が必要になります。又、それ以外に宿泊費もかかります。日本人選手と異なり海外から選手を招聘する場合は多額の費用負担となることがあります。
10:HEATトーナメント
トーナメントに関しましてはHEAT6からHEAT11にかけて行いました。当時は始まったばかりで、HEATの認知も低いため選手をそろえるのも大変でした。いきなり王者決定戦を行うのも選手層が薄かったのでそれならばトーナメントを開催したほうがストリー性があり注目を集めます。
トーナメントの階級はキックルールは70㎏、総合ルールは77.1㎏で設定しました。こちらはその時にHEATで出場していた選手が多かったこともありこの階級にしました。
又、ヘビー級ではスポンサーによるバックアップもあり、総合ルール、キックルールと後を追いかけるように開催しました。
HEAT王者はその実力が評価され K-1MAXにも招聘されています。
HEATミドル級王者に輝いた ダニロ・ザノリニ選手はHEATミドル級タイトルマッチわずか2週間後にK-1MAX日本グランプリ2連覇の現在、日本最強 佐藤選手とスーパーファイトで闘いました。
11:広報・PR 
興行で最も重要なイベントのPR活動は、いろいろな方法で行われています。
現在はHEATオフィシャルサイトや各選手のブログ、HEAT自前の宣伝広告カーで主にPRしています。
地元メディアの核となる地元ラジオ局、地元月刊誌、リビング新聞なども支援を表明し今後も認知度が高まることが予想されます。
すでに地元で活躍する有名アーティスト 大矢たけはる氏(中日ドラゴンズ 小笠原孝投手への登場曲提供、日本最速ライダー 秋吉耕佑への鈴鹿8時間耐久ロードレースへのライディングテーマ曲提供、パフォーマンス芸人風船太郎氏への登場曲提供)もHEATの応援ソング、テーマ曲、選手への登場曲提供を表明して大きな注目を集めています。
HEAT会場ではいつも著名なアーティストを招聘してリング上でライブが行われます。
アーティストとのコラボレーションもイベントとして大きなPR効果が生まれることでしょう。
12:スポンサー
現在の経済状況では獲得が厳しいのですが、有力地元企業がバックアップしています。
スポンサー獲得も興行成功の秘訣です。
有名な選手招聘や選手のモチベーション向上にはギャラアップと試合数の増加が必要です。
チケット販売のみの収益では興行は成り立ちません。 
スポンサーの支援が今後 HEAT拡大にカギを握るでしょう。
13:今後の展開
今後は昨年誕生したHEATチャンピオンを中心にタイトルマッチなどを行います。
又、定期的にアマチュア大会も開催し、底辺の選手達の育成と人材発掘をして、アマチュア大会で良い成績をおさめた選手は、HEATニューエイジファイトに、そこで活躍した選手はHEAT本戦へ出場出来るように階段式にしております。
本戦で活躍している選手や(HEAT王者)には他団体でも活躍の場を広げていく予定です。
格闘技イベントが近年、盛んに行われていますが、その陰には関係者やスタッフ、選手たちの努力が隠れています。
今回のコラムを読んでいただき、読者の皆さんがさらに試合を楽しみ、感動できるような情報になりましたら幸いです。
(2010.6)
世界と闘う日本代表と共に
氷上で格闘する冬季オリンピックアスリート達。
バンクーバーオリンピックの実情を今回はお伝えします。
格闘家も過酷なトレーニングと経済状況の中、夢を追い求め日夜、邁進されていますが、オリンピックアスリートも同様の状況にあります。
今回は、私が体験したオリンピックの現状を現地の情報も含めてお伝えしたいと思います。
3度目のオリンピック日本代表選手応援として2月16日から2月21日までバンクーバー滞在。
今回の応援観戦は、スノーボードハーフパイプ観戦と女子1000Mスピードスケートでした。
中部国際空港から成田空港経由でバンクーバーまで。
破綻して話題になっているJAL ビジネスクラスを利用してのフライトでした。
機内では、噂通り酷い対応でした。
現在のJALはこれまで以上にサービスが低下しスタッフの質も大きく落ちているように感じました。
会社としてはすでに破たんしているJALですが安全性にまで及ばないことを祈っております。
行きの成田国際空港で 先生!と声をかけられました。振り返るとスノーボードハーフパイプの青野令選手のお父様でした。
一緒の便で明日の応援へ立たれます。
今回の主たる目的が トレーニング指導をさせていただきました青野令選手の応援でした。
8時間半のフライトでバンクーバー空港に到着すると予想以上に混雑がありません。
バンクーバーは思いのほか静かです。
道路は厳しく規制がされていて一般車両は少ないそうです。
今回のツアーの一行はメディアのカメラマンチームと2月18日 試合を控えた 中島志保選手のご両親の私を含めまして5名でした。
オリンピックムードの街をバスで走ってホテルへ。
なんと!昨日銀メダルを獲得しました長島選手のご家族も宿泊されているホテルでした。
気温は10度ほどで曇り時々晴れ、雨季ですが、今日は晴れて ラッキーです。
日本より暖かい天候には驚きました。
2月17日、8時半にホテルロビーへ集合して サイプレスマウンテンへ向かいました。
男子スノーボードハーフパイプの観戦です。
ホテルからおよそ40分でサイプレスマウンテン到着。
何と!セキュリティの手前で絶対王者の スーパースター ショーンホワイト遭遇!!
年収10億を超え いまや天才カリスマスノーボーダーとして君臨しています。トリノ五輪に続く2連覇も確実視されている大本命です。
サインをしていたので駆け寄ってサインをしていただこうとしたところコーチ?からストップ。
後姿を写真に収めました。
試合前に余裕の態度、驚きです。
とんでもない混雑を予想していましたがとてもスムーズに現地まで到着。
1000メートル超の標高にもかかわらず まったく雪がない!
13時過ぎの試合まで会場の雰囲気を楽しみました。
先日まで雨が降っていて最悪のコンディションで観戦も悲惨なものだったと現地ガイドから聞いていました。
晴天で本当に良かったです。
しかし、観戦シートまでは200段以上の階段を登らなくてはいけません。
これは堪えました。
トイレや休憩のため何度も往復したので脚がガクガクになりました。
本当にきつかったです。
明日、Wカップ優勝の経験もある女子ハーフパイプ出場の 中島志保選手がご両親のもとへ遊びに来ていたので一緒に記念撮影させていただきました。
試合がスタート。
青野選手が1本目は点数が伸びませんでしたが2回目のランは予選 全体3位と好位置。
メダルの期待が大きく膨らみました。
先ほどばったり出会ったショーンホワイト一人が異次元のランで圧倒してダントツのトップでした。
話題の国母選手も予選4位と健闘し決勝進出確定。
ご家族は私の前列に座られていましたが先日の問題もあってかすこし元気がありませんでした。
日本人の応援団が少し固まったので日の丸を振って日本代表選手全員を応援させていただきました。
準決勝からは大変冷え込んできました。
最強チーム米国は4名の決勝進出、日本は国母選手と青野選手。
国母選手は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれましたが最後の大技 ダブルコークを決めた着地で転倒、大きく減点されました。
この減点がなければメダルへ手が届いたと思います。
青野選手もわずかなミスが響いて点数が伸びません。
決勝の2本目のラン、国母選手は最高の演技でしたが最後に手をついてしまいメダルを逃しました。8位入賞に終わりました。
青野選手もリラックスして演技に臨んでいるよと・・・お昼に直接 青野選手の父上様から聞いていたのですが、最後の転倒でメダルを逃しました。
最高の高さのメイクをばっちり決めていただけに本当に残念です。
9位というのは最低でも銅メダル獲得を目標に上げていた彼には悔いが残る結果です。
2009年世界選手権金メダリストの青野選手にとってオリンピックのメダルはぜひとも手に入れたかった証で
した。
わずかなミスが大きな結果として選手にダメージを与えます。
オリンピックの怖さを思い知りました。
世界選手権やワールドカップとはまったく異なる異様な雰囲気と注目度。
メディアの取り上げ方も半端ではありませんね。
良いことも悪いことも通常の数百倍に拡張されます。
決勝は満席、米国の応援団が大変な盛り上がりを見せていました。
前日のオークションでは 本日のチケットが 160万円のプレミアムチケットとして売り出されていたそうです。
観戦後、大変な混雑でバス乗り場も大変遠くにありたどり着くころにはヘトヘトになっていました。
日本人選手がメダル獲得していればもっと疲れはなかったことでしょう。
オリンピック観戦は忍耐と体力。
これまで3度のオリンピック観戦参加で学んだことです。
翌日、13時スタートで 女子スピードスケート1000M観戦にリッチモンドオリンピックオーバールへ出かけました。
1時間半以上前に会場に着いて 選手たちの練習風景を見学しました。
15歳 高木選手、小平選手、吉井選手の練習風景を見学できました。
今回の試合観戦には海外のチケット取扱い専門サイトから購入しました。
1200ドルほどでした。
あり得ないほどの高額ですが、日本選手のメダル獲得瞬間に立ち会える応援とスピードスケートをよく知る上で絶対に必要な投資でした。
岡崎選手の人気はもの凄く会場全体が彼女を応援していたことには驚きました。
過去の栄光と多くの歴戦を観客が知っていたのでしょう。
結果は34位
やはり年齢的な衰えは隠せません。
高木選手もオリンピックの雰囲気に負けて最下位。
小平選手が健闘、5位。
一時は2位をずっとキープ、メダル期待がかかったのですが・・・
メダル期待でメディアが大きくとり上げていた吉井選手は15位。
レース終了直後 顔を両手で覆ってそのまましゃがみこんだ姿勢でリンクを回っていた姿がとても痛々しかったです。
残念ですが今回はメダル瞬間には立ち会うことができませんでした。
レース終了直後、走って地下鉄駅まで向かいました。2キロほどの距離を小走りに。
女子スノーボードハーフパイプ観戦のためにサイプレスマウンテンに向かいました。
地下鉄を45分ほど乗ってシーバスに乗り換え、サイプレスマウンテン行きの専用車両へ乗り込みました。
急がないと決勝に間に合わない…
しかしスケート会場を真っ先に出ることができたのでスムーズに進みました。
サイプレスマウンテンはすでに日が落ちてかなりの冷え込み。
18時から決勝がスタートしました。
しかし、日本人選手はだれも決勝には進めませんでした。
期待の中島選手は 13位。0.5ポイント差、あと一人で決勝を逃しました。
北米有利のジャッジの影響でしょうか。
点数が伸び悩んだそうです。
トリノ5輪では9位、その上を狙っていただけにご両親もがっかりされていました。
今日も国内ニュースでは国母選手のことが取り上げられていました。
昨日お会いしたご家族の皆さんはとても感じのよい方々で 今回の事件に選手本人以上 深刻に受け止め苦しまれているようでした。
トリノ5輪でもスノーボードハーフパイプの選手の非常識な言動がメディアで強烈に叩かれていましたが、日本代表の自覚はオリンピックアスリートには特に重要だと思います。
世界中が注目するわけですから日本人アスリートの紳士さとの素晴らしさを是非ともパフォーマンスも含めてアピールしていただきたいと存じます。
男子フィギュアで高橋選手が男子史上初メダルを獲得したニュースは本当に喜ばしいことですね。
大けがから乗り越え あえて難易度の高い技に挑戦し闘った彼は素晴らしいと思います。
彼の活躍に勇気を貰った人々、アスリートは少なくないと思います。
奇跡の大復活と呼んでよいのではないでしょうか。
メディアの過剰な報道、メダル期待に押しつぶされなかった高橋選手に拍手喝さいです。
オリンピックには大きな利権がうごめいています。
最終日は観戦はありませんでしたが、オリンピックに沸くバンクーバーの街を散策しオリンピックビジネスに関
して情報を集めてみました。
といっても末端のレベルですが。
オリンピックにはオフィシャルグッズがあります。
これが実は凄い売れ行きなのです。
はっきり言ってこれほど利益率が高く高額な商品を私は他では知りません。
手袋、帽子、服、ネックストラップ、コイン、バッチ、コースター、カード、しおり、ボールペン、・・・なんでもありです。
オリンピックオフィシャルグッズには五輪のマークが必ず付いています。
実はこのマークが大きな意味を持ちます。
勝手に五輪のマークを営利目的で使用したり 商品を作ることは禁止されています。
ライセンス契約が存在し、このライセンス契約によってオフィシャルグッズは一般の五輪マークがついていない商品の三倍ほどの高額な価格に設定されます。
この経済状況のご時世にオフィシャルグッズだけは異常な価格で販売されるのです。
ほとんどが中国製品で一見して粗悪品とわかるものもあります。
オリンピックブランドは商品の質ではなく五輪マークなのです。
とはいっても関係者やお世話になった片、スタッフのお土産はやはり 五輪へ行く以上、オリンピックオフィシャルグッズに限ります。
泣く泣く?お土産を購入しました。
現地では、オフィシャルグッズのあまりの高額に 皆が驚いていました。
わけのわからなマスコットぬいぐるみが小さくても3000円ほどもするのです。
オリンピックにピンバッチビジネス、トレーディングだけのために海外から現地へ訪れる方もいます。
コレクターもいればビジネスを行うためにバンクーバーまで来られるかたもいます。
今日も人通りが多いエリアでは 多くのピンバッチコレクター、バイヤー、ショップが軒を連ねていました。
私もこれまでオリンピック日本代表選手から 日本代表選手だけに配布される 幻?の日の丸付き五輪ピンバッチをいただいてからこのバッチに魅了され探しています。
五輪にすべて色が付いているものが日本代表選手だけに支給される特別なピンバッチで金色や銀色の五輪のものは役員へ配布されるもののようです。
幻のピンバッチはアテネオリンピック会場で1個、ゲットしました。
ギリシャのボランティアスタッフからで 男子体操団体の金メダリストの誰かが彼にくれたようです。
彼は私が持つ米国のピンバッチを気に入って交換してくれました。
今日もなんとか1個 見つけることができました。
私の持つ別の日本代表のピンバッチと交換。
幻の日本代表選手ピンバッチを手に入れることができました。 凄いプレミアム商品です。
日の丸に五輪。このシンプルなデザインは不思議な勇気を与えてくれます。
ピンバッチショップは大人気です。
かなりの高額と思うのですが、バラエティに富み他のショップでは絶対に手に入らないオリンピック関連ピンバッチを求める人が露天ショップに殺到しておりました。
20日 バンクーバー空港免税店で 青野令選手のお母様から声をかけられました。
今回の結果、私は残念ですが。ご家族は次をすでに期待され決意新たにされていました。
予選3位の高得点でメダルに大きな期待がかかりましたが 最後の着地が乱れたことは まだまだトレーニング経験不足ととらえられていたようです。
青野選手、さすがにラン直前は唇がカラカラになっていたそうでした。
まだ、若いチャレンジャーは ソチオリンピックの星になると思います。
青野選手の今後の活躍、微力ながら応援させていただきたいと思います。
国母選手のご家族の姿も空港にありました。
国母選手も今回のバッシングを糧に、「アスリートは紳士たれ」を学び日本代表選手として羽ばたいてほしいと思います。
彼のランは素晴らしいことは関係者一同認めていることです。
日本代表としての自覚がありストレスなく結果を出していればヒーローになっていたかもしれません。
一般の方にはなじみがないでしょうが、オリンピック以上にプロスノーボーダーたちの評価が高い X ゲームで今季 国母選手は銅メダル獲得、青野選手は以前、銀メダル獲得を果たしています。
2人とも世界トップレベルのスノーボーダーとしての評価は間違いありません。
来季の彼らの活躍が楽しみです。
日本時間 2月21日 午後13時 成田空港到着です。
飛行機を降り入国審査へ向かう途中、驚くほどの数の報道陣がカメラやビデオを構え陣取っていました。
日本代表選手の帰国を撮影、報道するためです。
男子・女子スノーボードハーフパイプ日本代表選手らと同じ便での帰国となりました。
メダル獲得はなりませんでしたが、国母選手の問題で注目を集めたスノーボード、報道陣も必死に撮影を行っていました。
しかも2か所で撮影しようと最初の通過地点での撮影が終わると同時に走って税関を通過し出口で大挙して待ち構えていました。
国母選手は帰国ではブレザーをしっかり着こなしていました。
出口で青野選手にねぎらいの言葉をかけ、ソチでの雪辱を誓いました。
日本代表選手のブレザーを着た青野選手と一緒に撮影。
今後の活躍を期待します。
帰国後、オリンピックの情報がかなりいい加減だったりスポーツを理解していない方々の歪んだ意見がかなり浸透している気がしました。
まず、マスコミの煽りが度を超えていること、韓国や中国がどうして強くなったか・・・理解したりしっかり報道されていないこと。
これまで私自身、多くのオリンピック日本代表アスリート、メダリストたちとかかわってきて彼らが伝えたり現状を訴えても全く 上へ伝わっていないことが気がかりです。
トリノ五輪前、個人でボブスレーチームをサポートしたことがありました。さかえクリニック陸上競技部の選手と今回 バンクーバーへ出場された パイロットを務められた鈴木選手への部分サポートです。
ワールドカップ日本代表選手のトレーニング指導、ケアそして遠征費用のサポート。
チームは2人乗りで日本選手権に優勝しました。
ワールドカップはボブスレー協会から半額の遠征費用が出て残り半額は自己負担。
数か月に及ぶ世界の転戦は莫大な費用ばかりか生活費用も必要です。
ヨーロッパチームはスイス銀行など超メジャー企業が全面バックアップ。
イタリアチームのボブスレー艇はフェラーリが開発協力、ドイツチームはBMWが開発、米国チームはNASCARの特別技術導入。
大企業がバックアップして莫大な開発費用をかけています。
数千万円を超える艇と10年も前のドイツ製のお下がり艇ではオリンピックを闘うこと自体 無理といえます。
氷上のF1に中古の一般車両がワークスの最新レーシングマシーンに対抗するのです。
結果は目に見えていますね。
予想通り 20位以下。
頑張れニッポン!メダルを目指せ!!と口を出すくらいなら自分たちの生活費用や遠征費用を出してくれと!
多くのアスリートたちは訴えました。
確かに税金を投入して日本代表として諸外国のアスリートと闘うには制限が必要ですが、メダル、メダルとすでに多くの部分で韓国や中国にさえ遅れを取っている日本のメディアが伝えることはもっと他にあるでしょう。
これまで個人でオリンピック選手育成やサポート、プライベートトレーニング、スポンサリングなどを担当させていただきましたが限界です。
個人では何もほとんど何もできないことを思い知らされました。
多くの方が、真の事実に気がつかれ日本スポーツ界が良い方向へ向かい 私たちに多くの勇気を与えていただけることを心から願っております。
私が観戦参加させていただき感じたバンクーバーオリンピック。
日の丸を背負ったアスリートに今一度 大きなエールを送りたいと思います。
ニッポン !!
(2010.5)
陸上トレーニングを空手に応用する!!
陸上競技のみならず多くのトップアスリートの指導を行う さかえクリニックTC監督 北村肇氏に格闘家にとって重要なトレーニングをご紹介していただきます。
2008年北京オリンピック男子100m決勝でウサイン・ボルト(ジャマイカ)がマークした9秒69は驚異的な世界新記録であり、更に2009年ベルリン世界陸上で自らの世界記録を更新した9秒58は世界を震撼させた驚異的な記録でした。
陸上競技のスプリント競技は単純にA地点(スタートライン)からB地点(フィニッシュライン)までの区間順位と到達時間を争うシンプルな競技です。シンプルさ故に身体の根源的な働きが要求される種目と言えます。
ボルト選手はオリンピック、世界選手権で世界新記録を達成したことから人類史上最も速い男の称号を与えられました。100mの勝者は大会によって様々な称号が与えられます。レベルは違っても日常生活にとって取るに足らない100分の1秒に一喜一憂しているスプリント選手がどんなトレーニングに取り組んでいるか誘ってみましょう。
「速く走るにはどうしたらいいですか?」よく受ける質問です。その場合「あなたはどうしたら速く走れると思いますか?」と逆に聞き返します。すると次のような回答が返ってきます。「速く脚を動かす」「腕を前後にしっかり振る」「大きなストライドで走る」「スタートを速くする」様々な回答が有りますが、私は「全て正解」と答えます。技術的な回答は凡そ間違いではないのですが、最も重要な要素は「速く走ろうとする気持ち」であることを理解させます。陸上競技、取分けスプリント選手に望まれる最大の課題は「速く走りたい気持ちの強さ」と言えます。この要素は「~たい」の部分を置き換えることで全ての競技スポーツにも通じる要素です。当たり前のことですが、この気持ちの強さが素質の有無とも断言できます。従ってスプリントトレーニングにおいて何よりも重要なファクターは「速い動作の獲得」に他なりません。筋の働きから速い動作とは何か説明しましょう。
トレーニング計画を構成する過程で今回は次の三つの動作を考察します。
・ 筋の速い収縮を促す動作
・ 筋(腱)の伸張反射を促す動作
・ 体幹の働きを反射レベルまで高める動作
スプリントの場合筋の持つこれら三つの固有の働きを利用して重心移動に転換することが狙いです。簡単に言えば筋の特性を利用して速く前方重心を移動することです。その際身体を速く移動させることに対して発生する最大の障壁は重力です。身体は重力の影響で常に下へ下へと引っ張れています。この重力に抵抗する筋力、パワーを培うのがトレーニングの本質と考えています。単純な動作に対して系統付けトレーニングとして本質的なものを獲得するのが陸上競技の練習です。
垂直跳びを例にして考えて行きましょう。
垂直跳びで好記録を出すための要素として何が一番重要でしょうか?
そうです。「高く、真上に跳び上がろうとする気持ち」です。高く跳び上がろうとしなければ、好記録は望めません。次に技術要素として必要なものは何でしょう?答えはスタンス。足の幅とつま先の向きです。広すぎても狭すぎてもダメです。最適の足幅はあなた次第。つまり感覚で決めることです。最適の足幅は最も力が発揮できる通常肩幅位になります。これをパワーポジションと呼びます。“最も重力に抵抗して高くジャンプできる足幅間隔=最もパワーが出せるポジション”と考えます。スプリント選手にはこの足幅間隔で前方に移動し、着地できれば一番力が発揮できると指導しています。最近良く耳にする二軸走理論は走りを一本橋のように移動するのではなく、電車のレールのように足を進めてそこに重心を乗せる技術を指します。足先の向きは真直ぐに向けることです。足先がハの字や逆ハの字では高く跳べません。足のポジションが決まりました。
次に脚の屈伸です。深すぎても浅すぎても力は発揮できません。最適の深さはあなた次第。これも感覚です。
これがスタートポジションとなります。この姿勢をよく見て下さい。(写真1)ウエイトトレーニングのスクワット姿勢とよく似ています。この姿勢で特に留意するのは骨盤を立てることです。この骨盤を立てる姿勢によって腹圧が高まり体幹を使う動作となります。このスクワット姿勢は脚のパワーを導き指すために重要なポジション作りです。
次に腕の働きを考えて行きましょう。腕、指は力の方向性を決定する舵の役割をします。また、脚から体幹と地面反力から伝達された力を繋ぐ終末期の動作として重要です。垂直跳びでは力を鉛直方向に身体移動させることから腕、指は上に振り上げることが大切です。特にサムアップポジションと呼ばれる親指を上に向ける動作が技術ポイントになります。どうでしょう?垂直跳びと言う単純な動作でも分析をするとこのようなファクターが存在します。陸上競技のトレーニングは動作ひとつひとつを細分化して必要な要素を意識下に置いて実施することが特長です。
立ち幅跳びでもほぼ同様の要素に基づき実施します。垂直とびと違っているのは前方へ移動することからスタート姿勢が前傾している点です。(写真2)スタートダッシュで加速するためにはこの前傾姿勢が決定要因になります。垂直跳びと立ち幅跳びはスポーツテストの種目になっていますが、スプリント選手の身体的な素質の決定要因となる重要な動作です。これら2種目は前述の筋の速い収縮を促す動作です。
もうひとつの筋の伸張反射を促す動作を紹介しましょう。一般的にプライオメトリクスと呼ばれる運動で反射の動作であることから速い動作意識を持つことが最優先となる訳ではありません。腱の反射が体幹を介してスピードに転換できることがポイントです。
スタートダッシュはクラウチングスタイルの速度ゼロから一気筋の速い収縮でパワーを全開にして加速します。その後関節の伸展を極力減じた筋の伸展反射の動きで前方へ進む動きに転換します。カラテの場合は瞬間的に移動しなければならない攻撃や防御の反射的な動きが該当するものと思われます。
最近のスプリント研究ではレベルの高い、速度の出せる選手ほど足関節や膝関節の屈曲、伸展動作をしていないことを報告しています。従来は速く走るためには足首のキックや素早い膝の曲げ伸ばしが重要とされてきましたが、現在では全くの反対で指導しています。同様に疾走時膝の高さである腿を高く上げる“腿上げ走り”もスピードに繋がらないことが判り今ではそれを意識させる技術指導は行っていません。従って速く走るために“腿を高く上げろ”と指示する指導は間違いです。腿を上げる意識ではなくて速く下ろして地面からの反力を得る指導に様変わりしています。このような理由から筋反射を利用した運動はスピードを高める要素を含む重要なトレーニングとして日常的に実施しています。
(写真3)台の上にから真下に降り足の裏全体で着地して反射の動きで戻るデプスジャンプ。

(写真4)ハードル連続ジャンプ。反射の動きで上がった脚を引き上げる動作でハードルをクリアする連続ジャンプ。この写真は身長160cmの選手が107cmの高さのハードルをクリアしているもの。10秒台で走る高校1年生の選手。

(写真5,6,7)台の上に跳び上がり、そのから一気に身体を上方へ伸ばす ジャンプ

(写真8)3~5kgのメディシンボールを使ってのバックスロー。脚のパワーと力の伝達が体感できます。このスタート姿勢もスクワット姿勢であることがわかるでしょう。

次は、体幹の働きを反射レベルまで高めることを目的としたスリングトレーニングを紹介しましょう。
スリングトレーニングとは“吊るしながらのトレーニング”です。リハビリテー ションの世界では周知されている施術ですが、女子100mで日本記録を連発している福島選手が“レッコード”(商品名)を用いてトレーニングしていることを発表してから話題になりました。
本校ではスリングトレーニングのコンセプトを受けつつ簡易で安価な方法として柔道着の帯を使ってスリングトレーニングを実施しています。
このトレーニングは単関節の2次元的な筋力強化では成しえない異なる運動方向である3次元的パターンでの全身的機能改善に優れた方法であると言えます。動きの中での筋力強化、スポーツ競技の場面で求められる体 幹を反射的に高める現場に直結した練習方法です。重力の影響を軽減する状態でのトレーニングであることからその負荷は体幹部、それも深部へかかります。通常の腹筋運動では鍛えられない部分にまで負荷をかけることができます。更にバランスを求める要素があることから身体重心と身体各部の相互的な連携がひとつの動作として出現している事実を体感することが可能です。
パワーを生み出す動作、スピードを伴った動きの出現時に腹筋を締める必要性はしばしば論じられます。体幹トレーニングの重要性の根拠となるものです。日常生活的にはくしゃみをする際腹筋に力が入ることやまた、そ のくしゃみが激しいものだとしっかり腹筋を締めていないと腰を痛めることにもなることは体験的に知っている方も多いでしょう。このトレーニングは随意的(意識して)に体幹を締めることで運動動作が可能になります。動作が継続して反復できるようになると附随意的(無意識)に運動ができるようになります。体幹に対して無意識下での運動継続は適切な呼吸法とも関係して不必要な力みを排し、リラックス効果を生み出します。それによって高いスピードの出現、強いパワーでの力の発揮に繋がるものと考えています。
(写真9,10.11) 吊るした柔道着帯に立った状態で左右開脚、前後開脚、スクワットを連続して実施します。 かなりバランスをとるのが難しいことから最初は帯を持ちながら行います。

(写真12,13)吊るした4本の柔道着帯に両手、両脚で腕立て姿勢を作ります。そのまま腕立て伏せをしたり上体を固定して脚を引き付けたりするバリエーションが有ります。

(写真14)吊るした柔道着帯に足首を固定して揺れないようにしながら上体を起こす腹筋運動。膝を曲げることで大腰筋周辺も強化できます。

(写真15)片足を吊るしてもう片方をバランスクッションの上で立ちメディシンボールを頭上に保持した片脚スクワット。バランスと体幹保持、大殿筋の強化がポイントです。

今回紹介したトレーニングは一部に過ぎません。陸上競技スプリントトレーニングは速く走るために様々なトレーニングを実施してします。このトレーニングはパワーを追及するあらゆるスポーツの原点であることを認識して頂ければ幸いです。
(2010.4)
スポーツケア整体とは?
さかえクリニックスポーツ診療部でアスリートに指導しているトレーニング、コンディショニング法で大変、人気の高い方法を開発された 松村卓氏のスポーツケア整体という概念と理論、実践をご紹介させていただきたいと思います。
格闘家でもコンディショニングや身体の動きに対する理論を学んでおけば、短時間で身体能力向上、パンチ力、キック力がアップしさらにはバランスがよくなります。
ケガの改善・回復・予防・パフォーマンス向上で悩んでいるスポーツ選手へすべての原因は体幹部を使えないことにあった!
体幹部という人体で一番巨大な筋肉をなぜ有効的に使わないのか?
『筋肉は1平方センチメートル辺り、4~6kgの力を出すことが出来ます』
その事を考えると体幹部ほど面積の大きい部分はありません。
手や足は速く動かすことが出来ますが『力の出力』としては弱いですが体幹部は神経回路の関係で、動きは遅いですが『力の出力』は大きいのです。
この静かなる山のような部分が使いこなせるかどうかで競技力が変わってくるのです。
逆に使いこなせないから、手や足に負担がかかってしまい、ケガをしてしまうのです。
身体の構造を『シーツ理論』で考えてみる
腕や足の筋肉だけで動作をすると身体のバランスが崩れケガの原因になる!
写真1のように1枚のシーツの四隅を二人で持ち、きれいに張った状態をまず作ります。
この時、シーツを体幹部、四隅を手足と想像してみてください。(写真2)
例えば、野球のピッチャーや水泳の選手が腕の力だけで動作しても大きな力やスピードは決して生まれません。
体幹部と比べると腕の筋肉は細いものです。
腕の筋肉だけで、無理に動かし続けると必ず肩や肘、手首に負担がかかってきます。
そればかりか上半身の筋肉疲労は、腰や下半身の筋肉にも負担をかけることになります。
写真3のように、シーツの角を引っ張るとシーツはよれてしまい、いびつな状態になりますが人間の身体の構造も実はこれに似ているのです。
上半身の筋肉のバランスが悪いと必ず、下半身の筋肉のバランスに影響を及ぼします。
同じく、下半身の筋肉のバランスが悪いと、上半身の筋肉のバランスに影響が出てきます。
また、上半身の筋肉疲労が酷いと、下半身の動作に負担をかけることになりますし
下半身の筋肉疲労が酷いと、逆に上半身の動作に負担をかけることになります。
シーツの形がいびつになるということは、引っ張っている箇所が何らかの原因を作っているということになります。
その結果、引っ張られている方に痛みや違和感が出てくることになります。
しかし、ほとんどの方は、痛みや違和感がある部分にケアや治療の目を向けますが結果的に痛みや違和感が出てしまった部分に対して、処置をいくら施したとしても原因の部分に対しての処置をしていないため改善されることはありません。
ケガの原因を探っていく時に注意しなければならないのが上半身のケガの原因は下半身にあり、下半身のケガの原因は上半身にある場合が多いのです。
体幹部を連動させることなく、手や足の末端部ばかりで動作をしてしまうことは筋肉のバランスを崩すばかりではなく、ケガをする原因にもなるのです。
体幹部は運動を遂行するための『力』を発揮する部位です。
そして、大きな力を発揮するためには体幹部のバランスがとれてなければなりません。
人体で一番巨大な筋肉の体幹部を動かし、ほぐすためにはどうすれば良いのか?
体幹部を動かすコツは末端部である手首や足首を制御すること
例えば写真4のようなポーズをとり、腕をうしろに引きながら肩甲骨を意識的に動かして肩甲骨周辺をほぐそうとしても最初から肩甲骨を意識して動かすことはなかなか難しいものです。
よくあるパターンは、肘から下の部分の前腕部や手首だけが動いたり、腰が先に動いてしまい求めたい動作にならない場合が多いのです。
しかし、写真5のように反対の手で手首を押さえながら動かしてみると腕の動きがある程度制御されて動きにくくなる分、肩甲骨が動かなければ腕をうしろに引くことができません。
その結果、肩甲骨を意識しながら動かすことが楽に出来るようになり、体幹部(肩甲骨周辺)もほぐれやすくなります。
この動作を左右7~10回くらい行った後、腕をまわしたりパンチをしてみてください。
なんの『力み』もなく、スムーズに楽な動作が出来ることがすぐに実感できると思います。
短時間でパンチ力をアップする秘訣です。
次は、骨盤周辺の動作を考えてみたいと思います。
写真6のようなポーズをとり左膝を前に出しながら骨盤を意識的に動かして骨盤周辺をほぐそうとしても最初から骨盤を意識して動かすことはなかなか難しいものです。
骨盤は、きちんと動かせれば、上下、前後に動かす事が出来ます。
しかし、たいていの人は動かすことが出来ず、ふくらはぎや大腿四頭筋に力を入れてしまい、骨盤の動きを妨げている人がほとんどです。
しかし、写真7のように左足を台やイスの上に置き、固定された状態で骨盤を動かしてみると、左足の動きをある程度、制御されて動きにくくなる分、骨盤が動かなければ左膝を前に動かすことが出来ません。
その結果、骨盤を意識しながら動かすことが楽に出来るようになり骨盤周辺もほぐれやすくなります。
この動作を左右7~10回くらいした後、歩いたり、走ったり、キックをしてみてください。体幹部で作られた『力』が自然に足に伝わり、スムーズに楽に動作が出来ることがすぐに体感できると思います。
体幹部を意識的に動かすためにまず必要なことは肩甲骨周辺と骨盤周辺の筋肉の柔軟性や関節の可動域を柔らかくすることが大切です。
そのためには、手や足の末端部の動作を制御して、肩甲骨や骨盤を意識的に動かすトレーニングを最優先で行うことが望ましいのですが実際のところは逆のことをしている方が非常に多いのが現実です。
パワーアップのために、ウエイトトレーニングを行う人が多いのですが関節の可動域や筋肉のバランスをきちんと取るまえに始めてしまう人が後を絶ちません。
その上、重量を上げることが目標になってしまい、ますます筋肉の弾力性が悪くなりまるでガラスにひびが入るように肉離れや筋膜炎に悩まされることになってしまいます。
また、関節の可動域が狭くなることで、ヒットポイントがずれたり、各関節に負担がかかることになり、肩や肘、膝や腰を痛めてしまうのです。
体幹部を使えない原因は、実は親指にあった!!
日本の文化から極意を探る!
身体をほぐす最大の目的は、体幹部のバランスをとるためであり、その体幹部を動かすコツは、末端部である手首や足首を固定させることと説明してきました。実は、もうひとつ大切なことがあります。
それは、、、
『親指を使わない』ことです。
我々、日本人は昔から、箸、笛、筆を使用してきました。
この三つの道具を使う理由はただひとつです。
『親指を使わせないようにする』ことなのです。
例えば、箸を使う時に親指を曲げて、いわゆる握り箸にすると箸を上手に使うことができません。筆の場合も同じ事ことが言えます。
筆を持つ時も親指に力が入ると、筆をなめらかに動かすことが出来ません。
親指に力を入れてしまうと、前腕部に力が入ってしまい緊張が起こります。
身体全体の動作をスムーズに動かすことが出来なくなります。
親指に力を入れたまま動作をすることは、身体のバランスを崩す原因になるのです。
我々の祖先は、日常生活の中で、箸、筆、笛を使うことによって、身体に親指を使わないことを覚えこませ、身体にいらぬ緊張を起こさず、身体を楽に動かす方法を知っていたのです。
いかなるスポーツでも親指は意識的に使うことはありませんね。
また、昔の人は下駄や雪駄、わらじを履いていました。
『親指で地面を押せ!』と指導される人が多いはずですが、親指はブレーキをかける役目に使います。身体を推進させるために使うものではありません。
また、親指を無理に使うとブレーキがかかり、肩甲骨や骨盤が動かないバランスの崩れた状態になります。この状態で、キックを行うということは、威力が半減したり身体にかなりの負担がかかってしまいます。
指の上手な使い方が格闘家としての身体能力向上のカギになります。
アクセルの作用をしているのは、小指と薬指で中指はリード指にあたります。
リード指である中指を中心にした歩き方、走り方をすることによって移動する時に肩甲骨も骨盤も動きやすくなります。
昔の人が履いていた下駄や雪駄、わらじは鼻緒を親指と人差し指で挟みます。
身体の推進に適した構造であり、ブレーキである親指は使われず、中指がリード指になる歩き方になります。
身体の構造を無視したトレーニングでは、いい結果は出ないことでしょう。
体幹部を有効的に動かすことによって得られるバランスアップや大きな力の発生を手や足の末端部に伝達させる能力を向上させることがパフォーマンス向上やケガの予防にもつながっていきます。
体幹部を使いこなし、ケガの改善・予防・パフォーマンス向上のために作られた『骨整体』というトレーニング法がアスリートから大きな注目を集めています。
<松村 卓のプロフィール>
スポーツケア整体研究所 代表
松村 卓 (まつむら たかし) 写真8
1968年生まれ 中京大学体育学部卒
競技暦
15年間、陸上球技のスプリンターとして選手生活を送る。
1989年 北海道国体成年男子100m第7位
1991年 全日本実業団 男子100m第6位
自己ベスト10秒5の記録を持つ。
現役時代に、度重なるケガに悩まされ続けた経験からよりよい身体の動かし方やケアの仕方を探求。
すべて、自分の身体を通じた体験からトレーニングや整体を研究して独自の理論を確立。
プロスポーツ選手やオリンピック選手、パラリンピック選手の指導も務める。
クライアントの身体を見ただけで瞬時に弱点を見抜く力を持ち、整体や筋肉バランス整体、ペットボトル整体がマスコミに取り上げられ大きな注目を集めるトレーナー。
ホームページアドレス www.sportcare.info
(2010.3)
2010年 バンクーバーオリンピック寄稿
3度目のオリンピック観戦として2月16日から2月21日までバンクーバー滞在。
今回の観戦は、スノーボードハーフパイプ観戦と女子1000Mスピードスケートでした。
中部国際空港から成田空港経由でバンクーバーまで。
破綻して話題になっているJAL ビジネスクラスを利用してのフライトでした。
エコノミーからのランクアップということで70万円弱の追加料金がかかりましたが、サービスには大きな疑問が残りました。
食事で和食をオーダーするとしばらくたってから 予想以上に和食のオーダーが多く 洋食しか残っていないCAが伝えにきたので 食事は不要です。と伝えるとエコノミークラスの和食を勧められました。最初耳を疑いました。
しかし、用意できないことはいくらお願いしても無理と理解し、オーダーをお勧め通りにしました。
ビジネスクラスでエコノミー同様の食事になるとは予想もつきませんでした。
また、バンクーバーへ向かうビジネスクラスは4分の1ほどしか席が埋まっておらず最初から節約のため食事の準備不足であったことは明確でした。
帰りは 成田・中部国際空港乗り継ぎのため バゲージをすぐに受け取る必要があったためバゲージ預かりの際にすぐに出てくるように依頼したにも関わらず、全くバゲージが出てきません。 最後まで待っても出てこないので係員へた尋ねるとかなり待たされてから 他の場所に紛れ込んでいました。とういう回答でした。
ビジネスクラスへのランクアップは 渡航のストレスをなくすことと時間短縮、乗り継ぎのリスクを少しでも低くしたりオリンピックという特殊事情に即座に航空会社として対応していただけることを期待して支払うサービス料金と考えています。
現在のJALはこれまで以上にサービスが低下しスタッフの質も大きく落ちているように感じます。
会社としてはすでに破たんしているJALですが安全性にまで及ばないことを祈っております。
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行きの成田空港で 先生!と声をかけられました。振り返るとスノーボードハーフパイプの青野令選手のお父様でした。
一緒の便で明日の応援へ立たれる予定です。
今回の主たる目的が トレーニング指導をさせていただきました青野令選手の応援でした。
8時間半のフライトでバンクーバー空港に到着すると予想以上に混雑がありません。
バンクーバーは思いのほか静かです。
道路は厳しく規制がされていて一般車両は少ないそうです。
今回のツアーの一行はメディアのカメラマンチームと2月18日 試合を控えた 中島志保選手のご両親の私を含めまして5名でした。
オリンピックムードの街をバスで走ってホテルへ。
なんと!昨日銀メダルを獲得しました長島選手のご家族も宿泊されているホテルでした。
気温は10度ほどで曇り時々晴れ、雨季ですが、今日は晴れて ラッキーです。
日本より暖かい天候には驚きました。
2月17日、8時半にホテルロビーへ集合して サイプレスマウンテンへ向かいました。
男子スノーボードハーフパイプの観戦です。
地下鉄駅まで15分ほど歩いて5分ほどでシーバス乗り場へ到着。
船に10分間乗船してサイプレスマウンテン行きの特別バスへ乗車。
およそ40分でサイプレスマウンテン到着。
何と!セキュリティの手前で絶対王者の スーパースター ショーンホワイト遭遇!!
年収10億を超え いまや天才カリスマスノーボーダーとして君臨しています。トリノ五輪に続く2連覇も確実視されている大本命です。
サインをしていたので駆け寄ってサインをしていただこうとしたところコーチ?からストップ。
後姿を写真に収めました。
試合前に余裕の態度、驚きです。
バスが到着してから15分程度歩いてセキュリティチェックに着きました。
予想のほかチェックは厳しくありませんでした。
また、とんでもない混雑を予想していましたがとてもスムーズに現地まで到着。
1000メートル超の標高にもかかわらず まったく雪がない!
13時過ぎの試合まで会場の雰囲気を楽しみました。
先日まで雨が降っていて最悪のコンディションで観戦も悲惨なものだったと現地ガイドから聞いていました。
晴天で本当に良かったです。
しかし、観戦シートまでは200段以上の階段を登らなくてはいけません。
これは堪えました。
トイレや休憩のため何度も往復したので脚がガクガクニなりました。
本当にきつかったです。
明日,Wカップ優勝の経験もある女子ハーフパイプ出場の 中島志保選手 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B3%B6%E5%BF%97%E4%BF%9D
がご両親のもとへ遊びに来ていたので一緒に記念撮影させていただきました。
試合がスタート。
青野選手が1本目は点数が伸びませんでしたが2回目のランは予選 全体3位と好位置。
メダルの期待が大きく膨らみました。
先ほどばったり出会ったショーンホワイト一人が異次元のランで圧倒してダントツのトップでした。
話題の国母選手も予選4位と健闘し決勝進出確定。
ご家族は私の前列に座られていましたが先日の問題もあってかすこし元気がありませんでした。
日本人の応援団が少し固まったので日の丸を振って日本代表選手全員を応援させていただきました。
準決勝からは大変冷え込んできました。
最強チーム米国は4名の決勝進出、日本は国母選手と青野選手。
国母選手は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれましたが最後の大技 ダブルコークを決めた着地で転倒、大きく減点されました。
この減点がなければメダルへ手が届いたと思います。
青野選手もわずかなミスが響いて点数が伸びません。
決勝の2本目のラン、国母選手は最高の演技でしたが最後に手をついてしまいメダルを逃しました。8位入賞に終わりました。
青野選手もリラックスして演技に臨んでいるよと・・・お昼に直接 青野選手の父上様から聞いていたのですが、最後の転倒でメダルを逃しました。
最高の高さのメイクをばっちり決めていただけに本当に残念です。
9位というのは最低でも銅メダル獲得を目標に上げていた彼には悔いが残る結果です。
2009年世界選手権金メダリストの青野選手にとってオリンピックのメダルはぜひとも手に入れたかった証でした。
わずかなミスが大きな結果として選手にダメージを与えます。
オリンピックの怖さを思い知りました。
世界選手権やワールドカップとはまったく異なる異様な雰囲気と注目度。
メディアの取り上げ方も半端ではありませんね。
良いことも悪いことも通常の数百倍に拡張されます。
決勝は満席、米国の応援団が大変な盛り上がりを見せていました。
前日のオークションでは 本日のチケットが 160万円のプレミアムチケットとして売り出されていたそうです。
観戦後、大変な混雑でバス乗り場も大変遠くにありたどり着くころにはヘトヘトになっていました。
日本人選手がメダル獲得していればもっと疲れはなかったことでしょう。
オリンピック観戦は忍耐と体力。
これまで3度のオリンピック観戦参加で学んだことです。
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翌日、13時スタートで 女子スピードスケート1000M観戦にリッチモンドオリンピックオーバールへ出かけました。
交通規制のためタクシーはNG
地下鉄と徒歩で向かいました。
地下鉄で30分ほどの場所ですが地下鉄を降りてから2キロほどの距離を歩いて会場入りしました。
1時間半以上前に会場に着いて 選手たちの練習風景を見学しました。
15歳 高木選手、小平選手、吉井選手の練習風景を見学できました。
スケート会場はとてもキレイです。
日本選手のレース用スーツは黒とゴールドで大変ファッショナブル。
今回の試合観戦には海外のチケット取扱い専門サイトから購入しました。
1200ドルほどでした。
あり得ないほどの高額ですが、日本選手のメダル獲得瞬間に立ち会える応援とスピードスケートをよく知る上で絶対に必要な投資でした。
岡崎選手の人気はもの凄く会場全体が彼女を応援していたことには驚きました。
過去の栄光と多くの歴戦を観客が知っていたのでしょう。
結果は34位
やはり年齢的な衰えは隠せません。
高木選手もオリンピックの雰囲気に負けて最下位。
小平選手が健闘、5位。
一時は2位をずっとキープ、メダル期待がかかったのですが・・・
メダル期待でメディアが大きくとり上げていた吉井選手は15位。
レース終了直後 顔を両手で覆ってそのまましゃがみこんだ姿勢でリンクを回っていた姿がとても痛々しかったです。
緊張で身体が動かなかったのでしょうか。
後半、大きく失速していました。
残念ですが今回はメダル瞬間には立ち会うことができませんでした。
レース終了直後、走って地下鉄駅まで向かいました。2キロほどの距離を小走りに。
女子スノーボードハーフパイプ観戦のためにサイプレスマウンテンに向かいました。
地下鉄を45分ほど乗ってシーバスに乗り換え、サイプレスマウンテン行きの専用車両へ乗り込みました。
急がないと決勝に間に合わない…
しかしスケート会場を真っ先に出ることができたのでスムーズに進みました。
サイプレスマウンテンはすでに日が落ちてかなりの冷え込み。
18時から決勝がスタートしました。
しかし、日本人選手はだれも決勝には進めませんでした。
期待の中島選手は 13位。0.5ポイント差、あと一人で決勝を逃しました。
北米有利のジャッジの影響でしょうか。
点数が伸び悩んだそうです。
世界的な大技を持っていただけに披露せずして敗退したことは本当に残念です。
トリノ5輪では9位、その上を狙っていただけにご両親もがっかりされていました。
今日も国内ニュースでは国母選手のことが取り上げられていました。
昨日お会いしたご家族の皆さんはとても感じのよい方々で 今回の事件に選手本人以上 深刻に受け止め苦しまれているようでした。
トリノ5輪でもスノーボードハーフパイプの選手の非常識な言動がメディアで強烈に叩かれていましたが、日本代表の自覚はオリンピックアスリートには特に重要だと思います。
世界中が注目するわけですから日本人アスリートの紳士さとの素晴らしさを是非ともパフォーマンスも含めてアピールしていただきたいと存じます。
男子フィギュアで高橋選手が男子史上初メダルを獲得したニュースは本当に喜ばしいことですね。
大けがから乗り越え あえて難易度の高い技に挑戦し闘った彼は素晴らしいと思います。
彼の活躍に勇気を貰った人々、アスリートは少なくないと思います。
奇跡の大復活と呼んでよいのではないでしょうか。
メディアの過剰な報道、メダル期待に押しつぶされなかった高橋選手に拍手喝さいです。
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オリンピックには大きな利権がうごめいています。
http://www.geocities.jp/minseikamigyo/gakushu16.html
最終日は観戦はありませんでしたが、オリンピックに沸くバンクーバーの街を散策しオリンピックビジネスに関して情報を集めてみました。
といっても末端のレベルですが。
オリンピックにはオフィシャルグッズがあります。
これが実は凄い売れ行きなのです。
はっきり言ってこれほど利益率が高く高額な商品を私は他では知りません。
手袋、帽子、服、ネックストラップ、コイン、バッチ、コースター、カード、しおり、ボールペン、・・・
なんでもありです。
オリンピックオフィシャルグッズには五輪のマークが必ず付いています。
実はこのマークが大きな意味を持ちます。
勝手に五輪のマークを営利目的で使用したり 商品を作ることは禁止されています。
ライセンス契約が存在し、このライセンス契約によってオフィシャルグッズは一般の五輪マークがついていない商品の三倍ほどの高額な価格に設定されます。
この経済状況のご時世にオフィシャルグッズだけは異常な価格で販売されるのです。
ほとんどが中国製品で一見して粗悪品とわかるものもあります。
オリンピックブランドは商品の質ではなく五輪マークなのです。
とはいっても関係者やお世話になった片、スタッフのお土産はやはり 五輪へ行く以上、オリンピックオフィシャルグッズに限ります。
泣く泣く?お土産を購入しました。
現地では、オフィシャルグッズのあまりの高額に 皆が驚いていました。
わけのわからなマスコットぬいぐるみが小さくても3000円ほどもするのです。
今日は関係者やスタッフのお土産を買うためショッピングに時間をさきました。
オリンピックにピンバッチビジネス、トレーディングだけのために海外から現地へ訪れる方もいます。
コレクターもいればビジネスを行うためにバンクーバーまで来られるかたもいます。
今日も人通りが多いエリアでは 多くのピンバッチコレクター、バイヤー、ショップが軒を連ねていました。
私もこれまでオリンピック日本代表選手から 日本代表選手だけに配布される 幻?の日の丸付き五輪ピンバッチをいただいてからこのバッチに魅了され探しています。
五輪にすべて色が付いているものが日本代表選手だけに支給される特別なピンバッチで金色や銀色の五輪のものは役員へ配布されるもののようです。
幻のピンバッチはアテネオリンピック会場で1個、ゲットしました。
ギリシャのボランティアスタッフからで 男子体操団体の金メダリストの誰かが彼にくれたようです。
彼は私が持つ米国のピンバッチを気に入って交換してくれました。
今日もなんとか1個 見つけることができました。
私の持つ別の日本代表のピンバッチと交換。
幻の日本代表選手ピンバッチを手に入れることができました。 凄いプレミアム商品です。
日の丸に五輪。このシンプルなデザインは不思議な勇気を与えてくれます。
ピンバッチショップは大人気です。
かなりの高額と思うのですが、バラエティに富み他のショップでは絶対に手に入らないオリンピック関連ピンバッチを求める人が露天ショップに殺到しておりました。
バンクーバーのオフィシャルグッズショップを訪れようとしましたが数百メートルにものぼる長蛇の列で断念。
お土産物店で種類が少ない中から購入しました。
トリノ五輪ではトリノ市内にわずか二か所のオフィシャルグッズショップしかありませんでした。
今回もメインなショップは一か所。
ショップへ入るためには一時間待ち?
オリンピックオフィシャルグッズの魅力は誰にとってもとても大きいようです。
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20日 バンクーバー空港で免税店で 青野令選手のお母様から声をかけられました。
今回の結果、私は残念ですが。ご家族は次をすでに期待され決意新たにされていました。
予選3位の高得点でメダルに大きな期待がかかりましたが 最後の着地が乱れたことは まだまだトレーニング経験不足ととらえられていたようです。
青野選手、さすがにラン直前は唇がカラカラになっていたそうでした。
まだ、若いチャレンジャーは ソチオリンピックの星になると思います。
青野選手の今後の活躍、微力ながら応援させていただきたいと思います。
国母選手のご家族の姿も空港にありましたが、家族までのバッシングはもうストップされるべきと思います。
国母選手も今回のバッシングを糧にアスリートは紳士たれ を学び日本代表選手として羽ばたいてほしいと思います。
彼のランは素晴らしいことは関係者一同認めていることです。
日本代表としての自覚がありストレスなく結果を出していればヒーローになっていたかもしれません。
一般の方にはなじみがないでしょうが、オリンピック以上にプロスノーボーダーたちの評価が高い X ゲームで今季 国母選手は銅メダル獲得、青野選手は以前、銀メダル獲得を果たしています。
2人とも世界トップレベルのスノーボーダーとしての評価は間違いありません。
来季の彼らの活躍が楽しみです。
最後に お土産にオリンピックグッズをまたまた、買い込んでしまいました。
自分のものはほとんどありませんが 日本で待つ 皆が喜ぶ顔を思うとグッズは魅力です。
日本時間 2月21日 午後13時 成田空港到着です。
飛行機を降り入国審査へ向かう途中、驚くほどの数の報道陣がカメラやビデオを構え陣取っていました。
日本代表選手の帰国を撮影、報道するためです。
男子・女子スノーボードハーフパイプ日本代表選手らと同じ便での帰国となりました。
メダル獲得はなりませんでしたが、国母選手の問題で注目を集めたスノーボード、報道陣も必死に撮影を行っていました。
しかも2か所で撮影しようと最初の通過地点での撮影が終わると同時に走って税関を通過し出口で大挙して待ち構えていました。
国母選手は帰国ではブレザーをしっかり着こなしていました。
出口で青野選手にねぎらいの言葉をかけ、ソチでの雪辱を誓いました。
日本代表選手のブレザーを着た青野選手と一緒に撮影。
今後の活躍を期待します。
帰国後、オリンピックの情報がかなりいい加減だったりスポーツを理解していない方々の歪んだ意見がかなり浸透している気がしました。
まず、マスコミの煽りが度を超えていること、韓国や中国がどうして強くなったか・・・理解したりしっかり報道されていないこと。
これまで私自身、多くのオリンピック日本代表アスリート、メダリストたちとかかわってきて彼らが伝えたり現状を訴えても全く 上へ伝わっていないことが気がかりです。
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トリノ五輪前、個人でボブスレーチームをサポートしたことがありました。さかえクリニック陸上競技部の選手と今回 バンクーバーへ出場された パイロットを務められた鈴木選手への部分サポートです。
ワールドカップ日本代表選手のトレーニング指導、ケアそして遠征費用のサポート。
チームは2人乗りで日本選手権に優勝しました。
ワールドカップはボブスレー協会から半額の遠征費用が出て残り半額は自己負担。
数か月に及ぶ世界の転戦は莫大な費用ばかりか生活費用も必要です。
ヨーロッパチームはスイス銀行など超メジャーな企業が全面バックアップ。
イタリアチームのボブスレー艇はフェラーリが開発協力、ドイツチームはBMWが開発、米国チームはNASCARの特別技術導入。
大企業がバックアップして莫大な開発費用をかけています。
数千万円を超える艇と10年も前のドイツ製のお下がり艇ではオリンピックを闘うこと自体 無理といえます。
氷上のF1に中古の一般車両がワークスの最新レーシングマシーンに対抗するのです。
結果は目に見えていますね。
予想通り 20位以下。
頑張れニッポン!メダルを目指せ!!と口を出すくらいなら自分たちの生活費用や遠征費用を出してくれと!
多くのアスリートたちは訴えました。
確かに税金を投入して日本代表として諸外国のアスリートと闘うには制限が必要ですが、メダル、メダルとすでに多くの部分で韓国や中国にさえ遅れを取っている日本のメディアが伝えることはもっと他にあるでしょう。
これまで個人でオリンピック選手育成やサポート、プライベートトレーニング、スポンサリングなどを担当させていただきましたが限界です。
個人では何もほとんど何もできないことを思い知らされました。
多くの方が、真の事実に気がつかれ日本スポーツ界が良い方向へ向かい 私たちに多くの勇気を与えていただけることを心から願っております。
私が観戦参加させていただき感じたバンクーバーオリンピック。
日の丸を背負ったアスリートに今一度 大きなエールを送りたいと思います。
ニッポン !!
(2010.2)
リングドクター業務
リングドクターの戦い
これまで総合格闘技や打撃系のプロ競技イベントのリングドクターを務めさせていただく機会がありました。
リングドクターは格闘系の大会には絶対に必要です。
リングドクターは鍼灸師や柔道整復師ではなく専門医師が担当します。
業務の内容上、整形外科や外科系の医師が担当することが多いようです。
リングドクターは試合中のみならず 試合前のメディカルチェックや試合後の負傷の診察も行います。
実はこのメディカルチェックが大変な業務です。
安全に試合ができるよう選手一人ひとりのコンディショニングや身体情報をチェックする必要があります。
中には大きな怪我や眼科的疾患を隠して試合に臨もうとする選手も少なくありません。
打撃系の格闘技は脳へのダメージも避けられないので事前に極力リスクを排除し、万全な状態で試合に臨んでほしいと考えています。
具体的なメディカルチェックですが、限られた時間内の診察では
1)血圧測定
2)体温測定
3)脈拍数計測
4)問診
5)脳神経機能チェック
6)心音チェック
7)呼吸音チェック
8)視診によるチェック
が主となります。
診察していて驚くことは、体温が37℃を超える選手が少なくないことです。
中には37.5℃を超える選手もいます。
しかし、発熱しているわけではなく鍛えられた筋肉が熱を発生していわゆる ウオーミングアップ状態です。
試合中のリングドクターは、選手のダメージの診断やドクターストップなど重要な判断を求められます。
怪我の見極めが重大な結果を招くことがあり、早すぎるドクターストップは選手の成績やモチベーション、選手生命にも影響を与えます。
特に、パンチやバッティングでカットした傷は慎重に深さや部位、長さを診察して試合続行が可能かどうかの判断を行います。
私が、ドクターストップする場合は、動脈、静脈の断裂、止血が困難で眼球へ多量の血液が混入し視力を大きく低下させる場合、筋肉層まで達する深い切開創で打撃によりさらに創が深部まで及ぶ可能性がある場合です。
今後の選手生命を考えれば当然な判断と考えます。
また、眼球の破壊や顔面の骨折が疑われた場合も直ちに試合をストップします。
選手たちは極限下の状態では痛みを感じない場合もあり選手の希望とは異なる結果になることがあります。
また、ダウンをした後で脚がふらつき満足に歩けない状態では、脳しんとうであり脳へのダメージ、首の緊張低下を考えると極めて大きなリスクになり試合続行は勧められません。
首の緊張が低下した状態で頭部への打撃が加わると脳へ大きな揺れが生じて大きなダメージが加わわって急性硬膜外血腫が発生することがあり、大変危険な状態です。
プロボクサーが試合後に意識がなくなり死亡する事故は急性硬膜外血腫によることが多いようです。
選手の生命を守るためにもリングドクターは欠かせない存在ですね。
リングドクターを任されることは光栄であるとともに、とても責任重大です。
さて、今回は2009年11月1日 Zepp Nagoya で開催されました、総合格闘技と打撃系格闘技の東海地方最大イベント HEAT 12 のリングドクターを担当させていただきました私が具体的な仕事とイベント内容を紹介させていただきたいと思います。
HEATは、名古屋出身の選手たちの戦いの場として、格闘技ジム志村道場が2005年 第1回大会はクラブOZONで、第2大会『HEAT 2nd.』は、愛知県武道館の大競技場で盛大に開催されました。
2007年に入ってから第3回大会『MARTIAL ARTS REMIX -HEAT-』として、名古屋のイベント発信地ZEPP NAGOYAで開催されたのを皮切りに、第4回大会『MEGABATTLE HEAT4 from Nagoya』が愛知県体育館、『HEAT5』を名古屋国際会議場で開催されました。
HEAT4からは名古屋初の八角形金網リングを導入、日本初となる金網の中でのキックルールの採用など新たな取り組みを行っています。名古屋から世界へ、日本対世界というコンセプトとともに、常に新しいことへの挑戦を続けていくと同時に、単なる強さだけにとどまらない、格闘技の美しさを追求、HEATチャレンジマッチ・HEAT NEW AGE CUPというアマチュア大会と本選への登竜門を提供するなど、新人選手の発掘にも力をそそいでいます。日本の中心”CENTRAL JAPAN”名古屋から、総合格闘技、キックボクシング、ムエタイ、空手、女子格闘技、プロレスまで、既成概念にとらわれない熱い戦いを世界へと発信します。
ハイレベルな戦いがファンの注目を集め、東海地方で行われる最大格闘技イベントとしての地位を築いています。
HEATでのリングドクターの仕事はまず、試合前の選手のメディカルチェックからスタートします、血圧測定、脈拍数計測、体温測定、脳神経チェック、心音、呼吸音チェック、問診を行います。その後、簡単にレフリーと試合のルールと、どの程度のダメージでドクターコール、ドクターストップするかなどを打ち合わせます。
メディカルチェックが終了するとリングサイドのドクター席で試合の観戦とドクターコールがかかった時のために待機します。
試合後にも気分が悪くなったりダメージを負う選手のためにも必ずドクターは2名待機します。
レフリーから呼ばれた時はすぐに選手の傷やダメージの状態を診察しますが、試合の状況やダメージを受けた状況も必ずしっかり把握するよう観戦することも必要です。
今回のHEAT12では白熱した試合が続いて多くのドクターコールがかかりました。
その中で最も多かったのが、バッティングによる額の裂創でした。
筋肉層まで到達していたり血管損傷があり圧迫での止血が困難な場合はすぐにドクターストップになります。もし、この状態で試合が継続し相手のパンチやキックが当たれば大きく皮膚が裂けダメージが深刻になります。
選手は試合を止められることを極力嫌がりますがルールあるスポーツではやむをえません。
今回の大会で私が、ドクターストップをかけた選手はバッティングで眉間の皮膚が4センチほど裂け出血は少なかったのですが、筋肉層まで創が到達し細い静脈が見えたので試合続行不可能と判断しました。
もう少し、という考えもありますが、次のダメージで大きなダメージに代わる可能性が高い場合は、ドクターストップとなります。
メインイベントはK-1 JAPAN GP 2005準優勝の富平辰文選手とK-1トライアウトにも合格しムエタイ300勝を誇るペルシャ・モスに完勝した無敗の新鋭 田中STRIKE雄基選手の試合でした。怪我で長期戦線離脱、1年4か月ぶりの復帰戦である富平選手にとって絶対に勝利を収める必要がある相手でした。試合はいきなり富平選手のパンチ、キックが顔面へクリーンヒット。田中選手はダウンしかなりきいている状態でした。
すこし足もとがふらついていましたが捨て身の攻撃で突進。
この時、突進した田中選手の頭部が富平選手の額に激しく当たり 富平選手の額から血が噴き出しました。
すぐにレフリーからドクターコールされチェック。
傷の深さは前の試合でドクターストップをかけた選手よりも浅かったのですが、細い静脈損傷を疑われなかなか出血がとまりません。動脈損傷の場合はすぐにストップですが、静脈損傷の場合はストップの時期に迷いが出ることもあります。
レフリー、選手、主催者とも試合続行を強く希望されていましたが、医学的な判断ではドクターストップかどうか迷う状態でした。
1分ほどの圧迫止血でなんとか出血が減少しました。再度出血が増加するようであればすぐに試合を止めてドクターチェックし、その時に判断を再度行う条件で試合を再開。
田中選手はすでに脳へのダメージがあり 再開後、10秒ほどで富平選手のKO勝利となりました。
もう一人のドクターはKO負けを喫した田中選手のメディカルチェック、私は富平選手の創の再チェックを行いました。
幸い、大事には至らず試合も完結し観客も選手も主催者も満足された結果に終わりホッとしました。
ドクターストップの判断で大きな興業が成功するか中途半端に終わるかまで左右されることもあります。
時には選手の実績や選手生命も変えることもあります。
大変な責務がある仕事ですが、格闘技を愛する自分にとってはやりがいがある業務です。
また、今回の大会では1名の失神KOされた選手がでました。
相手のパンチが顔面に入り一瞬で意識を失い 目が泳いで視点が定まらない状況でした。即座にレフリーストップ。ドクターコールがかかり呼びかけに数秒間応答がありませんでしたが、意識が戻り脳しんとうによる意識喪失でした。
担架での退場後、控室でドクターが付き添いメディカルチェック、2時間後、問題がないようなので今後の注意事項を説明して帰宅を許しました。
また、一瞬意識が飛んでKOされた選手もでました。
セミファイナルに出場した戦闘竜選手は試合開始直後から圧倒的なパワーで一方的に相手選手に打撃を加え失神寸前まで追い込みましたが、ガードを行わず攻撃していたため相手の放ったラッキーパンチが顔面へヒット。ふらつく相手のパンチに滅多打ちにされ意識が遠のいたところでレフリーストップ。重量級の試合には何があるかわかりません。しばらくリング上で安静にして様子を見ていていましたが問題なく自分で歩いて退場となりました。凄まじい逆転劇、会場のファンは多いに興奮されたことでしょう。この場合、大至急選手のもとへ向い脳ダメージのチェック、呼吸、心音、などバイタルサインチェックを行います。
意識を失った状態で頭部へのダメージが加わると首の緊張がないため深刻な脳へのダメージが避けられません。
失神KOされた選手は原則、担架での退場となります。
選手が死亡する事故は、絶対にあってはならないことで、レフリーもドクターも瞬時にこういったダメージが選手に与えられたかを見抜く経験と判断が要求されます。
これまで、私は女子総合格闘技リングドクターやプロボクシングセコンドを数多く務めさせていただいた経験からリングドクターとしての判断が自信をもってできるようになりました。
しかし、会場では医療機器も無い状況です。
挿管キットや人工呼吸バッグなどは用意されており、万が一の事故に対しての備えはありますが、迅速な対応、連携、絶対に必要です。
怪我をした選手は出ましたが、幸いにも大きなダメージで歩行ができないほどの選手は出ませんでした。
ギリギリのトップ格闘家によるリアルファイトが観戦できて多くのファンは満足されて帰宅の途についたことでしょう。
今後も、リングドクターとして選手たちが安全に試合が行えるよう微力ですが努めてまいりたいと思います。
(2010.1)
格闘家の減量は科学的に!!
最先端ダイエット理論と技術が効率よい減量を支える!
多くの格闘技にはウエイト制が導入されています。
ボクシング、キックボクシング、総合格闘技、レスリング、柔道・・・
体重によってパンチ力やキック力、打撃に対する耐久性、投げ技のパワーが有利になるからです。
同じ体重で闘うことは格闘家のハンディを無くし条件統一をはかるためです。
このため多くの格闘家は試合前に少しでも自分のパンチ力やキック力、パワーが有利になるために必死に減量を行い、より軽量の階級での闘いを求めます。
私はプロボクシングトレーナーとしても厳重なるプロボクサーの体重管理や減量指導に関わってきました。
彼らが試合前、こっそりサウナで水抜きをして減量を図りフラフラになって闘う姿を見たこともあります。
脱水状態になれば血液が運動指令を出す脳や身体を動かす筋肉に十分に行き渡らなくなります。
つまり低酸素状態で闘うわけですから、頭もボーっとして力も出なくなります。
過剰な減量は身体能力が低下してマイナスとなります。
減量イコール食事制限でも 減量イコール脱水でもありません。
余分な身体の脂肪を効率よく軽減していく減量が正しい 減量法です。
正しい減量法を行えば 身体能力を低下させないで体重を落とすことができます。
今回はこの正しい減量法と医学的なダイエットについて解説したいと思います。
まず、一般的なダイエットと私どもが行っている医学的ダイエット法を解説します。
多くの女性やメタボリックシンドロームで悩む男性からダイエットの御相談を受け医学的ダイエットをお勧めしています。私の専門はスポーツ医学以外に美容診療ですからダイエットは必須の診療となります。
医学ダイエットと一般のダイエットとどこが違うのでしょうか?
医学ダイエットは医師の管理下で行うダイエットで科学的根拠を基に体脂肪率を減少されることを目的としたダイエットです。
身体の科学的計測、筋肉量、水分量、脂肪量、体脂肪率を正確に体組成計で計測します。
また、一般生化学検査をはじめ血液検査を行い、さまざまな身体情報を集め身体機能を低下させないように効率よくダイエットを指導します。
食事、運動、そして補助薬剤。
補助薬剤にはいわゆるサプリメントもあれば医薬品を使用することもあります。
ダイエットはカロリーが消費される量を増やすか、体内へ入る量を減らすかのどちらかになります。
体内へ入る量、つまり食事制限は科学的、栄養学的に行わないと多くのトラブルを引き起こし、栄養不足になったり身体能力が低下することにもなりかねません。
食事制限はあくまでもカロリー制限であり食事摂取のバランスが乱れないようにします。
単純食事制限だけでは 1か月に体重の5%以上のダイエットを試みた場合、体脂肪が減少するだけでなく糖新生という筋肉を分解してエネルギーの元である糖を作り出す現象が起きます。
これは熱を生じカロリーを消費させる筋肉量が減少して基礎代謝が減少してしまいます。
つまり無理なダイエットにより筋肉量が減少して基礎代謝が低下して 太りやすい身体を自ら作るようなものです。
これが、巷で恐れられていますリバウンド現象です。
筋肉量を減らす減量、ダイエットは間違った方法ですね。
逆に言いますと基礎代謝を増やしたり筋肉量を増やすとカロリーが消費されダイエットに有効であることになります。
では、具体的にどうすればよいのでしょうか?
1:糖質を過剰に摂取しないこと(フルーツの取り過ぎも要注意)
2:1日 3-4回に分けて食事を摂取する
3:野菜を中心に摂取する
4:食物を最低20回以上良く噛んで飲み込む
5:就寝前 3時間は一切食事をとらない
6:軽いウエイトトレーニングで筋肉力増加
7:アミノ酸を効率よく摂取
8:水分補給は十分に
以上が簡単にできるダイエット法です。
全て医学的根拠があります。
特に 寝る前に甘いものを食べると太る。
ということは皆さんもご存じでしょう。
その理由は、寝る前、特に夜間は血液中のインシュリン濃度が増加しています。
インシュリンは血糖を下げる働きだけでなく血液中の脂肪を身体に蓄える作用もあります。
甘いものは糖ですから寝る前に甘いもの、つまり糖を摂取するといきなり血糖値が上がります。
するとさらにインシュリンが過剰に分泌され血液中の脂肪を身体にくっつけることになります。
そして太ってしまうわけです。
この身体の仕組みをしっかり理解していればダイエットに対する認識も大きく変化していきます。
格闘家の減量も基本は同じです。
現在、自分が摂取している食事のカロリーを知ることも重要です。
ただ、食事を摂らず、水だけ飲んでいればいいという減量では肝心な筋肉量が低下してパワーまで低下してしまいます。
一日の食事をノートにメモして食品成分表を購入して,カロリーを計算してみましょう。自分の普段の摂取カロリーを知るべきです。どんなに運動しても,
(基礎代謝)+(運動によるカロリー)
*基礎代謝:1日中安静にしたときに体温維持・消化活動など生命維持で消費するカロリー
以上に摂取していては体脂肪は減りません。これ以下に食事を制限することで,計算通りに体重が落ちます。ただし、1日に食べる量は基礎代謝(男子では1500kcal程度)より減らしては危険です。基礎代謝分食べて,運動により脂肪を落とすダイエットを心がけましょう。
15%以上カロリーを減らした場合には、一般に筋肉を失うことになって代謝が鈍り脂肪の減り方も遅くなってしまうようです(月刊ボディビル1998年8月号『新ダイエット学』より)。
つまり、現在のカロリー摂取状況、現在の身体の身体情報(体重、身長、体脂肪率、水分量、脂肪量、筋肉量、血液生化学データ、血糖値、血圧)などをしっかり把握して計画立て 減量することが大切です。
とりあえず、体重を落とすため食事制限だけ・・・ではアスリートのダイエットとしては失格ですね。
それでは医学的に減量をサポートするには食事指導、運動指導以外に何があるのか解説してみましょう。
医師である私は、治療も兼ねてダイエット指導を行うことがありますが、アスリートにとって病気でもないのに薬剤を投与するには抵抗があります。
しかし、ドーピングにもならず、健康増進目的で使用する薬剤は現在のアンチエイジング医学には存在します。
無理に食事制限を行うより有効と考えます。
1:漢方薬(防風通聖散)
この漢方薬は交感神経に働きかけるマオウ、脂肪代謝経路に働くカンゾウ・レンギョウ、溜まった老廃物の排泄に働くダイオウなど、18種類の生薬が配合された漢方薬。脂肪を分解・燃焼する働きがあり、基礎代謝を向上して肥満を解消するために医療機関でも処方されている漢方薬です。また、便秘などにも効果的です。ただし、これを服用したからといいてすぐに体重が落ちるわけではありません。
2:サノレックス
食欲中枢抑制剤としてあまりにも有名な薬剤です。
一般的にはマジンドールとよばれ食前時間ほど前に服用して食欲を抑制します。
ただし、精神的疾患治療薬や睡眠薬を服用されている方には使用できません。
また、副作用も全くないわけではなく専門医による慎重な投与が必要です。
原則としてアスリートの減量にはお勧めできません。
3:ゼニカル
ゼニカルは、胃腸の中の「リパーゼ」と呼ばれる脂肪分解酵素の働きを長時間にわたって抑える有効な専門薬です。消化されないトリグリセライドは吸収されません。 その結果摂取されるカロリーが減少して減量効果をあげます。
脂肪を含む主な食事の際(食事中あるいは食後1時間以内)にとります。ゼニカルは、体内での脂肪の吸収を抑えることを目的としています。 脂肪は大きな分子で、脂肪分解酵素によって細分化されて初めて体内に吸収されます。このため食事と一緒にゼニカルを服用すると、ゼニカルがこれら脂肪分解酵素の働きを妨げ、30%ほどの脂肪が消化システムを通らないようにします。脂濃いものを食べることが多い方にお勧めできる薬剤です。
4:αリポ酸(チオクト酸)
最近では、ダイエットサプリメントの一つとして有名になってきました。ボディビルダーが注射してウエイトトレーニングを行うと脂肪燃焼が促進され効率よく体脂肪率が低下するため密かに行われている治療法です。最近ではαリポ酸の多くの効果が研究されて明らかになっています。
ダイエットのみならず身体の錆を除去する抗酸化治療でも使用されています。また、デットクス効果もあります。女性にとって冷え性の治療、むくみの治療にも使用され、アンチエイジング治療では欠かせない薬剤です。当院でも多くの患者様がこの治療を受けるために来院されます。私自身、定期的にこの注射を行っています。安全性が高く手軽に受けられる治療の一つです。しかし、血中濃度が高くならないサプリメントでの内服でダイエット効果や抗酸化効果が期待できるかどうかは疑問です。まだまだ、エビデンスが少ないようです。
いずれの薬剤もドーピングには関係ありませんが、必ず医師の処方が必要となります。また、治療を目的としているためアスリートが安易にできるわけではありませんが、知識として知っておくとよいでしょう。
減量はとても苦しく身体にダメージをもたらします。計量直前にはサウナで脱水して減量を行う格闘家も少なくありません。
脱水を起こすといくら計量後に水分摂取を行っても循環血液量が戻らないことがあり、急激にスタミナがなくなり筋肉が思い通り動かなくなることがあります。減量による脱水で選手生命を短くしたプロボクシング選手をこれまでも見てきました。
脱水は血液量を減少させ、打撃による脳へのダメージも増す可能性がありとても危険な減量法です。絶対に行うべきではありません。
減量は普段の食生活や食事の取り方、取る回数、内容によって大きくコントロールすることができます。
ウエイト制の格闘技の選手には正しい知識と無理をしない勇気を持っていただきたいです。
今回のコラムが少しでも格闘家の減量のお役に立てましたら幸いです。
(2009.12)
肉体だけでは限界がある!鍛えるのは心と自律神経だ!
肉体だけでは限界がある!鍛えるのは心と自律神経だ!
多くの格闘家は極限まで肉体を鍛え、同時に精神を鍛え上げています。根性、根性。精神修養も大切ですが、怪我をすることなく現役生活を長期に送るためには過度なトレーニングは益ではなく害になることすらあります。
いじめ抜いた強靭な肉体は脆くもあるのです。
試合前に肉体がオーバーヒート起こしてはトレーニングとして意味がありません。
私はこれまで多くのアスリートや格闘家の専属トレーナーとして実際のトレーニング指導をフィジカル、メディカル、メンタルの面で担当させていただいてきました。
彼らは少しでも上を目指そうと日夜、厳しいトレーニングに励むことが成功の秘訣と頭にインプットされていました。
故障して休養中でも過激なウエイトトレーニングを継続したり、まるでウエイトトレーニングがアスリートや格闘家の精神安定剤でもあるかのように・・・
今回は、トレーニング・ケアの中でも私が重視しております、自律神経機能を向上させるクリニックで行う具体的なケア・トレーニングをご紹介したいと思います。
肉体はハード、心と自律神経はソフト。
パソコンもハードの本体とソフトのOSや各種アプリケーションで機能的にスムーズに動きますね。
人間の体も同様なのです。
ソフトのケアやトレーニングを意識して行わずして上は目指せません。
ソフトのトレーナーが日本ではあまりにも少ないことに驚いております。
欧米では、アスリート育成でソフトの部分のトレーニングが常識でチームによってアスリートを支える体制が一般的だからです。
ソフトのトレーニングは 癒しのトレーニング として私は位置付けています。
私は呼吸法と首にあります、星状神経節という交感神経の束を特殊な半導体レーザーを照射することで自律神経機能を向上かつ安定させアスリートのソフトのバーションアップを図る方法を長年、研究してきました。
また、多くのアスリートや格闘家のご協力で試験的な実験や施術を行ってきました。
これまでの経験で確実にこれらの手法がアスリートや格闘家の自律神経機能を向上させ、身体能力が向上することが確認でき現在では、オリンピック日本代表選手をはじめ世界で活躍するトップアスリートたちのケアやトレーニングに導入して大きな成果が得られています。
世界レベルのトップアスリートは例外なく自律神経機能が高いレベルです。
さて、星状神経節について少し解説したいと思います。
星状神経節は頸部にある交感神経の塊です。
星の形に形状が似ているため星状神経節と呼ばれています。
この星状神経が自律神経機能を外部からコントロールするために重要な部分なのです。
昔から星状神経節ブロックという治療がありました。
星状神経節ブロックは麻酔薬を星状神経節へ直接注射して アレルギー性鼻炎を治療したり難治な痛みを除去する治療として広く知られています。
最近では免疫力が向上することが分かってきました。
しかし、注射ですから痛みとリスクを伴います。
そこで痛みもリスクもないレーザー照射がこのブロック治療に代わって行われつつあります。
星状神経節は、レーザーでアプローチできる部位にあるのでここが身体能力向上のキーポイントとして私は位置付けています。
身体と恒常性維持機能はアスリートにとっても大切なことです。ホメオスタシスとも言い、簡単に言えば人間の身体が自分を正常に保とうとする機能です。例えば夏の暑い日でも、冬の寒い日でも、私たちの 体温は約36℃前後に保たれています。
これは意識的に保っているわけではなく自律神経機能により保たれているのです。
脳の視床下部が、身体の内と外の情報を集め、自律神経を使って、私たちも知らないうちに全身をコントロールしてくれています。
視床下部と自律神経
自律神経とは、無意識に身体の働きをコントロールする神経で、交感神経と副交感神経とに分けられます。交感神経は身体に活発に働くよう命令を伝え、副交感神経は身体に休むよう命令を伝えます。
つまり緊張とリラックスの神経なのです。
交感神経が適度に働かなければ、仕事になりません。しかし私たちはずっと仕事をしたりがんばってばかりでは生きてはいけません。そこで副交感神経に働いてもらい、食事をしたり、睡眠をとったり、リラックスして休息します。
この二つの神経に命令を下すのが、脳の視床下部という器官です。私たちは、走っているときに心臓が活発に動けとか、ご飯を食べるときに胃や腸に動けとは命令しません。視床下部は体の内外の情報を収集し刻々と変化する状況に対応し、自律神経を使い全身に指令を下します。
自律神経とトレーニング
アスリートはさまざまな大きなストレスに曝されます。
過酷なトレーニングによるストレス、試合前の極度の緊張によるストレス、対戦相手との試合の恐怖のストレス・・・
これは自律神経、それも交感神経が働きすぎているのです。ストレスにより視床下部にも狂いが生じ、交感神経が過度に働き、休みたいときでも「働きなさい指令」がくるのです。
緊張状態で、はたしてアスリートとして良いパフォーマンスが可能でしょうか?
この交感神経の過度の働きにより、体のバランスが乱れ体調を崩し病気を引き起こしたり、自律神経機能全体の機能を低下させるだけではなく肝心な臓器や筋肉の機能を低下させてしまうことになります。
アスリートや格闘家には緊張の中でリラックスする状態がベストであると研究結果からわかってきました。
しかし、そうは言ってもなかなか リラックスできません。
特に大事な試合前は誰でも緊張しますね。
適度な緊張は、運動能力を向上させますが、緊張しすぎると思いがけないミスが起こったり普段の力を発揮できません。
そこで、クリニックでは 緊張を司る 交感神経の束である 星状神経節へ 半導体レーザーという優しいレーザー光を照射してこの緊張を鎮めるとともに 自律神経機能のバランスを安定させる試みを多くのアスリートや格闘家に行ってきました。
クリニックでは以前は1000mW高出力連続波の半導体レーザーを使用して 星状神経節近傍へのレーザー照射を行っておりましたが、最近さらに高出力で深部の星状神経節への照射が可能となりました 10000mWのパルス照射ができるシステムが開発されましたので この最新式レーザー照射システムを導入しました。(定価500万円弱の高額な医療機器です。)
830nmの単一なレーザー光をパルス照射できるシステムです。
最新レーザーでは皮膚から4センチの深さまでレーザー光が届き、組織へしっかり照射が可能となりました。
MEDILASER SOFT PULSE 10 (MODEL MLD-10)という半導体レーザー照射器です。
このレーザーには次のような特徴があります。
1:痛みを一切伴わない。生体に対して刺激・熱を与えない非侵襲的なケア法。
2:ケアが簡単で特別な手技が不要。
3:ケア時間がおよそ5分と短い。
4:感染の危険性、合併症が全くない。
5:ケア後すぐにトレーニング可能。
6:星状神経節以外、痛みがある部位への鎮痛目的での 照射も可能。
7:軽量、コンパクトで試合会場への搬入も可能。
8:ケア直後から実感できる効果。
レーザーというと殺人光線のイメージが強いのですが、レーザー光もいろいろな種類、いろいろなエネルギーのものがあります。
組織の切開や蒸散を行う高出力レーザーと異なり、低出力でのレーザーのケアは生体に熱作用を与えないレベルのレーザー光を照射することにより、レーザーの光作用を利用して血行を改善したり、痛みを和らげたり、神経の興奮を制御したりするケア法として注目が集まっています。
これまでスポーツ界でも腰痛やアキレス腱炎などのような痛みや炎症除去の目的で半導体レーザーは数多く医療機関で使用されてきましたが アスリートへの星状神経節近傍へのレーザー照射でケアを行っている施設は私の知る限りは私どもだけです。
星状神経節近傍への半導体レーザー照射は、自律神経機能を安定させ交感神経の興奮を制御するだけでなく 免疫力向上、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎で苦しむアスリートにとっても抗アレルギー剤内服以上の効果が期待できる場合も少なくありません。
全く副作用がない癒しの治療・ケアと言えます。
・自律神経機能を安定させ過剰なストレス除去
・免疫力向上で風邪やインフルエンザ予防
・アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎のケア
アレルギーに悩むアスリートや格闘家にとって福音です。
過酷なトレーニングをしていても試合当日、風邪をひいたら全てが終わりですね。免疫力向上は大切なことです。
私どもの研究では 交感神経は細菌を殺す働きを持つ 好中球と 副交感神経はウイルスを殺す働きを持つ リンパ球との相関関係があり 副交感神経機能を向上させること、つまりストレス解除は免疫力向上につながることが確認されています。
アスリートに過大な負荷をかけてトレーニング後、急速に身体の機能が回復しようと副交感神経機能とリンパ球が急激に増加します。
つまり、過大なストレス負荷がかかった身体を守ろうとする働きによって自律神経機能と免疫機能が同時に働くのです。
現在、この現象の研究を私が順天堂大学大学院 医学研究科において実験を行い、これまでのスポーツ医学のいかなる研究者もまだ発見、報告していない事実が確認され学術論文を作成しています。
自律神経がアスリートにとっていかに重要か明確なエビデンスを示してご案内できると思います。アスリートのトレーニングには本当に効果があるのかどうかのエビデンスが絶対に必要ですね。
トレーニングやケアの信用性を確実なものとすることも私たちの役目です。
こういったケアも重要なトレーニングの一つと私は捉えてアスリートや格闘家には正しい、知識・情報を持っていただけるよう指導をさせていただいております。
緊張は必要ですが、リラックスも必要です。
根性だけでは身体ついていきません。
緊張とリラックスが程良い状態にあるとき最強の格闘家が誕生するとこでしょう。
近い将来、癒しのトレーング 自律神経トレーニング、ケアが格闘界でも広く普及することを願っています。
(2009.11)
知っておきたいサプリメントの正しい知識
必要な正しいサプリメントの知識
前々回は医療機関で行う疲労回復、アンチエイジング治療の注射や点滴の有効性や方法をご紹介しました。
今回は、最近話題のアンチエイジング究極ビタミン療法である高濃度ビタミンC療法と多くのアスリートが摂取していますアミノ酸などサプリメントに関しまして解説させていただきます。
効果や容量、品質などよくわからないけどなんとなく身体によさそうだからといって高額なサプリメントを購入されているアスリートも少なくありません。
皆さんは本当にアミノ酸の組成や量をしっかり理解して摂取されていますか?
格闘家にとって身体のメンテナンスは絶対に必要ですね。
アマチュアの場合は、静脈注射や点滴はドーピング行為として制限がある場合がありますので十分に注意が必要ですが、プロ格闘家の場合は、薬物がドーピングリストに記載されていない場合、治療としては許される場合もあります。
極限まで身体をいじめ抜くトレーニング、試合で身体はボロボロの格闘家も少なくありません。
是非、正しいサプリメントや治療の知識を得る機会を持ってほしいと願っております。
まず、最近話題の高濃度ビタミンC療法に関しまして
ビタミンCは、自分が酸化されることで強力な抗酸化作用を発揮し、その際に多量の過酸化水素を発生します。高濃度のビタミンCが血中に投与された時、正常な細胞は過酸化水素を中和できますが、ガン細胞はこれを中和できずに死滅します。つまり高濃度ビタミンCはガン細胞には「抗ガン剤」として、正常な細胞には活性化作用として働きます。また、通常の抗ガン剤でありがちな正常な細胞への毒性・ダメージが全くなく、副作用の心配がありません。 現在、ガン治療の新たな補助療法・代替療法として、ウイルス性疾患の予防や、細胞の活性化による若返り効果がアンチエイジング医療に用いられている最先端の治療法です。
身体の酸化状態を強力に改善させる治療法です。
最近、癌や各種疾患に有効性が確認され国内でも普及しつつあり、アンチエイジング目的、疲労回復にも有効です。
経口剤によりビタミンCを大量に摂取しても、一定以上の血中濃度に達することはできません。高濃度のビタミンCを点滴により直接投与し、血中濃度を一気に上昇させることで、体内に様々な有効効果が期待できます。
当院では、癌患者様以外は25Gからスタートしてより安全で気軽に高濃度ビタミンC点滴療法を受けていただけるように点滴の配合成分を調整しています。
________________________________________
■ 高濃度ビタミンC点滴の効能
<美白効果>
メラニンの生成を抑制、シミや色素沈着を薄くします。
<コラーゲン生成促進作用>
線維芽細胞の働きを高め、肌のハリと弾力を保ちます。
<活性酸素除去作用>
老化の原因となる活性酸素から身体を守ります。
極限のトレーニングは活性酸素が身体に多く出現し身体を酸化させるためこの状態を改善します。
<疲労回復効果>
有害な活性酸素に対する抗酸化作用が強く、全身の倦怠感や疲労の回復を早めます。
<免疫力向上>
リンパ球の働きを高め免疫力が増強、風邪やウイルスによる感染症を予防して全身の健康維持。
________________________________________
■ 高濃度ビタミンC点滴は身体に大きなダメージを負った格闘家の早期回復にも有効です。
ただし、点滴療法がドーピング行為と考えられるため現在では一般的には広がっていません。残念ですが、アスリートのケアやコンディショニングには副作用もなく有効な高濃度ビタミンC点滴はドーピング行為のため使用が制限されています。
しかし、趣味でスポーツを楽しんだり健康増進目的で高濃度ビタミンC療法を受けら・れる方は増えてきています。
・慢性的な疲労感がある方、疲れやすい方
・風邪を引きやすい方
・ハードなトレーニングや試合で肉体的ダメージがある方
高濃度ビタミンC療法は以下のように悪性腫瘍治療にも使用されその科学的根拠が実証されてきました。
2005年、科学者達が高濃度ビタミンC点滴療法がガンに有用であるという基礎研究論文をに発表しアメリカ中に衝撃を与えました。
http://www.pnas.org/cgi/content/full/102/38/13604
2006年にも研究者らが高濃度ビタミンC点滴療法が明らかに有効であった癌治療の3症例を、論文にまとめました。
http://www.cmaj.ca/cgi/content/full/174/7/937
疲労回復やアンチエイジング目的では25GのビタミンCが使用され1回の治療時間は40-60分ほどです。
私自身、月に2回ほどこの治療を受けています。
目的はアンチエイジングと身体能力向上、がん予防です。
医療機関では有効な疲労回復、アンチエイジング治療がありますが、お手軽に疲労回復できる方法としてアミノ酸などサプリメント摂取が一般的です。
私どもがアンチエイジング目的で開発したサプリメント(アミノ酸、クエン酸、COQ 10,オルニチン、ビタミン群)アミノプラスをご紹介します。
それぞれの成分の効能を解説します。
アミノ酸による効果を得るには一般の方で1日4000mg、スポーツ選手で6000mgは必要と言われています。
アミノ プラスは、1包にアミノ酸4000mg配合。アミノ酸飲料、ペットボトル4本分に相当。さらにクエン酸700mg配合されています。 これ以外にビタミンC、ビタミンB群をはじめとする各種ビタミン。COQ10など。
アミノ プラスの成分は身体の若返り、体脂肪燃焼、基礎代謝アップの効果をもったレシピで構成されています。中でもグルタミンは、骨格筋に貯蔵されているアミノ酸の約60%を占め,グルタミンが不足すれば、筋肉の分解につながるので、筋肉の細胞内のグルタミン量が維持される必要があります。腸の細胞やリンパ球など、短時間で分裂する細胞にとって使いやすいエネルギー源は、炭水化物や脂肪ではなく、グルタミンなのです。
グルタミンは医療用でも使用され、手術後の身体が動かせない患者が筋肉を維持するうえで有効性が高く、基礎代謝をアップする筋肉づくりに必須です。ブドウ糖にも変換されるグルタミンはエネルギーにもなります。
グルタミンからグルコースがつくられるときには、インシュリンの分泌を刺激しないのでインシュリンの作用による体脂肪の沈着を防げます。つまり、体脂肪を抑え、筋肉を維持、向上させます。またグルタミンは免疫機能向上にも重要な役割を果たしていると考えられています。食事からは充分なグルタミンが摂取できないのでサプリメントをとるのが最も効果的です。
アルギニンはヒト成長ホルモンの分泌を増加させます。ヒト成長ホルモンは若返りの特効薬として注目され、欧米では、ヒト成長ホルモンの注射が若返り治療として行われています。たいへん効果的な治療ですが、日本では安全性のガイドラインも確立されておらず、慎重に行うべきです。悪性腫瘍を増大させるリスクもあり、その点、アミノ酸はリスクもなく費用的にも手軽に若返り治療が行えるサプリメントです。
バリン、ロイシン、イソロイシンの3種の必須アミノ酸は、他のアミノ酸と構造的にも機能的にも特別な性質を持ち、分岐鎖アミノ酸(BCAA)と呼ばれています。筋肉は細い筋繊維の束でできており、それらの1本1本はアクチンとミオシンというたんぱく質からなっており、これら筋タンパク質の主成分がバリン、ロイシン、イソロイシンです。この分岐鎖アミノ酸(BCAA)には、筋力アップ、スタミナアップ、疲労回復という3つの特筆すべき効果があります。
腱や靭帯はコラーゲンでできています。コラーゲンはタンパク質でできていて、アミノ酸で構成されています。コラーゲンをつくるのに欠かせないアミノ酸はプロリン、アラニン、グリシンなどで、いずれも非必須アミノ酸です。つまり体内で合成できますが、加齢とともに生成される量が徐々に低下していきます。30代を過ぎると10代、20代のときにあった肌や身体各所のツヤ、張り、弾力性が失われる原因です。体内の合成が難しければ、プロリン、アラニン、グリシンなどはサプリメントから摂取がお勧めです。
クエン酸は血液中の乳酸をエネルギーに変え疲労回復に役立ちます。糖の分解を抑制する作用もあります。クエン酸サイクルで、身体を酸化させる酸性物質の蓄積を抑制し、老化防止にも役立つのです。
このようなアミノ酸や他の有効成分が最も効率良く体内への取り込みが行われるレシピでつくられたアミノ プラスは究極のアミノ酸サプリメントといえるでしょう。
オルニチンは成長ホルモンを促進し、基礎代謝を上げて脂肪を燃焼作用があります。また、インシュリン分泌を刺激し、筋肉を増強させるホルモンとして働くように促します。アルコール代謝にも重要な役割を果たし、肝機能改善効果も期待できます。配合成分アルギニンの効力を高める効果から、相乗的な効果が期待できます。
コエンザイムQ10は、アンチエイジングには欠かせない抗酸化成分です。体の酸化を抑制し、日常生活を送る上で必要な細胞を作り出してくれるの元気の素です。しかし多くの臓器のコエンザイムQ10は20代以降、減少してしまいます。加齢にとって大変な問題ですが、足りない分をしっかりと補っていけば問題ありません。減少したコエンザイムQ10を補うことにより、体中の細胞が活性化し、衰えていた臓器が回復していきます。筋力アップ、運動による筋肉細胞の破壊を防ぐための成分としてアスリートの方にも有効な成分です。
成長期を過ぎると、成長ホルモン分泌が鈍くなり、20代後半から急激に減少します。そして老化がスタート。老化を抑制するため、是非、摂取して頂きたいのが「アミノ酸」です。成長ホルモンの分泌を刺激し、体内からの若返りに大変効果的です。
※成長ホルモンは子供が大人になる過程で、身体作りには欠かせません。身長が伸びたり、体重が増えたり、骨が丈夫に作られたり、筋肉が作られたりするのは、この成長ホルモンの作用です。
アミノプラスには、アミノ酸は意外に、抗酸化作用のあるコエンザイムQ10や、多くの作用があるクエン酸、疲労回復や代謝を促進する役目を果たすビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6)、腸内環境を整える食物繊維が豊富に配合されています。また、新陳代謝を促す作用があるためダイエットにも期待ができます。
数々の臨床データを基にアミノ酸サプリメントの開発を行い、その結果製品化されたものがアミノプラスです。これまでも数多くのトップアスリート達にもアンチエイジングサプリメントとして支持されています。2003年阪神タイガース優勝メンバーや2004年中日ドラゴンズ優勝メンバーを始め プロボクシング世界王者、キックボクシング王者、FNレーシングドライバー王者、鈴鹿8時間耐久ロードレース王者、オリンピック日本代表選手もアミノプラスを日々摂取してその有効性を実感されています。もちろん、筆者である私も。
アミノ酸の中でも特に成長ホルモンの分泌を促す成分が、豊富に配合されています。成長ホルモン分泌を促進することで有名なアルギニンを豊富に含んだ成分組成になっています。血液分析でもその効果が確認されます。また、アミノ酸や他の有効成分が最も効率良く体内への取り込みが行われるレシピでつくられていますので、疲労回復、若返りに最も効果的なサプリメントであるとお勧めできます。
ドーピングで身体能力向上に成長ホルモンを注射する場合がありますが、そのようなリスクを冒さなくてもアミノ酸摂取で内因性の成長ホルモン分泌を促せば身体能力向上、疲労回復に役立ちます。
格闘家などのトップアスリート達はハードなトレーニングにより、必要以上の活性酸素を体内に作り出しています。それにより、肉体は酸化し、関節も腱も老化しています。アミノプラスにはアミノ酸の中でも特に成長ホルモンの分泌を促すアルギニンやオルニチン、グリシンがアンチエイジング効果を発揮し、免疫力を強化します。そして、筋力アップ、筋肉修復効果が得られるグルタミン、オルニチン、疲労回復に効果的なBCAAが豊富に配合され体内の錆び付き、老化を防ぎます。多くのアスリート達から支持されている理由です。
ドーピングの心配もなく安心して服用できます。
是非、アミノ酸やサプリメントの成分の意味をしっかり理解して摂取され疲労回復や身体能力向上にお役立てください。
(2009.10)
命をかけて闘う男達のドラマ
ビッグイベント・鈴鹿8耐
格闘技には多くのロマンがあります。
私もそのロマンに魅せられた一人です。
読者の皆様は、格闘技の神髄をフルコンタクトKARATE からいつも吸収されていると存じます。
さて、今回は格闘技という枠を超えて闘う男たち(2009年は女性ライダーも登場しました)の熱い戦いと命をかけて走るトップライダーにスポットを当ててその実態とドラマをご紹介させていただきます。
今回は科学的なトレーニング・ケアの域を超えて命をかけて闘うアスリートのドラマにスポットを当てました。
2009年7月26日に行われる 鈴鹿8時間耐久ロードレースには、過酷なレースを走りぬこうとするライダーが世界から集結します。
鈴鹿8時間耐久ロードレースは名前の通りオートバイによる8時間の耐久レースで、1978年から開催されています。1980年からは世界耐久選手権レースの1戦として組み込まれ、1980年代には国内のバイク人口のピークと相まって大いに盛り上がりました。その頃に比べ二輪車販売が大幅に減少した今もなおロードレース界における夏のオートフェスティバルとして国内有数の集客を誇るモータースポーツビッグイベントです。
かつては世界を目指す若手ライダーの登竜門的な存在でした。ケビン・マギーらは、鈴鹿8耐の活躍でWGPの切符をつかみました。ワイン・ガードナーは、無名時代の1981年に初出場ながらポールポジションを獲得したことで名を知られることになりました(WGPデビューは1983年)。そうして成長を遂げた彼らの海外における活躍と相前後し、WGPを退いて間もないケニー・ロバーツと全日本の第一人者平忠彦によるコンビ結成(1985年)も大きな話題となり、以後国内4メーカーが威信を懸けてWGPやスーパーバイク世界選手権からトップライダーを送り込んだため、1980年代中盤~1990年代の8耐はさながら「レーシングライダー世界一決定戦」とも言うべき活況を呈していました。
しかし、近年は、MotoGP(旧・WGP)との日程重複、レースの過酷さによる消耗を嫌がり外国人ライダーの参戦が減少傾向にあるものの、レギュレーションの変更などにより全日本選手権等を戦う日本人のトップライダーによって以前に勝るとも劣らない熾烈な戦いが繰り広げられています。
この戦いに私どもも過去3度 チャレンジしました。
以前、このコラムでお伝えしましたように1985年 ワイン・ガードナーとのペアで日本人初優勝を飾った徳野政樹選手を擁しての参加でした。
結果は散々でしたが、ライダーのサポートとケア、レースへのチャレンジで多くを学びました。
2009年夏。
縁ありまして 2007年に王者に輝いた 秋吉耕佑選手のトレーニング指導、サポート、コンディショニングを行わせていただくことが決定したのです。同時に、ペアの伊藤真一選手のコンディショニング、ケアも行うことになりました。伊藤真一選手は42歳のベテランライダー、鈴鹿8耐過去3回の優勝経験、7回のポールポジション獲得、全日本ロードレース選手権最多優勝 28勝(2008年シーズン終了時)を誇る国内屈指のトップライダーです。
炎天下で8時間最高時速300キロ弱で走る過酷なスポーツを35歳の秋吉選手と42歳の伊藤選手ペアが戦います。
これまでの実績、春に行われた300キロ耐久レースでは優勝という結果から優勝候補筆頭に挙げられていました。
奇跡の走り
2009年7月24日 予選では秋吉耕佑選手、最速タイム。
2009年7月25日 トップ10トライアル、予選トップのライダーがポールポジションをかけて闘います。
秋吉選手は、トップ10トライアルで私と一緒に慰問ライブ活動をお手伝いしていただいていますシンガーソングライター 大矢たけはる氏の 道 というテーマ曲に合わせてライディングしました。大矢たけはる氏は2005年5月 メジャーデビューを果たしております。彼はアスリート支援のため多くの楽曲提供を行っています。
音楽をアスリートへ贈る。
音楽がアスリートへエネルギーや勇気を与えてくれますね。
秋吉耕佑選手 唯一の 2分7秒台のトップタイムでポールポジション獲得。
一人だけ次元の違う走りを見せてくれました。
予想されていた結果とはいえ あまりの順調な仕上がりと結果に不安すら感じました。
2009年7月26日 決勝当日
ポールポジションからの単独ダッシュに成功。
ぶっちぎりのタイムで2週目に入った秋吉選手がなんと転倒。
マシーンにも大きなダメージ。かろうじてマシーンを起こしてピットへ向かう時に2度目の転倒。
大きなダメージを受け、エンジン他の機器へ砂利がはいったマシーンをメカニックたちが必死に修理。秋吉選手も身体に大きなダメージがないか、とても心配でした。このままではリタイアの危機。メカニックが必死で大きく破損したバイクを修理しました。
しかし、大きな怪我もなく打撲だけで復帰。20分以上遅れて再スタート。
当然、大きなタイム差を背負った 最下位。ここから快進撃が繰り広げられました。
秋吉選手がいきなりファーステストラップをたたき出し、トップチームよりはるかに早いタイムで順位を上げていきます。
天候が不安定で晴れたり雨が降ったりしていました。路面が雨で濡れてきても秋吉選手はスピードを緩めません。大雨が降ってくる中、驚異的なタイムで周囲を驚かせています。土砂降りで前がほとんど見えない状況でトップチームより20秒も早いタイム。雨の中で最高時速 288キロを計測。もし転倒がなければぶっちぎりの優勝となったに違いありません。雨の中を猛スピードでライディングすることは転倒の大きなリスクになりますが、優勝が絶望的になった彼にはもう攻めるしかありませんでした。
4時間後には最下位58位から 26位。4時間半後には19位。
あきらめない走り。
このときトップチームより1周20秒も速い走りを見せていたのです。
どんなに差がついても絶対にあきらめない、最速の走りを見せる。
ダントツの走り、6時間半後には 11位。
この時、雨でセーフティーカーが4度も入り、せっかくの驚異的な追い上げも・・・
前が全く見えないよ と チームスイートへ帰ってきました。チームスイートではエアナジーでコンディショニング。体調は万全。転倒が惜しまれますが、最速の走りと追い上げを見せつけた秋吉選手のパフォーマンスはプロとして素晴らしいライディングでした。
40代で活躍するライダーは少なくありませんが、待機中は、水分補給やエネルギー補給に十分な配慮を行い、体調管理にどのチームも注意を払っていました。裏方スタッフの強力な支えでレースへ復帰した彼も全員の願いをこめて最後まであきらめない驚異的な走りを見せてくれたのです。
7時間後 10位。
最終、9位でチェッカー。
つまり絶えず最速ラップでおよそ50台をごぼう抜きした結果でした。
優勝は逃しましたが最後まで絶対にあきらめない、最高のパーフォーマンスをプロとして行う。
自分の人生にも大きな勇気を与えていただけたレースでした。
皆さんは鈴鹿8時間耐久ロードレース観戦へ足を運ばれたことはあるでしょうか?格闘家同様の闘争心がライダーにはあります。普段は優しくおとなしい感じの 秋吉耕佑選手、伊藤真一選手、バイクに乗ると全く変わりますね。
気合い、根性、闘争心。
科学トレーニングより奇跡を起こす日本人格闘家の神髄です。
大きなハンディを背負った時、スイッチがはいって強力な身体能力になることがあります。
一人の無名なプロボクサーが起こした奇跡を少し紹介させていただきたいと思います。
大橋弘政選手(HEIWA)が2009年6月21日 愛知県産業貿易館でロリー松下(カシミ)の持つOPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王座に同12位として挑戦しました。
トレーニング指導とケアさせていただいていますプロボクサーから大橋選手がタイトル獲得に向けて指導とケアを希望されていると依頼され引き受けさせていただきました。
大橋選手は19勝(13KO)8敗3引き分けと平凡な戦歴でした。
最近、やっと日本ランキング入りを果たしたのです。
デビュー戦には私がトレーナーを務めるジムの選手に2ラウンドKO負けしたのです。私自身、大橋選手の試合をこれまでも数多く見てきましたが東洋太平洋タイトルマッチに挑むほどの選手になるとは予想もしていませんでした。
しかし、彼の努力が着実に力を伸ばしここまで7連続KO。
1ラウンドから世界ランカーで最強東洋太平洋王者のロリー選手に滅多打ちにあい会場の誰もが大橋選手の1ラウンドKO負けを予想していました。
ロリー選手の的確な強打とスピードに大橋選手は全く歯がたたないのです。
右瞼が大きく切れ何度もドクターチェックが入りいつ試合を止められてもおかしくありませんでした。
実は、1ラウンドのロリー選手が放った強打で大橋選手の眼底は大きく骨折し目を動かす筋肉が挟まって 2重にしか見えない状態だったのです。
ブロウアウトフラクチャーという打撃系格闘家にはつきものの怪我でした。
試合後、大橋選手はロリー選手に右目を狙われて強打されるたびこれまで経験したことがない激痛が目から頭が割れるほど襲った。と語ってくれました。
この辛さに 大橋選手自身 いつ倒れようか決めかねていたようでした。
会場は大橋選手の応援団で彼に大きなエールを絶え間なく送っていました。
エールもむなしく大橋選手はボディ、顔面を的確にダメージを与えられていきました。
しかし、滅多打ちにあっても前に出る姿勢を崩さず 強打に手数で対抗。
ついには5ラウンドから防戦一方が攻めに転じました。
これほどのダメージを受けてどうしてまだ戦えるのか?
会場の誰もが思ったことでしょう。
ポイントで大量リードを許しましたが7R1分50秒、8試合連続となる劇的大逆転KO勝利を収めて同王座を獲得したのです。会場は興奮の渦に包まれました。
私が観戦したプロボクシングの試合で最も素晴らしい感動的な試合でした。
この日は 父の日。大橋選手のお母さまは彼が3歳の時に他界。男手一つで育ててくれた父親に報いることができたとリング上でチャンピオンベルトを掲げ泣いていました。素晴らしい父の日のプレゼントでした。
魂の闘いを制した大橋選手はリングの上で一際輝いていました。
試合、翌日40度の高熱でダウンし緊急入院。
脳や網膜には異常がありませんでしたが、眼底骨折が判明しました。
専門医療機関で2度の手術を受け現在は復帰準備中です。
対戦者のロリー選手も両手首の骨をこの激闘で骨折したとの情報があります。
いずれにしても絶対に最後まであきらめない、折れない心。
アスリートの最も大きな武器ではないでしょうか。
パフォーマンスで人生を語る
アスリートのトレーナーとして筋書きがないドラマを体験していくうちにアスリートのパフォーマンスはまさしく人として生きる人生を語ってくれるということに気が付きました。
秋吉耕佑選手は今回の鈴鹿8時間耐久ロードレースでは期待の結果ではありませんでしたが多くのファンに国内最速、最高のライダーということを十二分にアピールできたと思います。
プロアスリートは結果以上に観客やファンに感動を与える。
(2009.7)
この2人のアスリートを微力でも応援できましたこと誇りに思います。
医療機関で行う注射や点滴は本当に有効か!?
医療機関で行う注射や点滴は本当に有効か!?
ドーピングにはならないのか?
今回はアスリートも注目の疲労回復の注射やサプリメントに関します成分や薬剤に関しましてご紹介します。
多くのアスリートが疲労回復や肉体改造のため数々のサプリメント摂取や注射を受けています。
もちろん、国内ではアマチュア選手はドーピング規定で厳しく摂取する薬剤も制限があります。
プロアスリートもアマチュア規定に準じ、ドーピングを厳しく規制している競技もあります。
本来スポーツは健康増進のために行うべきものであり健康を損なう薬剤を使用して競技パフォーマンスを向上してもスポーツの意義を大きく外れてしまうことになります。
今回は特に医療機関で扱われる注射薬や方法について解説させていただきます。
昔から肝臓の薬やアレルギーの薬を使うと、なぜか判らないけれど疲労が回復したり風邪に罹りにくくなったり皮膚がきれいになることが経験上知られていました。
そのような注射液の中から、身体の細胞を騙して身体がやろうとしている働きを妨げる薬(ブロッカーとか拮抗剤とか呼ばれています。)ではなく、身体の中に自然に存在している成分や、身体の細胞がやりたいことをそそのかすように騙す薬、そして細胞の栄養分やビタミンをピックアップし、その中から副作用がなく安全な薬品を選び出して、点滴成分として配合しアンチエイジング治療を行っています。。
もちろん保険適応外の使い方ですから、薬剤の添付文書、薬の成分からインターネットなどで調べても、薬の効用として 美肌、疲労回復 という効能書きはありません。
保険適応の薬剤は、厚生労働省が指定した疾患以外には保険での使用が認められていません。
薬価として収載認可されているかどうかが保険で使用できるかどうかの基準になっています。
しかし、自費での治療は、有効と安全性さえ確認されれば、保険の枠を超えて疾患以外に健康増進や美容目的、疲労回復にも応用されます。
私自身、その効能を自ら薬剤を投与して確認しています。
1.プラセンタ(ラエンネック、メルスモン)
2.ソルコセリル
3.グルタチオン
4.ケベラS
5.チオクト酸(αリポ酸)
6.グロンサン
7.L-アスコルビン酸(ビタミンC)
8.ネオラミン・マルチ
9.ATP
10.L-メチオニン
11.ビオチン
12.ハイプレアミン(総合アミノ酸)
13.ノイロトロピン
14:ビタミンB1誘導体
ビタミンやアミノ酸、生物製剤などいろいろな種類の薬剤が疲労回復やアンチエイジング目的で自費診療機関で使用されています。
上記の薬剤で代表的な成分について解説します。
1. プラセンタ注射としましては現在 2種類の注射薬があります。ラエンネックとメルスモンです。いずれも製法は異なりますが、ヒトプラセンタ(胎盤)を原料とした各種サイトカイン、ミネラル、ビタミン、成長因子を豊富に含んだ生体機能活性剤です。現在は厚生労働省から生物製剤として使用法の制限や管理が指示されていますが、安全で疲労回復には重宝している注射薬です。疲労回復のみならず美肌目的、若返り、更年期障害、肝機能障害、アレルギー治療目的でも使用されています。私自身、15年間この注射を継続して使用して若さを保っております。副作用もきわめて少ない薬剤として注目されています。私のクリニックでは創傷治療薬剤としても注目して研究しています。
2.ソルコセリルは、幼い牛の血液を原料にしたエキス剤で、線維芽細胞を活性化して傷を早く直します。ソルコセリルは辱創(床ずれ)の治療用の軟膏にも使われています。
ソルコセリルは、粘膜も皮膚も身体の他のいかなる部分の線維芽細胞に囁いて、線維芽細胞を活性化して、コラーゲンや、ヒアルロン酸・コンドロイチンなどのグルコサミン類を作らせて、傷を直す作用があります。サイトカイン類(最近続々と見つかっている生理活性物質、細胞を活性化する情報)がソルコセリルの薬効の本体でしょう。
3.グルタチオンは、細胞に備わっている活性酸素中和物質です。
細胞が生きて活動していると必ず活性酸素ができてしまいます。
その活性酸素をできたらすぐに中和して消しているのがグルタチオンです。グルタチオン注射液は、血液の中に発生した活性酸素の中和が主な働きになります。
老化の進む原因は、
a.遺伝子が劣化して細胞分裂が悪くなる。
b.色んなホルモンの分泌が少なくなって新陳代謝が悪くなる。
c.活性酸素で細胞や組織の一部が酸化されて変質し、壊れる。
と、まあこの三つですが、グルタチオンが血液中にあれば、細胞の外に漏れ出してきた活性酸素なら中和され無毒化されます。
さらに、グルタチオンは硫黄(チオ)を含んだアミノ酸で硫黄は、身体の中に入ってしまった水銀や鉛、カドミウムなどの重金属を吸いつけて悪さをしないように中和します。
このような「重金属を中和する働き」のことを最近はデトックスと呼びます。
グルタチオンにはデトックス作用もあるわけです。
4.ケベラSは主として蕁麻疹、アレルギー、肝臓疾患に、昔からとてもよく使われている静脈注射薬です。
この薬の成分は、漢方薬の配合成分として有名な甘草(カンゾウ)の主成分であるグリチルリチン酸と、L-システインというアミノ酸です。
グリチルリチン酸は、グリチルレチン+グルクロン酸×2で出来ていて、
このグリチルレチンの分子の形(分子構造)が副腎皮質ホルモンに似ているので、自前の副腎皮質ホルモンの効きをよくしたり、アレルギーをコントロールしているプロスタグランディンを調整したりするので、アレルギーに効果があります。
グルクロン酸は、実は身体でも作られている極めて応用範囲の広い解毒物質です。
フェノール、アルコール、アミン、脂肪酸など多種多彩な水に溶けない化学物質を中和して、体外に排出する解毒物質、それがグルクロン酸です。一方の成分であるL-システインは、化粧品やサプリメントにも含まれているので聞いたことがあると思います。
L-システインはアミノ酸の一種で ハイチオールCという美白目的の薬剤同様の成分でもあります。
******** ☆注釈☆「アミノ酸とは?」 ********
アミノ酸というものはとてもたくさんの種類があり、蛋白質の最小構成成分、つまり部品です。
からまったチェーンの塊を蛋白質に見立てるなら、ぶつ切りのチェーンをペプチド、チェーンの輪ひとつひとつをアミノ酸と呼びます。
アミノ酸にはとてもたくさんの種類があり、そのうち人間の身体を作っている蛋白質(酵素も含む)を構成するアミノ酸は26種類と言われています。
身体を構成している蛋白質(コラーゲンや酵素も含む)にはものすごい種類があるのでそれぞれを説明できませんが、それぞれに26種類のアミノ酸の配合割合が決まっています。
L-システインは、表皮の角質や毛のキューティクルを構成するケラチンという蛋白質を作るのにたくさん必要なアミノ酸です。
また、L-システインは細胞の中でグルタチオンという抗酸化ペプチドに変化します。
グルタチオンは、細胞の中で日々生産されている活性酸素を、できたそばから中和する最前線の抗酸化成分です。
さて、L-システインは美白のアミノ酸としても有名で これは、活性酸素の中和と関係しています。L-システインは硫黄(チオ)がついた含硫アミノ酸なので、身体に不要な重金属をつかまえるデトックス作用があります。
重金属をつかまえたL-システインは、そのままケラチンになって重金属ごと垢として排出します。
また、ケラチンは毛髪の主成分でもあるので、重金属は髪の毛にも排泄されます。
というように、ケベラSは元気とキレイの両方に作用します。
この薬剤はニンニク注射の成分としても使用され アテネ五輪で活躍した選手、読売巨人軍の選手達が試合前に静脈注射してゲンキを得ていたことはあまりにも有名な話です。 (現在では薬剤の静脈内投与がドーピング行為とみなされて行うアスリートは皆無になりました。)
5.チオクト酸は、今大ブームのアルファ・リポ酸そのものです。
アルファ・リポ酸はビタミンの一種です。
身体は、主に血糖(ブドウ糖)を燃やしてエネルギーにして生きていますが、アルファ・リポ酸は他のビタミンB群やコエンザイムQ10と一緒になって、この血糖をエネルギーにするまでのプロセスを活性化して細胞を元気にします。
細胞が元気になったら身体全体が元気になります。
アルファ・リポ酸単独では、この効果はありません。
またアルファ・リポ酸の別名を「チオクト酸」、硫黄(チオ)分子を含んでいます。
ということは、ケベラSのところでも説明したとおり、チオといえばデトックス。
アルファ・リポ酸もデトックス作用があり重金属などを体外へ排出する効果も指摘されています。
最近では抗酸化効果も注目されて アンチエイジングには欠かせない成分です。
ダイエット効果で注射される患者さまも増加して、基礎代謝向上効果もあります。
ボディビルダーが体脂肪率減少を期待して アルファリポ酸を注射して激しいウエイトトレーニングに励むということもあまりにも有名です。
冷え症やむくみが気になる女性の患者さまも注射直後から 手足がポカポカしてきた、脚のむくみがすっかり改善したと効果が短時間で実感されるかたも数多くいます。
多くの効果を期待される アルファリポ酸。
カクテル点滴の柱ともいえる成分です。
6.グロンサンは、ケベラSのところで書いたように、水に溶けない身体の外から入ってきた毒物や、身体でできた水に溶けない老廃物を包みこんで水に溶けるようにして、胆汁の中に捨てます。
胆汁というのは、肝臓が作っている脂肪用の消化液でもあるのですが、身体の中の毒素の下水でもあります。基本的には重金属の排泄は角質と毛、生活毒物の排泄は便です。
7.アスコルビン酸は言わずと知れたビタミンCです。
11.ビオチンはビタミンHとも呼ばれます。
アルファ・リポ酸と同じように血糖を燃やすクエン酸回路をしっかり回す役目です。
13.ノイロトロピン。
この薬もかなり昔からある薬で、ウサギにワクシニア・ウイルス(種痘のウイルスです。)を感染させて、そのウサギの血からつくったいわゆる生物製剤です。「ワクシニア・ウイルス」に感染したウサギの血の中には、ものすごい種類の免疫関係の物質がたくさん含まれています。
どんな成分が含まれているのかなど詳しい分析はされていませんが、なぜか知らないけれど、脊髄神経に働いて痛みを取るという珍しい働きがあります。
この薬の本体も、サイトカイン。
ノイロトロピンをウイルス性の風邪の予防や治療にも有効な可能性があります。
アレルギー疾患、肩こりや腰痛の治療薬としても幅広く使用されています。腰痛とアレルギー性鼻炎を持ったアスリートの治療にはもってこいの薬剤です。
14:ビタミンB1誘導体 すなわちアリナミン ・・・いわゆる ニンニク注射の主成分で疲労回復という効能はあまりにも有名です。
このように薬剤には保険適応以外の多くの効能が知られています。
疲労回復以外にも腰痛やアレルギー治療、むくみの治療、基礎代謝上昇によるダイエット効果、創傷治療促進などアスリートにとって有効な効果が期待できる薬剤も多く存在します。
上記、ご紹介させていただきました薬剤は副作用もきわめて少なく安全でドーピングリストに含まれていませんが、薬剤の静脈投与行為がドーピングとみなされ大きく使用制限がスポーツ界では起こっています。
過激な身体負荷をかけているアスリートにとって薬剤の投与も必要と考えますが、やはりドーピング行為はスポーツでは許されません。
クリニックでは多くのオリンピック日本代表選手やプロアスリートが訪れますので薬剤に関するご相談も行っております。
(2009.08)
活性酸素を除去する「エアナジー」の効果
活性酸素を除去する「エアナジー」の効果
前回はクリニックで行っていますアンチエイジングケア・トレーニング法・コンディショニング法をご紹介させていただきましたが、今回はより具体的な内容をご紹介させていただきます。
今回はアスリートに大敵な活性酸素を除去するシステム エアナジーについてご紹介します。
アスリートは長寿ではなく身体に大きな負担を強いるようなトレーニングを行っているため一般の方よりも老化が進んでいるのです。
特に格闘家は身体的ダメージが大きくより老化が進んだアスリートと言っても過言ではありません。
活性酸素とは?
酸素が紫外線からエネルギーを得て,酸素原子を構成している電子の最も外側 にある不対電子の回転方向が変わってしまうと,一重項酸素という活性酸素になります。
酸素に電子が取り込まれるとスーパーオキサイドという強力な活性酸素になります。
このときに発生する活性酸素がキサンチンオキシターゼという酵素で,これは安定していた酸素の電子 の軌道を変えてしまうことによって活性させます。
体内に細菌が侵入すると白血球がこの活性酸素をつかって攻撃します。
活性酸素は通常の酸素の何千倍もの酸化力(錆びさせる力)を持ち,紫外線や化学反応によって 生じ,細胞を死滅させる働きをします。
しかし活性酸素が多すぎると善玉の細胞も傷つけてしまいます(血管細胞を傷つければ動脈硬化になる)。遺伝子を傷つければ癌になるので,この活性酸素を抗酸化ビタミンによって不活性酸素にする必要があります。
人体は活性酸素によって細胞が酸化して死亡し ます。
酸化とは,リンゴのままだとリンゴそのものが自分の力で蝋分を表面に供給して酸化を防ぎますが,刃物で切るとその切り口は数分で変色します。これが活性酸素による酸化現象で、レモン汁をつけたりラッピングは酸化を阻止する方法です。
人間はビタミンとミネラルの摂取により活性酸素を中和させています。
運動は呼吸することで大量の酸素を体内に取り込み,活性酸素を大量に作り出します。
そのため内蔵から血液がなくなる虚血還流現象がおこります。
* ストレスは活性酸素を発生させる重大な要素の一つ。
* 炎症をおこすと活性酸素が発生。
* 体温が上がると活性酸素が発生。
酸素を大量に吸入すると早死にする理由です。運動選手で長寿の人はほとんど皆無です。
体育系の人は文科系の人よりも8歳短命というデータもあります。
蝿の実験でもこれは実証されています。
小さなコップに入れた蝿と,大きなケースに入れた蝿では,その運動量に差が生じ小さなコップの蝿は39日生存し,大きなケースに入れた蝿は16日で死亡しました。
過激なスポーツは多くの場合5~60歳で細胞が活性酸素作用のために死亡しています。
スポーツ選手は、運動中の呼吸、精神的・肉体的プレッシャー、怪我・炎症、体温の上昇、血液の移動(虚血還流現象)などによって活性酸素が大量に発生します。
活性酸素は、病気の9割の原因といわれ、体を酸化し、選手寿命や命そのものを縮めてしまいます。したがってスポーツ選手は、一般人以上に抗酸化物質を取る必要があります。
乳酸は無酸素運動で発生する(酸欠状態)。燃える酸素はあっても燃やす栄養素が不足することで活性酸素が大量に発生する。
抗酸化剤で活性酸素を除去することが大切なのです。
■ 活性酸素除去方法
過剰になってしまっている活性酸素を減らすには、過剰発生の原因と考えるものを排除し発生を抑制するとともに、既に発生してしまった過剰の活性酸素を除去することです。
除去する方法(抗酸化)は大きく2つ
1) 抗酸化物質を取り込み直接活性酸素と反応して無害な物質に変化させる方法
2) 酵素反応を利用して活性酸素を除去する方法
1)の方法は、抗酸化物質といわれるビタミンC、ビタミンE、β-カロチン、イソフラボン類、カテキン類など抗酸化機能が優れたものを摂取し、活性酸素と反応させ無害な物質に変化させ、過剰な活性酸素を抑制。
しかし、サプリメントや食物からこれらの成分を摂取する場合、消化吸収に時間がかかり、また消化吸収系に何らかの障害を持つ方は、こういったサプリメントや食物からの吸収が難しくなるという弱点があります。
そこで、2)の方法を用いたシステムが『エアナジー(Airnergy+)』(活性酸素除去システム)です。
■ 吸う抗酸化サプリメント『エアナジー(Airnergy+)』(活性酸素除去システム)
アンチエイジング(抗加齢)やスポーツ選手のメディカルサポートに利用しているシステムが、ドイツで開発された、『エアナジー(Airnergy+)』です。
『 エアナジー(Airnergy+)』は、活性酸素に直接働きかける抗酸化機能を有する成分を、呼吸を通じて肺に取り込み、過剰に発生した活性酸素を除去する画期的なシステムです。
『活性酸素除去 装置 エアナジー(Airnergy+)』の仕組みは、
1) 空気中の酸素に特定周波数の紫外線を照射し、瞬間的に(100万分の2秒間)に活性酸素状態(一重項エネルギー)を作り出す。
2) これを水蒸気と一緒に鼻腔吸収により体内に取り込み、不安定な活性酸素と直接結びつき、安定させ無害な物質に変化させます。
この方法では、その酸素が数秒で肺胞から血流に流れ出るため消化吸収に長時間を要するサプリメントに比べ格段に早く直接的に作用します。
常に激しい運動を行っている、プロ野球選手や陸上選手、プロボクサー、過度の緊張を伴うレーサーなどへのメディカルサポートにこの『 エアナジー(Airnergy+)』を活用し大きな成果を上げています。
スポーツ選手だけでなく、日々の生活でのストレスや生活習慣により多くの活性酸素が過剰発生してしまっている方への治療にも効果的です。
また『エアナジー(Airnergy+)』は同時にアロマテラピーを行うことができ、花粉症に効果が期待できます ティーツリーなどのアロマエッセンシャルオイルを吸引することで、花粉症の症状が軽減されます。
『活性酸素除去 装置エアナジー(Airnergy+)』は活性酸素を除去できる唯一のシステムです。
『エアナジー(Airnergy+)』(活性酸素除去システム)の効果と安全性
■ 『エアナジー(Airnergy+)』(活性酸素除去システム)の効果
Point1 『体内における酸素利用の改善』
体内で酸素を利用する細胞の能力は、加齢、病気、ストレス、運動不足、環境悪化等といった要因で低下します。体内における酸素利用が不十分だと、身体再生能力が下がり、様々な身体の故障が生じます。新陳代謝もうまく機能し ません。酸素利用を改善することは、身体機能の改善、健康回復につながります。
Point2 『抗酸化力を高め活性酸素を除去』
通常、活性酸素は我々の体の中にあり、生命には欠かせないものですが、過剰に生成されると、機能障害や病気、 DNA損傷を引き起こします。美容面では、老化の原因となり、シミやしわといった老化を引き起こします。 エアナジー(Airnergy+)を使用して過剰に生成された活性酸素を減らすことで体内の活性酸素作用を正常にし、健康予防になり、アンチエイジング(若返 り)効果もあります。
Point3 『乳酸値を下げる』
疲労が溜まると乳酸値も上がります。乳酸値を下げることで疲労回復します。 エアナジー(Airnergy+)は、疲れた筋肉や脳を休ませる作用がありアスリートはハードなトレーニングの後、回復が早く、体力、筋力、持久力がアップします。受験生などは勉強に疲れているときに活性酸素除去 装置 エアナジー(Airnergy+)を使用するとリラックス効果があり、集中力がアップします。
写真は、凝固血液を顕微鏡で観察したものですが、白く抜けている部分は活性酸素を表します。エアナジー 20分間吸引後 活性酸素減少がわかります。
エアナジー(Airnergy+)は全ての人に重要な効果があり、体内で酸素を有効利用し、身体機能を高めます。
健康増進目的、難治性疾患、若返りを期待する女性、仕事や勉強などで疲労回復を目的として、活性酸素除去 装置 エアナジーは(Airnergy+)は老若男女問わず、幅広く使用されています。
『エアナジー(Airnergy+)』(活性酸素除去システム)の安全性
高濃度酸素を補給するものに比べ、 エアナジー(Airnergy+)の酸素は通常の空気と同じ濃度(21%)です。
高濃度酸素の補給は、強制的に酸素を体内に送り込むもので、活性酸素の生成が増大する恐れがあります。エアナジーは自然界で普通に呼吸しているのと同じですので、負担がありません。
子供から癌や膠原病を患っている方、※妊婦でも使用できます。
国内では主として医療機関で治療にも使用されています。
※妊娠されている方ではエアナジー(Airnergy+)でアロマセラピーと併用する場合、アロマの種類によっては不向きなもあり、医師の管理下で行います。アロマを使用せず、通常のご利用には、全く問題はありません。
最近の研究では自律神経機能向上に役立ちストレス除去やアスリートの試合前のリラックス状態を作り出す目的でも使用されています。
これまで私どものクリニックでは世界的なアスリートの支援やケア、コンディショニングをこのエアナジーを使用して行ってきました。
アテネ5輪7種競技日本代表 中田有紀選手がこのシステムをオリンピック会場へ持ち込み、寺尾悟選手がトリノオリンピックへ持参してコンディショニングと疲労回復に努めました。
フォーミュラニッポン王者やNASCARレーシングドライバーのコンディショニング、多くのプロ野球選手の疲労回復にも使用しております。
日本最速WBC世界スーパーフライ級王者 名城信男選手も世界タイトル奪取した試合前にはエアナジーを使用してコンディショニング、リラクゼーションを行いました。
F1で活躍するレーシングドライバー ニック・ハイドフェルドもエアナジーでケアしていることは有名です。
多くのアスリート、格闘家から支持されるエアナジーが今後も広くジムでも使用されることになるでしょう。
(2009.7)
33歳、世界最高齢 で頑張る 元世界チャンピオン
33歳、世界最高齢 で頑張る 元世界チャンピオン 寺尾悟選手の挑戦!!
エナジーカラー パワーの白 世界との闘いは続く。
各種 ケア法やトレーニング法のご紹介前に今回は 現在、話題の冬季スポーツ選手のご紹介をさせていただきます。
今回は、具体的なトレーニング法よりもいかにアスリートとしてのモチベーション維持が世界を獲るために必要か をご紹介してみたいと思います。
スポーツにはドラマがありますが、自分が主人公になって脚本家のようにドラマを作るのはアスリート自身です。肉体と精神。両方が充実していなければ世界王者には決してなれません。
寺尾悟 33歳。シュートトラック 日本代表。4度の五輪出場で全て入賞。世界選手権、ワールドカップをはじめ多くの世界大会で金メダルを含む多くのメダルを獲得。国内では14年間 敵無しの快進撃。
長野五輪では世界ランキングトップで金メダル獲得確実と評価されていましたが、転倒でメダル獲得はなりませんでした。
ソルトレイク五輪では疑惑の誤審で決勝進出を逃しメダル獲得はなりませんでした。
4度目の最後の五輪として望んだトリノ五輪では、6位入賞。韓国、中国、カナダ、米国、ヨーロッパ諸国をはじめ世界は、格段にレベルアップしていました。
寺尾選手のメディカルトレーナーとして長野五輪後、青戸慎司氏より紹介を受けて寺尾選手のケア、サポートを行っていました。
20代前半までといわれるほど過酷なスポーツ ショートトラックスケート。幾度の大怪我にも負けず復活して競技を続ける寺尾選手のエネルギーは多くのアスリートの鏡です。
エナジーカラー 白 の寺尾選手はパワー系トレーニングを中心に身体を鍛えぬきました。センスの赤とは全く逆です。
20代の選手たちに負けない過酷なトレーニングを課して肉体的衰えを寺尾選手はカバーしていますが、これは以前 紹介させていただいた桧山進次郎選手同様 パワー系の彼だからできることで全ての選手に当てはまるトレーニング概念ではありません。センスとパワー。選手によってはどちらかを伸ばすトレーニングを優先させるべきと考えております。
2006年2月21日中部国際空港からフランクフルトを経由してミラノへ飛び立ちました。目的地はトリノでしたが、トリノ市内のホテルはスポンサー関係者で占拠され、やむを得ずミラノ市内のホテルに宿泊して会場まで往復6時間近くかけて通うことになりました。
目的は、ショートトラックスケート日本代表である寺尾悟選手のメディカルトレーナーとして彼のおそらく最後になるであろう五輪のレースの観戦と応援です。
2006年3月12日、フィギア世界Jrで金メダル獲得小塚選手のケアを行っていた時期でもあったので、フィギアスケートの試合を生で観戦する必要もありました。彼の身体能力向上には副交感神経機能向上トレーニングがあったのです。
アテネ五輪では自分のチームの選手の支援、トリノ五輪は自分が指導させていただく選手の応援です。
ミラノ市内はあいにく毎日、雨が降り続いていました。
私も日本から風邪を引いていて寒さと疲労で風邪の状態がさらに悪化して大変苦しい旅でした。
到着翌日の22日、現地時間午後19時半からショートトラック男子500m予選が行われました。
無難に寺尾選手は予選突破。長野五輪この種目金メダリストの西谷選手は予選敗退でした。
ショートトラックレース会場はフィギアスケートの会場でもありとてもキレイで明るく独特な雰囲気でした。
世界中の人が応援に来ているため多くの異なる言語が飛び交い、応援もすさまじいものでした。
地元イタリアの選手も出場するため会場は予選から満員状態。
実は、このチケットが65000円とプレミアムが付いて泣きたくなるほどの高額で手に入れたものです。女子フィギアのフリー演技決勝では、16万円です!こんな贅沢なショーは無いですね。
レース終了後は、ユーロスターに乗ってミラノのホテルまで帰りました。イタリアは治安が悪く、おまけにイタリア人は想像を絶する不親切。とても不快な思いを何度もしました。日本では考えられないことです。
レストランは夜8時くらいからしかオープンしないようで夕方軽食を取りたくても取ることもできず、残飯のようなサンドイッチもどきを食べる毎日でした。街には自動販売機すらありません。日本の素晴らしさをあらためて実感しました。
23日は女子フィギア決勝。フリーの演技でメダルが決まります。ショートプログラムでは日本人3人とも入賞圏内。荒川選手2位、村主選手4位、安藤選手8位。荒川選手、村主選手のいずれかはメダル獲得の期待が膨らみました。
生まれて初めてフィギアスケートの演技を生で見たわけですが、その迫力に圧倒されました。
6人ずつ1組になり順次演技を行っていくわけですが、安藤美姫選手がウォームアップに登場したときは明らかに身体のキレが無く、転倒を繰り返して4回転ができる状態でないのは素人目からもはっきりしていました。
安藤選手の演技が始まろうとする前は、日本人応援団から大きな声援が沸き起こりましたが、演技が始まるといきなりため息に代わりました。
演技開始早々、4回転を試みた安藤選手は転倒。これでメダルの夢は完全になくなりました。その後の演技も精彩を欠きさらに順位を落として15位。
入賞圏内にいた安藤選手としてはSPの結果時点でメダル獲得は不可能でしたので日本代表選手として入賞を目指す演技をしなかったのはなぜ?極度の緊張が彼女の能力発揮を阻んだのでしょう。
最終組、荒川静香選手がパーフェクトの演技を見せ、スタンドの観衆からはスタンディングオベーション。
ライバルのサーシャコーエン、スルツカヤが転倒する中、本当に安定した迫力ある演技でした。
村主選手もミスが無い素晴らしい演技でしたが点数が伸びず4位。
最後の演技者であるスルツカヤの演技の点数が出た瞬間、荒川選手の金メダルが確定しました。
歴史的瞬間。トリノ五輪唯一のメダル。なんと金メダル獲得。
荒川選手のご両親のすぐ横の席に居た私たちの近くに世界中の報道陣や関係者が殺到。
ご両親も涙を流して喜び娘の栄光を祝福していた姿が今もはっきり目に映ります。
すぐに、表彰式が始まり、異国の地で、君が代を聞くことの機会に恵まれました。
アテネでも3度の君が代を聞いたので、報道関係者、五輪関係者以外でアテネ、トリノ両五輪の君が代を現地で聞いた日本人は私だけ? 少しだけ自慢です。
この感激を胸に、必ず指導できる選手がオリンピックで日の丸を揚げる場に立ち会うことを心に固く誓いました。
25日、ショートトラック男子500M決勝の日。この日、1日で準々決勝、準決勝、決勝の3つのレース。
準々決勝はすでに金メダルを2つも獲得しているダントツで世界ナンバーワンの実力を誇る韓国のアン選手が同じ組でした。この組2位に入った寺尾選手は準決勝に進出。
しかし、準決勝は世界ランキング上位の選手が2名もいる厳しい組でした。
後半わずかに抜かれて3位。準決勝敗退で、B決勝に回りました。
失格者が出ていたので国際大会では珍しいイタリア選手と2人だけで順位決定戦。圧倒的勝利で6位入賞。
何と五輪4大会連続入賞の歴史的快挙でした。
今回は500M でメダル獲得を密かに狙っていただけに少し寂しい結果になりましたが、これまでの全ての五輪で最も好調で望んだレースなので敗れて悔い無し、寺尾選手は語っていました。
世界選手権、ワールドカップともに金メダルを獲得している寺尾選手にとって五輪のメダル獲得は悲願でしたが世界の壁が彼の願いを阻みました。33歳という世界でも最高齢のショートトラック選手です。
次のバンクーバー五輪を目指そうよと私が声をかけると顔が引きつっていました。
多くを犠牲にして死に物狂いで12年以上、世界のトップと闘ってきたのですね。
バンクーバーオリンピックまであと1年と迫りました。体力よりモチベーションをトプアスリートとして維持できるかが日本代表入りを確実にします。昨年度はワールドカップで久しぶりに複数回の表彰台を経験した寺尾選手は肉体よりも精神的モチベーションを5度目のオリンピック出場のカギになります。
先日、ワールドカップで練習前 左足首を骨折するという重症に見舞われましたが 復活に向けて懸命に努力されています。
オリンピックは多くのドラマを汗と涙の感動で語ることができる場です。
2006年も 阪神タイガース、中日ドラゴンズの闘いが中心になりました。
2003年から阪神タイガースの選手主力選手たちのトレーニング指導、ケアをさせていただく機会を持てました。2003年阪神タイガース優勝の立役者で4番バッター 桧山進次郎選手もその一人です。
今年40歳。プロ野球選手の平均引退年齢が26歳であることを考えると桧山選手の選手寿命がいかに長いかがわかります。
2007年には極度の不振も2008年には奮起して3割の打率を残し 代打として復活しました。
現役続行の桧山選手のメディカルトレーナーとして彼の活躍を支えたいと思います。
動的なトレーニングではなく自律神経機能を向上させる静的トレーニング法を導入しました。筋肉や重要な人体の臓器を支配する神経システムを強化する新しいトレーニングです。
美容外科医の私が、オリンピックでメダル獲得を支援したり、プロ野球選手のメジャーリーグ挑戦を支援したり、F1を目指すレーシングドライバーを育成する。まさしくアンチエイジング医療の成果です。
夢は、メディカルトレーナー養成アカデミーの設立、トップアスリートやパーソナルトレーニングを希望される方々のためのプライベートジムを全国に設立することです。スポーツ関連法人を設立して体育塾やかけっこ塾、格闘技塾などを企画し青少年育成に努めていきたいと考えます。
これは多くの経済的に恵まれないトップアスリートが現役引退後の受け皿を作り青少年育成のためスポーツを通じた社会貢献をしたいという思いからです。
私のアスリート支援、指導などスポーツに対する活動の全てはボランティアで行っております。
世の中でお金だけでない夢を追い社会がスポーツで変わっていく姿を見てみたいと常に考えています。
微力ながらスポーツ振興を通して社会へ貢献できれば嬉しく思います。
(2009.6)
疲労回復に向けた最先端スポーツ医学の実際
これまでいろいろなアスリートの方へのケア・トレーニングの実際をご紹介させていただきましたが今回は、クリニック スポーツ診療部で実際行っている診療、トレーニング指導の具体的事例を総括してご紹介させていただきます。
格闘技の世界ではまだまだ根性論が優先しているようですが、1日も長く現役格闘家を続けるためにも私が執筆させていただく内容が皆様のお役に立てれば嬉しく思います。
アンチエイジング・トレーニングって?
●筋肉疲労だけでなく、内臓疲労や神経疲労にも対応する必要がある
当院では以下の治療システムをアスリートのケア、トレーニングに導入してアスリートの疲労回復、コンディショニングを行っています。
医師がディレクターとなり、鍼灸師、アロマセラピスト、フィジカルトレーナー、ピラティスインストラクターが各トレーニングやセラピーを担当して効率よく疲労回復を図ります。
1:高気圧酸素療法(競技によっては禁止されている場合もあります。)
2:エアナジー
3:ヒーリング
4:パワープレートによるバイブレーショントレーニング
5:ピラティス
6:バイオフィードバックトレーニング
7:ヒーリングコクーン
8:血液分析
9:心拍変動解析による自律神経機能測定
10:アロマセラピー
11:鍼灸、マッサージ、カイロプラクティック
12:EMSによる筋力強化と鎮痛療法
13:星状神経節への半導体レーザー照射
14:サプリメント
当院では、アンチエイジング診療を国内で先駆けてスポーツ分野へ導入しこれまで数多くのトップアスリートのトレーニング指導、ケア、コンディショニングを担当してきました。
加齢と伴に競技パフォーマンスの低下のみならず疲労回復の遅延を多くのアスリートが実感し、この対策により競技パフォーマンスの向上を試みています。
これまで乳酸値との関連の論文や学術研究が数多く発表されていますが、実際のアスリートの疲労回復をサポートするには不十分であると考えています。
疲労は筋肉疲労のみでなく内臓疲労、神経疲労も考慮に入れなければなりません。
特に緊張する試合が続いたりハードなトレーニングが続いた場合は、筋肉の疲労だけを考慮した疲労回復ケアを行ってもアスリート達は満足しません。
内臓や筋肉の運動を制御する神経の疲労も十分考慮に入れ、特に自律神経機能を定量評価することで大きな疲労回復の基準を手に入れることができます。
POMS検査、DIPCA3検査、TSMI検査のような心理テストを利用してスポーツ心理学やアスリートの心のケアを行っていた指導者も見受けられますが、成果はいかがでしょうか。
科学はEBMの確立と伴にデータが要求されます。
現場の指導者の直感や乳酸値のみに頼る疲労回復の指導は今後、大きく変化すると確信しています。
今回は、血液機能分析、自律神経機能計測システム(心拍変動解析)、エアナジー、バイブレーショントレーニングに絞ってクリニックでの疲労回復システム導入実績を解説します。
クリニックでは従来の疲労の検査に加え、血液機能分析、自律神経機能検査でアスリートの疲労度を解析します。
欧米ではこのシステムを利用して身体機能診断を具体的に評価し、栄養指導、サプリメント摂取指導、治療を行っています。
当院でも国内で最初にこのシステムを導入してアスリートの疲労を科学的に評価しています。
1:血液機能分析
ブラッドフォード末梢血液評価法を採用しオリンパスの高解像度顕微鏡に画像キャプチャリングシステムを接続して血液像を容易にモニターで分析できるようにシステム構築を行っています。
高解像度顕微鏡システムによる (1)Live Blood Analysis (2) Coagulation Blood Assessment により血液像を血液機能評価シートに従って評価します。
被験者小指の先端より血液をスライドガラスに(1)生きた血液 Live Bloodと(2)凝固した血液 Coagulation Bloodを採取します。
採取した標本を暗視野、明視野、位相差で観察します。
(1) Live Blood Analysisからは、赤血球、白血球、血小板、プラーク、リンパ球、血漿中の成分、真菌、バクテリア、寄生虫などリアルタイムに画像を評価します。赤血球の形状でアスリートのオーバーワークの状態を容易に把握可能です。
生きた血液を分析することで細胞の栄養状態、免疫機能、代謝の状態を把握することができます。
(2) Coagulation Assessmentからは、身体における各部位の酸化状態、つまり活性酸素の発生状況を把握します。この場合、明視野で観察します。体内の活性酸素(ROS)をはじめ、様々な病気の原因となる因子が血液凝固因子にまず影響を与えているのがわかります。凝固パターンを観察することにより体内の活性酸素発生状況が把握できます。栄養状態、ミネラルバランスも評価可能です。ストレスによる影響を捉えることが可能です。
ビジュアルでリアルタイムにアスリートの身体情報を獲得できるこのシステムにより的確にアスリートの栄養指導、ミネラル摂取、必要サプリメント指導、オーバーワークの指摘が可能となりました。
現在、国内ではアスリートを対象とした検査は当院のみしか実施されていませんが、今後多くの医療機関で普及すると考えています。
2:自律神経機能検査
自律神経機能を定量評価するために、心拍変動解析システムを使用しています。呼吸法のバイオフィードバックトレーニングにも利用しています。もともとはロシアの科学者が開発して宇宙開発に使用されたシステムであり、ロシア崩壊後、米国に渡ったロシア人科学者が立ち上げた、ベンチャー企業のBiocom社と、技術・臨床研究の提携をして、最先端のシステムを臨床的に開発しています。「ハートリズムスキャナー」「インナーバランススキャナー」「ハートトラッカー」のシステムで、RSAによって自律神経の機能レベルを調べます。
過剰なストレスがかかるトップアスリートほど、自律神経機能は特に重要です。トップアスリートはパワーアップなどフィジカル面の向上を図るだけでは勝てません。筋肉や自分の身体をコントロールする自律神経機能を向上させることが、1cm、0.01秒の差となってパフォーマンスに表れるのです。
レーサーにとって自律神経機能はレースを成立させるために重要な能力であるのです。ウエイトトレーニング以上に自律神経機能トレーニングは重要です。
前々号でご紹介しましたようにFNレーシングドライバー王者を獲得したある選手の場合は、ケア当初、不眠、口内炎、胃腸の不調を訴え、副交感神経機能の低下が疑われる症状がありました。
心拍変動解析システム インナーバランススキャナー検査の結果、交感神経に比べ、副交感神経が著しく低下していることが確認されました。この状態を改善するために、エアナジー、アロマテラピーを用いてケアを行うと同時に呼吸法もトレーニングに導入。
すぐに副交感神経機能が向上した検査結果が得られ、口内炎や不眠も改善、精神的にも安定した状態でレースに臨むことができるようになりました。神経疲労が短期に回復し2006年 FN 総合ランキング2位、2007年、2008年王者の原動力になったのではないでしょうか。
自律神経機能の重要性を説くトレーナーや医師はこれまでにもいましたが、検査システムの存在が認知されていないのが日本のスポーツ界の現状です。
これらの検査でアスリートの身体情報を得て具体的なケアとして(1)エアナジー(2)パワープレート を行います。
(1) エアナジー
エアナジーは活性酸素を除去し、酸素の利用効率を高めて、疲労回復、細胞の機能賦活を促すシステムです。アロマボトルもユニット内に装着できるためエッセンシャルオイルの吸入も可能で同時に、アロマセラピーを行い競技前の緊張を緩和する効果も期待できます。ドイツ製で、02年ソルトレークシティー冬季オリンピックで導入、ドイツ代表選手が銀メダルを獲得に貢献しました。国内へは私が初めて導入、04年アテネ・オリンピック さかえクリニックトラッククラブから選出された日本代表選手に対して現地へ持ち込みました。また、ボブスレー日本代表もエアナジーをワールドカップ転戦中に使用。現在は、ショートトラック 寺尾悟選手、NASCAR レーシングドライバー 古賀琢磨選手、マラソン選手多くのプロ野球選手、プロボクサー、K1選手達の疲労回復、身体能力向上などケアに活用。WBA世界SF王者 名城信男選手もタイトルマッチ直前のケアに使用しました。
活性酸素とは、免疫機能においても重要な働きを担っておりますが、必要以上に発生して過剰になると、あらゆる病気、老化を引き起こし 人体を酸化させる大きな原因となります。現在、病気の約9割は活性酸素が原因と考えられています。私たちの身体は、最低でも1日に350リットルの酸素を必要とします。多量に酸素を消費するトップアスリートは、活性酸素対策を行う必要があると考えられます。
チャンバー内の酸素に特殊な紫外線を照射し、一重項状態(反応が高い状態)を作り、瞬間的(100万分の2秒間)に発生したエネルギーをチャンバー内の水分子に取り込み、それを鼻孔から吸引して身体に取り込むことで、不安定な活性酸素と直接結びつき、安定させ無害な物質に変化して、活性酸素を減少させる、というのがエアナジーのメカニズムです。一重項状態の酸素が数秒で肺胞から血流に流れ出るため、消化吸収の長い過程を要するサプリメントに比べて格段に早く組織に作用します。短時間で作用するので、活性酸素による痛みなどを伴う疾患に悩まされているアスリートには最適なシステムです。わずか15分間吸引するだけの治療でまさしく 吸うサプリメントと言えます。
活性酸素の除去により、ミトコンドリアの活性が高まり、酸素の利用効率が上がり、乳酸の低下作用もあります。
(2) パワープレート
ストレングス、マッサージ、リラクゼーション、ストレッチが同時に出来る振動トレーニングシステムです。
振動トレーニングはロシアの宇宙開発プログラムにも採用されています。現在ではNASAの宇宙飛行士トレーニングプログラムに採用されています。
当クリニックでは国内で最初にアスリートへのトレーニング効果、アンチエイジング効果を科学的に解析し、実践へ役立つプログラムの開発、インストラクターの養成を行っています。
振動は3次元で周波数、時間、振幅が設定可能で、各ポジショニングにより短時間でインナーマッスルの強化も可能です。
パワープレートは緊張性振動反射と呼ばれる特殊な伸展反射を継続的に誘発します。
振動が従来のウエイトトレーニングで強化が困難な棘筋や骨盤筋群の強化を可能とし、マッサージ効果も同時に得られます。振動により血液循環の改善により早期に疲労物質の消失が期待出来ます。また、ストレッチ効果が大きく筋膜の緊張を弛緩させ、自律神経へ適度な刺激を与えることでリラックス効果も期待出来ます。
ウエイトトレーニングと異なり加速係数を変えることで靭帯や筋骨格系への負担がはるかに軽減されました。
研究により明確になった点は以下の通りです。
・トレーニング時間の短縮
・神経系への強い刺激
・血行の改善
・骨ミネラル密度の増加
・疼痛緩和
・テストステロン、成長ホルモン、セロトニンなど主要ホルモンの増加
・コルチゾール(ストレスホルモン)の減少
・マッサージ効果
ただし、効果的で正しいトレーニングを行うためには専門インストラクターの指導が必要で、正しいポジショニングが安全で効率よいトレーニング効果を生みます。
クリニックでは、通常時のトレーニングに導入するのみでなくトレーニング後のクーリングダウン、故障時のリハビリ、マッサージにも使用します。
これらのシステムを効果的に専門医やインストラクター、セラピストが活用することでアスリートの疲労回復に努め競技パフォーマンス向上をサポートします。アスリートの競技特性や身体能力を考慮して多角的にケアを行っています。私達はこれらのシステムをトータルアンチエイジングシステムと呼んでいます。アンチエイジングトレーニングは疲労回復も含めまして今後もより一層、注目される分野です。
今後は、さらに具体的に私どもスポーツ診療部で行っています、科学的トレーニング法や最先端の医療ケアをご紹介したいと思います。
さかえクリニックスポーツ診療部では専門医以外にも歯科医師、世界的アスリートを指導する数多くの第一線で活躍するフィジカルトレーナーやメディカルトレーナーが所属して各分野で トレーニング、ケアを担当してチームでのサポートを行っています。
ここまで進んだスポーツ医学の最前線を是非とも お伝えしていきたいと考えております。
(2009.5)
アンチエイジングメソッドで故障選手も完全復活!
―愛知県・名古屋市『さかえクリニック』末武信宏医師
△スポーツ年齢驚異の若返りで記録更新
◎アンチエイジングとスポーツの深い関係
愛知県・名古屋市『さかえクリニック』の末武信宏院長は、国内ではじめてスポーツ医学へのアンチエイジング治療技術導入に成功した医師である。
スポーツ医学には三つの要素が求められる。
①故障を短期間で回復させること
②選手生命を一日でも長く保たせること
③身体能力を向上させること(記録向上)
そのすべてを末武信宏医師はアンチエイジング医療をベースに行い、見事に結果を出してきた。故障からの復活とオリンピック出場へ、フォーミュラ日本レーシングドライバーМ選手の優勝を支持、プロ野球では桧山進次郎選手が03年に外腹斜筋断裂の大怪我を負ったのだがアンチエイジング治療で超短期回復を成し遂げ、4番打者で大活躍してついに阪神優勝の立役者となる、2004年中日ドラゴンズ川上投手の復活など私たちの記憶に残る選手たちの名場面を、末武医師は裏から支えていたのである。
「スポーツ選手たちは肉体能力の限界を極めようとギリギリまで無理をしますから、常に何かしらの故障を抱えて苦しんでいます。
ところが今はドーピングに関して国際的に非常に神経質になっていまして、うかつに薬を使うことが出来ません。
そうした中でアンチエイジング治療の技術は、ドーピングに抵触せずに予期した以上の効果をあげることが出来るのです。アンチエイジングは単に若返るだけのものではなく、身体が本来的に秘めている能力を最大限に高め引き出す医療であることが、スポーツ選手たちとともに懸命に取り組むうちに彼らが出す結果によって明らかになってきたのです」
驚くべきことに、末武医師は単にスポーツドクターとしてだけ選手たちを診てきたわけではなかった。
“メデイカルトレーナー”として選手のトレーニング指導にまで深く関与し、トップアスリート、プロ野球選手、プロボクサー、レーシングドライバーの再生復活に直接手を貸しているのである。
例えばボクシングでは、世界タイトルマッチ、東洋太平洋タイトルマッチなど自らが復活させたボクサーの試合でセコンドにもつくのだ。もちろん正式のプロボクシングトレーナーライセンスを持っている。こんな医師を私は寡聞にしてほかには知らない。
多くの一流選手を再生させ再びトップの座に登らせた実績がスポーツ界で知られるようになり、末武医師の下にはK1選手、オリンピック日本代表選手なども含めメデイカルトレーナーの依頼がひきもきらないのである。
◎美容外科からアンチエイジングへ
末武信宏医師は岐阜大学医学部を卒業後、同大学附属病院第一外科入局を経て、台湾の長庚記念病院形成外科、国内大手美容外科クリニックで美容外科を学んだ。数万例の手術を経験して日本美容外科学会認定専門医を取得、第88回日本美容外科学会を学会長として成功させたりもしてきたこの分野の若手リーダーの一人である。
しかし末武医師は身体の外の美容から、次第に体内も含めた本格的若返り医療“トータルアンチエイジング”に視点を移していく。
そうした中で外科手術以外の多彩な治療システムを手にしていった。
①エアナジー、アロマセラピー ②パワープレート ③血液機能分析システム ④各種点滴療法 ⑤各種レーザー治療 ⑥プラセンタ療法 ⑦サプリメント(アミノ酸など多種)療法 ⑧高気圧酸素療法 ⑨カラーセラピー その他再生医療治療など。
一度にこうした独自性の強い治療手段に切り替わったわけではなく、末武医師の医療意識の進化とともにそれを実現するためにさかえクリニックの医療とトレーニングルームに加わっていったのだ。
通常の外科医だった末武医師が“美容外科”に進んだときすでに、この方向に来る種はまかれていた。
美容外科は当然のことだが健康保険が効かない。必然的に自由診療である。
「自由診療は治療手段も医師の自由度が非常に広く、独創性は発揮しやすいということから美容外科の道に入ったのですが、その背景には私の母が誤診によって1級障害者になったという出来事がありました」
末武医師の母親は緑内障に苦しんでおり、末武氏が高校一年のときある眼科開業医の治療ミスから失明してしまったのだ。そのときから末武医師の中では徐々に現代医学への不信感の芽が育っていったという。
「大学で第一外科に入局したとき、無理な手術と抗がん剤の投与で苦しみながら亡くなっていく患者さんをたくさん見て、“患者さんを苦しめても治療のためだから仕方がない”という前提に立つ医療に疑問を持ち続けました。人が喜ぶ医療を自分なりに追ってみたい。
それが美容外科につながったのですが、やがて外見だけの美しさではなく、体内からの健全性と美しさというところへ、つまりアンチエイジングに行き着くことになったわけです」
私が初めてさかえクリニックを訪れ末武医師の医療を取材したのは7年前の12月25日、クリスマスの午後から夕方にかけてだった。末武医師はその頃すでにサプリメントなども駆使して“統合医療的アンチエイジング”の道を突き進んでおり、抗加齢という独自のスタンスで統合医療最前線を担う医師としてお話をうかがうために訪れたのだ。
その日取材が佳境に入った頃末武医師に電話が入り、それを境にクリニック全体が緊張感に包まれた。看護師などスタッフの動きが慌ただしさを増し、末武医師もしばしば席を外しまた戻って話の続きをするという具合で何かが起こっていることは感じたのだが、ともかく取材を終えて日が暮れかけた頃私はクリニックをあとにした。
その時何が起こっていたのか、7年後の今回はじめてわかった。末武医師の母上が危篤に陥って、その夜71歳でお亡くなりになったのだという。その最期には間に合われたようだが、知らなかったとはいえ申し訳ないことをしたと今頃になって末武医師にお詫びした。
今末武医師は順天堂大学大学院医学研究科でアンチエイジングをさらに医学的に深めようと研究に取り組んでいて、新しい医療としてのアンチエイジングへの取り組みは半端ではないのである。
△スポーツ医学が証明するアンチエイジング医療の実効性
◎さかえトラッククラブ(SCTC)の設立
末武信宏医師がアンチエイジングをスポーツトレーニングに応用するようになったのは、三度のオリンピック出場経験を持つアスリート青戸慎司選手と出会いがきっかけだった。
青戸選手は元男子陸上100メートル日本記録保持者で、ソウル、バルセロナ五輪日本代表。後には長野五輪でボブスレー日本代表にもなり、日本男子としてははじめて夏冬五輪代表を果たしたトップアスリートだ。
2000年秋、青戸選手は慢性のアキレス腱痛に悩まされ、現役生活に限界を感じていた。
「それまで治療といえば鍼や整体だった青戸選手ですが、私は半導体レーザー照射とプラセンタ療法、ヒーリング、カラーセラピーを行いました。かなり戸惑ったようですが、翌日には10年以上苦しんできたアキレス腱の痛みが消失したと電話があり、このまま痛みが出なければ2ヵ月後に迫っている“100メートル男子年齢別のレースに出られるかもしれないと大喜びでした。」
半導体レーザーは患部に2~3分照射することによって、痛み物質と炎症物質が抑制されるため即効性が期待できる。プラセンタは胎盤に含まれる生命維持成分の集合体で、細胞を賦活し活性酸素を消去して慢性的な炎症や痛みを改善する効果に優れているという。美容分野ではシミや肌のハリを改善することに有効だ。さかえクリニックでは使用目的にあわせて、注射による投与やサプリメントを使い分ける。
実際青戸選手はそのレースで10秒79という年齢別日本記録を出し完全復活を遂げたたもである。その後も青戸選手は記録を伸ばし、2002年にはついに10秒71というマスターズ日本新記録を樹立した。
この成果に力を得た末武医師はインターハイ総合優勝の中京大付属中京高校陸上部選手たちへの指導も行い、アンチエイジング医療がスポーツ選手の求めに応じられることを確信。ついに自前の陸上チーム「さかえトラッククラブ(SCTC)」を設立した。個人が陸上競技クラブを持つなど、前代未聞の出来事であった。最初青戸選手(コーチ兼任)をはじめ10人の選手が参加した。それとともにアンチエイジングの手立ても次々と増やしていき、先に紹介したような多彩なものが揃うことになった。
治療効果と選手の能力向上がスポーツ界で評判になるとともに、故障に苦しむ選手が治療相談に訪れるようになって、中には新たにチームに加わる選手も出てきた。そのトップアスリートの数は100人を超えたという。
◎ついにオリンピック選手を輩出した!
その中からついに2004年、SCTC初の五輪出場者が誕生した。アテネオリンピック陸上7種目競技の中田有紀選手である。
7種目競技は一人で走る、跳ぶ、投げるという複数の競技種目にいどみ、それぞれの競技の得点の合計点で勝敗を決める過酷なものである。
彼女は2000年、01年と2年連続で7種目競技の日本新記録を樹立していた。しかし継続して企業チームにも所属せず生活費を稼ぐため中京高校の非常勤講師として働きながら、競技を続けており、両立させるため精神的に疲れきっていた。厳しい練習を課しても、期待したほどの効果が上がらなくなっていたのだ。現代ではほとんどの選手はスポーツに理解のある企業に所属し、生活の心配なしに練習だけしていればよい一種のプロなのだが、中田選手は自前だったのだ。
「心拍変動解析システムなどで検査してみて、その原因が明らかになりました。本来極限まで能力を発揮しなければならない選手は自律神経の交感神経、副交感神経がともに高い機能を発揮しなければならないのですが、中田選手の場合は副交感神経機能が低下して免疫低下状態にあったのです。
そこでさらにエアナジーとアロマセラピー、呼吸法を日をおいて何度か繰り返し行っていただきました。すると自律神経のバランスがすこしずつ改善していって、間もなく交感神経、副交感神経ともに高いレベルに上がっていったのです。
その結果、まずその日の疲れの回復が確実に早まり、練習時に筋肉が思うように反応してくれるようになっていったのです。
自律神経は筋肉につながっているので、筋肉を思い通りに動かそうと思ったら、まず自律神経をリラックスさせなければならない。これが理論の根幹です。ただやたらにきつい練習をしたからといって、記録は延びないのです。
クリニックでの身体ケアシステムによって、中田選手の記録はみるみる伸びていきました」
そしてアテネオリンピック全出場者39人中、ただ一人企業と関係ない個人のクラブ選手として中田選手はアテネ五輪日本代表選手に選出されました。もちろん末武信宏医師もメデイカルトレーナー陸上部総監督としてアテネへ応援に行きました。
「アテネでの成績は最下位に終わりましたが、個人クラブでもオリンピックに行けることを証明した中田選手の快挙は、大企業に所属しない選手たちに大いなる希望を与えたに違いありません」
ドーピングに無縁で選手寿命を延ばせ、運動能力も飛躍させることができることを中田選手が証明したことで、末武医師の下には多くのプロスポーツ選手からメデイカルトレーニングの依頼が来るようになり、スポーツに対するアンチエイジングメソッドはさらに厚みを増すことになったという。
現在では、クリニックでは国内で唯一のスポーツ診療部を創設してF1レーサーのトレーナーやプロゴルファー石川遼選手専属トレーナー、プロボクシング世界王者のトレーナーなど専属トレーナーが数多く所属して世界で活躍するトップアスリートの指導、ケアを多数行っている。
アスリートやスポーツ指導者への正しい創傷治療法(傷へは消毒しない、ガーゼを使用しない、入浴制限をしない。)の普及にも努めている。
◎これがアンチエイジングメソッドだ
末武医師がスポーツトレーナーとして多用するアンチエイジングメソッドのうち、最重要と思われるのが「エアナジー」である。公開していただいたので少し詳しく紹介しておこう。
「エアナジー」は活性酸素を除去する画期的装置で、末武メソッドの中核をなす。
チャンバー内の酸素に特殊な紫外線を照射し、一重項酸素状態にして瞬間的に発生した一重項酸素エネルギーをチャンバー内の水分子に取り込みそれを吸引するものだ。それが体内に発生した活性酸素と結びつくことにより活性酸素を除去させるのである。数秒で酸素が肺胞から血液に取り込まれ体中に流れるため、ごく短時間でその効果が実感できるという。
活性酸素除去にはビタミンCやE、イソフラボン、カテキンなど多くの抗酸化サプリメントがありそれぞれに有効なのだが、いずれもその効果がでるには長い過程を必要とする。
しかしエアナジーは極めて短時間で効果がでるので日々の練習で大量の活性酸素を発生させるスポーツ選手には向いているという。
これは末武医師自身も自らの若返りのために、毎日行っている。末武医師は今47歳だが、実際の暦年齢より明らかに10歳は若い。7年前にお会いしたときと全く変わっていないのである。その間に私は人並みに年をとったが、末武医師の若さはまさに奇跡的だ。
身体能力は20代を維持しているのである。
医師自身はドイツで開発されたこのエアナジーの効果が大きいと言う。
酸素についてはもうひとつ「高濃度・高気圧酸素療法」も国内で最も早く医療機関として導入してアスリートのケアに努めた。
これはカプセル状の装置に入り、高濃度の酸素を高気圧環境で浴びようというものだ。スポーツ界では早くから高濃度酸素の効果が知られていて、サッカー・イングランド代表選手のベッカムが骨折治療を早めるために使ったことでよく知られている。
近年では高校野球の甲子園優勝投手が大会中疲労回復に使ったことでも有名だ。
「パワープレート」も筋力アップと骨密度増加による肉体改造に多用される。インナーマッスルまでもが短時間で効率よく鍛えられる。
30㎐~50㎐で振動するプレートに乗り、あるいはその上で運動することにより短時間にトレーニング効果をあげる運動装置だ。10分でほぼ1時間分のエクササイズ効果が上がるといわれる。アンチエイジング、シェイプアップ、ストレッチ、セルライトケアと効果は幅広い。
これらの機器はクリニックのトレーニングルームに揃っていているが、クリニックまで行かなければできない。
そこで自分で手軽にできる方法を、末武医師は教えてくれた。
ゆっくりスクワットを行い同時に「呼吸法(0・1ヘルツの呼吸)」―5秒吸って5秒吐く。これを5分続ける。いわゆるスロートレーニングである。
「アイソメトリックトレーニング」―合掌7秒、体の太い筋肉(太腿など)にゆっくり負荷をかける7秒。それを3セット繰り返し行う。一日5回程度。
スポーツに関係なくこれらを適宜続けると、間違いなく10歳は若返るという。
詳しく知り確実に10歳の若返りをしたい方は、一度はさかえクリニックを訪ね末武信宏医師の指導を受けるといいだろう。まず誰でも末武医師の身体を見ただけで、若返りが可能なことを信じる気になれる。
(2009.5)
年齢に負けない 世界と闘う アスリート
年齢に負けない 世界と闘う アスリート
56歳 鈴鹿8時間耐久世界選手権 日本人初王者 徳野政樹
39歳 現役 NJKF キックボクシング 日本王者 笛吹丈太郎
私のクリニックには、年齢的に峠を越えた(表現失礼します)アスリート達が数多く来院されます。
その中でもプロ意識120%でプロアスリートとしてのパフォーマンスを見せてくれる2人を紹介したいと思います。
ヒクソンも40代後半で現役の格闘家ですが、年齢は強さや身体能力には比例しないのです。
徳野選手は、第4回 鈴鹿8耐 8位完走
鈴鹿選手権シリーズF1クラス(1000cc)シリーズチャンピオン。
アメリカ、デイトナスーパーバイクで4位入賞を果たしました。
日本を代表するライダーとしての評価が高まる中、1985年、オーストラリアの英雄で世界的に著名な ワインガードナーとペアで第8回 鈴鹿8時間耐久世界選手権、日本人として初の優勝を果たしました。
第12回鈴鹿8耐 高田純次監督のスポーツキッスレーシングチームで出場。
結果は転倒リタイア。関東地区で、後日2時間のドキュメント番組を放映されました。
当時は、鈴鹿8時間耐久レースは、日本ではF1を凌ぐほどの人気でゴールデンタイムにテレビでも生放送を行っていたのです。
その世界王者が、20年以上経過した昨今、レースへチャレンジしていました。
決勝進出 20回は世界最多記録。
いくらマシーンの性能が向上したとはいえメインステージ前の直線ではMAX 300キロのスピードでマシーンを操る体力と持久力とテクニックは脅威です。
大きな事故に何度も見舞われ入退院を繰り返しながらもサーキットへ戻っていく。
私自身、実際、レース会場で観戦した時、バイクレースのあまりの恐ろしさに驚愕しました。
まさに死と隣り合わせの究極のスポーツです。
徳野選手は エナジーカラー 赤。
センスの 赤です。
徳野選手は知人のアスリートを通じて知り合いました。
トレーニング指導とケアを依頼され 人生の大先輩にも関わらず素直に私のトレーニング理論と方針に従っていただけました。
まず、彼にはウエイトトレーニングを一切 禁止しました。
筋力のパワーに頼っては年齢には勝てません。
センスを活かしたライディングこそが彼の持ち味なのです。
多くのアスリートは年齢的衰えを補うためにやみくもにウエイトトレーニングを導入します。
ウエイトトレーニングが合うアスリートもいれば合わないアスリートもいるのです。
2001年、2002年、2006年と 合同チームながら さかえクリニックレーシングチームを結成し、徳野選手を鈴鹿8耐へ第一ライダーとして送り出しました。
2001年は、決勝へコマを進めることが出来ましたが残念ながら2002年、2006年は予選通過できませんでした。
理由は、予算、準備不足。
いくら優れたライダーでも市販バイクを少し改造した程度では、予選が通過できるほど8耐のレベルは低くありません。
元世界王者とはいえ簡単に協賛企業がつくことはありません。
友人知人が資金を捻出し、徳野選手をレースへ送り出します。
2006年には私は、高級車が購入できるほどの協賛をさせていただきました。
彼の夢と知名度に投資をしました!!
結果は残念ですが、徳野政樹という、現役最高齢アスリートをアンチエイジングケアで蘇らせるプロジェクトは彼の意志が折れない限り続きます。
さて、先日、名古屋でビッグな興行がありました。
総合格闘技やキックボクシングの地元のスター選手を交えての試合が地元のアリーナで開催。
「HEAT 6」
HEATには2001年 K 1 Japan GP 優勝 ニコラス・ペタス選手、スマックガール王者 しなしさとこ選手も出場しました。
この興行で私が、身体能力向上指導、アンチエイジングケアを行う 笛吹丈太郎選手も出場しました。
笛吹選手は、前NKB統一ライト級チャンピオン、元NJKFウエルター級チャンピオン 23戦17勝(10KO)4敗1分 の戦歴の 39歳のハードパンチャーです。
数年前からクリニックで本格的にケアを行うようになりました。
K1にも参戦かと評価を受けるほどのキックボクサーです。
笛吹丈太郎選手の エナジーカラーは センスの 赤。
当然のごとく彼にはウエイトトレーニングを控えるように指示。
笛吹選手の試合は、地元 中京テレビが夕方の報道番組での特集を放映までされるほど注目されています。
これまでアグレッシブなファイトスタイルのため幾度も骨折を繰り返し、引退も考えた笛吹選手ですが闘うモチベーションが低下していない以上、現役キックボクサーとしての道を選択したのです。
プロキックボクサーと言っても普段はサラリーマン。
とてもファイトマネーでは生活は出来ません。
K1のチャンピオンのように知名度が無ければ日本チャンピオンといっても本業では生計を立てられません。
今回の名古屋での試合が決定してから笛吹選手はかなり気合が入っていました。
いつもは後楽園ホールで試合が行われますが、名古屋での試合は多くの知人、友人が応援に駆けつけてくれます。
地元の格闘技関係者の中では、笛吹選手は有名な存在です。
しかし、試合 数日前に風邪を引くという最悪のコンディション。
身体が熱っぽく、だるさが取れない。
この状態ではとても試合は出来ません。
世界王者 名城信男選手も世界戦直前に使用した 秘密兵器 エアナジーと全身倦怠感を改善するため 高気圧酸素療法を行いました。
もちろん、ドーピングではありません。
エアナジーは同時にアロマセラピーが可能でティートリーという抗ウイルス効果が期待できるエッセンシャルオイルを笛吹選手へ吸入させ免疫力を向上させ風邪で弱った身体を短期間で回復させるといった離れ業。
試合前日、そして試合当日。
計量を試合前日に終えた笛吹選手は覇気がありません。
体調が最悪というハンディ、地元で絶対に勝利しなければならないプレッシャー。
試合当日、午前11時頃、クリニックで最終コンディショニング。
エアナジー、アロマセラピー、高気圧酸素療法。
脱水症状の改善、風邪の治療もドーピングにならないよう配慮して行いました。
ケア後、笛吹選手は元気を取り戻しました。
試合は夕方から開始のため私も応援にかけつけるからとクリニックから送り出しました。
午後5時半頃、笛吹選手の試合がスタート。
試合開始直後から笛吹選手は全開。
キレのあるボディ攻撃。
鋭いローキックがエバン選手にビシビシ決まりました。
スピードある笛吹選手の攻撃にエバン選手は対応できません。
途中からは滅多打ち状態に。
2R。
3度のダウンを奪い 圧勝。
笛吹選手の強さだけが目立った闘いでした。
実は、試合前、長引くと極端にスタミナが落ちる可能異性があるから、1Rは全く見合うか、全力で早いラウンドで決着をつける短期決戦でいくか どちらかだね。
と話していたのです。
彼の性格からとても見合うことは出来ないと思いましたが。
予想通り、全開でペースを握り圧勝。
作戦勝ち、彼の根性、勇気の勝利です。笛吹選手の格闘家としてのセンス溢れる 素晴らしい内容の試合でした。
試合後、すぐに控え室へ駆けつけました。
やったね!おめでとう!というと
ケアしていただいたお陰です。と彼から返事が返ってきました。
コンディショニングは彼にとっていかなるトレーニングより大切な特殊トレーニングの一つなのです。
当時 36歳という年齢で体調が悪くなれば、絶対的不利。
筋力や技術的、根性はもうこの年齢では進歩しません。
トップアスリートに技術的な心配は要りません。
いくらハードなトレーニングをしても試合直前に体調不良になれば結果が出ません。
コンディショニングは、いかに重要なことかはトップアスリートであれば必ず実感します。
この点、医師は優秀なトレーナーになれる可能性があります。
私はコミッションドクターでなく、メディカルトレーナーなのです。
現役最高齢 日本王者を再度目指して笛吹選手の快進撃は続きます。
ヒクソンもハードトレーニング、ウエイトトレーニングはほとんど行いませんね。
彼には技術的なトレーニング、パワートレーニングは全く不要。
呼吸法によるコンディショニングこそが彼特有のスペシャルトレーニング。
このコラムを読んでいただいている読者の皆さんにも少しづつ ヒクソン最強の秘密を解く鍵が見えてきたと思います。
年齢的な衰えをどうやって解消するか?
簡単です。
筋肉のパワーに頼らない闘い方、オーバーワークしないトレーニング、身体のケアを若い時以上に行う、緊張の中でリラックスする、神経機能向上を目指すのです。
2人の高齢アスリートには、ウエイトトレーニング禁止、呼吸法の重視、身体の定期的なメインテナンスを実行させています。
読者の皆さんは、死ぬくらいの稽古、トレーニングこそが自らを強くすると思っておられる方も少なくないと思います。
しかし、多くのトップアスリートをケアし指導させていただいた私の経験からハードトレーニング、オーバーワークは選手寿命を縮め、いつも緊張状態にあり大舞台での結果が残せないアスリートになる可能性が高いのです。
2007年、大阪世界陸上で期待された日本代表選手たちの悲惨たる結果こそ オーバーワークと無理な意気込みが招いた結果です。
2008年、北京オリンピック、男子柔道、マラソン男子、女子とも散々な結果に終わったのは紛れもない期待されたアスリートたちの オーバーワークと極度の緊張、身体のケア不足であることは、明確ですね。
過酷なスポーツの格闘技。
目指すのは結果であって過程ではありません。
結果が全ての勝負の世界で、何が必要か?指導者も一緒に考える時代になりました。
中年医師が格闘技の指導者?トレーナー?冗談じゃない・・・と思われる方もいらっしゃると思いますが、私自身、各団体の王者、トップ格闘家とルールを決めて限られた力比べや技比べとして闘ってもほとんど勝利を収めます。
結果が全てとお伝えしている私自身、格闘家とスパーリングや、競技を行うこともあります。
腕相撲、首相撲、関節技の掛け合い、押し相撲、プロテクターを付けてのスパーリング・・・
47歳で素人同様の私でも十分に世界レベルの格闘家と闘うことができますし、体重のハンディ、経験のハンディ、年齢のハンディは関係ありません。
ボディコントロールというテクニックを身につければ、瞬時に最強になれるのです。
筋力はそれを命令する脳や神経機能が低下していれば十分発揮できません。
最大限に自分の身体能力や筋力を発揮するための条件を知れば、最強の技を身につけることと同じ満足感が得られます。
このプロジェクトの中で具体的にその内容をぜひ、紹介させていただきたいと思います。素人がプロの格闘家を瞬時に組み伏せることも可能なテクニックとその理論。ぜひ、ご期待下さい。
(2009.4)
元日本最速 生涯現役 青戸慎司 40歳でも10秒台
エナジーカラー、アンチエイジイングで復活!!
今回は、最新治療・トレーニングの詳細をお伝えする前に根本的なアスリートの現状とスポーツをとりまく環境に関してお話をしたいと思います。
格闘技界も厳しい環境下で精進されている格闘家がいかに多いことでしょうか。
今回は一人のトップアスリートの取り組みを紹介させていただきましてスポーツ界へ問題提起してみたいと思います。
私がアスリート指導、ケアをスタートさせたきっかけは8年前に元五輪選手、青戸慎司氏と偶然出会ったことです。
私に陸上部を創設させた張本人です。
ニュースステーション、NHKでも実績が特集された地元の英雄的存在。
夏2度の陸上男子100M日本代表選手として五輪出場の後、日本人男子初の ボブスレー日本代表として冬季五輪出場。
いかに青戸選手の身体能力が優れていたかがわかります。
40歳 現役スプリンターの青戸氏は、さかえクリニックTCのコーチとして 日々鍛錬に励みます。
また、自ら現役スプリンターとして。
エナジーカラー 赤 センスの走りを追及する彼は、従来の短距離選手特有のウエイトトレーニングからセンスの走りを活かすトレーニング法へと切り替えました。
その結果、アキレス腱の痛みより解放され再び グランドに戻ってきたのです。
しかし、練習環境を含めた数々の問題が彼の前に立ちはだかっています。
ボブスレー日本代表となり長野五輪へ出場した時も大学職員を半年間、休職してオリンピック選手になるため世界を転戦しました。
もちろん、転戦費用はすべて自己負担。
この間、一切の収入は途絶え自分の夢を実現するための大きなリスクを自ら背負うことになったのです。
アスリートを取り巻く日本の現状はとても厳しいものです。
経済状況が最悪の現在、ますますスポーツ界への影響は悪化していくことでしょう。
オリンピック日本代表の現役引退後の末路は悲惨なケースを皆さんはご存知ですか?
アマチュアだけではありません。プロ選手も同様です。
運送会社への就職、土木作業員、水商売、飲食業、保険の外交ならまだましです。
ネットワークビジネスで悪徳商法に加担させられたり広告塔にされたり。
怪しげな物販の営業。
プロ野球選手の平均引退年齢も26歳ほど、つまり現役在籍期間の平均は6年程度なのです。
その多くは1軍の出場機会に恵まれずプロ野球界を去っていくのです。
テレビで活躍する選手はほんの一握りです。
私は、多くのプロ野球選手の末路を見てきました。
現役時代に年収数千万円が一瞬に無職になり途方に暮れる。
社会へいきなり放り出され次の職も決まらない…
26歳という年齢は一般社会で、社会人としての研修が終わりこれからスタートという年齢です。
この年齢で自分の幼いころからの夢が実現したと思った矢先に消える。
残酷なプロの世界です。
全ての人生や生活を野球にかけてきた一握りの天才もこの運命を受け入れることができるのでしょうか?
もちろん、プロ野球選手以外のアスリートの現状はもっと悲惨な場合も多いですね。
格闘家は本当に大変ですね。
空手だけで生活が成り立つのか?
プロボクシングだけで食べていけるのか?
皆さんがご存じの通りです。
プロといっても本業があり仕事以外の時間でトレーニングを行い、試合に臨みます。
格闘家は試合で肉体的ダメージも大きく、場合によっては試合の怪我で長期入院する可能性もあるのです。
アマチュア選手は企業に所属して企業の潤沢な資金に養護され試合へ臨む選手もいますが、日本代表としてオリンピックで入賞以上を望める選手ばかりです。
いや、メダルを取っても競技がマイナーであればスポンサーすら付かないのです。
自腹で海外遠征。
日本代表でも自己資金でワールドカップを転戦することも現実にあるのです。
こういた現状は、メディアで伝えられる機会は稀です。
アスリートの華々しさだけがクローズアップされていますね。
プロボクシングの世界も肉体的ダメージが大きいわりにはファイトマネーも少なく現役でボクシングだけで十分な生計を立てているプロボクサーは日本に数名ではないでしょうか。
過酷な減量、残る脳へのダメージ、網膜はく離や外傷性白内障による失明の恐怖。
本来、健康を増進する意味合いが強いスポーツも本格的に行うとかえって健康を損なう。
こんなことがあってはいけませんね。
トップアスリートは過酷なトレーニングで身体に限界までの負荷をかけます。
このことは後々、必ず何らかの障害を身体へもたらすのです。
だからこそ、必ず身体ケアをしっかり現役中も引退後も行うべきです。
車でも長く性能を維持させるにはメインテナンスしますね。
無理に長距離を走らせるだけではすぐに性能が低下してしまいます。
メインテナンスにはお金がかかります。
経済的には恵まれないアスリート。
アスリートの現状を打破すべく青戸氏は立ち上がりました。
青戸選手が生涯、走り続けることで多くの事が多くの人へ伝えることが出来ます。
私は彼と一緒にオリンピック選手の育成、故障や企業の犠牲になったアスリートの保護を行い、社会へ一石を投じようと誓いました。
陸上部だけでなく、プライベートでボブスレーチームを支援し 日本代表チームが さかえクリニックボブスレーチームとして日本ボブスレー選手権大会で優勝しワールドカップ遠征をおこないました。このときブレーカーというボブスレーのエンジン役を務めた選手はクリニック陸上部の選手でした。(ワールドカップ転戦の大部分の資金は私が個人で負担しました。)
ヨーロッパではスイス銀行のような名だたる大企業がスポンサーに付いて数千万円の資金提供を行っているようです。
氷上のF1と称せられる ボブスレー。
日本ではマイナー競技の一つで誰も目もくれません。世界とはF1とゴーカート程のマシーンやソリの性能の差があるのです。
ソルトレイクオリンピック ボブスレー日本代表も視野に入れていた 青戸選手でしたが経済的理由からトライアルテストで極めて優秀な成績を出したにも関わらず断念しました。
エナジーカラーの存在、アンチエイジングケアの重要性、アスリートの引退後の悲惨な現況、スポーツの楽しさ、新しいトレーニング法、子供達の将来の夢と希望。
サラリーマン・アスリートとして陸上100mの年齢別日本記録に挑戦している青戸氏は、10年以上も右アキレス腱痛に悩まされ、2000年春に左ふくらはぎ断裂、10月には右ももを断裂と故障が続きました。しかし、さかえクリニックで カラーセラピー、ヒーリング、プラセンタ療法によって劇的に脚が回復。それを機に2001年4月にさかえクリニック・トラッククラブを創部、選手として所属し年齢別日本記録の更新を目指してハードなトレーニングをスタート。食事面でも徹底した自己管理を行い、体脂肪率約8%を維持、いまだストイックな生活を送っています。
スポーツキャスターとしてもテレビやラジオに出演するなど、活動の幅を広げています。ジャンルを問わず多くの人々、特に子供たちにスポーツの素晴らしさ、オリンピックの感動を伝えようと全国での講演活動、実技指導も精力的にこなしています。
現在、日本では、日本代表としてオリンピックに出場しても、人生を賭けて努力したにもかかわらず、正当な評価を得ることができません。日本では、スポーツや芸術が、まだパフォーマンスとして認められておらず、社会的評価が低いからです。こうしたスポーツ環境を改善するため青戸氏は、気軽に利用できるスポーツ施設や指導者の地位向上などに力を尽くし、オリンピックでの経験を地域に還元することによって、スポーツ界、日本社会に新しい風を吹き込みたいと考えています。
青戸選手の競技歴を紹介します。
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主な記録 |
100m年度 |
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87年 |
大2 |
ユニバーシアード・ザグレブ大会 |
10秒50 |
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88年 |
大3 |
4大学対抗オープン100m 10秒28日本新樹立 |
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89年 |
大4 |
第73回 日本選手権大会100m初優勝10秒28 |
10秒28 |
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92年 |
社3 |
バルセロナオリンピック100m出場 |
10秒30 |
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95年 |
社6 |
JOC(日本オリンピック委員会・コーチ在外研修)の派遣により |
10秒69 |
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98年 |
社9 |
長野オリンピック・ボブスレー4人乗り16位 |
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99年 |
社10 |
100m32歳日本記録樹立 |
10秒77 |
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2000年 |
社11 |
100m33歳日本記録樹立 |
10秒79 |
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02年 |
社13 |
35歳日本最高 SM35マスターズ日本新記録樹立 |
10秒71 |
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05年 |
社16 |
フィギュアスケート浅田真央選手トレーニングコーチ就任 |
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元オリンピック選手が、全力疾走を見せる かけっこ塾
「今から元オリンピック選手の走りを見せます」。小学生たちはグラウンドに集まり、青戸慎司氏が駆け抜けていく初めて彼らが目にするすごい迫力の走り。 走り終えた彼が振り返ると、興奮している小学生達が。
「本物の走りを見せたい」。バルセロナ五輪 4×100mリレーで第一走者を務め日本に60年ぶりの6位入賞をもたらした、元日本記録保持者は、生涯現役スプリンターとして、記録に挑み続けています。節制し、鍛えぬいた身体に、子供達が群がります。「子どもの体力向上キャンペーン」の一環、文部科学省が“トップアスリートを講師に招き、全国各地で体験教室を開催”。「スポーツ選手ふれあい指導事業」。
オリンピック選手のイメージで と、まだ現役選手として走っている彼は、アスリートととしての身体を維持。子供達の前でも、全力で自分の走りを見せる必要があったのです。オリンピック選手となかなか近くで接する機会はありません。かけっこ教室では、自分の目で見て、一緒に走ったり、身体を触ったり、刺激を与えます。走ることはすべてのスポーツの基本。青戸氏の走りが子供達の夢や希望をかきたて 将来、アスリートを目指す気持ちが芽生えてくれれば彼にとって最高の贈り物。
大学卒業当時、実業団から勧誘にも、選手として、練習に打ち込める環境は魅力でしたが、母校職員として働きながら、競技を続けるという道を選択。「実業団で走れなくなれば、会社を辞めることになり、安定した生活も送れる保証はない」。仕事が終わると母校のグラウンドで練習をして、ソウル五輪に続き、バルセロナ五輪にも出場。第一線を退いても「生涯現役」をめざしてトレーニングを継続。その後、長野五輪のボブスレー・日本代表として、日本人男子初の夏冬オリンピック出場。
アスリートとしての体力と気持ちがあるうちは、記録を狙って走り続けたいと彼は考えています。所属していた さかえクリニックで、体は正しくケアすれば、かなり良いコンディションで長く走ることができることを知ったのです。現役のうちから知っていれば…。そんな経験を後輩達に伝えていきたいと青戸氏は考えています。
40歳。
今は100mの選手として、40代での世界記録樹立も視野に入れているのです。
北京オリンピックでは朝原選手が大活躍したように年齢的なハンディを克服することは、選手生命には限界があっても伸びるということを知るべきですね。
ヒクソンが40歳を超えてもなお 世界最強の称号を得ているように青戸選手も 是非、マスターズ 日本最速としていつまでも君臨して欲しいと考えます。
生涯現役、3度のオリンピック日本代表選手が私に伝えた言葉です。
このコラムが年齢的に引退を考えていますアスリートに勇気と希望を与えることが出来れば嬉しく思います。
スポーツの素晴らしさを伝えるにはアスリートを支援する環境が絶対に必要です。
怪我をしても早期復帰できるケアシステムの充実、選手寿命が延びるようなトレーニングシステムの開発、アスリートの現役引退後の仕事・・・
青戸氏はアマチュアでありながら現在もプロ意識を持ってトレーニングに講演、指導、陸上のPR活動に励んでいます。
彼の小さな活動が社会へ大きな変化をもたらすことを期待しています。
頑張れ!!おじさんアスリート達!
最強の肉体を造り上げるために(3)
自律神経機能強化こそ格闘家にとって最強のトレーニング!
F 1を目指す若きレーシングドライバー 世界への切符のため 自律神経機能向上で 夢を掴む日は近い!!
<険しいF1への道>
レーシングドライバーにとって重要な身体能力は、筋力ではありません。判断力、動態視力、そして自律神経の高い能力です。
もちろん、格闘家も同じです。
前号でも自律神経機能の重要性をお話しましたが、この取り組みを行った経験を持つ 日本トップレベルのレーシングドライバー2人を紹介します。フォーミュラニッポンで活躍する M選手、NASCARで活躍する 古賀琢麻です。
M選手はエナジーカラー センスの 赤
古賀琢麻選手はエナジーカラー パワーの 白
M選手はカート時代からから天才と称され、佐藤琢磨選手とレーシングスクールで同期の逸材。オリンピックの金メダル獲得より遥かに困難といわれるF1ドライバーのシート。
この夢に挑む。 国内最高峰 フォーミュラニッポン、全日本GT選手権に参戦中。
日本人史上最年少でフォーミュラニッポン優勝した彼は素質では佐藤琢磨より上との評価もありました。
しかし、ウエイトトレーニングを主体としたトレーニング法の間違い、過度の期待によるストレスで成績は徐々に悪化。メンタル的に脆かったのか、徐々に成績が悪くなりました。
2004年にはシート喪失の危機。
私がトレーナーとして2004年6月に就任し2年間 サポート。アンチエイジングシステムのサポートは必ず結果が出ると確信していました。
私はすぐにこれまでのトレーニング理論の誤りを指摘、身体能力向上を約束しました。
ウエイトトレーニングは論外です。エナジーカラー 赤のM選手はセンスを磨くだけです。
従来のウエイトトレーニングをストップ、自律神経機能トレーニングをスタート。新トレーニング開始後すぐに顕著な成果が表れました。
最初の頃、M選手は、不眠と口内炎、胃腸の不調を訴えていました。副交感神経機能の低下が疑われる症状であり、心拍変動解析システムを使用して調べたところ、交感神経に比べて副交感神経が著しく低下した結果が得られました。この状態を改善するため、エアナジー、アロマテラピーを用いて治療を行いました。呼吸法もトレーニングに導入。
この模様は地元テレビ局でも放映されました。
その効果はすぐに表れ、検査で副交感神経機能が向上したことが確認され、口内炎や不眠も改善し、精神的にも安定した状態でレースに臨むことができるようになりました。
2ヵ月後に開催された全日本GT選手権第5戦、チームが見事優勝。
05年はFN最終戦でP.P獲得し、3年ぶりに2度表彰。
2007年,2008年 本来の才能とセンスで無類の速さを見せつけ王者。
もちろん、もはや私の指導もサポートも全く不要で彼自身の能力が築き上げた結果です。
この結果からスポーツ界を大きく変えるトレーニング法に注目が集まっています!!


<画期的なシステム>
自律神経機能の重要性を説くトレーナーや医師はこれまでにもいましたが、検査しているというトレーナーにはいまだ会ったことがありません。評価法も知らずして自律神経が良くなった、呼吸法が良いなどいうのはきわめてナンセンスで、逆にアスリートにリスクを背負わせることにもなりかねません。定量評価がなければ科学ではありません。私達は、最先端科学のバックグラウンドのもとでアスリートのサポートを行っています。
レーシングドライバーは筋力より極限のストレスの中で運転する身体能力です。肉体以上にメンタルな部分が重要です。この中でも自律神経の機能はレーシングドライバーにとって最も重要な機能です。神経疲労の耐久能力向上を目指しました。
また、時速300キロを超えるマシーンのコントロールする上半身の耐久力、つまり乳酸の除去能力、乳酸耐久性の向上を科学的に図ったのです。すでに多くのオリンピック日本代表選手、プロ野球選手でこのシステムを使用して実績がありました。
1:心拍変動解析(自律神経機能計測システム)によるコンディショニング
2:エアナジーによる活性酸素除去と乳酸値の減少、細胞の酸素利用効率の向上。
3:サプリメント(アミノ酸)による乳酸値低下と神経疲労の回復
このシステムによるサポートでレーシングドライバーの身体能力が劇的に向上したことは誰の目にも明らかです。
マシーンに数百億の予算をかけるよりレーシングドライバーにその予算の100分の一もかければ優れた結果が出るのは間違いありません。
どうしてそんなことに気がつかないのでしょう?
それは製造業しか行っていない者と医療を行っている者の大きな考えの違いなのです。
マシーンより人間が重要なはずです!
近い将来、必ずF1レーシングドライバーにも私の開発したシステム(1:自律神経機能計測システム、2:活性酸素除去、自律神経機能向上システムであるエアナジー 3:乳酸を低下させるサプリメント)が導入される日が訪れるかもしれません。
先日もF1レーシングドライバーを目指す、中嶋大祐選手がクリニックを訪れたのでこのトレーニング法を指導させていただきました。
さかえクリニックスポーツ診療部 河合貞利選手がF1ドライバーとしてすでに大活躍の中嶋一貴選手、弟である大祐選手のフィジカルトレーニングを担当しています。
私の開発したシステムの組み合わせは既にヨーロッパでは競走馬に使用されて実績が出ています。数億円もする競走馬は人間より収益を上げる価値があると考えられています。
自律神経機能を正しく評価するために、心拍変動解析システムを使用しています。これまで治療効果の科学的評価が難しかったアロマセラピーなどの効果も、このシステムを用いることによって把握できます。呼吸法のバイオフィードバックトレーニングにも利用しています。もともとはロシアの科学者が開発して宇宙開発に使用されたシステムであり、ロシア崩壊後、アメリカに渡ったロシア人科学者が立ち上げた、ベンチャー企業のBiocom社と、技術・臨床研究の提携をして、最先端のシステムを臨床的に開発しています。「ハートリズムスキャナー」「インナーバランススキャナー」「ハートトラッカー」のシステムで、RSAによって自律神経の機能レベルを調べます。
検査の結果は、パソコン画面に図で表示されます。横軸が交感神経機能、縦軸が副交感神経機能のレベルを表します。中央のエリアがノーマルであり、検査結果を示す丸印が右にあるほど交感神経機能が高く、上にあるほど副交感神経機能が高いといえます。トップアスリートは交感神経機能も副交感神経も高いレベルにあることが理想です。一方で、副交感神経機能が低下すると免疫機能が低下するため、風邪にかかりやすくなります。オーバーワークですぐにダウンしてしまう状態です。
写真の自律神経機能のグラフは古賀琢麻選手の検査結果です。アメリカでは大リーグやNFLと並ぶメジャースポーツNASCARのレーサーであり、スポンサーを探しながらトップを目指しています。NASCARという過酷なレースのドライバーである古賀選手は、交感神経、副交感神経ともに高いレベルにあります。自律神経機能の能力が非常に高く、極度の緊張のなかでもリラックスできる能力をもつ、才能にあふれたアスリートであることがわかります。
パフォーマンスアップ
●自律神経機能の高さはトップアスリートにとって重要な能力である
過剰なストレスがかかるトップアスリートほど、自律神経機能は特に重要です。トップアスリートはパワーアップなどフィジカル面の向上を図るだけでは勝てません。筋肉や自分の身体をコントロールする自律神経機能を向上させることが、1cm、0.01秒の差となってパフォーマンスに表れるのです。
極限のストレスの中で長時間にわたって戦うレーサーの身体には、通常では考えられない大きさのG(重力)がかかります。古賀選手が活躍するNASCARは、平均時速320kmでオーバルコース(楕円形コース)を3時間も走り続けるのですが、片側の脳が虚血になる恐れがあるほどの横Gが加わるものの、そうならないのは自律神経がコントロールしているためです。レーサーにとって自律神経機能はレースを成立させるために重要な能力であるのです。ウエイトトレーニング以上に自律神経機能トレーニングは重要です。
これまでで皆さんは自律神経?と思われていますか?
筋肉はあくまでもハード、自律神経はハードをコントロールするソフトウエアと同じです。
素晴らしい肉体を創り上げても肝心なソフトである自律神経機能が低下してはアスリートとして高いレベルでの能力は発揮できないのです。
緊張の中でリラックスする能力こそトップアスリートに必要な能力です。
ヒクソングレーシーは筋肉を鍛えるトレーニングを行っていますか?
ハードなトレーニングで身体に負担をかけていますか?
答えは 否です。
最近、よくテレビでウエイトトレーニング主体としたジム、特殊な器具を使用て短期間でパワーアップが図れると誇大なPRをしている施設や指導者が目に付きますが、そのトレーニング方法のリスクを全く考えていないことを危惧しております。
筋肉だけ鍛えても筋肉を動かす神経機能がパワーアップしていないとバランスが乱れ、肉離れを起こしたり、疲労回復が遅れたり、老化が進んだりする可能性があります。
出先器官である筋肉のみを鍛えるトレーニングはナンセンスであり過度の緊張を引き起こしかえって身体能力低下を招きます。
特殊なトレーニングでヒト成長ホルモンの血中濃度がいくら高まっても 筋肉と神経機能の連動が上手くいかなくては意味がないことに気づいてほしいと思います。
器具に頼らなくてもパワーアップは可能です。
その一つが呼吸法であり、まさしくヒクソングレーシーがトレーニングとして最も重視している手法です。
ヒクソン氏はいつもヨガを行っていますね。
彼のトレーニングであるヨガこそが科学的効果的な呼吸法であり自律神経機能を向上させる特別なトレーニングなのです。
緊張の中にリラックス。
最大の身体能力が発揮できる状態なのです。
格闘家には過度な筋力は必要ないのです。
呼吸法トレーニングは、宇宙飛行士のトレーニングにも使用され、アテネ五輪金メダリスト 室伏広治選手も米国で指導を受け導入していました。
北京オリンピックでの男子柔道の結果はまさしく私のトレーニング理論を如実に表す出来事となってしまいました。
斎藤監督以下、厳しいトレーニングの中、プレッシャーに動じない内柴選手と石井選手が金メダル獲得、他は全滅状態。
過酷なトレーニングは、緊張を絶えず招きリラックスができません。
緊張の中、リラックスして闘った2人に金メダルをもたらせたのではないでしょうか。
アテネ五輪で金メダル最有力と言われた 井上康生選手が過度の緊張のため破れ去ったことも同じです。
根性や厳しいトレーニングはある場合に必要ですが、いつも緊張や根性では世界にはもはや 立ち向かえないのです。
根性論だけでは世界との距離が広がるばかりです。
自律神経機能トレーニングこそ最も効率的で確実に身体能力が向上する癒しのトレーニングなのです。
リラックスして身体能力向上、スポーツを楽しんで良い結果。
これこそスポーツの真髄ではないでしょうか。
次号では、私がスポーツトレーナーの道へ本格的に入ったあるアスリートの活躍をもとにアンチエイジングトレーニングに関して触れてみたいと思います。
(2009.3)
最強の肉体を造り上げるために(2)
<改めて問う -身体能力とは?>
多くの格闘家がクリニックを訪れます。格闘技は相手があって成立するスポーツ。相手より身体能力や結果が勝っていれば勝負はつきます。
このため多くの格闘家は、相手以上のパワー、スピードを向上させようと必死でトレーニングに励みます。
素早く動くための筋肉、相手を組み伏せるための筋肉、そして神経連動を鍛える。
彼らが行うのは、無理をして頑張るトレーニング。
ヒクソン・グレーシーはどうでしょうか?
ウエイトトレーニングを重視していますか?
40代後半という年齢で頑張るトレーニングを主として行っているでしょうか?
答えは否です。
ヒクソンは、ウエイトトレーニングをほとんど行わず、呼吸法を重視したヨガを行っていることは有名ですね。
身体能力は、何を意味するのでしょうか?
筋力や、バランス、技術だけではないと考えます。
もっと大切なことがあります。
7年前、個人で さかえクリニックTCという陸上競技部を創立、3年でオリンピック日本代表選手輩出、4年目で日本陸上選手権大会、社会人日本一の出場者数という全国トップレベルの陸上部を創立したメディカルケア、指導、トレーニング法の一部をご紹介して ヒクソン最強の秘密に迫ります。
<陸上競技での戦い>
美容外科医として20年以上。
もうひとつの私の業務は、アスリートの指導者。医師として治療も行うのでメディカルトレーナーです。私の場合、世間で言うスポーツドクターとは違います。選手の身体能力を上げるためのトレーニング指導も行うのでトレーナーなのです。美容外科医として培った技術、経験、知識は十分トップアスリートを養成し指導し治療することができます。病気を治療するシステムは数多くありますが、スポーツ選手の身体能力を向上させる医学的システムは皆無でした。
アンチエイジングがまさしくアスリートが求めていた ドーピングを排除した科学トレーニング。
整形外科医がアスリートの故障を治療しても本格的なリハビリやトレーニング指導をほとんど行っていません。
もちろん、アスリートの身体能力を向上させるトレーニングの直接的指導を行っていることもありません。
日本では、トレーナーと言うとほとんどが鍼灸師です。本来は医師が行うべき、行ったほうが良いケア、指導が鍼灸師であるトレーナーに多くは委ねられています。医師によるアスリートのケア、指導がしっかり整備されていない日本の現状に疑問を持ちました。
日本では専門医がどうしてトレーナーとして存在しないのか?
私が、アスリートの指導を本格的にスタートしたきっかけは、青戸慎司(3度の五輪出場)氏、男子100Mの元日本記録保持者との偶然の出会いからです。彼はクリニックへホクロを除去するために訪れました。1回目の治療数ヵ月後、再び別のホクロを除去するため来院。青戸慎司の名前はTVの特集を見ていたので知っていました。地元では英雄的選手。長野オリンピックボブスレーの日本代表として出場 夏、冬季五輪へ日本人男子初の出場選手。
再診時に彼は33歳、まだ現役でした。しかし、慢性のアキレス腱痛で苦しんで、現役生活も限界と考えていました。この時、私には彼を復活させ現役続行可能とさせる不思議な自信がありました。彼は2ヵ月後に迫った大会で年齢別日本最高記録を目指していました。すぐに、彼にヒーリング、半導体レーザー照射、プラセンタ療法を行いました。赤のエナジーカラーを持つ青戸選手にはウエイトトレーニングを一切、禁止して、センスを生かすトレーニングへ切り替えたのです。
翌日には10年以上苦しんでいたアキレス腱痛から解放され普通に練習ができました。
見事、彼は10秒79というタイムで100M男子33歳年齢別日本最高記録を樹立。これ以後、彼の記録はどんどん伸び、2002年、愛知県陸上選手権大会で10秒71のマスターズ日本新記録を樹立しました。
<さかえクリニックTC創立>
この結果を得て陸上部を自分で作り、私のケア、指導がスポーツ界へ通用するか確かめたくなりました。高校日本一にも輝いた中京大学付属中京高校陸上部の指導も行い驚異的な成果が得られたため、同校陸上部監督である北村肇氏を監督に迎え、選手兼コーチで青戸慎司氏、100MH元日本記録保持者の小林尚子氏もコーチとして参画、さかえクリニックトラッククラブ(陸上部)を創立しました。
企業を解雇されたり故障で現役を引退する選手を入部していただきクリニックでのケアとトレーニング指導で復活させるという取り組みを行いました。すぐに成果が現れ、中部実業団、愛知県選手権で優勝者が出て東海地方の陸上界では一躍注目を集めました。
入部希望者が殺到、さかえクリニックトラッククラブへ入部すれば故障も治って記録も伸びるとの噂が全国の陸上界へ広がりました。メディカルサポート以外にも選手へ遠征費、活躍した選手へは報奨金の支給など選手の経済的サポートも行いました。
2003年 日本選手権6名出場。7種競技では中田有紀選手が日本新記録で優勝。アジア選手権銀メダル獲得の快挙。
0年 さかえクリニックTC所属 嶋川選手が日本代表として出場。世界のメダリストと競演。
しかし、新興団体には圧力がかかるものです。私たちの活躍を妬み、許しがたく思う某大企業の陸上部のH監督が恐ろしい暴挙に出ました。地元実業団所属のH監督主導の不可解な裁定で我が選手たちが目標としていた地元実業団選手権大会への出場を阻まれました。アルバイトで常勤職にも就かず陸上にかける多くの選手たちの夢は絶たれました。さかえクリニックTCは、地元実業団選手権大会総合優勝の有力候補でした。自分達が優勝するためには手段を選ばず、さかえクリニックTCの選手の出場を阻止。同好会のようなチームに大企業陸上部が敗れることは新聞にも結果が出るのは問題でしょうか? 以前は我が陸上部の選手数も少なく影響力がなく出場が認められましたが総合優勝しそうになると出場させない。
選手より自分の名誉が大切な 大企業監督の独特な意識。
弁護士を通じ異議を申し立てましたが、彼らの陰湿な裁定にはなすすべがありません。選手も私も大きく落胆しました。この悔しい思いは、愛知県選手権でH監督率いる 某社との壮絶な戦いで報いました。8種目で我がチームの選手がレースで競合、8戦全勝と圧勝。愛知県選手権大会の4×100Mリレーではチームは100分の1秒差で勝利して準優勝。東海選手権大会では4×400Mリレーでダントツの優勝。熱いものがこみ上げてきました。スポーツの世界で弱いものいじめの体質が存在する事実が残念でなりません。
<さかえTCの快進撃!>
2004年6月、日本陸上選手権、アテネ五輪代表選考会において中田有紀(さかえクリニック)選手は日本新記録で3連覇。日本陸上史上初 7種競技でアテネ五輪日本代表に選出され、2005年にはヘルシンキ世界陸上日本代表。個人のクラブチームから陸上でオリンピック選手が選出されたことは過去に例を見ません。中田選手とともに私もアテネ五輪の場に身を置くことができました。
アテネ五輪陸上日本代表として選出された選手の中で生活費を自分で稼ぐため仕事をしている選手は中田ただ一人。他の選手は企業が抱える競技のみを行い給与をもらう、いわゆるプロです。中田選手がが貧しくつらい状況でオリンピック出場を果たしたことは、大企業に所属しない選手たちの大きな励みです。
彼女へはメディカルサポートにより身体能力が向上できるように指導、ケア、この成果が早くもオリンピック出場という結果に現れました。
私は、資金がなくてもアスリートの正しいケアと指導法を行えば必ず大きな結果が出て大企業の陸上部に負けない組織を構築できると確信していました。
私の信念に地元のアスリートや指導者が大きな力を貸してくれました。
さかえクリニックTCから2004年6月 日本陸上選手権大会で9名出場。ミズノTCの10名に次いで社会人ランク2位の出場数。
2005年には12名のエントリーで10名出場。社会人日本一の出場者数。
2006年も11名出場で社会人日本一。
日本選手権への出場は標準記録を突破する必要があり、国内トップクラスの陸上選手が競う最も権威ある大会です。
元名古屋テレビアナウンサー 青戸敦子(さかえクリニック)は、30歳を過ぎてからマラソンをはじめ35歳で大阪国際マラソン66位、愛知県勢2位という大活躍。衆議院選挙とも重なり多忙な業務の中、満足に練習ができる環境ではない状態で出場し完走、3時間を切る驚異的な記録。彼女の活躍の陰にはアンチエイジングによる支援があります。
アンチエイジング医学がトップアスリートのコンディショニングを支援。
スタッフ、コーチ陣も充実して選手へのサポート体制は国内でもトップクラスにまで至りました。
コーチ兼選手の青戸慎司氏はフィギアスケート 浅田真央選手,安藤美姫選手のフィジカルトレーナーも務め指導者としても1流です。
プライベートチームからのオリンピック選手輩出で大きな注目を各界から集めました。
<屈強な陸上部を作り上げた秘密>
陸上の経験も知識が全くない私がどうして日本屈指の陸上部を造り上げることができたのでしょうか?
私が提唱したのは、無理に頑張らないトレーニング導入。
日本初 癒しのトレーニング導入です。
いつも緊張ばかりしているトレーニングにメディカルトレーニングというコンディショニングを重視した指導を導入しました。
・ 活性酸素除去するシステムであるエアナジー。
・ アロマセラピー
・ 自律神経機能向上のための呼吸法
・ 高気圧酸素療法(現在はJOCの勧告で行われていません)
・ 緊張を解きほぐしリラックスする能力を高める星状神経節近傍半導体レーザー照射。
・ プラセンタ(現在は投与法の是非もありアスリートへは慎重に対応しています。)
・ アミノ酸などサプリメント処方
・ 選手個人のエネルギーを重視したトレーニングを採用(エナジーカラー)
従来のトレーニング法を大きく覆した理論と手法が大きな実績を創りあげました。
陸上という全て数字という結果が出る競技で成果が得られたことは客観的評価が得られ全てのスポーツへの導入が可能と考えます。
中田選手は 白のエナジーカラーを持つため パワー系のトレーニングをベースとして身体を創り上げるトレーニングが適していました。
<真のアスリートトレーニングとは?>
現在も多くのアスリートから指導依頼が殺到し新しいトレーニングに注目が集まりました。
ヒクソン最強は、彼独自のアンチエイジング、呼吸法、自律神経機能トレーニングにあります。
エナジーカラー 黒のヒクソンは自律神経機能を向上させることが競技パフォーマンス向上に繋がることを知っているのです。
彼のトレーニングを参考に私は、短期間で多くのアスリートの復活、身体能力向上を実現させることができました。
次号では宇宙飛行士のトレーニングにも導入されているシステム、より具体的にヒクソン最強の秘密を科学の目で解説。
呼吸で自らの自律神経機能を向上させ身体能力が簡単に向上できるのです。
第一線で活躍する多くの格闘家がこのトレーニングを導入して好成績を出しています。
筋力向上より短期間で結果を得ることが可能でいつでもどこでも簡単にできるトレーニングこそ真のアスリートのトレーニングではないでしょうか。
私は、日本で初めてヒクソン最強の秘密を解き明かすシステムを手に入れたのです。
自らが夢見る歴史的快挙を実現するためのアスリートの実績をご紹介します。
乞うご期待。
(2009.2)
最強の肉体を造り上げるために(1)
クリニックには連日のように各種格闘技の王者が訪れます。
理由は、ケア、トレーニングだけではなく、身体能力向上のためのノウハウを学ぶために訪れます。
クリニックでは医学的に身体能力向上システム導入してトップアスリートに指導できる国内唯一の施設です。
私は、いつもヒクソングレーシーという格闘家を例に挙げて格闘家への大切なトレーニングの指針をお伝えしています。
打撃系ではない彼がどうして400戦以上無敗、世界最強と評価されているのか。
全てではありませんが、彼の身体能力と動き、トレーニング法を科学的にアプローチしてみました。
といっても私は直接、ヒクソン氏にお会いしたわけでもなく話をしたわけでもありません。
しかし、彼の闘い方、トレーニング法を知ってその結果こそが全てだと理解したのです。
皆さんも40代後半で、ミドル級の体格、ヨガを主たるトレーニングと考えるヒクソン氏が最強と評価されていることに疑問を感じませんか。
年齢のハンディ、身体の大きさのハンディを感じさせませんね。
ヒクソン氏の最強である理由を探ることが格闘家として最強に近づく早道であると確信しました。
読者の皆様に私の研究成果や指導実績、指導の実際をお伝えしていきたいと思います。
格闘技は力やパワーだけではありませんね。
とても大切なことが新しいトレーニングに隠されていたのです。
ヒクソン最強の鍵は、エネルギーと呼吸法にあったのです。
この指導を受けられ国内で大活躍するトップ格闘家は数多く存在します。
格闘技界、スポーツ界を大きく揺るがすエナジーカラー理論と自律神経機能トレーニングを完全紹介していきましょう!
これを知れば貴方も最強になれる!!
格闘技に憧れ、美容外科医の私が本格的なメディカルトレーナーになって8年が経過しました。プロボクシング、柔術、キックボクシング、空手、レスリング、シュートボクシング、総合格闘技など多くの格闘家の指導とケアを務める機会に恵まれました。
格闘技以外にもプロ野球選手、プロゴルファー、夏季、冬季オリンピック日本代表選手、ウインドサーファー、レーシングドライバー、フィギアスケート選手など国内で最も多くのトップアスリートをケア、指導させていただく医療機関として注目を集めるまでになりました。
さかえクリニックでは、美容診療部とスポーツ診療部がありますが、本格的に全国規模で専門医やトップアスリート、トレーナーとネットワークを生かしアスリート支援の最先端を進んでいます。
アスリートの望みは3つ。
1:身体能力向上
2:故障からの早期回復。
3:選手寿命の延長
これをいかに叶えるかが私に課せられた使命です。
私は100%の自信を持ってアスリートたちに身体能力向上を約束します。
アンチエイジングの最新医学技術と ヒクソン最強の鍵を握るエナジーカラー理論。
この2つで現在、国内で最多と評価されるアスリートたちを支援、指導、ケアを行っています。
今回は、多くのアスリートの身体能力を確実に向上させるアンチエイジング医学の実際とヒクソン最強の秘密を科学的に解き明かすその理論の一部を紹介していきます。
まずは、多くのアスリートを支援するアンチエイジング診療の実際をご紹介しましょう。
2003年、2005年セリーグ覇者 阪神タイガースの立役者 桧山進次郎外野手の専属メディカルトレーナーを努めさせていただいております。
彼こそ私のアンチエイジング治療、指導を受け、見事に重傷から復活を遂げ、2003年 タイガース 4番バッターとしてリーグ優勝への貢献、日本シリーズでの大活躍により優秀選手として選出された一人です。個人的にも仲が良いので、よくトレーニングや栄養指導に関して相談に乗ったり治療を担当してきました。
その桧山選手から電話が私の元へ入ったのは2003年8月上旬のことでした。変化球を身体が泳いで打ったところ、わき腹に激痛が走りあまりの痛みに動けなくなり病院へ直行。左外腹斜筋断裂と診断され全治1ヶ月。復帰までに2ヵ月半を要する。との診断でした。つまり、優勝の胴上げにも日本シリーズにも間に合わない最悪の怪我。何とかしてほしいとの彼からの強い要望で1週間に2-3回以上通院することを約束して、彼を早期に復活させるプログラムを組みました。4センチ×2センチの血腫があり、息をするだけでも痛みが走る状態でした。
彼のために独自の治療プログラムを組みました。
1:高気圧酸素療法(現在は、プロ野球界で禁止され行っておりませんが当時は、ケアに使用されていました。)
2:エアナジーによる活性酸素除去と乳酸除去療法
3:アミノ酸、ビタミン群の投与。
4:マイクロウエーブ照射
5:半導体レーザー照射
6:ヒーリング
超音波で血腫部位を確認して周辺組織の血腫吸収を促進する治療を優先しました。
彼の状態を見てトレーニング指導。
この結果、2週間で痛みが運動時もほとんどなくなり、軽いトレーニングが可能となり、3週間でバッティング可能となり4週間後には1軍のゲームに出場可能となり驚異的な回復にタイガースのコーチやトレーナーも驚き、実際にはもっと早く1軍復帰できるはずが、周りの慎重論で少し遅れたのです。復活後満塁ホームランを打ち大活躍したのは記憶に新しいことです。優勝を決めた瞬間、星野監督、島野コーチの次に選手たちから胴上げされ美酒に酔いました。日本シリーズへ向けてコンディション調整と古傷のケアを行っていきました。福岡ドームでのゲームへ向かう日にクリニックで最終調整と指導を行いました。日本一とMVPを獲得することを約束してくれました。
残念ながら日本一は逃しました。日本シリーズ7戦目終了直後すぐに桧山選手から私のもとへ電話がありました。「先生。感謝してます。身体が動けたのです。疲れがたまってしんどかったけど何とか頑張りました。優勝したかった。悔しいです。」自分が活躍してタイガースで唯一の優秀選手に選ばれた嬉しさより日本一になれなかった悔しさが彼の心を占めていました。タイガースで生え抜きの彼ですが、守備を変えられ打撃不振で悩んでいた時期もあり2003年は彼にとって大変な年だったのです。
大阪から名古屋まで一生懸命に通院して復活したプロ意識には頭が下がりました。今年で39歳 現役。
歴史的な戦いの力に微力ながら参加できたことを誇りに思います。
今年も正念場で 代打として活躍。タイガース優勝争いに貢献していました。残念ながら優勝はジャイアンツにさらわれてしまいましたが高年齢で頑張る彼の姿は中年の鏡となったでしょう。
2004年、中日ドラゴンズ優勝の立役者であり沢村賞、MVPをはじめほとんどすべてのタイトルを総ナメにした中日ドラゴンズエース 川上憲伸投手もクリニックでケア、指導を受けていました。2003年4月には月間MVPの彼も肩の故障で長期戦線離脱。夏には大腿部の筋肉断裂というアクシデントにも見舞われました。2002年8月1日にはジャイアンツ相手にノーヒットノーラン。新人王、2004年 沢村賞、MVP他 15タイトル獲得。
パワーに頼った投球が彼の本来のセンスを奪っていたのです。
ウエイトトレーニングを禁止して右肩のヒーリングを行いました。
川上投手の本来持つセンスを強化するトレーニング法を指示しました。
ヒーリングにより難治な痛みも改善。
日本を代表する右腕です。
彼を支える理論は、センスを生かすことです。
不必要なウエイトトレーニングを一切やめてセンスの投球が彼本来の才能を一層引き伸ばしたのです。
これまで多くのプロ野球選手の復活を支えてきましたが、プロ野球史に残る活躍をする選手たちの姿に感激するとともに少しでも多くのアスリートに私どもの唱える理論を広げ活用していただけるように努めたいと考えております。
私は、プロ野球選手のトレーナーを務める以前よりJBC認定のトレーナーのライセンスを保持しプロボクシングのメディカルトレーナーとしてこれまで世界、東洋太平洋、日本タイトルマッチを含む200戦以上のセコンドを経験し多くのトップボクサーのケア、指導を行っていました。
私が、A級選手のセコンドについて36連勝という記録があります。
私がトレーナーを務めたプロボクシングジムには当時、石井広三、渡辺博ら4名の世界ランカーが所属し日本トップクラスのプロボクシングジムとして注目を集めていました。
私が指導させていただきましたボクサーは確実に身体能力を向上させ良い結果が出ました。
ここで私が選手の指導に導入したトレーニング理論は、エナジーカラー理論。
肉体以上にエネルギーのパワーアップを図りました。
人間を、肉体、精神、エネルギーの3つで構成されると考えます。
ここでエネルギーという目に見えない気の流れが存在するという仮説を立てました。
エネルギーの存在を肯定したほうが多くの現象の説明が可能になります。
人間の身体に存在するツボも目に見えたり解剖学的にはその存在が把握できませんが、存在すると仮説を立てたほうが東洋医学の治療には有効です。
選手を(青、赤、黄、白、黒)というカラーの5つのエネルギーに分類。
陰陽五行論という東洋医学の概念です。
人間は、5つのエネルギーを持つ個体として分類されます。
つまりそれぞれに対応するエナジーカラーが存在しています。
その比率は、およそ青 70~80%、赤10~20%、黄 0.01% 白 5~10 %、黒 0.001%です。
青は能力以上の無理をさせない着実なトレーニング。
赤はセンスを伸ばすトレーニングで原則としてウエイトトレーニングは禁止。
黄は必ず頂点に立てると言い聞かせ個性を重んじるトレーニング。
白はパワーを向上させるトレーニング。ウエイトも取り入れます。
黒はエネルギーをコントロールする能力が天性に備わっているためエネルギーのコントロールを意識させます。
エナジーカラー理論に関しましての詳細は、私が執筆を担当しました医学部の教科書でもあり補完代替医療学識医制度の指定教科書、「医療従事者のための 補完・代替医療(金芳堂)」に科学的なアプローチを行って記載しております。
実は、このエネルギーをコントロールする能力こそが、ヒクソングレーシーが高いレベルで保持しヨガや呼吸法のみで世界の頂点に君臨する秘密なのです。
黒というエナジーカラーを持つトップアスリートは、ヒクソングレーシー以外にはマリナーズのイチローが持っています。
イチローは日本、米国を含め8年連続首位打者。
8年連続200本安打。
肉体的実力以外のもの(エナジー)が無ければ到達できない記録です。
ヒクソンもイチロー選手も体格的に恵まれているわけではありませんね。
アスリートの実績は、肉体だけで論じることの困難さは読者の皆さんもすでにお気づきでしょう。
ヒクソン最強の秘密には格闘技界のみならず、全てのスポーツ界を根底から覆すとんでもない秘密が隠されているのです。
私は、この秘密を解き明かした時、医師よりアスリートに大きく貢献させていただけるトレーナーを目指す決意を固めました。
そしてスポーツ界へ大きな貢献ができる期待に胸が躍りました。
ヒクソングレーシーの驚異的な身体能力はこのエナジーカラー理論と私が研究を進めている自律神経機能トレーニングによって明快に解き明かされます。
彼は、自らの体験とグレーシー柔術の歴史からこの能力を身に付け、格闘家のカリスマとして名声を得たのです。
次号では、ヒクソングレーシーの最強の秘密にさらに迫りそのトレーニング法に対して科学のメスを入れます。
乞うご期待!!
(2009.1)
早く、キレイ、痛みなく治す 新しい創傷治療(実践編)
第1回目は、医学の常識が未だスポーツ界で非常識になっている傷のケアに関してのご紹介でした。
正しい傷へのケアは
1:消毒しない。
2:ガーゼを傷へ直接当てない。
3:クリームを傷口に塗らない。
4:汚れた傷は異物を取り除くため洗浄。
5:入浴制限は翌日から不要。縫合創も洗浄。
6:できる限りカサブタを作らない。
以上が傷のケア、治療法として正しい行為です。
これまで格闘家の皆さんは、傷は当然、格闘技につきもの、放置しておけば治る、消毒、ガーゼで大丈夫。とお考えではありませんでしたか。
大きく医学が進歩した今、最先端の傷のケアは短期間で驚異的な治癒が得られます。
しかも、治療には痛みを伴いません。
今月号では、実例を掲載しまして傷を正しく治すとこんなにキレイに早く、痛みなく治ることをご紹介させていただきます。
私のクリニックには多くの多種多様な格闘家たちが試合や練習中の皮膚外傷で治療に訪れます。
私は、プロボクシングの試合ではセコンド、カットマンとして試合中の選手の傷の確認やケアも行います。
一次処置として大切な治療は、まず、止血です。
出血は、圧迫すればよほど太い動脈の出血でない限り止まります。
この場合、エピネフィリンという薬剤を使用して止血することもあります。
最近では、アルギン酸カルシウム塩という海藻から抽出した成分の止血材が素晴らしく有効です。
しかも傷を保護してくれる効果もあり、擦り傷や縫合創へ使用しておくと翌日には瘡蓋を作らず傷がキレイになっています。
今回はその症例写真を提示します。
格闘家にとって最も厄介な傷が切創と呼ばれるいわゆるカットした傷ですね。
バッティングやパンチで眉毛辺りに切創ができます。
試合中、浅い傷であれば続行できますが、深い傷の場合は、ドクターストップとなり運が悪いとTKO負けになります。
古傷がわずかなパンチで開いてしまい、試合がストップさせられることもあ
るでしょう。
プロボクシングの現状では、後楽園ホールでの試合の場合は、外科系の医師がすぐに対応してくれて傷口をしっかりとナイロン糸で縫合することが多いようですが、地方の試合では、医療用のホチキスで傷口を雑に留められ かえって傷口がめくりあがり悲惨な結果になっているケースを多々、経験しました。
応急処置としましてもあまりにも雑でお粗末。
この状態を放置されれば選手生命にも大きく影響が出てくるケースもあります。
直ちにすべて糸やホチキスを外して再度、正しい縫合法で縫合を行う必要があります。
筋肉層が露出するまでの深い傷には真皮縫合してその上の表皮を縫合するテクニックを使用して傷の補強に努めます。(上瞼では真皮縫合は行いません)
手術以上に術後のケアも大切です。
感染したり血腫ができたり、異物が混入している場合は、大幅に傷の治りが悪くなります。
そのために縫合前には十分な洗浄が必要であり時には抗生剤の投与が必要です。
適切な治療が選手をTKOのリスクから守ることができるのです。
それでは実際の医療現場ではどういった処置を行うのか、あるプロボクサーの例をご紹介してみましょう。
<ケース1>
日本タイトルマッチを闘い バッティングでの傷が深く負傷判定となったプロボクサー。
試合中は、激しい出血で眼の中へ血液が流れ視野が遮られてしまっていました。
当日、試合後、後楽園ホールで一次的な縫合処置を受けました。
一般的な皮膚外傷の治療としては問題ありませんが、早期に復帰し試合を行うプロボクサーの場合はこの状態での治癒は、問題です。
そこで
1:
ガーゼを直接、傷に当てられていたため傷とガーゼがしっかりくっ付いて剥す際、出血と痛みを伴った。処置が正しくありません。

2:
表皮のみの縫合でした。かなり深い傷でしたので真皮縫合が必要でした。

3:
縫合されていた糸を全て外す。
4:
傷口を精製水で洗浄。

5:
傷の状態を確認して真皮縫合を行い、創面をぴったりと寄せて表皮縫合。

6:
縫合部が乾燥しないようにビタミンC誘導体が含有されたジェルを縫合部へ塗布。

7:
若干の出血がみられたため 止血材であるアルギン酸カルシウム塩を縫合部へのせる。
8:
フイルムドレッシング材で覆う。

9:
その上から圧迫をかけるためのコットンを当てテーピング。(デッドスペースを作らないようにするため)

10:
翌日、傷の状態をチェック。 瘡蓋もなくキレイな傷

11:
翌日から傷を洗浄し、乾燥させないようにケア
12:
5日目に抜糸

13:
抜糸後は2-3か月テープで傷を保護。
プロボクサーは3-4ヶ月に1回の割合で試合を行うことが多いようです。
3か月では傷は完全に癒合できません。
真皮までの確実な癒合は1-2年必要な期間です。
いかに早く治すか、キレイに治すかが選手生命も左右します。
<ケース2>
4回戦の試合中バッティングで負傷。試合後、医療用ホチキスで傷口を留められたプロボクサー。
1:大きく傷口がめくれ上がりずれた位置にホチキスの装着。
2:ホチキスを外し傷口を洗浄
3:めくれ上がりダメージされた組織をデブリードマン(切除)
4:真皮縫合を行い、傷口を補強
5:表皮を細いナイロン糸で縫合
6:縫合部をジェルで湿潤環境に維持させる
7:滲みだす血液を止血するためアルギン酸カルシウム塩を縫合部へのせる。
8:フイルムで傷を覆う。
9:上からコットンをはさみテーピングで圧迫。
こういった処置の間、一切、消毒は行いませんし、ガーゼを直接当てません。
洗顔も洗髪も翌日からOK。
汗臭い状態を我慢する必要もありませんね。
こういった正しい処置がいかに傷の治癒を促進するかがよくわかります。
いかがでしょうか?
少し難しいかもしれませんが、医学理論でも傷のケアに対しまして最近は大きく考え方も変わってきています。
是非、できる範囲で実践してみてくださいね。
その驚異的な治癒効果に驚かれると思います。
マメ知識
<カットマン>
皆さんはカットマンという言葉を聞いたことがありますか?
ボクシングやキックボクシング、総合格闘技などのセコンドでカットした傷をインターバル中にケアするプロフェッショナルのことですね。
実は、私もプロのカットマンです。
医師で本格的にプロボクシングのカットマンを務めているのはおそらく世界で私だけではないでしょうか。
これまで公式戦で世界・東洋太平洋・日本タイトルマッチを含む200戦以上のセコンドとしてカットマンを務めてきました。
格闘技の試合にカットはつきものです。
1分間という短い時間でいかに止血して傷が広がらないようにするか。出血は視野を奪い大きなハンディを負います。
カットマンの技術が試合の結果を左右することすらあります。
PRIDEのリングで大活躍した米国人ジェイコブ・デュラン(Jacob Duran)氏は、映画ロッキーでもカットマンとして出演し多くのプロボクシング世界戦や総合格闘技の試合でも伝説のカットマンとして活躍しています。
また、亀田大毅選手がメキシコからカットマン ルベーン・リラ氏を内藤選手との世界戦のために招聘したことは有名ですね。
カットマンは試合中のトレーナーなのです。
以前は医療用の止血材であるボスミンを密かに使用していたカットマンがいましたが厳密には違法行為。医師以外が医療用材料で他人の傷のケアを行ってはいけないのです。
こっそりと血管収縮薬剤を使用して綿棒で圧迫、ワセリンを塗布して止血。が世界戦でも行われているのではないでしょうか。
薬剤を試合中に使用することには賛否両論があります。
現在は、アルギン酸カルシウム塩という海藻から抽出した止血用の綿のような素材がありこれをワセリンと混ぜて綿棒で圧迫止血すると驚くほど止血に成功することがあります。
つまり薬剤を使用しなくても創傷被覆材の一部とワセリンなどを特別な割合でミックスさせていわゆる秘伝の止血ワセリンをカットした傷に塗布して止血するのです。この技術は十分に世界に通用すると自負しております。
副作用も無く、いわゆるドーピング行為でもないのです。
止血には圧迫が一番。ですが、単純に綿棒で圧迫するよりはるかに有効です。
次号ではいろいろな身体のケアに関しましてさらに深く、役立つ情報をお伝えします。
(2008.12)
早く、キレイ、痛みなく治す 新しい創傷治療
今月号から1年間、格闘家のための身体のケアやトレーニングに関しまして専門医でありメディカルトレーナーの立場から連載でご紹介させていただきます。
医学や科学の進歩同様、格闘家のケアやトレーニング法も大きく進歩しています。
是非、この誌面で最先端の情報をお伝えして読者の皆様のご健康とさらなる飛躍をお祈り申し上げます。
まずは第1回目は、医学の常識が未だスポーツ界で非常識になっている傷のケアに関してご紹介します。
この特集は、必ず読者の皆様、ご友人、ご家族の大きな感動と新たな発見を生み出すことでしょう。
ここ数年で傷のケアに対する考え方や治療法が大きく変化を遂げました。
これまでは、擦り傷でも切り傷でもまず消毒して清潔なガーゼを当てて早く瘡蓋を作る。そして毎日消毒して清潔なガーゼでしっかり傷を覆う。という処置を何の疑いもなく医師も医療従事者も保護者もスポーツ指導者も行ってきました。
しかし、これら従来の治療法は大きな誤りであり 従来の処置を繰り返せば繰り返すほど傷の治りは悪くなり痛みは増強し汚い傷跡が残ります。
つまり、これまでの傷のケアは180度 間違っていたわけです。
20年以上、美容外科専門医として傷をいかにキレイに早く、痛みが少ない方法で治癒させるかを臨床的研究に取り組んできました。
小外科手術を含め数万症例の手術や傷のケアの中で臨床経験と創傷処置理論がぴったりと一致しました。
痛みなく、早く、キレイにしかも 安価で簡単にできるケアです。
最新の傷のケアの考え方、手技を紹介させていただきます。
子供の傷、スポーツ選手の傷、すべてに適応できる正しい理論と処置法です。
格闘家にも子供にも傷はつきものですね。
傷のケアが今後の格闘家としての選手生命を左右することもあるのです。
たかが傷、されど傷です。
私自身、小学校、大学と空手を鍛錬しておりましたが、絶えず傷が身体のどこかにあったことを思い出します。
昔は、傷には消毒、オ○ナ○ン軟膏、ガーゼ、入浴制限でしたね。
もちろん今もこの習慣は残っているのではないでしょうか。
でも、私の脳裏には傷へ消毒されてとても痛くて嫌な思いをした記憶しか残っていません。
しかも消毒したりガーゼを剥すたびに傷がなかなか良くなってくれない思いがありました。
オ○ナ○ン塗っても一向に傷はよくなりません。
最近では、キ○ド○イという有害商品で確実に傷が悪化するケースが目立ってきました。
入浴制限も夏は辛かったですね。
垢が周りについて。
早く瘡蓋が張ってくれないかと祈る毎日でした。
なぜか、アロエを付けておくと早く治って痛みがなかった思い出があります。
傷を乾燥させない状態にしていたのですね。
昔は赤チンと呼ばれる消毒薬、オキシフル、バンドエイドもガーゼもオロナインも誰もが経験したことですね。
病院へ行っても痛いことをされるから薬局の薬で自分でケアしていることがほとんどでした。
さてさて、医学が進歩した現在では、従来の傷へのケアは全てといってよいほど誤りであり、これまで行われていた 消毒、ガーゼ、入浴制限は、傷を早く治し感染を抑制するどころか、強い痛みを引き起こし、傷の治りを悪くして感染までも引き起こしやすくするとんでもない 誤った治療法だったことが分かってきました。
1. 傷(裂傷,挫傷,縫合創,熱傷など)は必ず消毒する。消毒しなければいけない。
2. 傷は消毒しないと化膿する。傷が化膿しないように消毒している。
3. 傷が化膿したので消毒。
4. 傷にはガーゼ。
5. 傷は濡らしてはいけない。縫った傷は濡らしてはいけない。 入浴制限。
6. 瘡蓋ができたら傷が治る。 瘡蓋を早く作るように傷を乾燥させる。
皆さんはこの内容に疑いはありませんか?
実はこの1-6までの行為全てが誤りなのです。

では、正しい傷へのケアは
1. 傷は消毒してはいけない。消毒は,傷の治癒を遅らせる。
2. 消毒しても傷の化膿は防げない。
3. 化膿した傷を消毒しても,治療効果は全くない。
4. 傷(特に皮膚欠損創)にガーゼをあてるのは,創治癒を遅らせる行為。
5. 傷はどんどん洗ったほうが良い。傷の化膿の予防のためにも,治癒を促進させるためにも最も効果あり。縫合した傷も洗ってよい。 つまり、入浴制限は受傷直後を除いて不要。
6. 瘡蓋は傷が治らないときにできる。瘡蓋はできる限り作らないようにする。 傷を乾燥させてはいけない。
以上が傷のケア、治療法として正しい行為です。
本当でしょうか?
本当です。
ご安心ください。
おそらく私が、日本一 格闘家の傷を丁寧に治療している医師の一人でしょう。
といっても特別な治療をしているわけではないのです。
消毒しない、ガーゼを直接当てない、入浴制限しない、瘡蓋を作らせないように指導しケアする。が基本なのです。
私がこれまで、この方針で美容外科手術後の縫合創のケア、多くの格闘家やアスリートの傷のケアを行ってきて感染したケースもゼロですし、醜い傷跡が残ったり傷の治癒が遷延したケースも一切ありません。
むしろ、消毒したり傷へガーゼを直接当てないため 痛みの苦痛から解放され すぐにアスリートとしての活動に復帰できるのです。
これまでの傷のケアの呪縛からすぐにも逃れ 正しい傷のケアを多くのアスリートや指導者が行えば、もう傷なんか怖くない。と言えるかもしれません。
傷は我慢するものでもなく、痛くてあたりまえ、傷跡が残ることがあたりまえでもありません。
傷の正しいケアを知れば格闘家として大きな武器を得たことと同じなのです。
傷は乾かしていけません。
乾燥させると真皮はすぐに死んでしまうのです。
同時に・・・「真皮の中にある表皮」である毛穴も汗管も死んでしまいます。
死んだものはもう生き返りません。
ということは,表皮欠損創(擦り傷や熱傷)を乾燥させると傷は治らなくなります。当然の話ですね。つまり,「傷を乾かすと傷は治らない」のです。
ここで「傷(表皮欠損創)にガーゼをあてる」という行為を考えてみます。ガーゼ(あるいは家庭用の「キズ・バンソウコウ」も同じ)を傷にあてた場合,ガーゼに傷口の水分が吸収されてしまいます。つまり,傷は乾き放題。
・・・ということは,皮膚欠損創をガーゼで覆うと,傷(つまり真皮)が乾き,創治癒(つまり表皮遊離による創治癒)はストップしてしまいます。
「傷にガーゼをあてる」ことは,少なくとも表皮欠損創においては創治癒を妨害するリスクある行為であり絶対に行うべきではないですね。
もちろん、止血や一時的な被覆にはガーゼを当てる行為は必要です。
私がここで強調したいことは、傷を早くキレイに治すためには絶対にガーゼを傷口へ直接当てて傷を乾燥させてはいけないということです。
考えてみてください。
傷へガーゼがしっかりくっついて剥すときの痛み。
格闘家だからこの痛みに稽古同様、平気で耐えられるのでしょうか。
これでは、傷の正しいケアをしっかりとまとめてみましょう。
正しい傷の処置
傷の処置には特別な医療用材料も使用しなくても必要十分な対応が可能です。
1:
傷には絶対に消毒しない。(いかなる消毒薬も使用しない)
2:
傷には絶対、直接ガーゼを当てない。(被覆材の上からはOK)
3:
傷はすぐに水道水で洗う。(出来る限り異物を除去)
4:
絆創膏の使用は閉鎖性のもののみとする。(傷を乾燥させない)
5:
傷は食品用ラップで覆う(ワセリンを塗ってもよい)か医療用被覆材(最近は薬局でも購入可能。)ですぐに覆う(この上からガーゼや保護材を覆うことはよい)。
6:
傷の処置の準備としてビタミンC誘導体ジェルを塗布。(市販のドクターズコスメで燐酸アスコルビン酸Naが含まれているもの)
ビタミンC誘導体には線維芽細胞の働きを高め傷の治癒を促進し色素沈着を抑制する効果があり驚くほどの治療効果が得られる場合もあります。
7:
出血は単純に圧迫。
8:
刺創、深い切創、異物が混入したり組織の大きな挫滅があるようであれば速やかに専門医療機関を受診する。
9:
傷にクリームは絶対使用しない。(オ○ナ○ン軟膏は基材がクリームのため傷には塗ってはいけない)
クリームは界面活性剤であり細胞障害性があるため絶対に傷に塗ってはいけない。
10:
原則として翌日からシャワー、入浴を許可。創面を濡らしても問題ない。
他人の傷を処置するときは必ず感染防止のためディスポーザブルの手袋(清潔なものでなくてよい)をはめて行うようにします。
素手で他人の傷のケアを行ってはいけません。
少し違和感を覚える方もいるようですが、医学的に正しい傷のケアです。
最近では創傷メカニズムの研究も進み創傷治癒理論に基づいた適切な創傷被覆材を使用すれば、飛躍的に創傷の治癒期間が短縮されます。
MOIST WOUND HEALING という考え方で数多くの被覆材が開発されています。
医療機関では
・デブリドマンによる壊死組織の軽減と創底の血流改善
・感染制御
を目標に創傷のケアを行いますが、急性期と慢性期の創傷では若干ケアの方法が異なります。
スポーツ外傷では急性期のケアが主となりますので急性期のケアを中心に解説させていただきます。
まず、その前に簡単に傷の治癒する仕組みを解説しましょう。
浅い皮膚欠損創は露出した真皮に表皮細胞が覆うことで傷は治癒します。
この時、表皮細胞は毛孔から移動・分裂して露出した真皮を覆います。また周囲の表皮細胞からの移動・分裂もあり毛孔が残存している浅い傷は、適切なケアを行えば数日で完全に治癒するケースがほとんどです。
深い皮膚欠損創(皮下脂肪組織や筋肉、骨に到達するもの)では肉芽組織が出現して周囲の表皮細胞の移動・分裂が起こります。肉芽組織は収縮する性質があり欠損創が少しづつ収縮して創が閉鎖されていきます。
縫合創では
1:創部の血小板が活性化され凝集して止血が起こる
2:白血球(好中球)が組織内へ浸潤
3:マクロファージが組織内へ浸潤
4:表皮細胞が創面を覆う
5:線維芽細胞がコラーゲンを産生
6:毛細血管が増殖
創面には血小板をはじめ多くの細胞が集まってきて細胞成長因子を分泌して傷を治そうとします。
創面がジュクジュクしているのは化膿しているのではなく正常な創の治癒過程です。
創面を閉鎖して湿潤環境を保てば、細胞成長因子がどんどん出現して短期間での治癒が可能です。
創面では細胞培養と全く同じ現象が起こっています。
培地は傷表面、培養液は滲出液。
培養には必ず培養液が必要。
培養液がないと細胞は死滅。
つまり創面は決して乾かしてはいけません。
ガーゼを直接創面へ当ててはいけないのです。
創の処置で特に重要な事項についてご紹介します。
1:洗浄
傷を負った直後に真っ先に行うべきケアが止血と洗浄です。
特に洗浄は異物混入による感染のリスクを軽減するので入念に行うべきです。
傷の奥深く異物が混入していたり多量の泥や砂、ガラスが混入している場合は速やかに専門医療機関へ送り適切なデブリードマン、ブラッシングなどの処置を受けるべきです。この場合は麻酔が必要なことが多いでしょう。
洗浄は清潔な生理食塩水ではなく、水道水で十分です。
水道水はどこにでもあるものであり早急にケアができるのでどんな場面でも対応可能ですね。
2:消毒
消毒薬ポビドン・ヨード(商品名イソジン)が一般的なスポーツや医療現場で消毒薬として頻繁に使用されています。
しかし、イソジンの殺菌作用はヨウ素の酸化力により、その殺菌力は細菌にだけ有効なのではなく,生体細胞全般に分け隔てなく作用し傷を治癒させるために必要な細胞も殺します。
イソジンンの細胞毒性はすでに各論文で明確になっています。
細菌と何かの有機物が共存していれば,イソジンの殺菌力は低下します。
化膿している傷は有機物だらけですので膿だらけの傷,出血している傷ではイソジンの殺菌力はかなり低下して添加物による細胞毒性は残存しています。
となると,傷を消毒すると言う行為は,殺菌のためではなく傷を感染させやすい状態を作り傷の治りを悪くする行為になります。
消毒ではなく傷毒です。。
マキロン、キズドライ、オキシフルなどの消毒薬も同様です。
医療現場ではクロルヘキシジン(ヒビテン)はアナフィラキシーショックで死亡事例も報告されています。
今沢 隆ら:グルコン酸クロルヘキシジン使用後にアナフィラキシーショックを起こした1症例. 日形会誌, 23; 582-588, 2003
傷の治りを悪くするだけでなく大きなリスクの可能性もあり、痛みも増強する消毒は絶対に行ってはいけません。
一刻も早く傷を治して競技に復帰したいアスリートにとって傷の消毒は百害あって一利無し。
私の20年以上の臨床経験で傷を消毒しなくて感染症が発症したり傷の治癒が遷延した事例は皆無です。
毎日、ガーゼの張り替え、傷を消毒して治癒が遅れ競技に支障をきたしたアスリートの事例を数多く診てきました。アスリートの選手生命を脅かす行為です。
3:ガーゼ
傷に直接ガーゼを当てたら?
ガーゼを傷に当てることで感染が防げたり、傷が早く治ったり、痛みが軽減することはありません。
唯一、効果があるとすれば一時的な止血ができるだけです。
傷にくっついたガーゼをはがすとき出血を起こしせっかく治るための細胞が集まってきた場を乱暴にもむしり取ることになります。
ガーゼを当てると血液がガーゼに吸収され、傷が乾燥してせっかく傷を治すために現れた細胞を死滅させます。
ですから傷へ創面の破壊材料であるガーゼを直接貼るという行為は絶対に行ってはいけません。
傷の保護という目的であれば食品用サランラップを傷に直接当てその上からガーゼを当てるケアが最も単純で短時間で可能です。
傷にはそもそも周りの皮膚から常在菌が入ってくるのですから清潔なガーゼを当てる必要もありません。
4:湿潤ケア
傷は乾燥させないことが最も大切なケアです。
これは縫合創でも同じです。
以前は、早く乾かして瘡蓋を作らせることが傷ケアのゴールドスタンダードのように言われていましたが、傷の乾燥は確実に創傷治癒を遅らせます。
医療機関へ行くほどでないと考えられている傷もケア次第では感染が起こったり、強い痛みで競技が継続できなくなったり、いつまでも傷が治癒しなくて精神的にもストレスを感じたり、やっと治ったと思ったら醜い傷跡で悩むこともあります。
5:入浴
入浴により治癒が遅れることはありません。
美容外科医としてこれまで多くの外科手術を行ってきましたが患者様を入浴制限させていた時より翌日から入浴させ創面を軽く洗浄するように指示してからの方がはるかに創面の治癒期間が短縮されキレイに治るようになりました。
出血が止まっていれば翌日からの入浴、シャワーは可能です。
頭部の外傷でも翌日から傷を直接刺激しないようにシャンプーによる洗髪も可能です。
怖がって創面を洗わないとかえって不潔になり汚物が溜まって感染源にもなりうるのです。
それではもう一度、わかりやすく まとめてみましょう。
1:傷への消毒は行わない。
2:傷へガーゼを直接当てない。
3:オロナインなどのクリーム基材の薬剤を傷へ直接使用しない。
4:入浴は受傷、24時間後から可能であり、傷は水に濡らさないようにするのではなくむしろ軽く洗浄することを心がけること。
5:瘡蓋をできる限り作らないように 湿潤環境が作れる被覆材で覆うか、白色ワセリンを塗布してラップで傷を覆う。
しかし、出血が止まらなかったり、深い傷、異物混入が認められる傷などは速やかに医療機関を受診してデブリードマンや抗生剤の投与など適切な医学的処置を受けるべきです。
スポーツ選手だからキレイに治す必要はないと考えている指導者はいませんか?
傷がキレイに治ることは、早く、痛みが少なく治ることです。
ですからスポーツ選手の傷はキレイに治すべきで、傷はスポーツ競技の勲章などと考えてはいけません。
正しい、ケアの方法を知って適切に処置すれば
1:極めて少ない痛み
2:短期間で傷が消失
3:キレイな傷痕
として傷が治ります。
まず、競技現場で簡単に処置できる傷のケアをご紹介しましょう。
1) 水道水で傷をよく洗浄する。この際、絶対に消毒しない。(他人の傷の処
置をする時は必ずディスポの手袋をご使用ください)
2) 出血があれば圧迫して止血。この時、ガーゼによる一時的止血での使用はよい。
3) 準備ができていれば ハイドロコロイドドレッシング材(市販ではバンドエイドキズパワーパッド)で覆う。食品用ラップを当てその上からガーゼで保護してテープ固定してもよい。この場合、白色ワセリンが準備してあればワセリンを傷に塗ってその上からラップで覆うとよいでしょう。


4) 翌日、傷の状態を確認しラップを張り替える。(ジュクジュクしていても決して傷を乾燥させてはいけません。)
医療用の創傷被覆材と同じものが薬局で市販されていますので、必ず準備しておくとよいでしょう。
次号では具体的な症例や具体的な被覆材、医学的処置などを解説したいと思います。
プロボクシングトレーナーであり総合格闘技やキックボクシングのリングドクターも務めさせていただいております私の実経験をもとに皆さんが知りたい 情報をたっぷり提供させていただきますのでご期待下さいね。
(2008.11)
スポーツ診療、アスリートケア、サポートを行う社会的意義
さかえクリニックでは6年前から本格的にアスリートのケア、支援を行ってきました。
青戸慎司という一人の元五輪代表選手の出会いから私どもの活動はスタートしました。
美容外科医がなぜ、スポーツ診療を行うの?整形外科も診療しているの?とよく尋ねられます。
これは日本におけるスポーツの現状、アスリートケアに専門医のケアがほとんど無い現状を表すご質問です。
整形外科=スポーツドクター というイメージを多くの方々は持っています。
スポーツドクターはアスリートの怪我や故障を治療する業務が主で決して彼らのトレーナーではありません。
故障は治しても身体能力向上や早期復活のケアプログラムを組むわけでもありません。
故障を未然に防ぐ指導や選手寿命を伸ばす指導を行っているわけでもありません。
私は、スポーツドクターでもコミッションドクターでもありません。
メディカルトレーナーなのです。
選手が何を必要としているか本当に理解されている専門医は少ないように思えます。
1:故障の早期回復
2:選手寿命の延長
3:身体能力向上
4:トレーニング環境、セカンドキャリアの不安
5:現役中の経済的状況
彼らが常に思っている点です。
私は、青戸氏と幾度と無く日本のスポーツの遅れた現状を話し合いました。
青戸氏以外のほとんど全ての競技のアスリート達と彼らの現状や真の思いを一緒に考えてきたのです。
3度、日本代表として五輪へ出場した青戸氏は厳しい環境化の中、現役を続行中です。
彼ほどの経歴、実績、才能、指導力のアスリートであれば経済的にも恵まれもっと、もっと活躍する場があってもよいのではないでしょうか?
現状の業務の良し悪しでなく、彼の才能や実績をもっと評価すれば日本のスポーツ界にとっても大きな力になるのではないでしょうか。
私のアスリートへの思いは、陸上部創立という結果になりました。
他の社会人チームは企業名のPR活動を主としていますので成績が全てです。
怪我でもして競技に出場不能になった場合は、即 解雇、引退の道が待っています。
こういった故障したアスリートこそ手厚いケアやサポートが必要なのではないでしょうか。
アスリートは物ではありません。
心の通った人生を賭けてスポーツに全てを奉げる 一人の人間なのです。
私は、企業の姿勢に疑問を持ち他の企業とはまったく逆の考えで 能力が衰え企業を解雇され引退の危機にあるアスリート、故障して復活を希望するアスリートを主に、さかえクリニックトラッククラブ(陸上部)に招き入れました。
2006年 国体 愛知県陸上代表総監督 北村肇先生や青戸氏、栄徳高校陸上部監督 森浦先生たちのお力をお借りして日本有数のトップチームを創り上げることができました。
多くのトッププロアスリートも一部のプロ野球選手を除いては悲惨な生活レベルです。
ずっとスポーツオンリーで学校生活、日常生活の大半を費やしてきた彼らにはスポーツ以外で生計を立てるすべが本当に少ないのです。
時給800円でガソリンスタンドのバイトで生計を立てる世界ランカーで東洋太平洋チャンピオン。
年収 100万円台でぎりぎりの生活で競技を継続するオリンピック日本代表。
プロ野球選手ですら平均引退年齢は 何と!26歳なのです。
人生これからの時にプロ野球選手の多くは人生を賭けてきた仕事から追われてしまうのです。
皆さん、この現状を知っていましたか?
私達の活動を快く思わない アマチュア関係者や指導者もいます。
アマチュア選手の支援も売名行為と見なす方々もいます。
実際、そのように取られたケースがあったのです。
アマチュア選手の支援を行っても私達にとってPRにはなりません。
こういった方々にとってアスリートをボランティアで指導、支援する私達は快く思われていないようです。
こういった方々は、アスリートに取り巻き自分達の利益確保に躍起になっているのです。 利益を得るのはアスリートでなく周囲といった状況は避けるべきです。
本当にスポーツを愛し、アスリートを思い、スポーツ界の発展を思っておられるスポーツドクター、関係者が増えることを望んでおります。
日本のスポーツ界を変えるまで私達の活動と診療は続きます。
是非、私たちの活動や診療にご賛同いただけます企業や医師の諸先生方にはご協力、ご指導いただけます点、この場を借りてお願い申し上げます。


疲労回復に向けた最先端スポーツ医学の実際
疲労回復に向けた最先端スポーツ医学の実際
アンチエイジング・トレーニングって?
●筋肉疲労だけでなく、内臓疲労や神経疲労にも対応する必要がある
当院では以下の治療システムをアスリートのケア、トレーニングに導入してアスリートの疲労回復、コンディショニングを行っています。
医師がディレクターとなり、鍼灸師、アロマセラピスト、フィジカルトレーナー、ピラティスインストラクターが各トレーニングやセラピーを担当して効率よく疲労回復を図ります。
1:高気圧酸素療法
2:エアナジー
3:ヒーリング
4:パワープレートによるバイブレーショントレーニング
5:ピラティス
6:バイオフィードバックトレーニング
7:ヒーリングコクーン
8:血液分析
9:心拍変動解析による自律神経機能測定
10:アロマセラピー
11:鍼灸、マッサージ、カイロプラクティック
12:EMS
13:星状神経節への半導体レーザー照射
14:サプリメント
当クリニックでは、アンチエイジング診療を国内で先駆けてスポーツ分野へ導入しこれまで数多くのトップアスリートのトレーニング指導、ケア、コンディショニングを担当してきました。
加齢と伴に競技パフォーマンスの低下のみならず疲労回復の遅延を多くのアスリートが実感し、この対策により競技パフォーマンスの維持を試みています。
従来の考えでは乳酸値との関連の論文や学術研究が数多く発表されていますが、実際のアスリートの疲労回復をサポートするには不十分であると考えています。
疲労は筋肉疲労のみでなく内臓疲労、神経疲労も考慮に入れなければなりません。
特に緊張する試合が続いたりハードなトレーニングが続いた場合は、筋肉の疲労だけを考慮した疲労回復ケアを行ってもアスリート達は満足しないことがあります。
内臓や筋肉の運動を制御する神経の疲労も十分考慮に入れる必要があるのです。特に自律神経機能を定量評価することで大きな疲労回復の基準を手に入れることができます。
POMS検査、DIPCA3検査、TSMI検査のような心理テストを利用してスポーツ心理学やアスリートの心のケアを行っていた指導者も見受けられますが、成果はいかがでしょうか。
科学はEBMの確立と伴にデータが要求されます。
現場の指導者の直感や乳酸値のみに頼る疲労回復の指導は今後、大きく変化すると確信しています。
今回は、血液機能分析、自律神経機能計測システム(心拍変動解析)、エアナジー、バイブレーショントレーニングに絞ってクリニックでの疲労回復システム導入実績を解説します。
クリニックでは従来の疲労の検査に加え、血液機能分析、自律神経機能検査でアスリートの疲労度を解析します。
欧米ではこのシステムを利用して身体機能診断を具体的に評価し、栄養指導、サプリメント摂取指導、治療を行っています。
当院でも国内で最初にこのシステムを導入してアスリートの疲労を科学的に評価しています。
1:血液機能分析
当クリニックでは、ブラッドフォード末梢血液評価法を採用しオリンパスの高解像度顕微鏡に画像キャプチャリングシステムを接続して血液像を容易にモニターで分析できるようにシステム構築を行っています。
高解像度顕微鏡システムによる (1)Live Blood Analysis (2) Coagulation Blood Assessment により血液像を血液機能評価シートに従って評価します。
被験者小指の先端より血液をスライドガラスに(1)生きた血液 Live Bloodと(2)凝固した血液 Coagulation Bloodを採取します。
採取した標本を暗視野、明視野、位相差で観察します。
(1) Live Blood Analysisからは、赤血球、白血球、血小板、プラーク、リンパ球、血漿中の成分、真菌、バクテリア、寄生虫などリアルタイムに画像を評価します。赤血球の形状でアスリートのオーバーワークの状態を容易に把握可能です。
生きた血液を分析することで細胞の栄養状態、免疫機能、代謝の状態を把握することができます。
(2) Coagulation Assessmentからは、身体における各部位の酸化状態、つまり活性酸素の発生状況を把握します。この場合、明視野で観察します。体内の活性酸素(ROS)をはじめ、様々な病気の原因となる因子が血液凝固因子にまず影響を与えているのがわかります。凝固パターンを観察すること























































