ボクシング関係者である医師としまして

http://news.livedoor.com/article/detail/14583861/

 

よく取材された素晴らしい記事です。

先日の比嘉選手の世界タイトルマッチ いきなり?棄権となりファンは騒然としたはずです。なんで?まだやれたかも?ボディ効いていたよね・・・

 

実は 僕もTKO宣告の直後 そう思いました。

しかし・・・

比嘉選手の体は 試合できる状態ではなかったのです。

急激な減量は、どのような生理学的変化が起こるのか?

 

プロボクサーが最後に減量として行うことは 脱水です。水を飲まない、サウナに入り汗を出し切り 極限まで身体から水分を抜きます。

おそらく多くのボクサーの最後のステップではないでしょうか?

 

理由は…

脱水させることが短時間で 一番効率的に体重を落とし 一番早く体重を戻せるからです。

脂肪や筋肉を絞るには時間がかかります。

 

脱水はどのような生体変化を起こすのか?

 

あらゆる臓器への血流が低下します。

つまり十分な酸素や栄養  そして体温調整できる 汗が出なくなるのです。

 

この状態で短時間で無理に水を入れると 血管内ではなく組織内へ水が入り込みむくんでしまい浮腫が起こり生体には大きな負荷がかかります。

 

体温調整ができない、脳血流が低下する、筋肉へ酸素が送れない。

 

100%確実にアスリートのパフォーマンスが低下してしまう事態に陥ります。

この状態で打撃のダメージを頭部に受けると・・・

脳が揺れるときに 緩衝できる水分がないのでもろに脳へのダメージを受け破壊されることにつながります。

血流不足で 酸欠状態になりやすい脳。

過激な運動で深部体温が急上昇。熱中症状態になります。

脳神経への大きなダメージ。

いずれにしても 生体への負荷は計り知れない状況になります。

 

自律神経機能計測でコンディショニングは可能です。

 

フライ級では減量が厳しいことがすでに分かって 以前も減量調整でトラブルがあったことを考えても コンディショニングに最も注意を向けるべきでした。

 

比嘉選手ほどの世界王者の陣営に専門医がなぜついていないのか?

コンディショニングアドバイザーがいないのか?

 

日本ボクシング史上 新記録を狙う慎重さがなぜなされていなかったのか?

 

あらゆる面での検証や今後の対策が必要です。

 

トレーナーや指導者の 知識の欠如が招いた悲劇。

トレーニング以上にコンディショニングや身体のケアがアスリートに必須であること、チームには専門医の参画が必要であること。ぜひともボクシング関係者の皆様へ強く進言したいと思います。

プロボクサーの科学的コンディショニング法 普及に努めていきます。