美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No18

美容外科・美容皮膚科 トラブルの実態 No18

悪魔の化粧品

何でも流行りの成分は配合する・・・といった化粧品メーカーがあります。
その中でもハイドロキノン配合化粧品には要注意です。
クリニックの関連企業ではなぜ シミに対して有効性の高いとハイドロキノンを配合しないのかと時々、患者さまやドクターズコスメ愛用者の方々から質問されます。
理由は簡単です。

ハイドロキノンは医薬品としてとらえられるべきものであり 酸化しやすく化粧品への配合の安全性は確実に確認できていないからです。
ハイドロキノンはアルブチンの百倍とか(試験管内での話し)効果ばかり話題が先行しているような状態で、安全性に目を瞑って使われる方もおられるかと思います。

過去には日本では化粧品への使用が禁止されていたため、一部の皮膚科でしみ治療に細々と使われている程度でした。

非常に不安定な物質で単に水に溶かしただけではすぐに酸化されて茶褐色へと変化します。
クリームに配合するとピンク色へと変化するので、安定性の確保には苦労を伴う原料です。

もともと日本で禁止されていたのは、安全性に関するデータをどこのメーカーも厚生省に出さなかったからです。
ただ、2001年の化粧品規制緩和後には、安全性データがなくても企業の責任で医薬品成分と一部の配合禁止成分以外は使えるようになったため、ハイドロキノン化粧品が登場しました。といっても化粧品メーカーが安全性を確認したりしたわけではありません。

当然、毒性が強いので、ハイドロキノンに対して規制を設けている国は多く、本場アメリカでは3ヶ月の使用で効果がなければやめるように化粧品に書いてあります。日本と同じく化粧品緩和が進んでいる欧州でも
ハイドロキノンを禁止成分に指定して国外からの持込みを阻止しています。日本では非常に曖昧な状態となって、化粧品へのハイドロキノンの注意書きもされず、禁止もされず野放しのような状態となっています。

専門医の監視下で使うハイドロキノンですと、客観的に専門医が判断して、使用の中止など助言してもらえますが、化粧品に配合されている場合は、アメリカの化粧品のように注意書きもなく、いつまでも曼然に使い続けるのが実情ではないでしょうか。
つまり漫然と酸化したハイドロキノンを化粧品として使用することは間違いなく問題があるのです。
大手化粧品メーカーでは配合を見合わせている理由がここにあるのです。

ハイドロキノンは酸化すると毒性が強くなるので、よほど安定性を重視して化粧品を作りこんでいる企業の製品でないと危なくて使えません。というよりハイドロキノンは医師の処方の元に使用する医薬品として取り扱われるべきものです。

ちなみにハイドロキノンの美白効果というのは、チロシナーゼの働きを抑えるのと、小さなメラニン同士がくっついて大きなメラニンになるのを防ぐことで(メラニンの重合防止)威力を発揮します。

残念なことにハイドロキノンは有効に作用する量(美白)と副作用がでる量(刺激)がちかいので、確かに威力はあるが細胞にも負担が大きく一般的な化粧品にハイドロキノンを配合されることはありません。

ヨーロッパで禁止されるのは意外ではなく当たり前ということでしょうか。
アメリカでも規制強化が検討されているようです。安全性を無視した営利優先の流行を追う企業の餌食にならないようしっかりしたコスメの知識を女性の皆様には身につけてほしいです。